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虐殺器官



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虐殺器官の評価: 4.03/5点 レビュー 369件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.03pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全43件 1~20 1/3ページ
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No.43:
(3pt)

偏差値が高い中二、、ぽい印象

だいぶ前に読んだため、記憶が不鮮明ですが、語られるほどでもなかった覚えが有る。
要は、著者が夭折したため聖典か遺言かの様に崇め奉られてしまい、読む側の心の問題と、この先 熟成された作品が読めない口惜しさに根差した希望的な好評価が寡聞に影響した傾向が有るのではなかろうか?
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.42:
(3pt)

文章がうるさく感じられた

評判のよい作品と聞いていて、ようやく読みました。
残念ながら、私の好みには合いませんでした。
合わない点を列挙します。

①文章が非常に饒舌で、うるさく感じられます。
  (好きな人にとっては、その饒舌さがよいのかもしれません。)

②虐殺を扇動する男を追う、というストーリーに盛り上がりが感じられません。
 主人公の内面ばかりに焦点があてられています。
  (これもまた、その内省がよいのだ、と感じる人も多いのかもしれません。)

③虐殺の器官が存在する、というアイディア自体はおもしろいのですが、それがセリフで説明されるだけというのはさびしい。あえて言うと、エピローグがそのアイディアの具現化でしょうか。

以上、あくまで私の感じたことを述べたまでです。
決して、本書を読んで面白かったという人を揶揄しているわけではありません。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.41:
(3pt)

まさに映画的

展開が映画である、ハリウッド系だろうか 最終盤は捻ってきてシリアスに進んでいくが全体的には映画を見ているような気分で読んだ これが良いのか悪いのか、自分は悪い方に作用した 本は本として読みたい 話の出来や設定は面白いし、一気に読めるだけの魅力もある アニメ好きには向いてるかな、本好きには向いてない 社会人になる前に読んでほしい
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.40:
(3pt)

過大評価

世界観や設定は面白いですね。
筆力が高いので色々な専門用語が出てきますがスラスラと読めます。
ですがストーリーと登場人物がダメ。
ストーリーはおんなじことの繰り返しで飽きてきます。
戦闘シーンも別に盛り上がらないし。
登場人物は掘り下げ不足で薄っぺらいキャラばかり。
特に主人公が酷い。
こんなウジウジして女の事しか考えてない奴が特殊部隊のメンバーって……。
そして最大の問題点は虐殺の文法とは一体何だったのかって部分。
作者も思い浮かばなかったのかな。
絶賛されてるほど面白くありませんでした。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.39:
(3pt)

知識の消化が足りない

タイトル通り知識の消化が足りてないような印象を受けました。作中ではカフカとかホッブズとか色々名前が出てきますが、彼らが述べた言葉や思想を継ぎはぎしただけに思います。古典を中心に読書してる方は「これはあの本で見たな、ここはあれかな?」と分かるのではないでしょうか。特にホッブズの万人の万人に対する闘争の下りは数回出てきますが、この言葉自体の中身では無く言葉の響きで使われてると思われます(言葉の深層に潜む文法が鍵を握る作品で、このような事が起きている事は中々面白いですが…)
腹が飛び出た少年に、脳が出た少女に、穴に死体が溜まって変な匂いがするand母親を自分の判断で命を停止したの回想が作戦の合間で何回も出てきますが、この表現が何か効果的に働いてるようにも思えません。これらがずっと頭に残っている事を書きたかったのだと思いますが、もう少し何か工夫が欲しかったです。コピペとまでいきませんが、また同じこと書いてるなあと思ってしまいました。
ですが、全く悪い作品では無く、知識量自体はかなりの物と思いますし年齢的にも偉人たちの思想を血肉とするのに時間が足りなかったのでしょう。残念ながら作者は故人ですが後10年生きて作品を出していたら素晴らしいSF作家になれたと思います。
作品自体に特筆したものは残念ながらあまり無かったですが、普段あまり読書をしない方や、初めてSF作品を読む方がこの作品に出てくる偉人達や言語学に興味を持つきっかけとして働く作用はあると考え星3としました。

