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博士の愛した数式



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【この小説が収録されている参考書籍】
博士の愛した数式
博士の愛した数式 (新潮文庫)

博士の愛した数式の評価: 4.32/5点 レビュー 849件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.32pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全849件 121~140 7/43ページ
No.729:
(3pt)

ゆったりと時間が過ぎる優しい物語

月並みな表現となるが心暖まる物語。時間がゆっくり進む。主な登場人物は終始一貫し3人。然したる事件もない。然したる人間の衝突もない。非凡な人物設定とそれに紐付く数学のウンチクがスパイス。ゆったりとした人の優しさ、無償の愛と、またそれを設定により無に帰す儚さと切なさ、それらを絶妙なバランスで紡ぎ出す。
私のように推理小説や時代小説ばかり読んでる人間からすると、途中で退屈になるかもしれない。
博士の愛した数式 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:博士の愛した数式 (新潮文庫)より
4101215235
No.728:
(5pt)

心がふるえる

私の中で面白い本、面白くない本、感動する本があります。これはダントツで感動する本第一です。これ以上の作品には今のところお目にかかってません。
博士の愛した数式 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:博士の愛した数式 (新潮文庫)より
4101215235
No.727:
(5pt)

数学を通しての物語

素敵なお話。数学を通しての会話が楽しい。映画も良いが小説もまた良い。
小説と映画では物語が多少違うのでどちらも楽しめた。個人的には小説の方が好き。
映画は突然の能が余計でした。

数字に意味を持たせる生活・日常が新鮮でした。
博士の愛した数式 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:博士の愛した数式 (新潮文庫)より
4101215235
No.726:
(5pt)

男女の間でも、性愛以外の愛が存在可能なことを信じられるようになりました

数学が苦手な私は、『博士の愛した数式』(小川洋子著、新潮文庫)を長らく敬遠してきたが、ある人から読む価値がある作品だよと薦められ、遂に手にした次第です。

1992年3月、家政婦紹介組合から派遣された家政婦の「私」は、赴いた家の老婦人から、「端的に申せば、記憶が不自由なのです。惚けているのではありません。全体として脳細胞は健全に働いているのですが、ただ、今から17年ほど前、ごく一部に故障が生じて、物事を記憶する能力が失われた、という次第です。交通事故に遭って、頭を打ったのです。義弟の記憶の蓄積は、1975年で終わっております。それ以降、新たな記憶を積み重ねようとしても、すぐに崩れてしまいます。30年前に自分が見つけた定理は覚えていても、昨日食べた夕食のメニューは覚えておりません。簡単に申せば、頭の中に80分のビデオテープが1本しかセットできない状態です。そこに重ね録りしてゆくと、以前の記憶はどんどん消えてゆきます。義弟の記憶は80分しかもちません。きっちり、1時間と20分です」と告げられます。

ここから、私と息子が「博士(はかせ)」と呼ぶ、64歳の数論専門の元大学教師と、一人で子供を育てている30歳前の家政婦の私と、私の10歳の小学生の息子「ルート」との奇妙な日々が始まります。「ルート」というのは、頭のてっぺんが平らだからと、博士が息子に付けた愛称です。「君はルートだよ。どんな数字でも嫌がらず自分の中にかくまってやる、実に寛大な記号、ルート(√)だ」。

健康のために少しは外気に触れた方がいいと考えた私は、嫌がる博士を何とか散髪屋に連れ出します。「白髪が束になって滑り落ち、床に散らばった。散髪屋の主人はその白髪に覆われた頭蓋骨の中身が、1億までに存在する素数の個数を言い当てられることなど、知らないだろう。目の前の奇妙な男が早く帰ってくれないかと待っているソファーの客たちも、誰一人として、私の誕生日と腕時計に隠された(数字の)秘密を知りはしないだろう。そう考えると、なぜか誇らしい気持になった」。

「(その後、訪れた公園の地面に博士が描いた)アルティン予想の難解な数式と、28の約数から連なる足算は、反目することなく一つに溶け合い、私たちを取り囲んでいた。数字の一つ一つがレースの編目となり、それらが組み合わさって精巧な模様を作り出していた。不用意に足を動かし数字を一つでも消してしまうのがもったいなくて、じっと息をひそめていた。今、私たちの足元にだけ、宇宙の秘密が透けて浮かび上がっているかのようだった。神様の手帳が、私たちの足元で開かれているのだった」。

博士から与えられた宿題を息子が投げ出してしまったため、仕方なく私が引き受ける羽目になりました。「最初はただ鬱陶しいだけだったのが、意地が出てきて、やがて思いがけず使命感さえ抱くようになった。この数式に隠された意味を知っている者は限られている。その他大勢の人々は、意味の気配すら感じないで生涯を終える。今、数式から遠く離れた場所にいたはずの一人の家政婦が、運命の気紛れにより、秘密の扉に手を触れようとしている。あけぼの家政婦紹介組合により博士の元へ派遣された時から、既に誰かが放つ一条の光を受け、特別な使命を帯びているのだと、自ら気づきもしないままに・・・」。

