■スポンサードリンク
悪人
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
悪人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.01pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全407件 181~200 10/21ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
心の弱さの為に殺人を犯した男!!その男を愛してしまった女!!軽く生きて背筋を伸ばしているが、見えているのは自分の周りだけの男!!自分の周りを見ないで、背伸びして高みを目指して息絶えた女!!どこまで掘り下げるのか・・・と言うぐらい人物描写が深いです。微妙に絡んでくる過去の描写は震えます。凄いです。切なく考えさせられる内容ですが一気に読めます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
映画から入りました。新聞の連載と言うこともあり、多少重なった描写もありますが、何とも今どきな若者たちや、何も起こらない地方都市の現状から導入されていく。誰が主人公なのか、最初にうちはなかなかわからない。というより、章ごとに主人公が変わっていくような感じ。映画を観たせいで、おや、という感覚もあったが、特にそれによって引っ張られることもなく、登場人物たちは立体的に浮き上がってくる。誰もが、善人であり、悪人である。しかし、その価値観の基準は、実は世代によってけっこう異なっている。上巻ラストになり、ようやく、全体像が見えてくる。その辺が絶妙だった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ストーリーも重苦しいですが、それ以上に随所で描写される風景に気持ちが沈みました。電車代、高速代、そば代、年金、など大した金額でもないのに行動を左右される登場人物たち。夜間は全く人気のなくなる国道。さらに、道はあっても行き先は限定されているような感覚。また、若者は都市に出て、残ったものには介護の負担がかかってくる、老人は悪徳業者のカモになる(適切な助言をできるような者がいない)、若者の出会いの場が限られ、出会い系サイトに望みをつなぐ、、、。少子高齢化の行きつく先は、こんな感じか・・・と憂鬱な気分になりました。主人公たちが悪人というのであれば、地方の若者にはあまりに面白みの欠ける環境が、そのような人格を創りだすのかもしれません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
映画を見てから読んだので、完全に映画の場面をもう一度見ているような感じでした。原作者が、映画の脚本を作られているので、きっとイメージがぶれていないのでしょう。キャストもはまっていました。ただ、映画では主人公の最後の行動の理由がハッキリとわからなかったのですが、本を読むことによってそこが明確(というより、それこそがテーマなんでしょうね)になり、悪人だったはずの祐一がここまで善人過ぎることがちょっと現実離れしているような気もしました。とともに、あまりにも切ない内容に涙が止まりませんでした。そういう意味では、映画の方が、本当の祐一の気持ちを明確に表現しない分、現実に近いのだろうと思います。そして、理解しづらい分、より祐一の悲しさ・寂しさが印象に残り、あまり後味の良いものではありませんでした。人とつながりたい…でも、どうやってつながっていけばいいのかわからない…若さを持て余し、愛に飢え、目的を見失い、傷つきやすい自意識を抱えながら…狭い地方の町での何の感動もない日常…生きているのか死んでいるのかわらないような毎日…純粋で不器用な祐一と光代だけでなく、それは殺された佳乃にも、一見調子よく世渡りをしているように見える、心の荒んだ大学生増尾にも共通の、現代の孤独な若者の姿ではないでしょうか。そして、一瞬であっても、生きていること、愛することを実感できた祐一と光代の方が幸せなのかもしれない。それが救いと言えば救いかもしれません。方言と、過疎の地方都市の情景が、さらに哀感をかき立てます。そして、愛するものを守ることができなかった被害者の両親と、祐一の祖母、房枝の苦しみもまた、親である自分にとっては胸が痛くなるようでした。芥川賞受賞作「パークライフ」とは全く違う世界で、同じ著者の作品であることに驚きました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
初めてこの著者の小説を読みました。確かに。。。あまり、小説家、文章として巧いとは思えませんでした。わざと下手に書いているのか。。。ライトノベルのような感じがしました。とってつけたような稚拙な表現がいくつか目につきました。ただ、物語そのものは、ぐいぐいと読ませます。上下巻、一気に読みました。読後も、何かこうひっかかるものが残りました。祐一。どこにでもいそうだし、新聞上でもあまり珍しくないような事件。そういった事件の数々の裏に、こうした祐一が存在するのかななどと思いました。「悪人」というタイトルから、カポーティの「冷血」のような構成と文章が重厚な小説をイメージしてしまった私がいけなかったのかも。これはこれでいい小説なんだろうなと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
