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悪人
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悪人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.01pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全407件 81~100 5/21ページ
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吉田修一は,すべての人物描写に手を抜かない。 本書に登場する人物について,その人間が目の前に実在するかのように一人一人実にしっかり掘り下げて書いている。 たとえそれが,警察から事情聴取されるだけの出会い系サイトの利用者の一人であっても,その背景などからしっかり書いており,その書きっぷりは,他の作家なら準主役級の登場人物かと思わせるくらいの描き方で,本作においては,一人たりとも無駄な人物がいないと思わせる。 文体は読みやすく,上下巻あっというまに読了してしまうのですが,かと言って決して文章が軽いというのではなく,何度も読み返したくなるような文学作品としてのテクニックが駆使された文体だと思われ,このあたりに,吉田修一という作家の非凡さが感じられる。 さらに本作は九州が舞台となっていることから,会話文も長崎出身の著者ならではの九州弁が自然で嫌みがない。 「夜の先に,また別の夜があるのだとすれば,そこへむかっている」ような雄一。 「寂しさを紛らわすためだけに,生きていくのはもううんざりだ。寂しくないように笑っているのはもう嫌だ」と気づいた光代。 「自分を余裕のある人間と思いこんで,失ったり,欲しがったり一喜一憂する人間をバカにした目で眺めている」増尾 実にリアルな人間たちの生き様がひしひしと胸に伝わる。傑作。 | ||||
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読みながら、せつなくて苦しくなりました。 自分に置き換えて読めるところが多かった。 登場人物はどれもみんな馬鹿な生き方をしているけど、誰一人として憎めない。 だって、人ってそんなに上手に生きられるわけじゃないから。 | ||||
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読みながら、せつなくて苦しくなりました。 自分に置き換えて読めるところが多かった。 登場人物はどれもみんな馬鹿な生き方をしているけど、誰一人として憎めない。 だって、人ってそんなに上手に生きられるわけじゃないから。 | ||||
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内容が、ありふれていて新鮮味がない。 もう少し掘り下げてもいいのではないかと | ||||
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あちこちで評判になっているので★5つを期待したけど、そこまでには至らなかった。 ミステリーのようなカラクリを期待したのもあったから。 でもタイトルがうまいと思った。 群像劇のように展開し、それぞれの人物に裏表があり、悪人にも被害者にも見えるのだ。 生活感のある内容も相まってリアリティもあり、味わいのある作品となった。 | ||||
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緊迫したプロットが最後まで続き、引き込まれて読み終えた。同じ作者の『パレード』ほどの難解さはなく、同時にナゾ解きの推理小説の多くにみられる、「答えは一つ」みたいなシンプルなところもない。いわば、読み手の解釈の余地に幅があり、十分に深みがあった。佐賀や長崎の田舎街で暮らす人々の寄る辺のない様子も克明に描かれていて、リアリティはなかなか。警察から逃げ回る2人は、車を使うのに九州北部にとどまり続け、その辺りも「寄る辺のなさ」を示して、秀逸だった。 | ||||
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まだ半分を読んだだけ。習慣的に分冊でも上下、一・二・三などその都度レビューを書いている手前、今回も上巻でまずレビューのページを開いた。上巻は、事件の全体をカバーする多数の伏線の提示が中心。ただ、かつて知ったる福岡、長崎、佐賀の3県が舞台で、3県の方言の微妙な違いも書き分けられているように思えた。20代、30代の若者の言動や心理描写もなかなかにリアルで、物語は次第に緊迫の度を高めていく。期待をもって下巻に入っていくことにした。 | ||||
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秀逸な作品なのは間違いないです。 他の方が書いてらっしゃるように、素晴らしいと思います。 | ||||
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やはり、実写よりも原作。 そう思う人が、大半だと思う作品ではないでしょうか。 | ||||
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海外に住んでますが、この手の、田舎を舞台にした話を読むと、とても田舎が懐かしく、また自分の家族は大丈夫だろうかと、心配になり、いてもたってもいられなくなります。涙が止まりませんでした。 | ||||
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ページがダブり且つ本来有るページが飛んでいる。 がっかりした。 | ||||