「この世で博士が最も愛したのは、素数だった。素数というものが存在するのは私も一応知っていたが、それが愛する対象になるとは考えた試しもなかった。しかしいくら対象が突飛でも、彼の愛し方は正統的だった。相手を慈しみ、無償で尽くし、敬いの心を忘れず、時に愛撫し、時にひざまずきながら、常にそのそばから離れようとしなかった。書斎の仕事机で、あるいは食卓で、私とルートに聞かせてくれた数学の話に、たぶん素数は一番多く登場しただろう」。

「『義弟に友人などおりません。一度だって友人が訪ねてきた例しなどないんです』。『ならば、私とルートが最初の友だちです』」。

「彼(博士)はルートを素数と同じように扱った。素数がすべての自然数を成り立たせる素になっているように、子供を自分たち大人にとって必要不可欠な原子と考えた。自分が今ここに存在できるのは、子供たちのおかげだと信じていた」。

「彼(博士)の心の根底にはいつも、自分はこんな小さな存在でしかないのに・・・という思いが流れていた。数字の前でひざまずくのと変わりなく、私とルートの前でも足を折り、頭を垂れ、目をつぶって両手を合わせた。私たち二人は、差し出した以上のものを受け取っていると、感じることができた」。

本書のおかげで、男女の間でも、性愛以外の愛が存在可能なことを信じられるようになりました(数学を好きになることはできませんでしたが)。本書を薦めてくれた友に感謝しています。

閑話休題、数学が苦手な私は、『博士の愛した数式』(小川洋子著、新潮文庫)を長らく敬遠してきたが、ある人から読む価値がある作品だよと薦められ、遂に手にした次第です。

1992年3月、家政婦紹介組合から派遣された家政婦の「私」は、赴いた家の老婦人から、「端的に申せば、記憶が不自由なのです。惚けているのではありません。全体として脳細胞は健全に働いているのですが、ただ、今から17年ほど前、ごく一部に故障が生じて、物事を記憶する能力が失われた、という次第です。交通事故に遭って、頭を打ったのです。義弟の記憶の蓄積は、1975年で終わっております。それ以降、新たな記憶を積み重ねようとしても、すぐに崩れてしまいます。30年前に自分が見つけた定理は覚えていても、昨日食べた夕食のメニューは覚えておりません。簡単に申せば、頭の中に80分のビデオテープが1本しかセットできない状態です。そこに重ね録りしてゆくと、以前の記憶はどんどん消えてゆきます。義弟の記憶は80分しかもちません。きっちり、1時間と20分です」と告げられます。

ここから、私と息子が「博士(はかせ)」と呼ぶ、64歳の数論専門の元大学教師と、一人で子供を育てている30歳前の家政婦の私と、私の10歳の小学生の息子「ルート」との奇妙な日々が始まります。「ルート」というのは、頭のてっぺんが平らだからと、博士が息子に付けた愛称です。「君はルートだよ。どんな数字でも嫌がらず自分の中にかくまってやる、実に寛大な記号、ルート(√)だ」。

健康のために少しは外気に触れた方がいいと考えた私は、嫌がる博士を何とか散髪屋に連れ出します。「白髪が束になって滑り落ち、床に散らばった。散髪屋の主人はその白髪に覆われた頭蓋骨の中身が、1億までに存在する素数の個数を言い当てられることなど、知らないだろう。目の前の奇妙な男が早く帰ってくれないかと待っているソファーの客たちも、誰一人として、私の誕生日と腕時計に隠された(数字の)秘密を知りはしないだろう。そう考えると、なぜか誇らしい気持になった」。

「(その後、訪れた公園の地面に博士が描いた)アルティン予想の難解な数式と、28の約数から連なる足算は、反目することなく一つに溶け合い、私たちを取り囲んでいた。数字の一つ一つがレースの編目となり、それらが組み合わさって精巧な模様を作り出していた。不用意に足を動かし数字を一つでも消してしまうのがもったいなくて、じっと息をひそめていた。今、私たちの足元にだけ、宇宙の秘密が透けて浮かび上がっているかのようだった。神様の手帳が、私たちの足元で開かれているのだった」。

博士から与えられた宿題を息子が投げ出してしまったため、仕方なく私が引き受ける羽目になりました。「最初はただ鬱陶しいだけだったのが、意地が出てきて、やがて思いがけず使命感さえ抱くようになった。この数式に隠された意味を知っている者は限られている。その他大勢の人々は、意味の気配すら感じないで生涯を終える。今、数式から遠く離れた場所にいたはずの一人の家政婦が、運命の気紛れにより、秘密の扉に手を触れようとしている。あけぼの家政婦紹介組合により博士の元へ派遣された時から、既に誰かが放つ一条の光を受け、特別な使命を帯びているのだと、自ら気づきもしないままに・・・」。