出会い系サイトで知り合った男と会うことを繰り返していた女性が殺される。その犯人が誰なのか、読者にはすべてわかる形で繰り広げられるこの『悪人』。読み終わった後に、『悪人』というタイトルが妙に浮いて感じられる小説だった。果たして、犯人は悪人だったのだろうか?“悪人”とは、誰のことをさしているのだろうか?読者に考えさせてしまう。今を生きている人間の大多数が、何かを成し遂げられているわけでも、「自分は成功した」とか「幸せだ」なんて思って生きているわけではない。毎日を淡々と送っていく中で、むなしさとか解消できない怒りとか、自分への自信のなさを感じながら、時折さみしさに押しつぶされそうになる時がある。「出会い系」というツールを通して集まった、祐一、佳乃、光代はみなそうだったのではないだろうか。生命保険レディとして働く毎日で、恋人でもない男のことをさも付き合っているかのように話す佳乃。母に捨てられ、特にやりたい仕事もなく、唯一の宝物は車である祐一。ヘルスで出会った女性を一方的に運命の人だと信じて突っ走ってしまうところもある。おとなしく地味な光代は、付き合っている男に依存することで自分を保っている。社会の「その他大勢」にくくられてしまって自分が自分であるという証明すらできない毎日の中で、もしかしたら自分を認めてくれる存在に出会えるかもしれない。3人とも、どこかでそんな誰かを求めていたように思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
発売当時、すぐに購入し、読了しました。全く刺激を受けるような作品でなかったと記憶しております。だから、現在映画化に伴い、かなり売れているという話を聞いて不思議な気がします。どこかで読んだような話である気もするし、盛り上がりにも欠けるし・・。まあ、私には合わなかったということでしょうか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ところどころにハッとさせられる描写がありますが、本編全体では読後に何も残らない作品でした。稀に見る特別な人はどこにも出てきませんので、偉人や奇人の話ではありません。非現実的なファンタジーでもありません。それでは私たちの周りに広がる日常を描いた作品かというと、思慮が浅くみえる登場人物が多すぎて、物語に全く移入できませんでした。そんなことでカッとなる?そんなに思い込む?そんなに繕う?みんな、覚悟もないのに、なんでこんなに自分を客観的に捉える事が出来ないのだろう・・。ほんとに、この登場人物がどこにでもいそうな平凡な日本人ですか?人間ってこんなに薄っぺらいものではないと、信じたいです。娯楽作品だと思えば、読むに耐える作品ではあると思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この人の小説はじめて読みました。個人的な好みもあると思うのですが内容云々よりまず、小説家としての力量不足を感じたのとやっぱり・・・この人の小説の書き方が好みじゃない。とにかく、ざっくり言うと「この描写、いる?」っていうのが多すぎる。かまぼこをくちゃくちゃと噛みながら言った・・・とか。どうでもいい一言が多すぎ。かといってそれがその人のキャラ付けにもなっておらずなんか足したような薄めたような描写の数々。下手なんですよ。小手先というかなんというか。今時コバルト文庫でももっとこましです。特に前半の殺される女を含めた三人のくだりはダラダラダラダラと、殺意すら芽生えた。しかもそこが後半特に生きてこないとくる。時間返せと。中盤ぐらいから本当イライラしてきました。で?結局なんなん?結局○○ってことでしょ?とほんとイライラ。ポット出のキャラにすら、しょうもない一言を付け加えられて「知らんがな」とうんざり。上下巻に分かれてますが、一冊にまとめられたと思う。連載小説だったのですか?内容を薄めようとして薄めたのでなければ、小説家として致命的な癖の数々です。内容も薄く、結局何が言いたかったのかわからない。何を書こうとしたのか、伝わってこない。ただし内容自体はチープさがやけにリアルではあります。こういう若者ってすごくいそうです。おとなしいくせに性欲だけはあるような、かっこいいくせに面白くない頭だけ染めた奴。いそういそう。実際こういう安っぽい薄い恋愛してる人は多そうです。でもそんなの小説で見たくもないしやっぱり結局最後まで何を伝えたかったかわからないまま文章の癖のありかたにイライラしただけの小説でした。映画を見る前に、と思いましたが役者さんが色づけされたらまた違うかもしれませんが得にからくりがあるわけでもなく内容も薄いので、映画も見ないまま終わりそうです。本を買って久々に後悔しましたね。。東野圭吾とかも買って後悔することはありますが、何か読んだ気にはなります。これは読むのが辛い本でした。後最後に本当の悪人とは?本当に悪い奴は殺した奴。それが結論それ以上でも以下でもないし、悪いのは実際手をかけた、祐一。 最初から最後までそこにブレが生じるわけでもなくそれ以上でも以下でもなかった。それをこちら側に考えさせられるような何かを作者はこっちに投げかけてるようにも思えなかったし力量不足なのか、 何も感じなかった。後高い漢方薬をうりつけられるくだりで、 それを跳ね除ける母親の場面あれ、いる? すごいわざとらしさ満載のエピソードに更にイライラしました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
