君が電話をかけていた場所/僕が電話をかけていた場所



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初公開日(参考)2015年08月
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長編小説

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君が電話をかけていた場所 (メディアワークス文庫)

2015年08月25日 君が電話をかけていた場所 (メディアワークス文庫)

「賭けをしませんか?」と受話器の向こうの女は言った。 「十二歳の夏、あなたは初鹿野さんに恋をしました。しかし、当時のあなたにとって、彼女はあまりに遠い存在でした。『自分には、彼女に恋をする資格はない』。そう考えることで、あなたは初鹿野さんへの想いを抑えつけていたのです。……ですが、同時にこうも考えていました。『この痣さえなければ、ひょっとしたら』と。では、実際に痣を消してみましょう。その結果、初鹿野さんの心を射止めることができれば、賭けはあなたの勝ちです。初鹿野さんの気持ちに変化が起きなければ、賭けは私の勝ちです」(「BOOK」データベースより)




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君が電話をかけていた場所/僕が電話をかけていた場所の総合評価:8.69/10点レビュー 59件。Aランク


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全2件 1~2 1/1ページ
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(7pt)

君が電話をかけていた場所/僕が電話をかけていた場所の感想


 痣。 顔の右側に青白くあるそれのせいで僕の人生は醜く歪んでいた。 
「賭けをしませんか?」 公衆電話の向こう側からの提案、それは自身の醜さのせいで諦めた初恋を叶えるというもの。 斯くして僕の痣は消えた。 
1994年夏、三年ぶりに出会った彼女は自殺を図り、その顔には僕と同じ痣があった。

粗筋だけで面白い。 もちろん本編も面白い。 
「痣」という大きなコンプレックスによって諦めた過去の恋を謎の電話主からの提案で取り戻しに行くというストーリー。 しかし初恋の彼女には自身と同じような痣が出来ていて、この提案が酷く残酷なものだと気付かされる。 痣を含め自分を素直に受け入れてくれた彼女、立場が逆になった今、彼女が自分にしてくれたことをそのまま返すだけではどうにも同情らしい感情が見えてしまう。 そしてこうも思う、「痣」という悲観的な特徴が無くなった僕は彼女にとってもう一介の男子にすぎないのではないかと。  そんな葛藤の中でも皮肉なことにコンプレックスの無い僕の人生は前とは見違えるほどに他人との交流に輝いている。 賭けをしているのも忘れるほどに。  
少年がこの賭けにどう打ち勝っていくのか、非常に読み応えのある青春小説でした。



りーり
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No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

君が電話をかけていた場所/僕が電話をかけていた場所の感想

『君が/僕が電話をかけていた場所』のタイトル違い2冊が上下巻です。
文章の空気感や不思議なストーリーが良いです。単純に好みの物語でした。

顔の醜い痣のせいで交友関係も築けず人生を悲観している主人公。小学校時代の思い出の中で痣を気にせず接してくれた女の子がいたけれど、痣のコンプレックスのせいで僕なんかと釣り合わないと避けてしまう。そんな主人公が高校生になった時、謎の公衆電話からの女の賭けによって痣を消してもらうが、再開した女の子は顔に痣をおって自殺しようとしていた。という始まり。
『オペラ座の怪人』や『美女と野獣』の男視点の主人公物語といえばイメージしやすいです。逆の立場になった時、さらには新たな困難を知っていく中で恋の結末はどうなるのか。という話かと思いきや、もっと複雑になって先が読めない展開でした。

著者4冊目ですが、今作も女の子が魅力的ですし、頭に浮かぶ情景がとても綺麗。固くなくすんなり入る文章が好みでした。ミステリとしては広義な位置付け。恋愛ゲーム系のストーリーが好きな人には刺さります。ネタバレなく細かい事は言いづらいですが、暗雲立ち込めるテーマの中でこの読後感は気持ち良い作品でした。

▼以下、ネタバレ感想

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egut
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.57:
(5pt)

