警部ヴィスティング 鍵穴
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.50pt |
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ホルスト氏二作目です。 | ||||
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ノルウェーの警察小説「警部ヴィスティング」シリーズの第13作、邦訳第3弾。死亡した大物政治家の秘密を解明する極秘捜査を命じられたヴィスティングが、娘・リーネの協力も得ながら難事件に挑む、正統派の警察ミステリーである。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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「三億円事件」を連想し、世間体を気にする地位ある父親が息子の犯行を知って自殺を強要・・・とかいうツマラナイ予想はまるきり外れていました。彼は何故そんな大金を保管していたのか?その理由が納得いく形で提示されます。 | ||||
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カタリーナ・コードは肩透かし気味であったが、鍵穴では一転、私の覗き心を大いに満足させてくれました。 ヴィスティング・リーネ・スティレルのトリオ?がサスペンス満点の大捕り物を展開してくれました。パーナール氏曰く「税率を下げて、個人消費を促すべきだ」には同感同感!! | ||||
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主人公のヴィスティング刑事がなんと検事総長から呼び出され、急死した大物政治家の別荘から発見された大金の出所を探る極秘特命を受けるところから物語が始まる。 今回のテーマはミステリーらしからぬ政治家の汚職や経済犯罪かと首を傾げたが、やがて未解明の大金強奪事件や行方不明事件との絡みが明らかとなり、物語は思わぬ方向に展開していく。 このあたりのストーリーの運び方と構成は見事である。また、捜査のディテールもリアルで手に汗握る臨場感があり、読者を引き込む。 『カタリーナ・コード』で手段を選ばない切れ者として主人公親子を困惑させた国家犯罪捜査局のスティレル刑事が本書でも登場して、重要な役どころを担っているのも見どころである。 なお、物語の背景には、北欧で戦後長く続いた社会福祉国家政策が近年は新自由主義の揺さぶりを受けている事情を押さえておいたほうがいいだろう。 ただし、警察幹部ではなく、別系統の組織である検察トップが地方警察の刑事に捜査を依頼するのは違和感のある設定であるうえ、極秘捜査とはいえ、自宅を捜査本部として証拠物の大金が入ったダンボール箱を主人公の自宅倉庫に保管し、ジャーナリストである主人公の娘を臨時の本部員にして危険な秘密捜査をさせるのはどうだろうか。後者はジャーナリスト倫理だけでなく、民間人に危険な犯罪捜査を委ねる点で警察倫理からも問題がありそうだが・・・。 | ||||
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良かっただけに残念。あら、そんな話どこに出てきてましたっけ?とページを戻さねばならない場面多し。父娘のコミュニケーションも淡白。 | ||||
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『猟犬』『カタリーナ・コード』といい作品を連打しているのに、昨年のこの作品を見逃してしまっていた。今春、新作が出たのを機会に順番に読まねば、との反省読書。とりわけ前作から版元を変えて翻訳出版となった本シリーズは続けて4作を未解決事件四部作である。『猟犬』とはヴィスティングの娘リーネの立ち位置、職業、家族環境等が変わっているので、四部作まとめて邦訳とは小学館さん、グッドジョブ! また『刑事ヴィスティング』(ドラマタイトルは警部ではない)の旧作二作(『猟犬』含む)を取りまとめたドラマ・シリーズをWOWWOWオンラインで視聴することができたので、同時に楽しませてもらっている。原作とはイメージが異なるものの、日本の低予算TVドラマに比べると相当に秀逸の映像で、鑑賞に値する。本も動画も人気が出て、他の邦訳も進むと有難い。 ちなみに『猟犬』では警察官としての職務停止中という境遇だったが、本作では何と、検事総長から直々の特命責任者を命じられ、好きなスタッフを集結させて極秘捜査の任務に当たるという、またまた例外的な境遇で物語をスタートする。このアレンジの幅は、本シリーズの特徴かもしれない。 本作では、大物政治家が急死した後に遺された大金の謎を極秘裏に究明する任務をヴィスティングが与えられる。情報収集役としてフリーの記者である娘リーネの他、鑑識のモンテルセンと操作をスタートするが、徐々に事件の裏闇が広がる中過去の事件の捜査責任者や、未解決事件を専門に扱う機関クリポスの捜査官スティレルも加わってゆく。 過去を洗い出すと、空港での大金強奪事件、失踪事件、それに纏わりそうな未解決事件が繋がりを見せてゆく。一方で大金を収納し終わった政治家の別荘は放火される。という具合にヴィスティングが関わると、張り巡らされた導火線に一気に火が着くのは、本シリーズの特徴らしい。 例によってページターナーぶりを発揮させながら、絡み合った複雑な糸のもつれを即席のチームワークで解いてゆくプロットの豊かさは並ではない。 著者のホルストは、現職警察官として二十年のキャリアを持つという。その経験から生まれるストーリーには、現場リアリズムのような特性がおそらく顕著なのだろう。派手な事件と緻密な捜査、事件を探る個性的メンバーたちの勘どころなど、読むべき点、楽しむべき箇所が随所に見られ、飽きることなく身を任せられるストーリー運びである。 人の個性をぶつけ合いながら、すべての謎と伏線をしっかりと回収してゆくエンターテインメントの完成度に拍手を送りたく思う。 | ||||
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