「この世で博士が最も愛したのは、素数だった。素数というものが存在するのは私も一応知っていたが、それが愛する対象になるとは考えた試しもなかった。しかしいくら対象が突飛でも、彼の愛し方は正統的だった。相手を慈しみ、無償で尽くし、敬いの心を忘れず、時に愛撫し、時にひざまずきながら、常にそのそばから離れようとしなかった。書斎の仕事机で、あるいは食卓で、私とルートに聞かせてくれた数学の話に、たぶん素数は一番多く登場しただろう」。

「『義弟に友人などおりません。一度だって友人が訪ねてきた例しなどないんです』。『ならば、私とルートが最初の友だちです』」。

「彼(博士)はルートを素数と同じように扱った。素数がすべての自然数を成り立たせる素になっているように、子供を自分たち大人にとって必要不可欠な原子と考えた。自分が今ここに存在できるのは、子供たちのおかげだと信じていた」。

「彼(博士)の心の根底にはいつも、自分はこんな小さな存在でしかないのに・・・という思いが流れていた。数字の前でひざまずくのと変わりなく、私とルートの前でも足を折り、頭を垂れ、目をつぶって両手を合わせた。私たち二人は、差し出した以上のものを受け取っていると、感じることができた」。

本書のおかげで、男女の間でも、性愛以外の愛が存在可能なことを信じられるようになりました(数学を好きになることはできませんでしたが)。本書を薦めてくれた友に感謝しています。
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4101215235
No.725:
(4pt)

静かで素敵な話

数学が分からなくても好きじゃなくても、3人の素敵な関係との対比だけで充分に博士にとっての数学の素晴らしさが伝わる、不思議な物語でした。特にルートは素敵な大人になったのだろうなと想像して、また微笑んでしまう、そんな本でした。
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4101215235
No.724:
(4pt)

文系人間の私文系人間の私が初めて触れた「美しい数学」

文系人間だったので数学とは無縁でした。数学がこんなにも不思議な力、美しさを持っているとは思ってもいませんでした。

 本文で胸に響いたのは「友愛数」。「私」の誕生日2月20日を数字にすると220。そして博士の腕時計の裏には「学長賞 No.284」と刻まれています。この「220」と「284」が「友愛数」。220の約数の和が、280、280の約数の和が200となり滅多に存在しない組み合わせの数字ということです。数学の世界にこんなに美しく奇跡的な数字のカップルがあるなんて知りませんでした。
 私も何か大切な人とつながる数字を探してしまいそうです。

オススメの方
1.純文学が好き。
2.ゆったりカフェで読む本を探している方。
3.数学に苦手意識のある方。
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4101215235
No.723:
(3pt)

リラックスしたい時に

博士と家政婦と息子の三人が過ごす日常を描いた作品。
登場人物それぞれに興味深い経歴や行動がありますが、特段深堀りされずに終わってしまったのが残念でした。
数式が沢山出てきますが、本の内容としては難しい物語ではないので、リラックスしたい時などに読むといいと思います。
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4101215235
No.722:
(5pt)

心が温かくなります。

家政婦さんの優しい目で見た博士の様子、数式の不思議、素数の不思議、高校生のころの数学の時間を思い出しました。夫も阪神ファンでした。多くの友人に勧めたり、送ったりしました。忘れられない一冊です。
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4101215235
No.721:
(5pt)

映画見てからもう一度読みたい。

たんたんと進む中で、家政婦と野球と数学がうまく絡み合ってじわじわ~~っときます。
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4101215235
No.720:
(5pt)

心に温かみをおぼえる良作。。。

以前に飛行機内で映画のほうを、ぽーっとみました。
それで、なあんとなく、ほのぼのとしたイメージがありましたが、今回これがお気に入りという友人からいただいて、今度は「ちゃんと」原作を読む好機となりました。

温かいです。
不自由な「病人」で、かわりものでもある博士と、世間的には決して幸福とも豊かともいえない母子の、不思議さに満ちた、しかしあたたかみのある交流。
博士は世間一般の常識からみれば、もはや廃人に近い存在なのかもしれない。
しかし彼は母子に人間味をみせ、いろいろな驚きと、そしてひとと交流することの喜びさえ、教える。母子の人生を変えて、救うことにもなるといえるような、かけがえのない存在となるのだ。

