「弟を殺そう」―身長195cm、体重105kgという異形な巨体を持つ小学生の雷太。

弁護士のクリスは、森でハンティングの途中、小川に浸かる上半身裸の女を見つけた。女は大怪我を負い、ひどく汚れていた。

避暑客が去り冷たい秋風が吹き始めた九月のメイン州の避暑地。ニューヨークから六人の男女が休暇をとって当地にやって来る。

1965年夏、ニュージャージー州の保養地スパルタで、地元の不良青年レイはキャンプをしていた二人の女子大生に向け、面白半分に発砲した。

1958年の夏。

玩具修理者は何でも直してくれる。独楽でも、凧でも、ラジコンカーでも…死んだ猫だって。

新築・格安、都心に位置するという抜群の条件の瀟洒なマンションに移り住んだ哲平一家。問題は何一つないはずだった。

北米東海岸メイン州、海岸沿いのリゾート地。ある夜、残忍な殺人が起こり、女性二人が殺され、赤ん坊が行方不明になった。

永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。

タクシー運転手である主人に長年仕えた一冊の道路地図帖。

9.11テロの傷痕残るニューヨーク。街では閉店間際のバーを狙った武装強盗が相次いでいた。

広大な沼地と河口に面し、わずかに水上に出た土手道で村とつながるだけ。その館は冷たく光りながら堂々とそそり立っていた。

訳アリの遺品と「不幸」をコレクションするオギーの依頼を受けた俺は、我が子の首を切断した母親の元に赴く。

凄絶な死の瞬間、破裂する電球、捻曲がる銀食器…。“顕現”と名付けたそれを蒐集するため、男は女たちを惨殺し続ける。

ひょんなことから、プロの殺し屋が集う会員制ダイナーでウェイトレスをする羽目になったオオバカナコ。

人間たちは、テングとブタに二分されている。鼻を持つテングはブタに迫害され、殺され続けている。

北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。

この一冊で世界が変わる、かもしれない。 実業之日本社創業120周年記念! 小社文庫限定の書き下ろしあとがき収録。

昼はピエロに扮装して子供たちを喜ばせながら、夜は少年を次々に襲う青年実業家。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

何でも売っている不思議な市場「夜市」。幼いころ夜市に迷い込んだ祐司は、弟と引き換えに「野球選手の才能」を手に入れた。

「たいへん遺憾ながら、美しく生まれてしまった」川村七竃は、群がる男達を軽蔑し、鉄道模型と幼馴染みの雪風だけを友として孤高の青春を送っていた。

犯罪抑止のために開発された「人工脳髄」。

名門秋川学園大付属中学3年A組の生徒が次々殺された。犯人とされたのは作家・近内の息子の省吾。

とある事情から逃亡者となった“ぼく”こと巣篭カナは、逃げ込んだダストシュートの中で全裸の美少女・白雪を発見する。

廃用身とは、脳梗塞などの麻痺で動かず回復しない手足をいう。

毎年恒例のくじ引きのために、村の皆々が広場へと集まった。子供たちは笑い、大人たちは静かにほほえむ。

200万円でゲームブックの原作を、謎の企業イプシロン・プロジェクトに売却した上杉彰彦。

若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定に忙殺されていた。

広大な干拓地と水平線が広がる町に暮す中学生のシュウジは、寡黙な父と気弱な母、地元有数の進学校に通う兄の四人家族だった。

あたし、大西葵13歳は、人をふたり殺した…あたしはもうだめ。ぜんぜんだめ。

十一月七日水曜日。女子大生の藍は秋のその一日を何度も繰り返している。

疎開する少年たちを乗せた飛行機が、南太平洋の無人島に不時着した。

愛―、それは気高く美しきもの。そして、この世で最も恐ろしいもの。

主人公は､「きみ」。

ラストまで一気読み! 間違い誘拐の真相は? あなたはきっと騙される―― 二転三転する事件の裏に隠された、瞠目のトリック。

日本ホラー小説大賞、山本周五郎賞受賞作、待望の文庫化！ 岡山の遊郭で醜い女郎が客に自分の身の上を語り始める。

首を切り取られた石膏像が、殺人を予告する―著名な彫刻家・川島伊作が病死した。

名門Q女子高に渦巻く女子高生たちの悪意と欺瞞。「ここは嫌らしいほどの階級社会なのよ」。

砂丘へ昆虫採集に出かけた男が、砂穴の底に埋もれていく一軒家に閉じ込められる。考えつく限りの方法で脱出を試みる男。

「あの年の夏祭りの夜、浜から来た少女カムロミと恋に落ちたわたしは、1年後の再会というあまりにも儚い約束を交わしました。

早朝の教室で、高校生中町圭介は死んでいた。コピーの遺書が残り、窓もドアも閉ざしてある。

東京・六本木、廃校になった小学校で夜毎繰り広げられる非合法ガールファイト、集う奇妙な客たち、どこか壊れた、でも真摯で純な女の子たち。

「山の民」に置き去られた赤ん坊。

梵貝荘と呼ばれる法螺貝様の異形の館。

作家の横田卓郎は妻を亡くし、娘の千秋と一緒に暮らしていた。妻の死後、千秋は奇妙な絵を描くようになる。

いなくなった若い娘は醜い容姿に悩み、怪しげなセラピーにのめりこんでいたという。

工場で働く単調な日々に鬱々とするヒキコモリ気味の少年。少女を見えない悪意から護り続ける少年。

近未来、ゴミに溢れた横浜ベイブリッジで少年の死体と一本のカセットテープが発見された。

カンザス州の片田舎で起きた一家4人惨殺事件。被害者は皆ロープで縛られ、至近距離から散弾銃で射殺されていた。

目を奪う美貌と、小学生とは思えぬ色香。転校生の目童たかりは、謎めいた美少女だった。

その日、兄とあたしは、必死に山を登っていた。見つけたくない「あるもの」を見つけてしまうために。

“シュール”かつ“泥沼”のような状況を乾いた“ユーモア”とともにお届けする、異才の作家・平山夢明“最悪劇場”全四話。

畳は腐り梁は限界、崩れ落ちそうな巨大な襤褸屋敷ー姑の世話をするため、文子は単身赴任の夫と離れ、娘と姑の３人でこの家に暮らし始めた。

盲目の美女ロザリンドとのロマンスを描いた表題作他、全十編の最新小説集。