文政９年初夏。太平の世を謳歌する江戸では近頃、貧しい長屋に小銭が投げこまれるという奇妙な事件が続いていた。

府中宿で久慈屋の荷が襲われた騒ぎの真相が明らかになると、北町奉行・榊原は同心の木津親子を呼び出した。

「日本国民全員を誘拐した。身代金五千億円を用意しろ」―前代未聞の要求が首相に突き付けられた。

『完璧な母親』著者が放つ慟哭のミステリー 北関東の前林市で平凡な主婦として幸せに暮らしていた水野いづみの生活は、息子の大樹が連続殺人事件の容疑者に間違われて事故死したことによって、一変する。

DASPA―国家防衛安全保障会議。

「十年に一度の傑作」と縄田一男氏が絶賛する壮絶な表題作をはじめ、「明智太閤」、「姫君何処におらすか」、「南無殺生三万人」など全く古びることがない、名作だけを選んだ驚嘆の大傑作選! 【収録作品】 「笊ノ目万兵衛門外へ」 「明智太閤」 「姫君

隣に引っ越してきた魅力的な男性にそそのかされ、幽霊退治へと出かけたアガサ。

第18回『このミステリーがすごい! 』大賞・隠し玉作品。

フランスを代表する科学者スタンガルソン教授父娘が暮らすグランディエ城の離れの一室で起きた不可解な事件。

本は読み手を、深く愛している。本の声が聞こえる少年・榎木むすぶ。

娘は名門幼稚園に入り、家も手に入れた。医者である夫の仕事も順調で、全てがうまくいっているはずだった。

引き裂かれた二人を繋ぐ、ノート一冊分の奇跡の物語。

「シエスタさえいてくれれば、俺はよかった」これは探偵の遺志を超える物語 かつて名探偵の助手だった俺・君塚君彦は、ある日、夏凪、斎川、シャルと共に誘拐された。

世界中の人が忘れても、キミへの恋を忘れない。

過去は変えられないが、未来は変えられる―― 鎌倉に春一番が吹いた日、一台の快速電車が脱線し、多くの死傷者が出てしまう。

妹の死から幸せを遠ざけ、後悔しない選択にこだわってきた透。

結婚1周年を祝って間もない加奈子に、突然の訃報が届いた。

ろくに高校に行かず、かといって夢中になれるものもなく日々をやり過ごしていた大田のもとに、ある日先輩から一本の電話が入った。

二匹のアマガエルがたどり着いた夢の楽園は悲劇的な末路を迎えたはずだったが、悪夢の翌朝、二匹はなぜか再び平和な地にいた。

ついに、未羽と颯人は恋人同士に。イケメン王子と夢の手つなぎ登校で学校中が大騒ぎ。

流れ歩く村(ヤイケㇱテコタン)に伝わる鬼の婚礼、変身婚(ヤイカラ・ウコㇾ)とは――。

手話通訳士の荒井尚人は、コミュニティ通訳のほか、法廷や警察で事件の被疑者となったろう者の通訳をする生活の中、場面緘黙症の少年に手話を教えることになった。

「ミス・吸血鬼コンテスト」が開催されることとなった。「ミス・ネックレス」から急きょ名称を変えたいと主催者が言うのだ。

幽霊が存在するために、死は、必要充分条件か? 触れ合うことも、声を聞くことも、姿を見ることすら出来ない男女の亡霊。

単独で麻薬密売ルートを探っていた刑事が銃殺された。

死際の翁は生首の絵を描いていたそうだ。持仏堂を曳いた後、怪異が起こるようになった東按寺。

パリからロンドンに向かう飛行機のなかで、金貸し業を営む女性が変死体で発見された。

通称「山谷」地区。ここには東京を代表する巨大なドヤ街がある。

素朴で粋な町・墨田区向島。

古い瀟洒な洋館で頻発するポルターガイスト現象。

学校の旧校舎には取り壊そうとすると祟りがあるという怪奇な噂が絶えない。

