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虐殺器官
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虐殺器官の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.03pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全369件 41~60 3/19ページ
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アンドロイドもタイムマシンもビーム兵器も宇宙船もエイリアンも出てこないSF小説。代わりに、描かれるのは、国家が運用する個人認証システム、ナノマシンを用いた拡張現実、作戦時の感情をフラットに保つための戦闘感情適応調整と痛覚マスキング、そして、小説のタイトルにもある虐殺器官。 9.11を契機に私たちの世界から分岐したもう一つの「現実」の中で、人間の深層意識や物質主義という普遍的な問いに対する考察を一貫して描く。 個人的にツボだったのは、「ビクトリア湖沿岸産業者連盟」という国家の存在です。これは、民族や宗教、政治的イデオロギーなどによってではなく、端的に言うと経済的利害が先鋭化することによって形成された国家であり、そのアイデアに痺れました。 一度記憶をなくして、もう一度まっさらな状態で読んでみたい。そう思わせてくれた素晴らしい小説です。 | ||||
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正義とはなにか 主観に過ぎないのではないか 正義の反対はまた別の正義というが、私は違うと思う | ||||
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最終的に主人公が救われたとも思えず、個人的にはすっきりとはしない物語。 ただ、実在する会社(アマゾン、ドミノピザ等)が登場し、どこか現実とも切り離すことができないはかない印象を受けた。 私としては、一度読んだだけでは理解できていない点もあると考えるので、時期をみてもう一度読んでみたい。 | ||||
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かなり高評価なので非常に楽しみにして読みはじめた。話の本筋は面白かったが、全体を通してみると私には合わなかった。本来200ページで終わる内容を、残虐な描写と母の話をしつこく描き、400ページにかさ増ししてるように見える。 | ||||
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本作を要約すれば多分タイトルになるのではないかと思う。 主人公のクラヴィスを勇者とすれば、主人公が所属しているアメリカ情報軍・特殊検索群i分遣隊が勇者一行、各国で戦乱を引き起こしたジョン・ポールがラスボスもしくは裏ボスの魔王とすれば、勇者一行に魔王を探して滅ぼせと命令を与えるアメリカ合衆国が王様、そして魔王の甘言に耳を傾けたがゆえに勇者一行にやられる各国要人を中ボスに当てはめると、他人が遊んでいるロールプレイングゲームを見ている感覚に襲われる。 特にジョン・ポールを探して街に溶け込んだり戦地に赴く様など、往年のRPGにあったような探索中のデジャヴュを感じたし、最後クラヴィスが虐殺の文法で世界全土を混乱に陥れる様は、ゲームで主人公が悪堕ちして新たな魔王となってしまうようなバッドエンド感があり、王道RPGを現代でやろうとするとこんな感じになるのかと、妙に納得させられて正直楽しめた。 作者が早逝されたため新作を読むことが出来ず非常にもったいないと思わずにはいられないが、死後作られた映像作品が原作の意図を全く理解せずに作られており、尽く金の亡者の餌食になってしまった点が切ない。 | ||||
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主人公と母の対話から、死は簡単なことだ生きていることと死んでいることの違いは些細なことだと、そう思いたい気持ちを感じた。地獄は頭の中にあると言った主人公の友人も印象的だ。 私は学生の時に母の余命宣告を聞いてから毎日母がもうすぐ死ぬことに怯えていたが、絶望感と悲しさに襲われている精神状態が辛く、いつのまにか死を簡単なものに捉えることで納得、逃避しようと努めるようになった。だからこの本を読んだとき、母はもう亡くなっていたが、私の信じたいことが書いてある、だれかに言ってもらいたかったことが書いてあると思った。しかし物語の結末からして、大切な人の死が耐えがたい苦しみを与えることには違いないようだ。 読んだあとに著者が亡くなっていることを知った。若くしてずっと病気と向き合ってきた著者にしか書けなかったと思った。もし死者の帝国を伊藤計劃が脱稿していたら、もっと生きているということ死ぬということについて書かれた作品になったかもしれない。本当に読みたかった。 | ||||
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中学生当時の言語学に対する興味の原点になりました。書き方はラノベ程のものであっても扱うテーマは娯楽小説の類では珍しく且つ上手く用いられている様に思います。映画のサントラを聴きつつ此方を読むのも如何でしょう。 | ||||
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妹に薦められ拝聴しました。 朗読者様の声色の使い分けには大変驚き、会話感がとても素晴らしかった。 | ||||
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評価の分かれる作品ですね。 作品の概要は、「ぼく」と名乗る、精神的に幼い暗殺専門の軍人が、仲間や敵と哲学を語る話に、グロテスクで残虐な描写を混ぜ込んだ小説です。意味不明の精神論がダラダラ続き、ストーリーは盛り上がりに全く欠けるので、読み進むのが苦痛です。でも、それが楽しいとする方は、ハマります。 主人公は、無敵のスーパーマンです。仲間が敵に撃たれて、手足がもげたり、顔を吹き飛ばされたりしても、無傷です。列車の大事故に遭遇しても、かすり傷ひとつ負いません。その割には、結構ドジなところがあり、プロの殺し屋なのに、素人集団の罠に簡単に引っ掛かったり、民間人に背中に銃を突きつけられて窮地に陥ります。また、軍事機密を公の場で、ベラベラ喋ってしまいます。 でも、それは些細なことです。なぜなら、この主人公の目的は、相手と「哲学」を語ることなのですから。 | ||||
