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虐殺器官
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虐殺器官の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.03pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全369件 181~200 10/19ページ
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近未来or冷戦時代を思わせる戦争時代の裏舞台をシリアス且つシニカルなファンタジーにまとめた印象。読解にやや迷う哲学的な思想の反復にページの進みが遅くなる所もあったが、総じて楽しめた。アニメ化するらしいが、どちらかといえば実写で大人な映画を期待したくなる生きるための葛藤を問う本。 | ||||
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虐殺の文法の説明が弱いという小松左京の言葉だが、僕はこの小説じたいがが虐殺の文法で書かれているのでは?と思って伊藤計劃の罠にはまったんだと気がついた。 | ||||
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ノイタミナでアニメ映画化が控えているということで、トライしてみましたが…。 そういえば私、仮想近未来モノ、苦手でした(^^;; 世界情勢がどうなってるとか、技術がどこまで進化してるとか、想像できなくて…。 ただ何となくアニメ『サイコパス』の世界に置き換えて読んでみましたが、やっぱり《?》な部分が多く…。最後までよくわかりませんでしたが、作者が頭が良く、非常に沢山の本を読んできた方なんだということだけはわかりました。この知識量があれば、もっともっと伸びしろがあったはず。夭逝されたのは残念です。 でもこれ、アニメ映画化しても、【わかる人だけわかればいい】的な、またマニアックなものにならないだろうか。 | ||||
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冷徹に組み上げられた構成で、見事なダイナミズムを完成させている。 | ||||
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伊藤 計劃氏を知ったのはこの作品がきっかけであった。 この作品をきっかけに、私は伊藤 計劃氏のファンとなった。 作品の雰囲気はどことなくメタルギアソリッドシリーズに似ている。 戦争が主体となった荒廃した世の中で、人々の心象を丁寧に描き出す。 この作者の凄いところは、文章からすんなり情景が思い起こせるところである。 つまらない文章であれば文字を目がなぞっていくだけという作業になりうるのだが、そんなことはない。 まさに一本の映画を見たかのような読後感。 伊藤 計劃ワールドに皆さんも一度浸ってみてはいかがだろうか。 | ||||
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稀代の作家・伊藤計劃がこの世を去って5年。 改めて読了後の感慨を噛み締めると、帯紙に綴った小島秀夫の言葉の意味が 理解できるようになっている事が恐ろしい。 「フィクション」とは虚構を意味する言葉だが、現実に於ける事象がそれと重なった時、 それは果たして虚構たりえるのだろうか? 余りにもナイーヴでウェットな語り口に、冗長な不快感を持った方もいるだろう。 「このおセンチな青年が、米軍内で唯一暗殺を執行する特殊部隊の隊員なのか?」…と。 理解はできる。だが、考えてもみてほしい。 彼は人殺しと特殊作戦の技能こそ超一流であるが、身も蓋もない言い方だが 結局のところ膨大なデバイスに支配された我々と同じ人間の一人でしかないのだ。 彼はアメコミヒーローでもなければ、ライトノベルの主人公でもない。 (以下、ネタバレと身勝手な解釈) 実父が猟銃で頭を吹き飛ばし、実母の生命維持装置を自ら外し、同僚の自殺。 そして、淡い想いを抱いた女性と追い詰めたターゲットは眉間をぶち抜かれ殺される。 クラヴィスはジョン=ポールの見出だしたる、世界の臨界点に対する立会人となったのだ。 そして、彼は告発する。それが終わりの始まりであることは明白であるにも関わらず… にもかかわらず、彼は生きる事をやめない。 