女性の殺人事件をめぐる男女の背景に焦点を当ててそれぞれの抱える小市民的な不満や不幸描いていくという手法で悪とは?という命題に迫っていくストーリー.前半では,事件が起きるまでの男女の生い立ちや現在の境遇が主に描かれている.不満や不幸の内容がリアルでそれに対する見得や,そこから逃れたいと思う気持ちととはいってもどうしようもなく,出会い系サイトに頼ってしまうような生活が詳細に描かれている.事件の真相は上巻では明かされず新たに別な女性に出会うところで下巻へと続く. | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この小説のタイトルがなぜ「悪人」なのか? (あくまで私なりの考えですが、)作者が描きたかったのは、社会通念上の「悪人」と「善人」の定義などではもちろんなくて、人間の「孤独」についてなのではないでしょうか。あくまで「孤独」の隠喩としての「悪人」なのだと思います。「善人」は「孤独」ではないですからね。 小説のスタイルとしてはオムニバス形式とでも呼ぶべきでしょうか、祐一と光代という2人の中心人物はいますが、主役は節ごとに入れ替わり、さまざまな人物の心象風景が描かれます。その複数の登場人物がみなそれぞれに孤独であり…。「人間という生き物は、みな孤独なんだなあ」と読後は切なくなるわけです。 下巻はいよいよ祐一と光代の愛の逃避行がメインになりますが、特に灯台の近くの小屋に隠れているときの2人が好きですね。孤独な魂と魂が愛し合うような、そんな恋愛小説的な部分が小説中で唯一、純粋で美しいパートになっているわけです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この作品の曖昧な終わり方が読者に対して様々な問題を提起しているように感じた。主人公は本当に女を追い詰めることに喜びを感じているのか、それとも本当は光代をかばいたかったからなのか、真実は分からない。また、そもそも主人公だけが悪人であったのかという疑問すら湧いてくる。現代の社会に蔓延る問題とともに、様々な人間関係とつながりが連鎖している。小説としても入り込みやすく、考えさせられるものだと思うのでお薦めしたい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ちょっと読み終えて時間をおいてレビュー。結論としては、悪人っていうのは居なくて、全てが人間らしい人達だった。不器用で無知な主人公も、出会い系にはまる女も、脅してお金を搾取しようとするヤツも。ちょっと真摯に見れば、前半から人間の嫌な面をクローズアップしてあって「こんな人間居るのか?」と、本当に不幸で不器用すぎて、アル意味現実的では無い感じは否めない。というか、ただ可哀想。また、事件発生もなんだけども、無いことは無いが、本当に運の悪い感じだから、ソレは作者の匙加減だとは思うんだけども、出来れば最後で報われて欲しかった。下のストーリー的には流れるようで、事件が発生したから光代と出会うことも出来た、その辺りは切ない。愛を知ったから主人公は光代の為に嘘を言ったように思える。ただ、光代がしていたのは恋であって、最後の最後の、主人公の嘘に、気付けていないのが哀しい。九州訛りだからなおそんなん解らないヒト居るの?とも思うから、ソレはせめて作者の匙加減で、幸せに、せめて主人公の刑期くらいは付け加えて欲しかった。読者に丸投げは、哀し過ぎると思う。哀し過ぎると言うか、そんな風にした方がバランスがあるように思える。終始人間の影の部分を見せ付けるような感じだから、最後くらい陽の部分も。人間は報われたい(救われたい)といつも願っているもんだろうから | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読後感・普通。 被害者はクソ生意気に書かれてるし 加害者は気の毒な生い立ちを丁寧に書かれてるし。 フィクションの世界で、誰がこの被害者を気の毒がるんだろう。 読者は皆「あーこんな女殺されて当然」って、加害者に同情したのでは? ラストの一文も無いわ、あれは。 あの問いは「はい」って答えちゃいけないんでしょ? 「本当の悪人は○○みたいな大学生だ」とか言わなきゃいけないんでしょ? 「はい」とは答えないで下さい、と作者が言ってるようで白けた…。 被害者の友人とか両親とか、加害者の祖母とか街とか地理とか書き込むより、 もっとがんがん加害者を描き込んで欲しかった。 被害者には落ち度は無く、加害者には成育時にも犯行時にも同情すべき点は全く無い。 なのに加害者は殺人を犯す。 加害者がはっきり悪人としりながら、それでも加害者に惹かれていくヒロイン(読者)。 …そういうハードな話だと思ってたのにな…。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