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精巧に作り込まれた世界観から、著者の「面白い物を書こう」という気概はとても感じるのですが、残念ながら「読者を楽しませよう」という気はあまり感じられませんでした。 前述の通り世界観はかなり作り込まれているのですが、そのためかとにかく説明が多いのです。 説明の後でようやく話が動いて、これからどうなる?というところで、また説明、説明、説明…でうんざりしてきます。 もっと噛み砕いた表現で、台詞などを利用して補完出来なかったものかと思います。 そして個人的に一番辛かったのは、主人公がマザコンだというところ。 ネタバレになりますが、最後はそのマザコンが引き金となって、とんでもないことをしでかします。 内容的にも、アニメ映画にもなっているということから、恐らく若者向けなのでしょうね。 私のような中年の読み物ではないと感じました。 セールだったので一緒にハーモニーも買ってしまったのですが、正直読むのを躊躇します…。 | ||||
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描かれていないからこそ見えるものがある。 触れられている故にそれそのものは本質ではないことであり、 触れられていないからこそ今いる私たちは触れていて、 そしてそれは今も行われている行為であるということ。 この物語に登場する多くの用語や過去の人物、言葉は この物語の内側にあるテーマの輪郭をもっともにするためのスポットライトでしかないことを この作品に苦言する人もそうでない人も知らないままでいる。 「虐殺の文法がなんなのか結局わからないからダメ」と言っている人ほど、 実は虐殺の文法に日常的に触れていることを知らないまま生きていて、 「この物語はただの語り直しで適当なものだ」と言っている人ほど、 自分の中にある平和だけを全てとして生きていたいと言っているようなもので。 それこそ「自分の信じるものこそが崇高であり、他のすべてを許さない」という人ほど この本の中にある「虐殺の文法」に感染し、今ここに低評価レビューとして稚拙な言葉で暴力を連ね、 自分の中にある「平和な世界」だけしか知らないように生きている。 この作品は、如実に世界のありふれた日常、暴力を丁寧に映している。 * 星4にした理由として、この作品からなる伊藤計劃シリーズは ひとつひとつが独立こそしているものの「未完」である。 第3部「屍者の帝国」のプロローグを書いて彼はこの世を去った。 そしてすべての作品はひとつの時系列でつながっている。 「虐殺器官」で言葉と命を知り、 「ハーモニー」で人と心を知った。 「屍者の帝国」で魂と言葉を語る予定だったのならば、 ひとつも描かれなかった、名前すらない最終作で3作をまとめた「完結作」を描きたかったのだろう。 ハーモニー後の人格や心が失われた世界で、魂と言葉を以て 世界を再生、解放する物語が描かれるのではないかと私は思っている。 そしてそれらは永久に語られることはないことも、もう私たちは知っている。 | ||||
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文章の集中力が、物語の最初から最後まで均一で美しい。もっと作品を作ってほしかった。 | ||||
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特に問題なく届きました ありがとうございます | ||||
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おもろい | ||||
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作業中、spotifyでEGOISTを流しているときに気になる曲があったので調べてみるとこの作品のアニメ映画の主題歌であることが判明。アニメを借りに行くのも面倒だったので原作をkindleに落とし、読んでみることに。古めの読みにくいSFに比べたら読みやすいが、どちらかというと読みにくい部類に入ると思う。ただ、自分をこの作者の他の本も読んでみようと思わせるだけの魅力はある。だから、作者の死が本当に悔やまれる。 | ||||
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I bought this product as a gift for my son who is learning Japanese. His feedback is five star for the book. I am very satisfied with the order issue and the speedy delivery. | ||||
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サイコパスを見てSF小説を知り、多少sfに手を出した程度ですが伊藤計劃を超える作家に出会えてないです。 まあまだまだ経験値が少ない、手にしたsf小説の数が少ないので確かなことではないのですが。 伊藤計劃の本は他にハーモニーがありますが個人的にはそちらの方が好きですね。この本を読んで面白いと思えたならハーモニーにも手を出して欲しいです。 | ||||
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そこまでハードなSFではないが、紛争について深く考えさせられる。10年以上前の作品だけど、今読んだ方が内容に衝撃受けるかなと。 | ||||
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近未来SF小説でありながら哲学・宗教的な面がかなり強い。 SFといえばかなりメカニックな世界観が描かれがちだが実際は皆が夢見るような技術はあと数百年は得られないと思うのでこの作品はリアルで良い。 心理学や脳に関する研究を記した書籍等読んでみるとこの小説のように、人間の脳だけは永遠に未知の領域、という結論に辿り着くのは必然なのかも、と思う。 かなり回りくどい文体が目立つが人類が今一度、世界とは何か、自分とは、命とはなんなのかを見つめ直す機会をくれる素晴らしいSF小説だ。 | ||||
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※ネタバレ注意 ぜひ読んでほしいです。初めて読んでから10年も経ちますが、読み返す度に新しい発見がある作品です。 この物語の最後の仕掛けはエピローグまで読んで初めてわかる。 主人公のクラヴィスは虐殺器官とジョン・ポールについてアメリカ議会で長く長く証言することになる。 「公聴会の記録にアクセスした人々の、まぶたのない耳に入りこんでいった。」 とあるように、その後はアメリカ全土で内戦が始まる。 読者は物語の外にいるけれど、これが虐殺器官を誘発する文法が含まれていることに気がつく。これが最後の仕掛けです。 なぜ物語るのか、なぜ小説で物語るのか。 そういったことも考えさせられる作品です。 | ||||
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