坂口安吾、絶賛! 金田一耕助ものに続く由利先生シリーズ 名探偵由利先生のもとに突然舞い込んだ差し出し人不明の手紙、それは恐ろしい殺人事件の予告だった。

「人を傷つけてしまうのではないか」という強迫観念に囚われている中学3年生の理子。

次の捜査を、最後の仕事に――。

西洋医学伝習所で蘭学を学ぶ夫・亮を追い、弟・誠之助と彼を慕う千沙と共に長崎に移り住んだ鍼灸医の菜摘。時は安政の動乱期。

大学生の出流は将来を見失い、閉館間際の東京国立博物館で絶望していた。

加賀百万石の留守居役・瀬能数馬は岳父の宿老・本多政長から薫陶を受ける。

ついに姿を現した京の黒幕・下御門。 警戒する信平のもとに、江戸を騒がせる木乃伊の秘薬の噂が舞い込む。

おそろしい家、奇妙な家、住みたくない家、不思議と惹かれてしまう家ー「家」にまつわるホラー作品は古今東西人々の心を掴んで離さない。

自転車で蛇行運転をしていた青年が警察官に捕まり、取り押さえられているときに死亡した。

友達に貢がされ、忙しい親からは金だけ与えられ放置されている中学生の暁美。ある夜、彼女の前に一冊の古びた本が現れた。

十二年連れ添ったペットを亡くした女性、仕事中の夫からの電話に苛立つ主婦、披露宴で友人のスピーチを聞く新婦、娘から結婚の相談をされる母、母の遺品から見つかった一通の手紙…。

「マリア様が、家に帰るのはいつか」?謎のメッセージを残して兄は自殺した。

孤独でうつろな人生を送る男が見つけた、ささやかだけど本気の恋。それが男を地獄へと招く―。

そんな麦子は、あるマンションから「――どうしてヨッチャンはマリコサンを殺してしまったんだろう」という声を脳内で聞く。

警察庁公安秘密組織「十三階」。女スパイ・黒江律子の新たな任務が始まる。

あなたの人生は本物ですか? 福山鞆広は大学卒業後も就職せずに、アルバイトを続けていた。

不条理な物語を終わらせる、一片の穢れなき理想のために――。堂々の完結。

北町の臨時廻り同心、白縫半兵衛に再婚話が持ち上がった。

札差の娘と揉めて上方へ追いやられた男。その思わぬ反撃とは(「わかれみち」)。

戦を厭いながらも、戦でしか生きられない島津の侍大将。被差別民ながら、儒学を修めたいと願う朝鮮国の青年。

磐音は、妖術で度々刺客を送り込んできた丸目歌女に直接対決の日時を通告された。

小正月を迎えた江戸。佐々木磐音は鵜飼百助のもとを訪ね、愛刀の備前包平を研ぎに出す。

女性警察官の西脇仁美は、命を狙われていた政治家の蔵本をかばい撃たれてしまう。

東京・亀有の小仏太郎探偵事務所に、静岡県警の刑事が突然訪ねてきた。

一所懸命生きて、人生を重ねる。それは尊くも虚しいものなのか。

ある日突然、婚約者の里美を事故で失った漫画家の陣内は、衝撃のあまり、連載中の漫画のヒロインを作中で殺してしまう。

プロ野球選手から代理人に転身した善場圭一。

間違って女性専用車両に飛び乗ってしまった僕。目の前にいたスタイル抜群の謎めいた美女との出会いが、すべての始まりだった。

料理雑誌に掲載されている、「食捜します」の一行広告。

謎の骨格標本が発掘されたことを報じる地元紙の小さな記事を見つけた家具職人・豊は、数十年前の小学生時代、仲間数人で山中に骨格標本を埋めたことを思い出す。

加納&玉村刑事が巻き込まれた寝台特急での密室殺人、リサイタル後に起きた有名ピアニストの服毒死の謎、元特撮ヒーローを襲う不可解な誘拐事件、猛吹雪からの首都脱出―テレビドラマと連動したコラボレーションも話題を呼んだ、『このミステリーがすごい!』大賞受賞作家4名