※どうも作者の早すぎた死がこの作品自体の評価を本来の評価以上に上げてしまってるように思います。この背景にはこのエピソードを使った思惑、2000年代最高のSFと言うキャッチコピーに乗せられた人たちの「数」による評価の左右が見え隠れしています。これは作者が好きだったメタルギアソリッドや実際の歴史でもありましたが、特定個人の神格化や言葉による印象操作の好例でしょう。もし作者が生きていたらこの現象にとても興味があったでしょうね。
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4150309841
No.38:
(3pt)

タイトルと舞台に違和感

中身については多くのレビューがあるので特に書くことはない。興味があれば読めばいい。費やす時間に対して価値がないとは思わない。ただ、サラエボなどを引っ張り出して書くことに必然性を感じない。SFとするなら尚更。この舞台を日本人が描くことにも必然性を感じない。節操のなさしか感じない。広島などを念頭に逆を考えてみれば、違和感が拭えないことは理解されると思う。そしてタイトル。器官なのに組織はなく、組成もなく、中身は空っぽ(キツイ言い方をすれば、「虐殺」と「器官」を合成するところにもセンスを感じない)。ディテールやテーマより、そうした部分の無神経さが気恥ずかしさを感じさせる。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.37:
(3pt)

だから虐殺の文法とやらを提示しろよ

結局虐殺の文法ってなんなのよ。この一言に尽きる。
 これが「虐殺の絵画」とか、「虐殺のメロディー」というのであればまあ納得できる。文章でそれを著すのは難しいことだろう。
だが、これは小説だ。文章で成り立っている小説という表現媒体を選びながら、その文法とやらを具体的に提示しない。これって逃げではないか?
 それこそが、この純文学愛好家も抵抗なく読み進められるであろう上等な文章、厨二心を刺激する数々の活かしたガジェット、タイトル、装丁に到るまで痺れるほどクールに決められた隙のない作品を、なぜかどこかぼんやりと、ふわっとした印象に着地させてしまっている要因だろう。
 もちろんストーリー展開の中でそれを著すことは必須条件ではないことは理解している。虐殺の文体というものがあって、それを主人公は最終的になんと!...以下ネタバレのため控えるが、そういったストーリー展開とテーマ性が大事なのであって、その文体の具体的内容をつつくことにはそれほど意味はない。それは重々承知だ。だがそれではいったい小説とはなんであろう。作者の想い。ストーリー計画。「ここで主人公は感動的なセリフを吐くんだよ。内容はここでは伏せるけどね」とか「ここで見るものがハラハラするような大立ち回りが行われるんだよ。でもここではそれが行われたってことが重要で、具体的な動作は別にストーリー展開に関係ないから割愛しますね」とか。そんな小説、読みたいだろうか。
 シータとパズーだってちゃんと「バルス」と唱えているじゃないか。別にあのストーリーの中で「バルス」が「バルス」という言葉であることはそこまで重大な問題ではない。とにかく決して口にしてはならない滅びの呪文があって、絶体絶命の状況下で少女はそれを少年に囁いて、二人は手を合わせてその言葉を口にする。そして崩壊が起こり物語はクライマックスを迎える。その展開と構造が大事なのであって、呪文は「なんかそういう言葉があるんですよ。今は伏せるけどそれを二人は口にしたんですよ。そしたらすごいことが起きたんですよ」でもいい。全然問題ない。
 だがそこで宮崎駿は「バルス」という滅びの呪文を発明し、提示した。どんな方法で発明したのかはしらない。言語学者のお墨付きの由緒ただしき言葉なのか、なんとなく響きがいいから思いつきで配置しただけの無意味な言葉なのか。いずれにせよ彼は滅びの言葉を「滅びの言葉」のままにはしなかった。具体的な「バルス」という呪文を観客に提示した。そこにカタルシスがある。宮崎駿がマニアックな人間でありながら、マスに届く表現力を持つのはこういうところだろう。それを一流という。
 クライマックスの文中でも、エピローグでもいい。この作者の構成力、文章力なら、シャレオツなタイミングでポエミーに、あるいはちょっと「映像の世紀」のキラーフレーズ風に盛り上げてでも、いくらでも効果的に提示することができただろう。別にそれを読んだ人間が実際に虐殺を始めるわけじゃない。だけれどなんとなくそれっぽい、と納得できるその文法を提示せず「そういう話じゃないんで。その文法がどんな文法だとか追求するのは野暮なんで」とポーズを崩さず、うやむやにごまかした。その器用さは評価すべきだがやっぱり読む方には肩すかしというか消化不良というかなんとももやもやとした後味を残す。
 別に過大評価だともとるに足らない作品だとも思わない。ゲーム文化やSF小説の歴史の文脈で、それなりの到達点として評価されているのを門外漢の私がとやかくいう気もない。けれどジャンル小説とはいえ、やはりエンターテイメントである以上、強引でもいいから読者に納得感と充足感を与える、というサービス精神はあっても良かったのでは?と思うのである。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.36:
(3pt)

