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魔偶の如き齎すもの
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全1件 1~1 1/1ページ
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刀城言耶シリーズの短編集。表題作の魔偶の如き齎すものは女性編集者との出会いの事件で面白い発想だったな。 | ||||
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面白いんですよね、昭和の独特な雰囲気だとか、ホラー要素だとか本当に好きなんですよ。 それは前提。だけどね、コメディー要素(クロシノコンビ)はいらない… 省いて読んでるうちに余韻がなくなって、怖い!と思ってたものも消えて、まだやってるのか…と飽き飽きしてくる。 長編の場合はそれでも絡まない箇所もあって楽しめるんだけど、短編の場合は、貴重な箇所でそこ楽しんで書いちゃう?とガッカリする。 ちなみに最後のおまけのような作品、あれの結末もなんなの?って感じ。え?シノ、それで終わり?という。なんかもう拍子抜け。 | ||||
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この短編集では、個々の事件の謎よりも、刀城言耶が小説家としてデビューして以降、どのように「作家探偵・東城雅哉」のイメージが作られていったかを描くことに力が注がれている。 文庫版では1篇追加され全5篇だが、表題作「魔偶の如き齎すもの」での推理は、前半3篇の内容を踏まえつつ行われるため、追加された「椅人の如き座るもの」は、装丁でも目次でも明らかにボーナストラック扱いになっている。 いっぽうで全5篇中、収録順に1番目、3番目、5番目は、刀城言耶が事件現場を全く見ずに、聞かされた話や読んだ文章を基に推理する「安楽椅子探偵」ものであり、その点で短編集全体としてはABABAの構成になっている。 短編集としての配列・全体構成に配慮がなされ、かつ真相に至る手がかりは、すべて読者にもわかる形で提示されていて、刀城言耶シリーズはフェアプレイの本格推理だったのだ、と再認識させられる。 あえて事件の謎を単純なものにして、「作家探偵・東城雅哉」のイメージは、本人の意志とは関係なく、周囲が作りだしたことを印象付けることに、作者の意図があったのでは?と思える。 刀城言耶は、「昭和の名探偵」として名高い(とシリーズ中で設定されている)冬城牙城の実の息子であるために、次代の「名探偵」たることを期待されているらしいのだが、あくまでも小説家であり民間人であって、捜査権も何もない。したがって、いわゆる「後期クイーン的問題」から逃れられず、「探偵の知らない情報が存在する(かもしれない)ことを探偵は察知できない」ために「作中で探偵が最終的に提示した解決が、本当に真の解決かどうか作中では証明できない」。 それゆえ、与えられた情報に基づいて考えられる限りの可能性を検討しつつ、犯人側が負けを認めるか、周囲が納得するかしなければ、事件を解決したことにならない。 本人が証明するのではなく、周囲が認めるのだ。 こうした推理手続きの煩雑さは、「後期クイーン的問題」を踏まえた「本格推理」では避けて通れない。 刀城言耶シリーズの本質はフェアプレイの本格推理であり、「名探偵」たることを周囲から期待されている刀城言耶は、本人が証明するのではなく、あくまでも周囲から認められることで、結果を出しているのだと読者に再認識させるために書かれたのが、この短編集なのでは? | ||||
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最後の章だけ祖父江嬢が出た瞬間本を閉じたので 読みませんでしたが、 それ以外は結構好きです✨ 短編の中じゃこの1冊が一番好きかも! 祖父江嬢が最後の章でなかったら星5でした | ||||
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もう、ええわって感じの刀城言耶のぐずぐず推理披露。これのどこが面白いんかねぇ…… | ||||
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表題作(中編と言って良い)の他、「妖服の如き切るもの」、「巫死の如き甦るもの」及び「獣家の如き吸うもの」の全4つの短編から構成される「刀城」シリーズの連作短編集。私は作者の民俗学的ホラーを愛好しているのだが、正直言って、本シリーズで傑作と言えるのは「厭魅の如き憑くもの」のみで、後は「首無の如き祟るもの」がやっと及第点、その他は凡作・駄作と思っている。特に短編集はアッサリとしていて怖さ・コクが薄味だが、それでも手に採ってしまうのは「厭魅」レベルの作品に出会えるかも知れないという期待感があるからだ。 そして、本作の出来はマズマズだとは思うが、今一つ読む者を襲う迫力・怖気が乏しい。本シリーズの刀城は"道化役"で、刀城の不完全な(誤った)推理を怪異・妖異が補完するという体裁である。その成功のためには、推理と怪異・妖異とが混然一体となっている必要があるが、本作はそれがバラバラ。各編には、凶器の受け渡し方、連城三紀彦氏の短編のアイデアに似ているが人間消失トリック、縦に伸縮する家、意外な犯人などの工夫があるが、これらは刀城の推理だけで解決出来てしまう。それに取って付けた様な怪異・妖異譚風の雰囲気を加えてもインパクトが薄い。 刀城の推理は何時もより冴えていると思うが、推理中心で持ち味の怪異・妖異風味が薄い残念な短編集。推理と怪異・妖異とのバランスを取るのは難しいとは思うが、作者にはその壁を越える作品を期待したい。 | ||||
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