帝都に忍び寄る不穏な足音。ルンペン、ブッポウソウ、ドッペルゲンガー…。

士族出身の上流家庭・花村家にやってきた若い女性運転手。

絵に描いたような幼なじみの真理子と利恵を苛酷な運命が待ち受けていた。

前作『六の宮の姫君』で着手した卒業論文を書き上げ、巣立ちの時を迎えたヒロインは、出版社の編集者として社会人生活のスタートを切る。

ある夏の夜、酔って遅く帰ってきた姉から、失恋の顛末を聞かされる。

最終学年を迎えた「私」は卒論のテーマ「芥川龍之介」を掘り下げていく一方、田崎信全集の編集作業に追われる出版社で初めてのアルバイトを経験する。

若手編集者の岡部良介が担当する覆面作家こと新妻千秋の正体は、天国的な美貌を持つ可憐な大富豪のご令嬢。

女子大生と円紫師匠の名コンビここに始まる。爽快な論理展開の妙と心暖まる物語。

天国的な美貌を持つご令嬢・新妻千秋のもう一つの顔は、覆面作家。お嬢様の推理力が光るのは、小説の中だけじゃない。

昭和初期の帝都を舞台に、令嬢と女性運転手が不思議に挑むベッキーさんシリーズ第二弾。

時を重ねて変わらぬ本への想い……《私》は作家の創作の謎を探り行く――。

勤め先の二階にある「名探偵・巫弓彦」の事務所。

9歳のさきちゃんと作家のお母さんは二人暮し。毎日を、とても大事に、楽しく積み重ねています。

体育会系な文芸編集者の娘&定年間際の高校国語教師の父が挑むのは、出版界に秘められた《日常の謎》! □「応募してませんよ、わたしは」 新人賞最終選考に残った候補者からの思いがけない一言は?(夢の風車) □「実は、扱いに困っている手紙がありましてね」 あ

コーヒーの香りとともに蘇る、学生時代の思い出とほろ苦い暗号。いまは亡き夫が、俳句と和菓子に隠した想い。

小説誌編集者・田川美希は本にまつわる謎にてんてこ舞いの日々だ。

40歳目前、文芸誌の副編集長をしている“わたし”。

昭和40年代の初め。わたし一ノ瀬真理子は17歳、千葉の海近くの女子高二年。

真希は29歳の版画家。夏の午後、ダンプと衝突する。

ヴェネツィアは、今、輝く波に囲まれ、わたしの目の前にあります。沈んではいません。

遠く、近く、求めあう二つの魂。想いはきっと、時を超える。

人生の大切なことは、本とお酒に教わった―日々読み、日々飲み、本創りのために、好奇心を力に突き進む女性文芸編集者・小酒井都。

名作には、こんなにも尽きせぬ謎があったとは！ホームズの相棒ワトソンの知られざるミドルネーム。

猟銃を持った殺人犯(黒のキング)が、妻・友貴子(白のクイーン)を人質に我が家に立てこもる。

子どもの頃に読んだ童話や昔ばなしに、スクリーンに映し出される奔馬の姿に、『吾輩は猫である』のなかの一文に――本格ミステリをこよなく愛する著者は、多岐に亘る読書や経験のなかから、鮮やかな手つきでミステリのきらめきを探りだす。

石に鳥の絵を描く不思議な男に河原で出会った青年は、微睡むうち鳥と男たちについての六つの夢を見る―。

「あなたがどこかで生きているということが、ずっと私の支えだった──」。

三島屋伊兵衛の姪・おちか一人が聞いては聞き捨てる変わり百物語が始まって一年。

尾行中の老女梅子が怪我をさせたミツエの持ち家のアパートに住むことになった晶。

本を愛する作家が、言葉と物語の発する光を掬（すく）い取り、その輝きを伝える7篇。

見合い話に苛立ち、後輩の若さがふと眩しい美也子の淡々とした日々に鳴り響く謎の電話。そして一年が過ぎて…「恋愛小説」。

文藝編集者として出版社に勤める娘が仕事の現場で行き当たった〈謎〉を、高校の国語教師であるお父さんが見事に解決してみせる――北村薫さんの〈中野のお父さん〉シリーズは、本好き、文学好きにはたまらない知的好奇心に満ちた作品です。

まるで拾った宝くじが当たったように不運な一日は、一本の電話ではじまった。

Iターンプロジェクト担当公務員が直面するのは、 過疎地のリアルと、風変わりな「謎」――。

十三年前に札幌で起きた殺人事件と、同じ手口で風俗嬢が殺害された。

恩人の命令は、思いがけないものだった。 不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。

「事件発生?嫌だな…」史上最弱(?)の刑事登場! 撲殺事件の裏にあるのは暴力団の抗争か、半グレの怨恨か―― 弱気な刑事の活躍ぶりに笑って泣ける、著者会心作! 甘糟達夫は、35歳の巡査部長。

高校生になった滝本望は祖母と神楽坂でふたり暮らしをしている。

車爆発事件が勃発。警視庁刑事部と合同で捜査する公安部が強引に拘束した男には、アリバイがあった。

ブラック企業として知られるハウスメーカー社長の娘が殺害された、二年前の事件。

若だんなと長崎屋の妖(あやかし)たちが、不幸のどん底に!? 大人気「しゃばけ」シリーズ最新刊! 病弱若だんなの許嫁・於りんの実家から人がいなくなっちゃったってぇ! まさか一家で夜逃げ……? こんな一大事に、兄やの仁吉は嫁取りを強要され、しかもお相手は天狗の

葉村の働く書店で“鉄道ミステリフェア”の目玉として借りた弾痕のあるABC時刻表が盗難にあう。

盗犯を担当する警視庁捜査三課のベテラン刑事・萩尾と、その部下の女性刑事・秋穂。

北海道大沼で雪の中から、平田の射殺体が発見された。

「この国に、真の諜報組織をつくれ!」警視庁公安部長の密命を受けた、国際派の若きキャリア公安マン片野坂彰。

真打ち昇進を目前に控えた二つ目・佃家花蔵が、高座で「一眼国」を熱演中に、酔客に片眼を殴打される災難に。

日常の謎の名手・北村薫による自選集!表題作「遠い唇」のその後とは――? コーヒーの香りで思い出す学生時代。

1944年6月6日、ノルマンディーが僕らの初陣だった。

ここにあるべきではない四番目のマカロンの謎、マスタードが入った当たりのあげパンの行方。

チンピラが路上で睨みあっているとの通報を受けて、 現場に駆けつけた北綾瀬署のマル暴刑事・甘糟。

長崎屋の主が死んだって!? おとっつぁんの身に何が? 病弱若だんな、跡を継ぐの? 緊急事態続出の「しゃばけ」シリーズ最新作!

3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。

氷野照明に勤める奈良瑛子が近所で見つけたのは、カフェ・ルーズという小さな喫茶店。

自らの葬儀の手配をした当日、資産家の婦人が絞殺される。

古典落語の名作「黄金餅」を彷彿とさせる怪事件が雪の東京で発生した！　落語界の大看板にして名探偵・八代目林家正蔵が謎に挑む痛快落語ミステリー第二弾！

家裁調査官の武藤は貧乏くじを引くタイプらしい。無免許事故を起こした19歳は、近親者が昔、死亡事故に遭っていたと判明。