死を開く扉
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「死を開く扉」神津恭介シリーズ第6作。舞台はワトソン役松下が取材中の福井小浜で殺人事件に巻き込まれ・・・。メインの密室トリックは古典的でそううまくいくかという非リアルさ。埋蔵金伝説など登場し、高木先生お得意の歴史ミステリーの風味がもっとあってもいいかなあ~。 | ||||
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密室状態の部屋の中で、男は至近距離から額を22口径の弾丸で撃たれ、不自然な姿勢で倒れて、死んでいた。いかにもカー、それも『ユダの窓』を意識した密室状況であり、「蛇の呪い」だの「日本の敗戦時のどさくさに紛れて隠匿された旧日本軍の埋蔵金」だのが語られるのも、作者がカーを意識していたのだろう。 しかし、今読んで驚くのは、そうした点ではない。 この作品は昭和32年に書かれ、作品世界内の現在時点も昭和32年なのだが、冒頭から 「人類が燃料を使いすぎるせいで、大気中の炭酸ガスが増えすぎたせいかな。どうだ。ヨーロッパの温度は、パリが三十九度、ロンドンが三十八度、殺人的な暑さだというのもむりはないな」 「この調子だと、南極の氷もとけだすんじゃないかな。たしか、南極の氷が全部溶けると、地球上の海面の高さが二メートルとか上がるから、ロンドンもニューヨークも東京も、海底に沈んでしまうという説を何かの本で読んだことがある」 などと書かれていて、昭和32年の夏に「地球温暖化」を話題にしているのだ。驚いた。 「地球温暖化」が主張されるようになったのは、いつからなのだろう? 名探偵・神津恭介は東京での仕事が片付かねば現場に来られないし、昭和32年の若狭地方では通信事情が悪いなかで、語り手の松下研三は苦戦する。ようやく神津が到着し真相が明かされてみると、「蛇の呪い」も埋蔵金も何だったのか思えるが、そこに作者の意図があると見るべきだろう。 「蛇の呪い」や埋蔵金にとらわれると事件の真相が見えず、現地にいないがゆえに神津京介は事件の本質を見極めることができるのだ。 旧日本軍の「埋蔵金」が噂になっているような、昭和32年の夏に、22口径の弾丸を使用したからこそ成立するトリックであり、他の弾丸、今日の弾丸では無理であろうことも理解できる。 | ||||
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神津恭介シリーズの短めの長編小説。H・G・ウェルズの短編幻想小説『緑の扉』をモチーフに密室殺人一本勝負というシンプルな構成。 警察署長と同じ料亭で飲み食いした縁で、松下くんと友人が当たり前に捜査に立ち合わせてもらったりする展開におおらかだった時代性を感じます。 地道な捜査と事情聴取の繰り返しで200ページ近くも引っ張り、終盤で第二の事件が起こるわけですが、これは必要があったのか? 神津の指示ミスで余計な被害者が出たようにしか見えません。被害者に合掌。 密室トリックは単純ですが、伏線、手がかりが「そのまんま」といいたいくらいにあからさまでこれにはびっくり。 全体に100ページの中編でまとめる内容を1冊分に引き延ばしたような感じです。 | ||||
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神津恭介シーリーズを整理中に死を開く扉が紛失していることを発見し、購入した次第です。高木彬光推理小説全集を所持しているので、必ずしも必要でなかったのですが、ファンと言うか、マニアと言うか、同じ題名の作品の重複してるのにもかかわらず、購入しました。ファンで無い方には理解できないでしょう。 | ||||
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