かれらを、人間を、作者の温かい視線がくるみこむ。
その温かみに、こちらまで、人間的なぬくもりを感じて、ほっとした気分になる。。。

良作、とおもいます。こころが疲れ切ったようなかたが、ゆっくり読まれると、きっと、癒されるとおもいます。数学苦手な自分でも、そうでしたから。作者やこれをくださった旧友や、そして「博士とこの母子」にも感謝を込めて、星5つをつけさせていただきたいとおもいます。
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4101215235
No.719:
(5pt)

小説を読む喜びをほんのりと

文学。数学。野球(というより、阪神タイガース。いや、江夏豊!)。
巻末の解説で藤原正彦さんも感嘆しているが、小川さんはこの三者を自然な物語の中に紡ぎ上げている。これ以上手のつけようもない完成度まで。
小説を読む喜びをほんのり確認させてくれる物語。薦めます。
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4101215235
No.718:
(4pt)

様々な愛のかたち

記憶が80分しかもたない博士の所へ家政婦として通っていた女性の目線で語られる物語。様々な種類の愛が溢れ、そして何とも言えない深みのある話だった。博士はルート親子に出会えて本当に良かったと思う。また、作中に大昔自分たちが学んだ数学用語が沢山出てくるので非常に懐かしかった。
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4101215235
No.717:
(5pt)

人を大切にするということ

80分しか記憶がもたなくても、周りににいる人を大切にしようとする博士と、その思いに応えようとする親子。謝りたいことが起こっても、次に会った時に…ということがない。忘れられている。つらいなーと思いつつ、2度と同じ過ちをしないという教訓にはなるかなーと思ったり。いろんなことを考えました。美しいお話でした。
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4101215235
No.716:
(4pt)

良いですが、

裏表紙に擦った跡みたいな汚れが多数ありましたがそれ以外は問題ありません
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4101215235
No.715:
(4pt)

数学抜きでも、純粋な気持ちになれます

久しぶりに、気持ちが洗われるようなすっきりとした気分で、一気に読み終わりましたー
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4101215235
No.714:
(3pt)

数学の公式と人の交流の話

私が中学生の頃に母と弟がが好きで読んでいた作品です。
特に弟は登場人物のルート君が好きでした。
数学が苦手だった私はタイトルから敬遠しており勧められても読むことはありませんでした。

それから10年がたち本屋でたまたま目にし購入に至りました。

内容は数学を通して家政婦(私)、とルート君(家政婦の子供)、博士の交流を描いたお話です。

おそらく読む年齢や数学の好き嫌いによってこの本の主人公が変わってくるのではないでしょうか?
私はずっと家政婦の視点でしたが、当時の弟はきっとルート君になって読んでいたんでしょう。

あとときおり出てくる博士からの数学の問題は解説があってもちゃんと理解できませんでした、数学って難しいですね。

星は3つで時々数学の用やら定理やらが出てくるため文系にはきついです。
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4101215235
No.713:
(5pt)

役割に埋没する女性

ほのぼの、せつない、慈愛、などの感想が多いみたいですが少し違う印象を持ちました。

女性は役割に埋没し男性の心は少年のまま。
これって普通の夫婦関係にも言えることかなと。
文調はあくまで耽美なので、ジェンダーの力関係について述べている作品だとは最初気づきませんでした。
切ないキラキラした愛の物語というより、職業的に消費される女性の献身。これが描きたかったのかなあと思いました。でもそれって愛情とどうやって線引きしたらよいのか。女とはなんと宙ぶらりんな存在なのか。どんな社会構造によって、宙ぶらりん化させられているのか。女は男にとって数字、世話焼き係としか認識されないのか。
「琥珀のまたたき」でも女性を取り巻く抑圧について述べているんですよね。こんな耽美な筆致でそんなことが書かれているとは思いもよらなんだ。なるほど、先入観からの解放というメタ表現なのか?とにかく舌を巻く作品です。
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No.712:
(5pt)

好きです

とても良かった。映画も良かったが小説の方が感動しましま。
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4101215235
No.711:
(5pt)

博士はルートの数学の先生でもあり、第二の父親としてかけがいのない存在だった。

数式のように美しい三人の関係は、美そのものでした。80分しか記憶が継続しない元数学博士と、家政婦母子の友情と愛を描いた秀作でした。これは悲劇ではない。博士は死ぬまで幸せだったと思いたい。時間が20年前で止まっているので、会話が成り立たない。そこで博士は、自分の愛している数学をコミュニケーションツールとして選んだ。ふんだんに出てくる数学の話題は読者を数学の摩訶不思議な世界へと誘ってくれます。
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4101215235
No.710:
(4pt)

とても優しい。けれど何かものたりない。

とてもいいお話でした。優しくて、静かで。
ただ、それ以上の何かが足りなかった気がするのは、おそらく主人公の「私」がいい人すぎたのではないかと。
目の前の老人に対して、もっとイラついたり、嫌悪感を持ったりする方が現実的かなあと。
綺麗にまとまりすぎている気がしました。
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4101215235

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