軽井沢にほど近い、別荘と住宅が混在する静かな森の一画。

死者と生者のあわいを描く、幻想怪奇小説集。

三島由紀夫邸を寸分違わず模倣した変奇な館に、運命を手繰り寄せられた男女。

映画は、ときに優しくロマンティックに、ときに生々しく、ときに手厳しく、恋の至福とテクニックを教えてくれる教科書。

間に合ってよかった…。女優の志摩子と作家の正臣。

四国遍路を終えた帰路、冬の海に消えた父。企業戦士として家庭人として恵まれた人生、のはずだったが…。

『僕には、きみの僕への想いが手に取るようにわかる。

その果てに待つものを知らず、私はあなたを求めた―。

最愛の娘を殺した母親は、私かもしれない。

史郎のこれまでの人生は、決して恵まれているとはいえなかった。しかし、そんな自分にもやっとツキが回ってきた。

市役所の戸籍係をしている夫と美人ではないが清楚で控えめな妻。

闇から聞こえる声が人妻を追いつめる！美貌の青年に溺れる人妻・比奈子を待ちうける黒い陥穽。

新築・格安、都心に位置するという抜群の条件の瀟洒なマンションに移り住んだ哲平一家。問題は何一つないはずだった。

健康至上主義の妻と美食家の夫の晩餐は、殺意が隠し味の特別料理。

わたしを裏切った男と侮辱したあの女は絶対に許せない!ふたり同時に復讐するには、あの方法しかない―男に妻も子どももいると知った愛人の心に燃えたぎった嫉妬と殺意。

北関東のある町で、中学二年生の名倉祐一が転落死した。

ライターの「僕」は、ある猟奇殺人事件の被告に面会に行く。彼は、二人の女性を殺した容疑で逮捕され、死刑判決を受けていた。

1975年、偉大なる総統の死の直後、愛すべき祖父は何者かに殺された。17歳。

若い夫婦が自宅で惨殺され、現場には「怒」という血文字が残されていた。

人生は楽しく、充実していなければ。そこそこ出世した旦那に、健康な息子。

豪奢な一軒家で、執拗に切りつけられた惨殺体が見つかった。

エリート銀行員の仁藤俊実が、意外な理由で妻子を殺害、逮捕・拘留された安治川事件。

男を車で撥ねて死なせてしまった女は、記憶喪失のホームレスを男の身代わりに仕立てる。

水面下で武装化を図る市民団体〈パグ〉を内偵中の公安0課作業班員・藪野と友岡は東雲の武器密造工場に侵入。

日本推理作家協会賞受賞!心に刺さる連作短篇集 島に生まれ育った人々の、島を愛し島を憎む複雑な心模様が生み出すさまざまな事件。

過ぎてみれば、全部、どうってことなかった―― 日々老いを感じつつ山裾の町で暮らす絵本作家の雪代。

こんなはずではなかったのに――　 ふとしたきっかけが恐怖の落とし穴の始まりだった。

「グランドマンション一番館」には、元「名ばかり管理職」の男、元公務員、三世代同居の女所帯から独居老人、謎の若者、はてはかなり変わった管理人までと、アクの強い人たちが住んでいる。

母と娘。二種類の女性。

―過去に重大犯罪を犯した人間が、会社の同僚だとわかったら?― ミステリ界の若手旗手である薬丸岳が、児童連続殺傷事件に着想を得て、凶悪少年犯罪の「その後」を描いた傑作長編! ジャーナリストを志して夢破れ、製作所に住み込みで働くことになった益田純一。

あなたに、いつか「恩返し」をしたかった──「二十歳の誕生日プレゼントには、指輪が欲しいな」わたしは恋人に人生初のおねだりをした。

ホラー作家・鹿角南のもとに、旧友からメールが届く。ある廃墟で「肝試し」をしてから、奇妙な事が続いているというのだ。

女優の弓香の元に、かつての同級生・理穂から届いた故郷での同窓会の誘い。

きっかけはパワハラだった!トップセールスマンのエリート課長を社内委員会に訴えたのは、歳上の部下だった。

義母の葬式で男は思い出す。22年前に、義母の起こした事故のこと。

母親の遺品整理のため田舎を訪れた男が、農道ですれ違った般若の面をつけた女―記憶と時間が不穏に交錯する「面」。

日本ホラー小説大賞、山本周五郎賞受賞作、待望の文庫化！ 岡山の遊郭で醜い女郎が客に自分の身の上を語り始める。

玩具修理者は何でも直してくれる。独楽でも、凧でも、ラジコンカーでも…死んだ猫だって。

両親と喧嘩をして実家を出た久美。 身を寄せたのは13年間疎遠だった兄の家だった。

拉致監禁。両手親指切断。

連続結婚詐欺&不審死事件の容疑者―稀代の毒婦、佐竹純子。

太平の世に行き場を失い、人生に惑う武家の男たち。身ひとつで生きる女ならば、答えを知っていようか―。

海辺のリゾートホテルで出会った二組の夫婦。

唐沢慎介の三人の息子たちの嫁と、慎介の後妻の車椅子の美しい連れ子。

この子と、幸せになりたいだけなのに―岸谷奈江と一人娘の真央は、入園を予定している有名幼稚園へ見学に向かう。

実力はあるが作品が売れていない悩みを抱える作家・佐古珠美はかつて、ベストセラー作家・豪徳寺ふじ子の秘書だった。

失踪した母、殺害された父。そこから悲しみの連鎖は始まった。

家に出没するネズミを退治するため、罠を買うようにと妻に命じた夫が目にする光景とは…ぞっとする終幕が待ち受ける「ネズミ」。

東南アジアでもっとも成功した金融マネージャー北川が、シンガポールのホテルで転落死した。自殺か他殺か。

「弟を殺そう」―身長195cm、体重105kgという異形な巨体を持つ小学生の雷太。

特殊班に配属されたばかりの同期の女刑事が、立てこもり事件で人質の身代わりとなって拉致された。

パーティー会場で孤独だった私に、不思議な目をした少女が突然声かける。

カンタベリーへの道中、同じツアーの参加客が各自、とっておきの不思議な話を披露し合うことに。

北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。

クリスマス商戦のさ中、デパートのおもちゃ売り場でアルバイトをする十九歳の女性テレーズは、美しい人妻と出会う。

1955年、20歳の雅代は、美大で油絵を教える川久保悟郎の家に、娘の桃子の家庭教師を条件に住み込むことになる。