衆人監視の白木の箱の中から突如消えた“人形の首”。

野村絹枝の背中に蠢く大蛇の刺青。

16世紀イングランド。

眉目秀麗、頭脳明晰、白面の貴公子。輝かしい形容に彩られた名探偵、神津恭介。

明晰な頭脳にものをいわせ、巧みに法の網の目をくぐる。ありとあらゆる手口で完全犯罪を繰り返す“天才的知能犯”鶴岡七郎。

邪馬台国はどこにあったか?君臨した女王・卑弥呼とは何者か?この日本史最大の謎に、入院加療中の名探偵・神津恭介と友人の推理作家・松下研三が挑戦する。

“今宵、汝の娘は一人、水に浮かびて殺さるべし”紅霊教教祖の孫娘は、湯槽の中で血まみれとなって殺され、予言は的中する。

カウンター席だけの地下一階の店に客が三人。三谷敦彦教授と助手の早乙女静香、そして在野の研究家らしき宮田六郎。

謎の絵師といわれた東洲斎写楽は、一体何者だったか。後世の美術史家はこの謎に没頭する。

貴公子然とした容姿端麗の名探偵、神津恭介。世間にも名高き彼の下に、事件は絶えず舞い込む。

英国史上最も悪名高い王、リチャード三世——彼は本当に残虐非道を尽した悪人だったのか？　退屈な入院生活を送るグラント警部はつれづれなるままに歴史書をひもとき、純粋に文献のみからリチャード王の素顔を推理する。

16世紀ロンドン。法廷弁護士シャードレイクのもとに、従弟殺害の罪を問われている少女エリザベスの弁護依頼が舞い込む。

探偵小説を愛し、戦争中は仲間と犯人当てゲームに興じた安吾。

奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の声聞くときぞ秋は悲しき―百人一首にも登場する伝説の歌人、猿丸太夫が詠んだ歌に秘められた謎。

埼玉県と長野県の境近く、かつては個人の別荘であった寮「リラ荘」を、日本芸術大学の学生七名が訪れた。

1514年夏。

「誘拐犯の娘が新聞社の記者に内定」。

東洋の寂れたバーの片隅で、過去幾たりもの歴史学者を悩ませてきた謎がいともあっさり解明されてしまうとは。

神津恭介を殺す―伊豆の郊外「懶惰の城」で隠遁生活を送る神津のもとに不穏な封書が!都内で発生した満員電車内の毒殺事件、衆人環視下のマンションでの死体消失事件、そして京都のホテルで起こった失踪事件と、相次ぐ怪事件への捜査協力を依頼された直後のことだった。

新宿署刑事・鮫島。

世界的に有名な京都・伏見稲荷大社の千本鳥居に吊された四人の遺体。

大昔、日本は北と南でアジア大陸と地続きだったが、温暖化によって……。

華やかな披露宴の席上、八百人もの出席者の眼前で新郎が刺殺された。

目覚めたとき、鮫島は闇に包まれた檻の中にいた―自殺した同僚・宮本の七回忌に彼の故郷を訪れた鮫島。

日本最古の歴史書であり、物語も謎もふんだんの「古事記」。

大麻所持で逮捕されたナイジェリア人の取調べにあたった鮫島は麻薬ルートの捜査に乗り出し、盗品を専門に売買する「泥棒市場」の存在を突き止める。

深夜の公園、デートを楽しむ男女の眼前に瀕死の女性が空から降って来た!「アクマ」と呟き、間もなく女性は死亡。

西新宿のホテルで元CIAのアメリカ人が殺された。事件の鍵を握る平出組の前岡に迫る鮫島。

母一人子一人で暮らしてきた四十五歳の娘は七十五歳の母親をなぜ殺害したのか?不明だった事件の動機を、美人大学院生・桜川東子が昔話・浦島太郎の大胆な新解釈で解き明かす(表題作)。

広島市内の大学に通う観音崎栞は、実家のある宮島に戻っていた。

末期ガンに冒された男が、病床で綴った手記を遺して生涯を終えた。そこには八年前、息子をさらわれた時の記憶が書かれていた。

日本最古の神社の一つ、奈良・大神神社近くの河原で高校生が殺害された。

200万円でゲームブックの原作を、謎の企業イプシロン・プロジェクトに売却した上杉彰彦。

“私の事を、父は「ガラスの人形」だと呼んでいた。脆い、脆い、透き通ったガラスの人形だと。

鮎川哲也の戦後本格の出発点となった里程標的名作。綿密な校訂と著者の加筆訂正による決定版。

「……り……に、毒を」被害者は奇妙な言葉を遺して死んだ。毒物の正体は不明。

差出人不祥の、東北の山荘への招待状が、六名の男女に届けられた。

妻と喧嘩し、あてもなく街をさまよっていた男は、風変りな帽子をかぶった見ず知らずの女に出会う。

雪に閉ざされた山荘に、UFO研究家、スターウォッチャー、売れっ子女性作家、癖の強い面々が集められた。

次々と興信所を訪れては、およそ事件とは思われない奇妙な依頼をしていく謎の女・平林貴子。

自殺する理由がない男女が、次々と飛び降りる屋上がある。

深夜、東京の閑静な住宅街に一台のトラックが突っ込んだ。やがて起きる二つの殺人事件。

一柳家の当主賢蔵の婚礼を終えた深夜、人々は悲鳴と琴の音を聞いた。新床に血まみれの新郎新婦。

あたしが聖女？　娼婦になり下がり、殺人犯の烙印を押されたこのあたしが。でも聖女と呼ばれるにふさわしい時期もあった。

「古事記」に描かれた記述を通じて解き明かされる邪馬台国、ヤマトタケル、神功皇后など古代史の謎の数々と、古事記成立に秘められた驚くべき真相とは?―――日本最古の歴史書としてあまりにも名高い「古事記」の、歴史的叙術と神話的物語が織りなす世界に今、まったく新しい

美人歴史学者の静香、ひとみ、東子の女子三人は、吉野ヶ里遺跡の古代墓で、知人の考古学者の死体を発見。

瀬戸内の小島に、死体が次々と流れ着く。

若い母親が死んだ真相と赤子の行方、フィルムに記録されていた驚くべき殺人手口、遅れて配達された年賀状に隠された犯罪…日本ミステリー界の至宝・幻の名コンビ岡嶋二人による傑作短編集。

夏の軽井沢に殺人事件が起きた。被害者は映画女優鳳三千代の三番目の夫。

華やかな還暦祝いの席が三重殺人現場に変わった！　宮本音禰に課せられた謎の男との結婚を条件とした遺産相続が巻き起こす事件の裏には…。

古神家の令嬢八千代に舞い込んだ【我、近く汝のもとに赴きて結婚せん】という奇妙な手紙と佝僂の写真は陰惨な殺人事件の発端であった。

富豪の一人娘が、別荘で不審な事故死を遂げる。