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まだ読んでませんが、DVDがすごく面白かったから本を買いました。 映画は限られた時間の中で物語を作成するので、映画の中で伝えきれなかった部分もあるはずと思い、原作を読んでみたくて購入しました。 | ||||
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いいです。 妻夫木君で映画化されることを知らずに買ったんですが、引き込まれて考えさせられる描写でした。 切なくて、ずっと持っていたい本です。 | ||||
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多くの犯罪がおそらくこの物語で描かれているような孤独と、愛を求めて失敗しているうちに自分を蝕むほどに募ってしまった絶望感や空虚感から起こるのだろうし、逆に、人は誰かから本当に大切に思われ、愛されたときに、過去を乗り越え、自分を新しく再生できる。けれど、そこに殺人という一番の罪悪がからむと一体どうなるのか・・・? 孤独と空虚な中で出会い、愛し合った二人。でも、罪は償わなければならない。二人が生きてきた歴史というか人間的な背景を織りまぜながら、息のつまる逃避行が進んでいき、知らず知らずに二人の世界に引き込まれてしまいます。二人が初めて愛し合う姿は良い悪いを超えて美しくさえある。でも、その合間、合間に、被害者のお父さんの行動がものすごいインパクトで描かれて、孤独と絶望の中で見つけた光もまた奈落に落ちてゆく展開。 最後の彼の行動や言葉には彼女をかばう意図があるものと納得できましたが、彼女のほうはどうしてこんな風になるんだろうといろいろ考えさせられました。ある意味拍子抜けだし、ある意味、当然だし、リアルでもあります。いずれにしてもとても切ない話であり、心揺さぶられたことは確かです。 | ||||
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映画より原作がとてもリアリティに書かれており最高です。宝にします | ||||
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一読したあとは主人公に感情移入し、「本当の悪人とは?」と色々考えさせられました。 しかし数ヶ月してみて再読すると、伏線が妙に白々しく感じました。 主人公は親のない寂しい生い立ち。 被害者は出会い系で出会った男と次々寝る「殴りたくなる女」。 当初の容疑者も絵に描いたようなクズ男。 光代との出会いは どこか劇的に、逃避行はひたすら情熱的・・。 でも結末を知った上で読み直すと、「で?」と思ってしまう自分がいる。殺人者に感情移入させる文章は巧みだが、誰が悪人かは問いかけるまでもなかった。 巷の殺人者にも不幸な生い立ちや、優しい一面はあるのかもしれない、という意味では、 「考えさせられる」作品ではある。 | ||||
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警察に追われる主人公、そして彼と逃げる決意をした平凡な女性。社会的にはこの二人が《悪人》であるはずなのに、被害者や被害者に関わる大学生の方が裁かれるべき《悪》ではないのか、と思わせる著者の力量。 吉田修一ファンには堪らない作品である。 | ||||
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吉田修一の小説はこれが初めてだが、みんなこうなのか? 著しく違和感を覚えた。どこにって、それは登場人物の「思い」や「決めゼリフ」がみんな同じカラーで、どう考えても全員が「吉田修一」テイスト。それぞれのキャラが全然立っていない。 まず最初に佳男がJRと西鉄の差額で人間の値段を計算するところ。すごく面白いけれど、これって床屋のおやじの発想じゃないよなあ……から始まって、犯人の光一が夜の車中から見る光塊の向こうに未知の光景を想像するところ、オツムが弱いキャラの沙里がいつも思い浮かべる情景が常人には思いつかないほどシュールであるところ、光代の自己紹介の中に「考えてみれば、私ってこの国道を行ったり来たりしとっただけやったねえ」という、自分の人生を俯瞰してしゃれのめすセンスがあるところ、最後のしめに、佳男が「大切な人」についての人生訓を垂れるところ。 市井の人間にこんな発想はないだろう、という意味ではなく、どう考えてもこれは同一人物の発想としか思えない。たとえば、これが全部佳男一人のものであるというのなら納得できる。でも、登場人物それぞれがこのような発想を分担して受け持っているというのがとってもヘン! 吉田修一、自分で思いついた洒落た発想、言い回しを使いまくりたくて、それぞれの人物に振り分けたんじゃないか? | ||||
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主人公の男はやさしいのかもしれないが、 真に相手を気遣っていれば、そもそも事件は起きない。 それでも事件を起こす理由としての、 内面の描写が薄すぎる。 ちなみに物語に何の影響もなく、 もっとも不要だと感じたのは、 ちくわ。 | ||||
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悪人というタイトルで”誰が本当の悪人か?”なんて伏線をつけているけど、はっきり言うと登場人物みんながただの馬鹿。途中で「こいつらただの馬鹿なんじゃ?」、と気づいてから彼らの思想・行動原理には全く共感できず、やはり最後までオチは現れないまま、きょとんとラストを迎えさせられる。話を総括すれば、現代日本人の悲しい性を訥々と語っているだけなのだが、小説として非現実化するためにどこでもある痴話話に”殺人事件”というスパイスを加えただけに感じられる。話の節々に上手な表現があるのと、上巻途中までの疾走感があっただけに、読み終わった後の残尿感が☆☆に値するのが残念。 | ||||
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