ブランコ乗りのサン=テグジュペリ
- サーカス (55)
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サーカスで役名を与えられた少女たちが主体のお話です。 メインである「サン=テグジュペリ」はもちろんですが、 章タイトルになっている「カフカ」、「アンデルセン」の二人もとても魅力的でした。 反面、この三役の内面描写にスポットがあたり過ぎているように感じられました。 三役以外の人物たちは物語性が薄いこと、舞台となる「サーカス」について薄らぼんやりとしたまま終わってしまったことがとても残念です。 ※以下ネタバレありの感想です※ 評価が低い一番の理由は、カリスマ性を匂わされていた「シェイクスピア」の扱いの悪さです。 千と千尋の神隠しで例えるなら、シェイクスピアは湯婆婆です。 この物語では、湯婆婆の思想、温泉施設(サーカス)をどう思って運営しているのかが一切描写されていません。 結末では、シェイクスピアはサーカスを利用した質の悪い賭博運営に関わっていることと示唆されています (アンデルセンの"確証を持った推察"止まりです。あくまでもシェイクスピアの真意は描写されていませんし、それが事実だったかも明かされていません)。 なぜ唯一創設から関わっているサーカスでそのようなことをするのか。 少女たちから見たシェイクスピアの"目に視えるほどのオーラ"とは何だったのか。 この辺りが一切明かされていないため、尻切れトンボと言わざるを得ない結末だと感じました。 また、「サン=テグジュペリ」の結末もご都合主義と言わざるを得ません。 負傷が原因で数ヶ月リハビリもできずベッドに縛り付けられていた少女が、 動かなくなった足を切った翌日にサーカスの舞台に上がれるわけがないだろうと思い、冷めてしまいました。 | ||||
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ミミズクと夜の王から入った身としては物足りなかった。 | ||||
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舞台が日本という事で、どうしても現実と比較(毎週のように救急車が来る学校がなぜ放置されているのか等)してしまい、結果、違和感に繋がってしまっています。 アンソニーが言った「子供が身体を売っているのは、見るに堪えない」が全て。 いくら少女達が青春を捧げ心身を捧げ努力しても、結局は団長をはじめとする大人に食い物にされ 人生の貴重な時期を使い捨てされているだけ。 そんな気持ちで読んでいたので、ずっとモヤモヤしました。 なので、そんな歪んだ世界に自ら戻ろうとする彼女達が哀れにしか見えず 飛び出した愛涙以外は、私にとってはバッドエンド。 少女らが心身を削られるシーンは頻繁に出てくる&詳細に描写されるのに対し、 気になる部分(サーカス賭博の真相、アンソニーと愛涙が惹かれ合う過程等)が端折られていて残念でした。 | ||||
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架空の近未来湾岸地区カジノ特区、地震後の復興の闇の中で産まれた少女の曲芸子だけで編成されたサーカス。 あまたの少女達の憧れと挫折の果てに、他者を排斥するだけの美しさを持ち、その中でも磨きに磨かれた一握りの演目を任された少女達は代々の古:いにしえの文豪の通り名を襲名します。 ブランコ乗りのサンテグジェペリ、猛獣使いのカフカ、歌姫アンデルセン、ただ一人団創設時よりサーカスの全てを統べる全能の女団長シェークスピア。 同じ舞台に立てる限られた彼女達は仲間でありライバルであり唯一の理解者であり、そして決して交わることのない其々の方向に放たれた弾丸であった。 物語は大怪我を負ったブランコ乗りの八代目サンテグジェペリ、彼女には双子の妹がいて自分の代役を妹に託す処から始まります。サーカスは未経験で教習学校にも行っていない妹ですが彼女には姉しか知り得ない天賦の才能と美しさが隠れていました。そしてサーカスの存亡を左右する陰謀、カジノデイーラーとIT企業の寵児といった御約束の美形の相手役も登場し、其々の演目者に語り手を変えながら緊張の糸を張り巡らしたまま終演へ。 この作者、初読みですが文章の活きの良さが半端ありません。切り口のピンと立った刺身のような描写がページ毎に踊り、比喩が弾み、台詞が刺さります。眼の前に幻のステージが開幕し、輝かしいライテイングの中で登場人物達が演目に観るものの心を捕らえて離しません。 調べれば他にも面白そうな本を沢山書いているようです。中々良い鉱脈を堀当てた気分。そしてこれを皆さんに自慢したいような仕舞って置きたいような感覚を久々に味わいました。 | ||||
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サーカスで生きる各少女の目線で紡がれたストーリー。 それは美しく、儚く、歪みはあれど、 精一杯今を咲誇ろろうとする少女たち各自の物語。 主線となっていた部分(?)が完結されていないようにも思われますが、 「まぁ、それはそれでいっか」と思える不思議さ。 またどこかで彼女たちの物語を拝見したいものです♪ 個人的に残念だったのが世界観設定が普通の現代日本ってところですね。 どうせならファンタジーやどっかのヨーロッパにしてしまえばいいのに~ | ||||
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