ハーモニー



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初公開日(参考)2008年11月
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長編小説

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ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)

2010年12月08日 ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)

ベストセラー『虐殺器官』の著者による“最後”のオリジナル作品。 21世紀後半、〈大災禍〉と呼ばれる世界的な混乱を経て、人類は見せかけの優しさと倫理が支配する“ユートピア”を築いていた。そんな社会に抵抗するため、3人の少女は餓死することを選択した……。 それから13年後。死ねなかった少女・霧慧トァンは、医療社会に襲いかかった未曾有の危機に、ただひとり死んだはずだった友人の影を見る――『虐殺器官』の著者が描く、ユートピアの臨界点。日本SF大賞受賞作。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点9.00pt

ハーモニーの総合評価:8.30/10点レビュー 252件。Aランク


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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(9pt)

ハーモニーの感想

傑作の『虐殺器官』に続き、2冊目となる。

前作同様に、はじめのうちは 非常に読みづらい。理解にも苦しむところもあり、また1行目から 何故かパソコンの機械語になっており、腰が引ける。

が、第三章くらいから、急に世界が見え、ストーリーも動き出した時には、もう一気読み。

有無を言わさぬ展開に圧倒される。

物語の設定は近未来で、21世紀初頭に起こった「大災渦」から数十年後の話し。

その時代、一種生命を最大限尊重する世の中が構築されてるなかで、すべての人間がチップを埋め込まれ健康状態から始まり生活すべてが管理され、例えばアルコールやカフェイン、タバコはもとより、健康に害を及ぼすとされているものが廃止されている様に、とにかく人命は個人のものというよりは社会の財産であるという認識が定着している。

その世の中で、管理されていないのが脳、つまり意識のみ。

で、この管理に反発する少女たちが 唯一の自由として自殺を企てるも失敗するところが序章となり、その後彼女たちを中心に物語は進んでいく。

完全なプロットのもと、今回のテーマは管理社会と生命。

近未来小説でよくあるロボット支配であるとか、宇宙人がという奇想天外なものではない。

生命を最重要視される社会にとって、ヒトが生きるとはとはなんなのか、意識や意志=感情や思考が失くなった時に果たしてヒトは生きていると言えるのであろうかという重厚なテーマが繰り広げられる。

とはいえ、なにも医学的、精神学的見地に偏っているわけではない。そこには、科学技術や戦争等の紛争や、政治などを絡み合わせた内容になっている。

また一見柔らかそうに感じられる表題も、考え抜かれたうえでの命名であることがおいおいわかってくるし、非常に読みづらい元凶のコンピューターの機械語が所々に挿っている理由などもキッチリと意味がなしている。

とにかく、すべてが考え抜かれた、SFであり、ミステリーでもあり、青春小説とも言える傑作である。  了

とも
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.251:
(5pt)

先に虐殺器官を読んだ方が吉

虐殺器官を含むネタバレ有の評なので、未読の方は注意。

表題の通り世界観としては虐殺器官の後年を描いた作品。
テーマや内容としても虐殺器官で語られていた内容を更に推し進め、
突き詰めた内容になっている為、先に虐殺器官を読んでいた方が判りやすい。

虐殺器官のラストに於いて、あっちの主人公が引き起こした現象が世界を荒廃かつ一変させ、
また人類に生得的に備わった危険な性質が世界中に暴露されてしまった。

その事実への怖れは他者の生き方からメンタルの有り様、考え方まで極端に監視し管理する。
虐殺器官で危惧されていた管理社会への懐疑や嫌悪、それをより突き詰めた代物になっている。
しかもそれはもう社会に根付いて、切除不可能なレベルで浸透しているという世界観。

この本では善意や思いやりで押しつぶすみたいな書き方をしているが、
個人的には此処は少しずれてると思う。そういう人もゼロじゃないけど多数派ではたぶんない。
正しさの名の元に、他者に物申す行為そのものが脳への報酬足りえるので、其処に善意はいらない。

正義マンや不倫炎上など、またはホワイト社会などと形容される流れがそれに相当する。
書かれた時期から、タバコに対する社会の扱いに対してが、
たぶん本書を書く切っ掛けの一つかもなと思ったりもする。

まあ何にせよ、正しい事以外は許容せず排斥し、自由が失われていく社会の果てとして、
心身ともに健康であらねばならない社会が到来し、その究極は思い悩む自我そのものが不要。
我思うゆえに我あり、の我の喪失こそが行きつく先だよなあというのが本書のラスト。

何処までが本当の自分だ? という前作の葛藤は少し古いなとか思っていたが、
やはりここら辺まで判った上で書いてたんだなと本書を読んで納得した。

人間より優れたAIが人間の仕事を根こそぎ奪う時代に於いて、人間はどうすればいいの?
という問いに対して、ある人曰く、面白く間違う事が人間の仕事だと言っていた。

人間らしさとは究極間違う部分にこそあり、本書のタイトルのハーモニーに準じて言うなら、ノイズこそ人である。でもそれは正しくないのでこのままだと取り除かれて、無くなっていくんじゃないの? 正しくないものや間違いへの意識を少し変えた方がいいんじゃないの? みたいな作者の皮肉というか呟きが本書なのかなと。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.250:
(5pt)

ディストピアとして描かれているけど個人的には素晴らしい世界に思えた。

病気を克服し人々が管理された優しい世界。
ディストピアとして描かれているけど個人的には素晴らしい世界に思えた。
結末は歓迎できない驚きのものだった。
著者が若くして亡くなってしまっているのは本当に残念。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.249:
(5pt)

残酷性を無くすことは不可能。じゃあどうする?

現代社会は残酷である。「虐殺」は集団内の結束を高める。虐殺は人命を奪うだけでなく生存者から未来を奪う。今なお残虐行為は無くならない。遠い未来のある日、認知能力の限界を超えた残虐性を体験した誰かが、この物語の主人公と同じ決断をするのかもしれない。この物語の主人公は全人類から意識を取り去ることを選択した。残虐性を無くすことを諦めて、残虐性を感じる心を無くすのである。意識とは何かという問題を別にすれば、史上稀に見る悲しい結末である。こうならないことを祈る。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.248:
(1pt)

しっかり内容を確認せずに購入した自分が悪い

SFです。世界観が独特。
姉御と書いてレディー?笑
評価が高いので購入しましたが、きっと好きな人は好きなのでしょう。初めて最後まで読みきれなかった。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.247:
(1pt)

どんどんつまらなくなっていった

システムの着眼点は虐殺器官共々すごいと思う。
しかしシステムに穴がありすぎて、ツッコミどころ満載。
前半はそれでも楽しめたけど、後半がひどい。ジョージ・オーウェルのかの有名な作品をものすごく薄くしたような印象。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X



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