SF風ラノベ

ラノベである。既存の要素をミクスチャーしただけで新しいものはほぼない。エヴァや攻殻機動隊が大好きな、中二病が抜け切らないお兄ちゃんたちに受けるタイプの話である。大まかな話の展開は黒沢清のCUREで、大オチまで見事に頂いている。本人もブログで黒沢清のファンだと公言していたので間違いなく故意にやっているだろう。また、ガジェットや世界観はメタルギア・ソリッドと攻殻機動隊だし、自己にまつわる意識はやはり押井の攻殻機動隊やイノセンスにフィリップKディックのブレードランナー(電気羊)やマイノリティ・レポートやいろいろ。出てくるガジェットの技術的なレベルがバラバラだし、どうやって監視をかいくぐったのかもイマイチ説得力がない。アメリカ批判も、冷戦期や9.11以降に実際にアメリカがやってきたことで度々小説で取り上げられる要素をベースにしてるので、新鮮味がない。いろいろなおいしいものを取り入れただけの話だが、ストーリーテリングが上手かったので、過大に評価されちゃたっというところだろうか。

この人はもともとミクスチャータイプて、続編のハーモニーもオチは押井守の攻殻機動隊~イノセンスからいただきすぎだし、大まかな設定は京極夏彦のルーガルーと、園子温の映画「自殺サークル」等からいただいて、そこに1984的なものを取り入れて「ドヤ~?」ってやってて、中二病おじちゃん受けする。亡くなったから過大評価されてるだけで、いい年した大人が読むようなもんではない。元ネタに比べて深みは一切ない。

SFとしてはたいしたもんじゃない。ラノベに毛が生えた読み物としてはアリ。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.35:
(3pt)

日本のアニメ好きな人に向けたファンサービス

テロというより青臭いプロパガンダアニメを読んでいる感覚。アニメ好きな方達が好きそうな都合の良い外人キャラ設定に途中で飽きて最後まで読むのが辛い。
そもそもアニメ向きなのでしょうね。小説というよりアニメのノベライズを読んでいるような感覚。タイトルに惹かれ手に取りましたがライトノベルには見受けられない小難しい言葉を無理に詰め込んで煙に巻かれているようで「だから結局、何が言いたいねん」ってなる。要は内容やキャラクターはライトノベルとあまり変わらない。
『メタルギアソリッド』好きな人はハマるんでしょうね。これ以上でもこれ以下でもない。
つまり、出版社が売りたいからメディアミックスしたのでしょうね。アニメやゲーム好きな人には刺さり、それ以外には刺さらないということ。
日本のアニメ好きな人に向けたファンサービスとしては成功しているのではないでしょうか。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.34:
(3pt)

これを映画化したんですね。。。。

本当に有りそうな近未来。テロがトラウマになった世界で
虐殺を引き起こす男とそれを追う暗殺者。
の話しで設定やアイデアは凄いと思うが、展開がゆっくりで
虐殺、暗殺なので話が暗い。SF好きが好きそうな書きっぷり。
個人的にはいい読後感ではないかな。SFでもやっぱり楽しい
のが好き。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.33:
(3pt)