そして見慣れた場所が荒涼たる風景に変わっても、ピザを頬張り片手間で人を殺す。 最後の行動とその結果までの道筋は、実に呆気ない。 しかしだ、本書を改めて考えてみると。これはクラヴィスがある意味で世界を救った、 逆説の人間讃歌なのではないだろうか? 「地獄は此所にある。」無意識に閉ざした本質を、瞼の裏側にこびりつける。 そこでは誰もが否応なしに向き合わざるを得ない。 身勝手な大人達によって多感な少年達に使徒と戦わせる事も、 因果律とエントロピーの円環を維持し、文明社会の均衡を保つ為の魔法少女もいらない。 我々全員が平等に責任を果たし、背負っていく。 彼の最後の言葉通り、「そう思うと、気が楽になる。」 ノイタミナムービーが本書と「ハーモニー」を長編アニメーション化すると発表したが、果たして… | ||||
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・母親の件でウジウジしすぎており、任務中極短期間にターゲットにゾッコン惚れ込んで ほとんど依存症になり、同レベルの戦闘集団を前にすると怖気づく主人公には親しみやすさよりも まず先に鍛錬された特殊部隊員という前提に疑問が沸く ・ジョンと終盤の主人公は相当過激なことをやるけどイマイチそうなる動機が頭デッカチで希薄 ・緊迫した状況やそう必要とも思えないのに衒学的な薀蓄が語られドライブ感が途切れる ・先進国とそれに搾取される途上国の二極化が世界観のバックボーンとしてあってそのあたりは楽しめた | ||||
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この作品を読んで最初に浮かんだ感想は、『難しい話だななあ』ということ。 ナイーブな一人称で戦争を語る。 とのコンセプトで描かれた本作は、あくまで『ぼく』の物語であるから、他人である読者が一度の通読で全てを読み説くのは困難だ。きっと初めて読んだ人からは、残念なことに「何言ってんだ」「わけわからん」等の感想が飛び出す可能性が高いと思う。 だから僕は読書に慣れていない人に、本作を勧めたりはしない。「つまらなかった」「わけわからなかった」と言われるのが目に見えているからだ。しかし、近未来のSFチックな世界観が好きで、残酷な描写にも耐性があり、なによりある程度本を読み慣れている人になら、全力でオススメしたい。通読してもらった上で酒を酌み交わし、本作の難解な物語をその人がどう読み解いたのか意見をぶつけ合いたい。本作は読み手によって様々な解釈が可能な――おそらく読むたびに解釈が変わる――そんな何度も繰り返し読みたい作品だと思う。 難解な物語ゆえに容易に読み進めることはできないが、しかしそれゆえに奥深い作品だと、僕は思った。 | ||||
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尾を引く読後感。何度も読み返し書評を漁りやっと腑に落ちた。 世界観や設定は見事。割り切れなさを感じさせる終わり方も読後感に影響している。 | ||||
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まず、全く日本人が出て来ないのでびっくりしました。テロに対抗する方法がこれとは… | ||||
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中々面白かった。 作者の知識量と、勉強の成果は素晴らしく、面白かった。しかし、後半になってくると感情表現に合わせた知識疲労が饒舌すぎ、これでもかこれでもかと攻め立てられているように感じた。 もう少し物語のテンポを重視した書き方でもよかったのではないか。 | ||||
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おもしろくない。 関係ないところが長くて、苛立つほど深い。 そのくせ、最後はあっけらかん。…………え? もっと、説明すべきところあったでしょ! というかんじです。 あとスケールがデカいんだか、小さいんだかわからん。登場人物の名前が横文字でわかりづらい(これはどうでもいい)。 名前負けした作品でした。 | ||||
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読後の爽快感が失われるように仕組んであるかのように感じる。もしかして…。 BGMはクラシックオンリーですね。 | ||||
