【京極夏彦】
虚談
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庭に咲く艶々とした椿の花とは対照に、暗い座敷に座る小山内君は痩せ細り、土気色の顔をしている。
怖いものとは何だろう。本当に怖いものを知るため、とある屋敷を訪れた男は、通された座敷で思案する。
明治三十年代初頭。古今東西の書物が集う書舗に導かれる、一人の若き女性。
「死にたいん―です」「なら死ねよ」。娘を亡くし、妻だった人に去られ、十五年勤めた会社を解雇された。
SNS炎上、対人トラブル――あらゆる争いは言葉の行き違いから起きています。
明治二十年代の半ば。雑木林と荒れ地ばかりの東京の外れで日々無為に過ごしていた高遠は、異様な書舗と巡りあう。
「神隠し――と云うより天狗攫いね。高尾山だし」聞き終えた敦子は先ずそう云った。
昭和29年、夏。複雑に蛇行する夷隅川水系に、次々と奇妙な水死体が浮かんだ。
人に見えないものが視える。闇の中に、他人の恐怖が悔恨が苦痛が悲哀が―視えてしまう。
昭和29年春から夏にかけて続く怪事件。「先祖代代、片倉の女は殺される定めだとか。
虚実は綯い交ぜになって物語になる。視界が歪み、記憶が混濁し、暗闇が臭いたち、眩暈をよぶ。
怪異譚を蒐集するため諸国を巡る戯作者志望の青年・山岡百介は、雨宿りに寄った越後の山小屋で不思議な者たちと出会う。
死んだ女のことを教えてくれないか。三箇月前、自宅マンションで何者かによって殺された鹿島亜佐美。
益子徳一、七十二歳、独身。定年後の人生を慎ましく過ごす独居老人の大真面目で可笑しくて少しだけせつない日常。
自分の目となり耳となって遠野保の民草の動向を見極め、逐一報告せよ――盛岡藩筆頭家老の密命を受け、御譚調掛として巷間の噂話を蒐集する宇夫方祥五郎。
この世には不思議なことなど何もないのだよ―古本屋にして陰陽師が憑物を落とし事件を解きほぐす人気シリーズ第一弾。
理由あって上方から江戸へ流れてきた双六売りの又市は、根岸の損料屋「ゑんま屋」の手伝いをすることに。
無類の不思議話好きの山岡百介は、殺しても殺しても生き返るという極悪人の噂を聞く。
当然、僕の動きも読み込まれているのだろうな―二つの事件は京極堂をしてかく言わしめた。
中禅寺洲齋、幽霊騒動に挑む。歌舞伎舞台のために書き下ろされた長編小説!時は江戸。
直木賞受賞作がついに文庫で登場京極夏彦の直木賞受賞作。ラストに訪れる仕掛けが読者の胸を打つ感動作。
「おお!そこに人殺しが居る!」探偵・榎木津礼一郎は、その場に歩み入るなりそう叫んだ―。
転校生の白石要は、少し不思議な青年だった。背は高いが、髪はボサボサでどこを見ているかよくわからない。
イマン。「人間を殺した最初の人工知能」と呼ばれる軍事用AI。
寺の離れで「なんでも屋」を営む俺の叔父さん。家族には疎まれているが、高校生の俺は、そんな叔父さんが大好きだった。
人間の愚かさ、残酷さ、哀しみ、業――これぞ江戸怪談の最高峰!塩断ちを機に次々と家族を襲った身も凍るほどの怪異、妖を呼び寄せる声をもった女中の奉公話、世にも奇妙な写本の話……人間の愚かさ、残酷さ、哀しみ、業――清濁すべての感情を併せ呑む、
―この物音は、何か可怪(おか)しい。何かが畳を擦る音、いるはずのない赤ん坊の泣き声。
大手デベロッパーのIR部に勤務する松永光弘は、自社の高層ビル建設現場の地下へ調査に向かっていた。
ごめんくださいまし──。宝永七年の初夏、下野北見藩・元作事方組頭の家に声が響いた。
日本のディクスン・カーと称され、45に及ぶ密室トリックを発表してきた推理小説の大家、真壁聖一。
憧れの家庭教師だった真壁が結婚を前に脅されていることを知り、僕は尻込みする彼にかわり探偵事務所に調査を依頼。
悩める人々の前に現れた彼女は、魔女成績不振に苦しむスポーツ選手、息子が植物状態になった水難事故から立ち直れない父親、同性愛者への偏見に悩むミュージシャン。
ミステリ作家の「私」が住む“もうひとつの京都"。その裏側に潜む秘密めいたものたち。
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