頭脳明晰で剣の達人。将来を嘱望された男がなぜ不遇の死を遂げたのか。

大学の研究室を追われた二十八歳の「おれ」。失意の彼は教授の勧めに従って奈良の女子高に赴任する。

剣道少女たちの「武士道」シリーズ、6年ぶりの最新刊。 高校生活インターハイを描く『武士道エイティーン』のラストから2年。

宮本武蔵を心の師と仰ぐ香織と、日舞から剣道に転進した早苗。早苗が福岡に転校して離れた後も、良きライバルであり続けた二人。

「強さは力」の香織と「お気楽不動心」の早苗。

武蔵を心の師とする剣道エリートの香織は、中学最後の大会で、無名選手の早苗に負けてしまう。

目覚めると、私は闇の中にいた。交通事故により全身不随のうえ音も視覚も、五感の全てを奪われていたのだ。

「被害者女児死亡」――世紀の大誤報を打ち、飛ばされた3人の記者。その七年後、児童連続誘拐事件が発生。

戦後犯罪史に残る凶悪犯に降された死刑判決。

坂下薫平19歳。首都大学の学生寮で、個性溢れる面々と楽しい日々を過ごしていた。

1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。

５２ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一頭だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。

殺人事件の時効成立目前。

検事を辞して弁護士に転身した佐方貞人のもとに殺人事件の弁護依頼が舞い込む。

「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。一人息子の克巳もあきれるほどだ。

ウォッチメイカーと名乗る殺人者あらわる。その報がリンカーン・ライムのもとに届いた。

脊椎手術のためにノースカロライナ州を訪れていたライムとサックスは、地元の警察から捜査協力を要請される。

武器密売裁判の重要証人が航空機事故で死亡。

ケネディ国際空港からタクシーに乗った出張帰りの男女が忽然と消えた。

CDショップに入りびたり、苗字が町や市の名前であり、受け答えが微妙にずれていて、素手で他人に触ろうとしない―そんな人物が身近に現れたら、死神かもしれません。

原爆が6発落とされた日本。敗戦の絶望の中、国はアメリカ発の不老技術“HAVI”を導入した。

京都でテーラーを営む曽根俊也。自宅で見つけた古いカセットテープを再生すると、幼いころの自分の声が。

その地に着いた時から、地獄が始まった―。1961年、日本政府の募集でブラジルに渡った衛藤。

毎日が黄金に輝いていた12歳の夏、少年は川辺の流木に奇妙な印を残して忽然と姿を消した。

白昼の駅前広場で4人が刺殺される通り魔事件が発生。

洋楽専門誌にビートルズの評論を書くことだけが、社会との繋がりだった鈴木誠。

建設コンサルタント・二宮啓之が、産業廃棄物処理場をめぐるトラブルに巻き込まれた。依頼人の失踪。

衝撃だった。ここまで悲惨な状況だとは思ってもみなかった。

19年前の大阪の質屋殺し。迷宮入りしたこの事件に関係した少年と少女が歩んだ道は…。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。

会社がヤバい。彼女とヤバい。

視力をなくし、独り静かに暮らすミチル。職場の人間関係に悩むアキヒロ。

家族の気持ちがバラバラな若菜家。その中を取り持ってきた母の玲子の脳にガンが見つかった。

地方への転勤辞令が出た青野雅人は、恋人の佐知子から意外なことを打ち明けられた。

ヒーローだけが主人公じゃない。補欠も就活生もお母さんも、誰だって主人公なんだ! 読むほどに人生が愛おしくなる。

日本人の「義」とは何か。 小雪舞う一月の夜更け、大坂・南部藩蔵屋敷に、満身創痍の侍がたどり着いた。

密室状態のホテルの一室から女性が蒸発した。それはあたかも透明人間の仕業のように…。

人口わずか三百人。主な産物はカンピョウ、ヘラチョンペ、オロロ豆。

田中幸乃、30歳。元恋人の家に放火して妻と1歳の双子を殺めた罪で、彼女は死刑を宣告された。

―過去に重大犯罪を犯した人間が、会社の同僚だとわかったら?― ミステリ界の若手旗手である薬丸岳が、児童連続殺傷事件に着想を得て、凶悪少年犯罪の「その後」を描いた傑作長編! ジャーナリストを志して夢破れ、製作所に住み込みで働くことになった益田純一。

小学生のぼくは、ねこの首輪に挟んだ手紙で「タカキ」と文通をする。

生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。

この一冊で世界が変わる、かもしれない。 実業之日本社創業120周年記念! 小社文庫限定の書き下ろしあとがき収録。

陽気なギャング一味の天才スリ久遠は、ひょんなことからハイエナ記者火尻を暴漢から救うが、その正体に気づかれてしまう。

森で拾ったその犬には、なにか知性のようなものが、意志に似たものが感じられた。

誰もが不安を抱えて歩き続ける、未来への“道”。子どもが感じる無力感、青春の生きにくさ、幼さゆえの不器用…。

村内先生は中学の臨時講師。言葉がつっかえて、うまくしゃべれない。

昭和三十七年、ヤスさんは生涯最高の喜びに包まれていた。

人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだーー あの事件から10年。

嘘を見抜く名人は刃物男騒動に、演説の達人は「幻の女」探し、精確な体内時計を持つ女は謎の招待券の真意を追う。

悪事を働いた3人が逃げ込んだ古い家。そこはかつて悩み相談を請け負っていた雑貨店だった。

元裁判官で、現在は大学教授を務める梶間勲の隣家に、かつて無罪判決を下した男・武内真伍が越してきた。

嘘を見抜く名人、天才スリ、演説の達人、精確な体内時計を持つ女。

衆人環視の中、首相が爆殺された。そして犯人は俺だと報道されている。

昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上とコンビを組むことに。