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ここまで練られてるこの作品、グイグイ世界観に引きこまれてこれを読んで伊藤計劃さんのファンになってしまいました。 読んでいてとても納得できる作品で読後もなんとも言えない気持ちになりました。 これを読んだならハーモニーもどうぞ。 | ||||
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最近大森望さんの「21世紀SF1000」という書評集で高評価だったもので読みたくなり、手に取りました。 読みながら連想したのは「地獄の黙次録」、PKディック、ドーキンス(作中にも出てきますが)、「結晶世界」、「ブラッドミュージック」でした。 と過去の名作と言われる作品や問題作を書いた著者を上げたのですが、正直傑作になりそこねた話、という印象が否めません。 しょっぱな一人称の「ぼく」でつまずき(アメリカ人でこの職業の設定に合わないと思う)、内省的なパートが中途半端に長いので冗長、SF的なガジェットと世界観がうまくなじんでいない上、ガジェット自体古臭く感じる(カタカナのルビが余計)、世界そのものの作り方が中途半端、何より、核になるアイディアの説得力が弱く、それを固めるだけの描写が足りないので、ラストがどうも感動しきれませんでした。 若い頃はSFを読んでいましたが、最近のSFを読み付けてないので、うまく話に乗れなかったのかもしれません。 「機関」ではなくなぜ「器官」なのか、題名そのものに二重の意味があるかもしれない(あまり書くとネタバレになりそうですが)といったことを考えさせられたあたり、あとラスト近くの生物学的な観点からの考察は惹かれるものがありました。 もしこれを震災前に読んだらもう少し高い評価だったのかもしれませんが、今の日本はある種近未来SFのような状況だと思っているので、なまじのSFでは驚けないし、感動できない。SFの宿命かもしれませんが、それが一番この本の評価に影響したのかなとも思います。 | ||||
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鮮やかなアクションの記述もありますが、内省的な考察が多い本です。ある意味、アメリカの内情をSFの寓話に仕立てて、皮肉っているようにも思えます。これからアメリカが進んでいくだろう道筋を先取りしているような感じです。著者の遺作である「ハーモニー」を読んでから、本書を読むと、ちょっと冗長すぎるようにも思えましたが、結末のオチは見事です。 | ||||
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他の人のレビューを読む前に自分自身の覚書のためにレビューを書きます。 ネタバレをしないように。 作者の意図は何だろう? 作者の意図を知る前に、自分自身がこの作品を読んでどう感じたか。 【共感したこと】 ・人は見たいものしか見えない。 ・痛みを知覚すること、感じること。この二つを遮断すること。 ・戦争の残酷さ。戦争のゲーム性。 ・引用されている数々の映画。 【自分が感じたこと】 洗脳社会。 映画「時計仕掛けのオレンジ」を撮ったスタンリー・キューブリック監督のテーマ「狂気」。 考えること、言葉、感情、与えられた行動パターン。 映画「マトリックス」のように娯楽性とメッセージ性の二面をもっている。 メッセージは、けっして人に教えられても理解できない。 なぜなら、人は見たいものしか見えないため、 見たくない現実や問題はたとえ目の前に起きていても、 けっして気づくことはできないから。 まるでオウム真理教の信者が呪縛から解けないように。 片目の猿がふつうと信じられている社会は、 片目をつぶっている方が幸せなのかもしれない。 | ||||
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凄すぎる…の一言に尽きます。初めて読んだときは主人公の行動が疑問に感じるかもしれませんが、2回、3回と読むうちに分かってくるはずです。 現代の戦争そして世界の構造を問う小説であるとおもいます。 著者がメタルギアのファンの方で、メタルギア好きの人はより作品を楽しめるのではないかと思います。 いろんなことを考えさせられる作品でした。 | ||||
