神々櫛村。谺呀治家と神櫛家、二つの旧家が微妙な関係で並び立ち、神隠しを始めとする無数の怪異に彩られた場所である。

旧家の猪丸家に現れた記憶のない謎の女・葦子は、開かずの間だった蔵座敷で“狐狗狸さん”を始める。

忌み山で続発する無気味な謎の現象、正体不明の山魔、奇っ怪な一軒家からの人間消失。

奥多摩の山村、媛首村。淡首様や首無の化物など、古くから怪異の伝承が色濃き地である。

十三歳で遊女となるべく売られた少女。“緋桜”と名付けられ、身を置いた世界は苦痛悲哀余りある生き地獄だった。

瀬戸内海の兜離の浦沖に浮かぶ鳥坏島。鵺敷神社の祭壇“大鳥様の間”で巫女、朱音は神事“鳥人の儀”を執り行う。

奇妙な同人誌「迷宮草子」の恐怖！恐怖！　古書店で主人公は奇妙な同人誌を入手する。

高校生の久太郎は、同じ1日が繰り返し訪れる「反復落とし穴」に嵌まる特異体質を持つ。

幼い頃、引き取られた百巳家で蛇神を祀る奇習と怪異の只中に“私”は過ごす。成長した“私”は訳あって再びその地を訪れる。

作家兼編集者の三津田信三が紹介された男、龍巳美乃歩が語ったのは、旧家、百巳家での迫真の実話怪談だった。

奇妙な原稿が、ある新人賞に投稿された。“私”は友人から応募者の名が「三津田信三」だと知らされるが、身に覚えがない。

奇っ怪な分身、“生霊”の目撃談が語り継がれる奥多摩の旧家、谷生家。

碆霊様を祀る、海と断崖に閉ざされた強羅地方の村々。

目を奪う美貌と、小学生とは思えぬ色香。転校生の目童たかりは、謎めいた美少女だった。

奇妙な文様が刻まれている魔偶――土偶の骨董――は、所有する者に福と禍をもたらすという……。

高校二年生の私が、学校の帰り道に一瞬目にした、えも言われぬほど鮮やかな緋色。それは、廃屋の裏庭に置かれた雛飾りだった。

「まだ誰にも、一度も喋ってへん話がある」 拭えども魍魎(あやかし)は肌に滑り憑く。

作家の元に集まった五つの幽霊屋敷話。

殺したはずの女が蘇り、のっぺらぼうが林に立つ。

「一編でも読者が心から怖がってくれれば、編者冥利に尽きる」 怪異の名手・三津田信三が自ら選んだ、国内外のホラー名作十三篇。

敗戦に志を折られた物理波矢多は、九州で炭坑夫となる道を選ぶ。

十七歳年下の女性と結婚した助教授。妻が恐るべき運命を告白する…。

山村で起きたカルト宗教団体の斬首集団自殺。

2058年4月、上海大学で20世紀の探偵小説を研究していたユアン・チンルウは、国家科学技術局から呼び出される。

一人の自殺志願者が、多量の血痕を残し姿を消した。

「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。

自殺する間際にメッセージを録音して残す人がいる。

尾行中の老女梅子が怪我をさせたミツエの持ち家のアパートに住むことになった晶。

死相が視える探偵・俊一郎のもとに、遺産相続殺人と思われる事件の捜査依頼が舞い込む。

生まれてから死ぬまで、運命のすべてが記されているという「アガスティアの葉」。

『黒面の狐』事件後、海運の要から戦後復興の礎となろうと灯台守になった物理波矢多は、二十年の時をまたぐ怪奇事件に巻き込まれる。

忌名は、いわば生贄だと? 「この忌名は、決して他人に教えてはならん……もしも何処かで、何者かに、この忌名で呼ばれても、決して振り向いてはならん」 生名鳴(いななぎ)地方の虫くびり村に伝わる「忌名の儀礼」の最中に起きた殺人事件に名(迷)探偵刀城言耶が挑む。

建物に憑く哀しき霊を鎮魂する男・仙龍 VS. トンネルに巣食う『黒の犬神』 犬神の呪いから春菜の命を守れ! 死体は全身噛み痕だらけだった。

神紅大学ミステリ愛好会に所属する葉村譲と会長の明智恭介は、曰くつきの映画研究会の夏合宿に興味を抱き、同じ大学に在席する美貌の探偵、剣崎比留子と共に紫静荘を訪ねた。

ミステリ×ホラーの名手が誘う新たな乱歩の世界。

雨の日には、読まないでください。

完全に施錠された家に現れたサンタ、殺されていた母親。鳥居の亡霊、猿時計の怪。

殺人を告白して死んだ推理作家のアリバイとは!? 新米刑事が思わず通う、鮮やかすぎる謎解き―― 時を戻すことができました。

繁華街のカラオケボックスに集う四人の男。めいめいに殺意を抱えた彼らの、今日は結団式だった。

幼少の頃から、人間に取り憑いた不吉な死の影が視える弦矢俊一郎。

小学6年生の優真は、父と死別後、母が再婚したお堅い義父となじめずにいた。

得体の知れぬ何かに追われ、助けを求めて遺仏寺を訪れた由羽希。

曰くのある家や部屋を一軒に纏めて建て直し、そこで暮らすとどうなるか――。

永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。

本格ミステリ大賞受賞作家が綴る、”最凶”の家ホラー。 山の中腹に建つ家に引っ越してきた、小学四年生の日々乃翔太。

之島のホテルで梨田稔(69)が死んだ。警察は自殺と断定。

大銀行の地下金庫から、トンネルを掘って金貨を盗み出そうとした「赤毛組合」事件。

元銀幕の大スター・片桐大三郎(現芸能プロ社長)の趣味は、犯罪捜査に首を突っ込むこと。

「神隠し――と云うより天狗攫いね。高尾山だし」 聞き終えた敦子は先ずそう云った。

越野ハルカ。父の失踪により母親の故郷である坂牧市に越してきた少女は、母と弟とともに過疎化が進む地方都市での生活を始めた。

第9回島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞準優秀作。

誘拐犯の要求は警察に電話をしろ!? 奇妙な要求に従ったミスター刑事・浜中康平とクールな相棒・夏木大介は誘拐された女の子を救うべく捜査を開始する。

黒術師の右腕とついに直接対決!シリーズはいよいよ佳境へ! 超能力者を極秘で養成するダークマター研究所。

初読はミステリ、二度目はホラー。この島の謎に、あなたもきっと囚われる。

成人するまでに嫁がねば一族を追放する―山に閉ざされた村にある名家・後鑑家のお嬢様に脅迫状が届いた。

怖いもの好きの管徳代と峰岸柚璃亜は、惨劇の現場“無辺館”に忍び込む。