映画も賞をとったりして、売れに売れているので読んでみました。が、私にはどうしてこの本が売れていて、レビューも高評価なのかが分かりませんでした。地方都市で起こった、殺人事件。みんな自分勝手で、自己チューで、自分が一番かわいくて。登場人物がみんなヤな奴で、周りにいたら友達になりたくない人ばっかりです。誰にも感情移入できずに読み終わりました。みんな行動する前に、もう少しちゃんと後先考えたらいいのに。その場の感情に流されすぎ、な気がしました。読んだ後、くら〜い気分になりました。ああ世の中っていやなもんだね。チーン、と暗い気分になりたいときにはいいかも、です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
タイトルや映画作品がモントリオール映画祭で評価された点等から、かなり重苦しい作品かと思ったが、ストーリーは単純明快。 物事の善悪の区別を見失い、生きている意味も見出せず、人生の路に迷った祐一。作品の中で出てくる「灯台」とは、真っ暗な海の中で船が暗礁しないように航路を照らし出すものであって、この「灯台」が効果的に作品にメリハリを出しているように感じる。母親に「灯台」に捨てられて真っ暗な海を彷徨った祐一は、人生の答えを見出すように、愛する人と「灯台」にたてこもる。そして、最後に二人で灯台の岬から朝日を見る。最後に朝日を見ながら祐一は笑っているので、人生の答えをやっと見つけたのだろう。「誰が悪人か」は二次的な視点であって、あくまで主人公は祐一である。 ただ、「誰が悪人か」という問いは今の世の中に問うには、秀逸だ。今の世の中は、老人を養うために、自分たちの年金がもらえるかも怪しいのに税金を払わせられる現役世代…。その老人たちは”ワーキングプア”と呼ばれる若者たちより、貯めこんだ預金で金持ちであるのに?誰かが犠牲になって誰かを支えるのは分かるが、若者が犠牲になって老人を支えるのは妙ではないのか。今までの秩序の中に生きる人々は、自分が犠牲になったように次の世代にも犠牲を求める。祐一のように、そうやって追いつめられた人のおこした犯罪には「世の中の誰もが犯罪に関わっている」と思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
映画館で見た後に、映画では表現できなかった、細部を知りたくて本を購入しました。文章は、読みやすくあっという間に読み終え、すぐ下巻も購入したくなる事と思います。この作品のタイトルにもあるように悪人というのは?というテーマを投げかけててある意味、読み終わった後もずっと「いったい誰が、悪人なのだろう?」と考えさせられました。今上映中であるからではなく、皆様も読まれてみてはいかがですか? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
なんとなく観た映画に感銘をうけて即、原作を読みました。プロローグが地理的で地理の苦手な私は四苦八苦しましたが、映画を観ていたおかげで何とか先に進むことが出来ました。映画はこの原作をほぼなぞった作りですが、人物像をより詳細に描いており、より理解を深めることが出来ました。 母が加害者意識を持たないために母から金をせびり自分も加害者となるよう振舞うような思慮深い人間が、なぜ軽はずみに殺人を犯してしまったのか。あの状況で殺人を犯さなかったとして、その後誰が、彼女ではなく彼のいうことを信用するだろうか。彼の運命は最初から決まっていたようにも思えてきます。とても良い作品です。映画とセットで読んでほしいと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
映画館で本作を観る前に、原作を読んでおきたかった。きっと自分の周りにも居るであろう物語の人物像に親近感を覚え、ストーリーが進むほど、その遣り切れない理不尽さや、無垢な心が純粋ゆえに傷ついていく様に、次第に感情移入してしまっていた。人が犯す過ちとは?人の中の悪とは?真の「悪人」とは?作品の大きなテーマが、読み終えた後に胸の辺りにズッシリとしたシコリとなって残る。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
寂しさを埋める為に他人に出来る限り応えてあげたいとする男。人から関係を切られない限り自分から関係を断つ事がない。母親の後悔を軽く思わせる為、金を無心する行動で自分を厄介な人間とする深い優しさ。一つの事件でそれぞれの人生が主人公を推測させる。殺したのは誰か?は明確だが、背景が見えた時、彼に何かを思わずにはいられない。そして、彼は一緒に行動した女を本当に好きだったのだろうか?と。他人の優しさや思いやりを汲み取れない、気が付かない、もどかしさ。読み終わると寂しくなるような本でした。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!