アイデアは面白い

人間という生物に秘められた虐殺器官と、そのトリガーについてのアイデアは非常に楽しめた。ただ、黒幕と最終的主人公の動機が非常に在り来たりで残念だった。また、一つの状況に対する比喩的表現がしつこいのと、ミリタリー用語の多様が幼稚に感じてしまった。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.32:
(3pt)

うーん…。

タイトルとレビューを見て購入しました。
思ったよりも薄い内容だったかなと思います。
虐殺器官の説明でもう一声説得力があれば良いかな(*'-`)。
読みやすさはありました。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.31:
(3pt)

映画を見れば良いのでは

映画観賞後に読了。
【 改変箇所について】映画では大きく改変されている箇所があるが(主人公の精神面で大きな割合を占める箇所がまるっと省かれている)、自分はあまり気にならなかった。むしろ細かな会話や装備の描写がそっくりそのまま再現されており、「これ映画でみたやつだ!」となるのが楽しかった。
賛否両論ありそうな最後のシーンの改変に関しては、自分は良かったのではないかと思う。小説ならこの終わり方が良く、映画ならあの終わり方が良い。ただ、観客全員の頭の中に小説と同じ結末が浮かぶかというと難しいと感じた。
【小説単体として】漢字の羅列に片仮名のルビ、トリビア、繰り返し出てくる表現、これが味なのかもしれないが、飛ばし読みしたくなってしまうこともしばしば。「意識とは」「言語とは」といった哲学的問答周辺をぐるぐるしておいて、結論は特になし。面白い箇所は面白いが、人に薦めたいかというと...。残酷な描写があるからとかではなく(そこは意外とあっさりしていた)上記の点で普段本を読まない人だと特に挫折してしまいそうなので。
【まとめ】気になる人は映画を観てから始めの一章と最後と一章だけ読めばいいのでは。映画はよく纏まっていると思う。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.30:
(3pt)

期待値が高すぎてしまった

評判がかなり高かったために、期待値を上げすぎてしまったよう。とはいえ内容に関する事前情報は全く持ってなかったので、そこそこ面白く読めた。個人的には、言葉についてのクラヴィスとルツィアの会話は興味深かった。ただ全体的に使っている言葉ほどに、重みも深みも僕には感じられなかった。ハードSFというより、ハードなライトノベルというのがしっくりくる作品。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.29:
(3pt)

近未来 テロ頻発後の世界・・・

主人公は、アメリカ情報軍大尉クラヴィス・シェパード。
時代設定は、近未来。
その時代は、テロが頻発した後の世界。

人々は安全のため、IDによる情報統制社会を構築した。
テロが減少する一方、後進国では、内戦が頻発し、
虐殺が行われ続けていた。
その虐殺を背後で操っている人物ジョン・ポール。

シェパードは、ジョン・ポールの暗殺指令を受ける。
暗殺は成功するか・・。
虐殺を引き起こす機関とは・・。
ジョン・ポールの目的は・・。

読みごたえは、十分。
近未来を予想させる内容だった。
戦闘シーンは臨場感があり、
手が止まらなくなってしまった。

また、良くも悪くも、非常に哲学的であった。
暗殺や虐殺などに対し、罪を背負うべきは誰か(何か)、
という問いに対し、多くのページが割かれているが、
若干、冗長な気がした。

同じように、設定に関する文章が長すぎて、
飽きる部分もあった。

また、他のレビューにもあるが、
ラストは整ってはいるが
アメリカ人であれば、
あのような行動はとらないと思った。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.28:
(3pt)