半年後までに、邪魔なものはみんな“片付ける"――。

「引きこもり」作家として活躍する石田水瀬と幼馴染の徳川大樹。

コーヒーを片手に読みたい、喫茶店にまつわるショートショート・アンソロジー。

ふと立ち寄った神社で出会った、お尻に星のマークがついた猫ーミクジの葉っぱの「お告げ」が導く、７つのやさしい物語。

雪に埋もれるように亡くなった恋人たち。

困ったひとを見掛けると放ってはおけない心優しき落ちこぼれ青年・軍平は、お人好しな性格が災いしてか度々事件にまきこまれては素人探偵として奔走する羽目に。

ナポリでも治安最悪の地区にあるピッツォファルコーネ分署で、汚職により捜査課に大量欠員が発生。

都内大手企業の女性課長が金沢で絞殺された。所持品は泉鏡花記念館のパンフレットだった。

僕は、死にかけると未来を見ることができる。

秋津真白は、伯母・赤江神楽の遺体の前で目を覚ました。だが、全ての記憶がない。

高2の茜は、誰からも信頼される優等生。しかし、隣の席の青磁にだけは「嫌いだ」と言われてしまう。

遺された数式から始まる、暗号謎解きミステリーー シアトルで潰れかけの書店を営むヘイゼルのもとに、養祖父のアイザック・セヴリーが自殺したとの知らせが届く。

入学早々、俺は失敗した。親の仕事が探偵だと口走ってしまったせいで、クラスメートから相談が持ち込まれるようになったのだ。

あなたの心もお腹も満たす。

これは“感染”する喪失の物語。伝奇ホラーの超傑作が、ここに開幕。

新型コロナウイルスが猛威をふるう春、センバツ高校野球大会の中止が決まった。昨年の夏、優莉結衣は甲子園にいた。

恋に無縁のヘタレな若君・祐高と動脳明晰な行き遅れ姫君・忍。

坂口安吾、絶賛! 金田一耕助ものに続く由利先生シリーズ 肝試しに荒れ果てた屋敷に向かった女性は、かつて人殺しがあった部屋で生乾きの血で描いた蝙蝠の絵を発見する。

新千歳発羽田行きの飛行機で右翼団体によるハイジャックが発生。

12年前、町の皆に愛された近江医師が殺害された。だが未解決のまま迷宮入り。

ヒトと呼ばれた種が地球上から姿を消して、二百年が経った。

若手社員の澪は、幽霊物件の調査と再生を業務とする子会社「第六リサーチ」で勤務中。

春。尚哉は変わらず高槻の助手をしている。

新潟県警捜査一課長だった父が死んだ。葬儀の翌日、一人の男が了を訪ねてくる。

オーナー・御堂静香の亡き後、非合法のボーイズクラブを引き継いだリョウ。

未踏峰への夢を息子に託す登山家の狩義之は、後援をやめると言う会社重役を撲殺、登り慣れた山で偽装工作を図る(「未完の頂上(ピーク)」)。

治安が悪く、地獄のような街で地べたを這いずって暮らしていると考えていた俺は間違っていた。

異端の歴史学者・潮田誠教授の主催する天橋立へのバスツアーで起きた全員死亡事故を遡ること二年。研究室関係者が相次いで怪死。

気づけば、すっかり依頼が来なくなっていた人類最強の請負人・哀川潤。

結婚をしたはずの男がいない。婚姻届は出されておらず預金も消えていたが、とにかく、もう一度会いたい―。

上水流涼子は弁護士資格を剥奪された後、頭脳明晰な貴山を助手に探偵エージェンシーを運営。

怪獣映画の制作を夢見つつ、底辺生活を送る須山民夫。

とある若者の間で流行する奇病、異形性変異症候群にかかり、一夜にしておぞましい芋虫に変貌した息子優一。

太平洋戦争前夜の神戸。福原聡子は、仕事で満州へ渡った貿易商の夫・優作の帰国を待ちわびていた。

先代・吉宗の遺命で幕政の中心を米から金へ転換する改革を進めるお側御用取次・田沼主殿頭意次。

高畠和人の母はオレオレ詐欺に引っかかり、さらにトラックにはねられて重体に―。

新進気鋭の歴史学者とその教え子の学生が何気なく入った一軒のバー。

推理作家の恋住木美子は、作品数も収入も知名度も低いが、能書だけはまくし立て、おまけに酒乱ときては敬遠する編集者も多い。