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作家:伊藤計劃という人物を私は「MetalGearSolid」というTVゲームを介して知った。ずいぶん前のことである。 (小島秀夫監督作品である一連の「メタル」サーガ。そして監督のTwitterを通しても) 今では氏の作品は広く周知され、あちらこちらに計劃ファン、計劃読者が溢れている。 それを承知で私は勇気をもってレビューを書こうと決意し、綴る。 本作品「虐殺器官」はハヤカワ文庫JAより2010年2月15日初版発行がなされている。 今になりこうしてレビューを作成しようと思い立った動機はただ一つ 「時代が唸りを上げる暇さえ与えず急激に変化し、動乱の最中にある世界」 を切実とした現実的な問題として一人一人に突き付けられるからである。 個人的に一番堪えのは「アラブの春」が混乱の極みを尽くしたステージに移行してしまったこと…。 一連の報道をくまなくチェックして思ったのが… (あぁなんていうことだ…。こうも簡単にエジプトが堕ちるとは…) ”民主主義”とは非常に高度な意思決定のプロセスを常に経なければ機能・維持出来ない という物だと私は痛感した。 エジプトが事実上の内戦に突入してしまったことからも私はそう感じた。 ”シリア”は完全に内戦・紛争国になり平和な世界(少なくとも今現在の日本)からは隔絶された。そして”エジプト”も非常に危ういバランスにある。 先進国と呼ばれる国々はこれを見逃さないであろう。利用する。私ならそうする。 世界はシリア、エジプト、そしてアフリカ諸国を現代における戦場として選んだのだ。 少し話は逸脱したが、この「虐殺器官」が内包するテーマやメッセージは現在を、そして未来を読者に暗に予見させる。 「物語の背景は、モスレム原理主義の手作り核爆弾によってサラエボが消失し、”テロとの戦い”が新たなステージ入った近未来(おそらく2020年前後)。先進諸国では、市民の監視を徹底することで、自由とひきかえに安全を手に入れたかに見えたが、その一方、発展途上国では内戦と民族紛争が頻発し始める…」 以上本書解説より一部抜粋引用。 「市民の監視を徹底することによる安全」それに引き換える「自由」 これはもはや近未来のSF的演出では無い。 元CIA職員スノーデン容疑者によるとされるアメリカの機密事項流出事件で明らかにされた一端 作戦コードネーム:プリズム(アメリカ国内外の脅威に対する全情報の監視と把握。とされる作戦) 日本では官民揃って「ビッグデータ」の活用を本格化させる。 国民マイナンバー制の導入。これは公共サービスをよりスマートに国民に提供する為に導入されるシステムと聞く。個人の納税記録の一元化。などが主に挙げられている。そして、企業はこぞってビッグデータを経済に落とし込むだろう。今では一人一人の”生活・行動履歴”が毎時更新され、企業のデータとして収集・蓄積されている。 が、私はこの法案やデータ活用の狙いはそこにあるとは思えない。 狙いは国家による完全な「監視」に尽きる。と感じる。そして「支配」。プライバシーや個人情報保護などは無い。 以上のことは伊藤計劃氏の作品を読めば鮮やかに”読む”事が出来てしまう。(『ハーモニー』は特にそうした世界が描かれている) 駄文が過ぎたが私は伊藤計劃さんの作品がたまらなく好きだ。 一つのエンタラクティブなSF作品として氏は見事に、鋭く、鮮やかに、そして哀しく描き切ってしまう。 ”繊細で、愛おしくて、恐ろしい。 今こそ物語(フィクション)の力を思い知るだろう” 「MetalGear」シリーズ監督:小島秀夫 ナイーブな世界に生きるデリケートな人間 計劃作品を読んで改めてそう感じました。 未見で計劃作品をお手にされる際は… 「虐殺器官」→「ハーモニー」→「屍者の帝国」 の順をお薦め致します。 「MetalGearSolid GunsOfThePatriots」が「虐殺器官」の次に来る(出版されている)のですが…。 その作品はTVゲーム「メタルギア」をプレーした事がある人でなければ「??」となってしまう可能性がなかなか高いので、あえて飛ばして読んでもいいかと思いました。(制作する段階では”メタルを知らない人でも読めるように…”と工夫を凝らし書かれているのですが、はやり『?』になる人が多いようです。特に年配の方や、女性の方には少し敷居が高いかもしれません。普段から読書をされている方でしたら大丈夫かも…。笑) | ||||
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表紙がとてもきれいに管理されていて 気持ちよく本を手にとりました なかもきれいでした 期待にたがわず良かった | ||||
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