う~ん

星2.5といったところ。戦闘シーンの描写はうまい。テンポも良い。ストーリーの展開は、登場人物たちが初対面で結構な個人情報ないし機密情報を相手に話したりと、そんなわけあるか~いと突っ込んでしまうところが多々ある。思索的な部分も、20代ぐらいの人だと得るものもあるかもしれないが、それ以上長く生きた人間の立場からすると、ナイーブ。それぐらいの思索なら、そこそこの哲学書を読む方が得るものが多い。あと、ホッブスやら何やらと色々な名前と専門用語が出てきて、内容に深みを出そうという意図なのだろうが、それらについて掘り下げず単に羅列しているだけなので、逆に浅く見えてしまう。利他性に関する部分だけは、個人的には良かった。決定的に萎えるのは、EUというべきところを、ユーロと言っているのが二箇所あるところ。ユーロは通貨であって、地域を指すものではない。二回間違えてるので(編集者も気づけよ!)、ミスというよりは、そもそも間違えて覚えているのだろう。ネタバレになるが、虐殺の文法の意味を説明する個所はあるが、肝心の虐殺の文法の具体例がない。説得力をもたせるには、少しは欲しいところ。無論、そんなもんは存在しない、ないし明らかになっていないのだから、著者も例の出しようがないのかもしれないが、ヒトラーやポルポトなどの独裁者の演説の意外な共通点を指摘するなり、もう少し具体的でないと説得力がない。
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4150309841
No.27:
(3pt)

キロロジーを題材にしたディストピアSF

筆力は非常に高いです。 なのでぐいぐい読めてしまうのですが、それ以外は特筆するものはありません。 純粋にエンタメとしてなら問題無いかと言うと、読後感が悪いので、人を選びます。 題材の選択、話の締め方、心理描写の薄さを考えますと、物語としては平凡な出来かと思います。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.26:
(3pt)

虐殺の果て

現代から一歩だけ進化した世界観はまさに近未来小説といった感じ。
軍に属する登場人物たちが使用する道具の用途や説明が細かく、ああSF小説を読んでいるなという気分になり楽しかったです。
ストーリーとしては各地で起こる虐殺の原因となる男を軍人である主人公が追い求める話ですが、この追走劇に関しては非常にあっさりしているため読んでいてそんな簡単に終わってしまうのかと拍子抜けでした。
人々の間に虐殺を生む方法に関してもこれが肝かと思いきや結局最後まで詳細は明かされずこちらの件に関しても拍子抜け。
罪と罰を巡って葛藤する主人公の内面にかなりのページが割かれているためその部分こそがこの小説の核なのかなとは思うのですが、主人公に感情移入するには主人公の背景が曖昧だったのと思考や言動がやや突拍子もなかったため共感しきれず終わってしまいました。
どこに焦点を当てて読めばいいのかわからず全体的に散らかり気味かなという印象を受けましたが、それでも終盤の母親に関してのくだりや主人公の決断には胸を塞がれるような苦しさを覚えました。
虐殺に一人囲まれて過ごす主人公のこれからを思うと、うーん切ないです。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.25:
(3pt)

粗削りだが才能を感じさせる著者の出世作

ちょっとグロテスクなシーンもありますが近未来の残虐さを描いたSFとしてなかなか楽しめると思います。
国家機関の職務を忠実に遂行していた主人公が次第にその疑問を感じてしまう物語構造も王道的で
一気呵成に読める良質なエンターテインメント小説の資質を兼ね備えているといってよいでしょう。
ただメインストーリーを支えるプロットにいろいろ粗雑な点が一読して目に付いてしまうのも事実で

・虐殺器官なる文法の説明が弱いのでいまひとつリアリティが持てない
・加えて虐殺器官によって集団内で虐殺の起こるロジックも何か腑に落ちない
 (たとえば個の生存かつ利他行為を前提とするなら自己の属する集団より異分子の他集団に対して殺戮を働く方がずっと自然では?)
・主人公がルツィアに想いを寄せたりエピソードの行動に至ったりする経緯が突発的で面食らう

といった具合に惜しいなあと感じる点がちらほら。
個人的にはナノマシンがちょっと便利すぎやしないかってところも気になりましたが(笑)

ただそうした弱点を差し引いても、なお読者を惹きつける娯楽作品として魅力を保っているところに
生前の著者の才気が紛れもなくうかがえます。
つくづく早逝が惜しまれますね。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.24:
(3pt)

普通ですね。あまり深みのあるものではないです

もうちょっとストーリーのロジックを深くしてみたらもっと面白かったかなぁ
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841

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