死体って、光るのかな。文化祭の準備中、お化け屋敷の人形を見て眩いた女子の一言を、沖津は聞き逃さなかった。

絵を一枚仕上げるたびに、絵にサインを入れるたびに、もうやめよう、これで最後にしようって、考える―それでも私は、あなたのために絵を描こう。

夏休み、一人の少女が校舎の四階から飛び降りて自殺した。

伝説は美しい月夜に甦る。それは絶望の果てからはじまる崩壊と再生の物語。

大晦日までの僅かな期間、日没とともに開き、日の出とともに閉まる、謎に包まれた市「細蟹の市」。

全知の天に運命を委ねる占の国ヴィオン。生まれながらにして毒と呪いの言葉を吐き、下町に生きる姫がいた。

美大生の春川は、気鋭のアーティスト・布施正道を追って、寂れた海辺の町を訪れた。

私は命をかけて 貴方のものになる。 晴れて第一志望の教育学部に入学した榛名なずなだったが、大学生活は苦労の連続だった。

大晦日までの僅かな期間にだけ立つ「細蟹の市」。そこで手に入らないものはないという。

首都を襲った天災から長い時が過ぎた。

十一月七日水曜日。女子大生の藍は秋のその一日を何度も繰り返している。

お姉ちゃんは高校二年までしか生きなかった。

何でも売っている不思議な市場「夜市」。幼いころ夜市に迷い込んだ祐司は、弟と引き換えに「野球選手の才能」を手に入れた。

その日、兄とあたしは、必死に山を登っていた。見つけたくない「あるもの」を見つけてしまうために。

わたしは「みんな」を信じない、だからあんたと一緒にいる―。

嘘を見抜く名人、天才スリ、演説の達人、精確な体内時計を持つ女。

声の色が見える僕は、透明な君に恋をした。

友達の死から始まった苦い夏休み。僕らは、幽霊に導かれて旅に出た。

25万部突破『15歳のテロリスト』著者の衝撃の原点が、完全版で甦る! 男子生徒Kが自殺した。

雷の季節に起こることは、誰にもわかりはしない―。

偶然の「雨宿り」から始まる、切ないラヴ・ストーリー。ある夜、舞原零央はアパートの前で倒れていた女、譲原紗矢を助ける。

誰にでも、失いたくない楽園がある。息苦しいほどに幸せな安住の地。

自分で殺した女の子に恋をするなんて、どうかしている。 「私、死んじゃいました。

たとえば、苔むして古びた水路の先、住宅街にひしめく路地のつきあたり。

翡翠島で突如発生した連続放火事件は、一人の男の命を奪う。父を殺された親友が去って十年。

しんと静まった真夜中を旅する怪しい集団。

視力をなくし、独り静かに暮らすミチル。職場の人間関係に悩むアキヒロ。

失業中の青年・高坂賢吾と不登校の少女・佐薙ひじり。

石橋を叩いても渡らない心配性の高校生・中崎夕也はある夜、七不思議を司る精霊・テンコと出会う。

前触れなく人間が消滅し、その痕跡も、周囲の人々の記憶からも消え去ってしまう世界。

高二の木曽は生徒会副会長。なにかと面倒ごとを押しつけられることが多く、校内をかけずりまわっている。

小学生の青斗が住む海沿いの田舎町には、ひとつの伝説があった。

玩具修理者は何でも直してくれる。独楽でも、凧でも、ラジコンカーでも…死んだ猫だって。

とある地方都市でオフ会を開いた、『現代詩人卵の会』のメンバー9人。

修学旅行で沖縄に来た木曽たち二年生。

忘却探偵・掟上今日子、「はじめて」の講演会。

幸せな交際を経て結婚した宗一と瞳。

退屈な日常から抜け出したいと思いながら毎日を過ごすシニカル男子・野々村。

恋人の過去と繋がる一冊の交換日記。本当に好きだった。

愛する人を救えなければ、強制的に過去に戻され、その度に親友や家族が一人ずつ消えていく。

ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしようもなくひどかった―。ある日、学校で起きた陰惨な事件。

「みなさんには、ケーキのように愛おしい宝物はありますか?」―大切な想いが込められたものには、必ず他人を魅了する力があるといいます。

現世から冥界へ下っていく道を、古事記では“黄泉比良坂”と呼ぶ―。なだらかな坂を行く私に、登山姿の青年が声をかけてきた。

ねえ、七虹。私は親友だけど、やっぱりあんたが何を考えていたのか最後まで分からなかったよ。

青春小説の旗手・天沢夏月がおくる、迷える高校生たちの物語。 タイムカプセルに入っていた「今の自分」への手紙。

「賭けをしませんか?」と受話器の向こうの女は言った。 「十二歳の夏、あなたは初鹿野さんに恋をしました。

どうやら俺の人生には、今後何一つ良いことがないらしい。寿命の“査定価格”が一年につき一万円ぽっちだったのは、そのせいだ。

いじめをする奴は、もちろん最悪だ。だが、いじめを見過ごす奴だって最悪だ。

自分以外の人間が“ロボット”に見えるという紫色の瞳を持った中学生・毬井ゆかり。

N大学理論物理研究所助手の野々村は、ある日、研究所の大泉教授とその友人・番匠谷教授から一つの砂時計を見せられる。

北信越地方に浮かぶ離島、翡翠島。過疎に悩む小さな島で発生した連続放火事件は、やがて一人の男の命を奪う。

ある夜、逢坂柚希は幼馴染の紗雪と共に、重大な罪を犯そうとしていた舞原星乃叶を助ける。

『ミミズクと夜の王』 『MAMA』に続く 【人喰い三部作】第三部 あなたを、喰べてしまいたいほどに、愛している。

首都を襲った天災から長い時が過ぎた。

彼氏にフラれた私・三浦加奈は、死のうと決意して屋上へ向かう。

皮肉屋の青年・叶義は幼い頃、あやかしの神隠しに遭って以来、いかなるものも“視えないものはない”という。