不条理な世を渡る武器は、気骨と果断。利に生きるか、義に死すか。

おまえを主人公にしてやろうか!これこそ、万城目学がずっと描きたかった物語―。

小さな道場を開く浪人が、ふとしたことで介抱することになった行き倒れの痩せ侍。

幕末の京都。

二十二年前、妻と姦夫を成敗した過去を持つ地方藩の執政・阿部重秀。

3年前に警察を辞め、家族も離れて暮らす真志に、娘を誘拐したと匿名電話がある。

その誇りに、囚われるな―。鉄砲百人組の老武士、山岡晋平。

どの藩の経済も傾いてきた寛延三年、藩札掛となった奥脇抄一郎は命を賭すにたる御勤めと確信。

太平の世に行き場を失い、人生に惑う武家の男たち。身ひとつで生きる女ならば、答えを知っていようか―。

幼馴染が殺された。伊賀を知らぬ伊賀者だった。

七人の敗者たちから描く、剣聖の真の姿。 かつてない宮本武蔵像が誕生した 剣聖と呼ばれた男の真の姿とは──。

1943年6月、上海。

夏の日の夕方、多摩川沿いを血まみれで歩いていた女子大生・聖山環菜が逮捕された。

昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上とコンビを組むことに。

「この世で一番の兵を探している」捷足の達人・道鬼斎は、天下に静謐をもたらす男を探し諸国をめぐる。

中央アジアのアラルスタン。ソビエト時代の末期に建てられた沙漠の小国だ。

父・直家の跡を継ぎ豊臣政権の覇者となった秀家。関が原で壊滅し、八丈島で長い生涯を閉じるまでを描く傑作長編。

大坂の生國魂神社に笑いの神様がいる――。その名は米沢彦八。

「こんにちは、章子。私は20年後のあなた、30歳の章子です。

鉄砲をどう運用すべきか。毛利水軍に勝てる船とは。

応仁の乱前夜。天涯孤独の少年、才蔵は骨皮道賢に見込まれる。

新たな代表作の誕生! 20年ぶりの書き下ろし あたしは、月のように死んで、生まれ変わる──目の前にいる、この七歳の娘が、いまは亡き我が子だというのか? 三人の男と一人の少女の、三十余年におよぶ人生、その過ぎし日々が交錯し、幾重にも織り込まれてゆく。

1944年6月6日、ノルマンディーが僕らの初陣だった。

謎のカルト教団と革命の予感。自分の元から去った女性は、公安から身を隠すオカルト教団の中へ消えた。

天文年間、小土豪が群雄割拠する中国地方で没落した宇喜多家の嫡男・八郎は、その器量を見込まれ、豪商・阿部善定のもとで父母とともに居候していた。

藤原氏が設立した施薬院の仕事に、嫌気が差していた若き官人・蜂田名代だったが、高熱が続いた後、突如熱が下がる不思議な病が次々と発生。

織田信長は、幼少時から孤独と、満たされぬ怒りを抱えていた。

1972年夏、キクとハシはコインロッカーで生まれた。

本能寺の変より四年前。織田信長に叛旗を翻し有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起こる難事件に翻弄されていた。

天下は豊臣から徳川へ。度重なる不運の末、あえなく伊賀を追い出され、京でぼんくらな日々を送る“ニート忍者”風太郎。

2014年に江戸川乱歩生誕120年を記念して刊行されたアンソロジー「みんなの少年探偵団」。

奥多摩山中で両耳と鼻を削ぎ落とされた男性が発見された。 青梅西署の刑事・荻大二郎は事件を追う。

1975年、偉大なる総統の死の直後、愛すべき祖父は何者かに殺された。17歳。

法科大学院生の笠井修吾は同級生の館林景織子に、衝撃の過去を告白される。

1989年、日本の喧騒を逃れ、ピアノに打ち込むために東ドイツに渡った眞山柊史。

戦後の復興をかけた五輪開催を翌年に控え、変貌していく横浜で起きた女性連続殺人事件。

【第166回直木賞受賞作】 どんな攻めをも、はね返す石垣。 どんな守りをも、打ち破る鉄砲。

「立派なお坊さんになるのですよ」 母の願いを受けて、安国寺で修行する幼い千菊丸だが、禅寺は腐敗しきっていた。

織田信長が天下布武を掲げた頃、陸奥の南部家では内紛が続いていた。

誇り高き「阿呆の血」が騒ぐ! TVアニメ化され、累計32万部突破した大ベストセラー『有頂天家族』。

ある雪の降る夜に芝居小屋のすぐそばで、美しい若衆・菊之助による仇討ちがみごとに成し遂げられた。

生きた、愛した、戦った。女たちが命を懸けて守り抜いたものとは。

動乱前夜、北条家の独裁政権が続いて、鎌倉府の信用は地に堕ちていた。

両親はスウェーデンで幸せな老後を送っていると思っていたダニエルに、父から電話がはいる。「お母さんは病気だ。

やんちゃが少し過ぎた俺は、祖父の差し金でマンションの管理人見習いに。だがそこは、「なんでもアリ」の殺し屋専用住居だった。

ソ連時代のバルト三国・エストニアに生まれたラウリ・クースク。

物語の主人公・宇野辺叡古(うのべえーこ)は、東京帝国大学法科大学の教授である。

高さ四百五十メートルを誇る超高層タワーが銀座にオープンした。数万人が集まる営業初日、漏電による小火が発生。

鎌倉幕府を倒し、後醍醐天皇が敷いた建武の新政も、北朝を戴く足利尊氏に追われ、わずか三年で潰えた。

浦和医大・法医学教室に「試用期間」として入った研修医の栂野真琴。

国内篇2001年、新聞社を辞めたばかりの太刀洗万智は、編集者から海外旅行特集の協力を頼まれ、事前調査のためネパールに向かう。

関ヶ原合戦が終わった。天下分け目の大戦に勝利した東軍徳川方では恩賞問題に苦悩していた。

橋岡恒彦は「名簿屋」の高城に雇われていた。名簿屋とは電話詐欺の標的リストを作る裏稼業だ。

大政奉還の江戸城で独り気を吐く男がいた。

京都でテーラーを営む曽根俊也。自宅で見つけた古いカセットテープを再生すると、幼いころの自分の声が。

3基の原発が立地し、原発マネーに依存する北海道・道南市。