読ませる力のある上下巻の、下巻部分

社会不適合者としての側面を持つ主人公と、謎を抱えた薄幸のヒロインによる悲恋を描くことの多い著者の作品の中で、明らかな異彩を放つ結末を持っている作品です。(厳密に言えば、全員が幸せなラストにたどりついていないので、いつもの雰囲気も漂いますが)
 物語のモチーフは、簡単に言えば『人魚姫』ですね。
 主人公の初恋が叶えば勝ち。初恋が成就しなければ、主人公は負けて泡となって消えてしまう。そんな状況下で、ストーリーは進んでいきます。

 上下巻構成なのでかなりの長編作品ですが、展開は何度も大きく動きを見せ、「そうくるか!」という驚きが幾度となく押し寄せます。気がつけば、二冊読了してしまう。そんな力を秘めた作品です。
 また、所々に差し込まれる主人公とヒロインの過去エピソードが暖かく、また、ああその感じ、人魚姫っぽい、と思わせる展開が随所に入ってくるのが印象的でした。結末はちょっと三秋さんっぽくない部分こそありますが、読み応えは十分です。
 唯一気になった点は、サブヒロインが助かった部分の描写。ネタバレになるので書きませんが、一点だけ矛盾点を感じてしまいました。
僕が電話をかけていた場所 (メディアワークス文庫)Amazon書評・レビュー:僕が電話をかけていた場所 (メディアワークス文庫)より
404865442X
No.56:
(5pt)

うらぎらない

三秋縋の作品は何度も読んだがやはり裏切らない。個人的に今回は若干明るい感じがするが言葉選びがすごくよい。そして最後の最後まで退屈させず、そのまま終わるのかと思わせて、しっかりと最後にふさわしい演出を持ってきている。偉そうに言っているが言いたいのは三秋縋大好きの一言
君が電話をかけていた場所 (メディアワークス文庫)Amazon書評・レビュー:君が電話をかけていた場所 (メディアワークス文庫)より
404865392X
No.55:
(4pt)

良き良き

上下巻構成となっていて、その文章量は三秋先生の出されている小説の中でもとても多いです。
と、言うことはその分より細かい心理描写や展開があるということです。読み応えがありました!
伏線回収や余韻は下巻にお預けです、、、すぐにでも下巻を読んできます
君が電話をかけていた場所 (メディアワークス文庫)Amazon書評・レビュー:君が電話をかけていた場所 (メディアワークス文庫)より
404865392X
No.54:
(4pt)

まさかの

この書き方はおかしい気もするけれど、物語のラストで誰の命も犠牲にならずにいわゆる”ハッピーエンド”で三秋先生がおわらせたことにとても驚いています。そして、エピローグがあることにもとても驚きました。
”救いはないけどどこか儚くてそこはかとなく美しい物語”を今まで描かれていたので、てっきり今回もそうであることとばかり思っていました。たまにはこういう救いのある物語もありっちゃあり、、、なのか、、な?
あとがきでのサマーコンプレックスのお話はとても興味深く感じました。凄まじい余韻は相変わらずでさすがだなぁと感じます。
僕が電話をかけていた場所 (メディアワークス文庫)Amazon書評・レビュー:僕が電話をかけていた場所 (メディアワークス文庫)より
404865442X
No.53:
(4pt)

だがしかし三秋さんの小説

スターティング・オーヴァー、三日間の幸福、いたいのいたいのとんでいけ。後に出版された恋する寄生虫や君の話。これら全てに共通する未来のないハッピーエンドとは異なり、結末には未来がある物語です。
これまでの三秋さんの作品を読んだことがある人たちなら以外に感じるかもしれません。しかしある人物に焦点を当てると、三秋さん十八番のあまり救いのないハッピーエンドと考えることもできます。これを非とするか是とするかは読者次第になると思います。
個人的には三秋さんの作品の中で傑作とは言えないが、良作だと感じました。
僕が電話をかけていた場所 (メディアワークス文庫)Amazon書評・レビュー:僕が電話をかけていた場所 (メディアワークス文庫)より
404865442X



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