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なおひろ さんのレビュー一覧
なおひろさんのページへレビュー数572件
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著者初読み。1940年の作品ですが、新訳の為か大層読み易い。月明りの中逃げ出した犯人、三人の目撃者は全く違う証言をする。素晴らしい掴みからラストの意外な犯人との対決まで、きちんと整った端正なミステリーでした。当時最新の科学捜査と社会的背景が描かれている割には、現代の日本で読んでも楽しめるのは凄いですね。「本格ミステリベスト102018年版」第三位。シリーズを追いかけて見たい作品に出合いました。おススメします。
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超高層タワーで火災が発生する。圧倒的な炎と闘う消防士を描いたパニック小説。登場人物が多く、イライラさせる奴、ハラハラさせる奴、ウルウルさせる奴とバランス良く配置されている。そして死亡フラグを立てた奴は順次退場して行く。予定調和の中で展開していた物語が、終盤余りにも絶望的な状況へと進む事となる。このラストの壮絶な展開はパニック小説の理想形かも知れない。そして序盤から伏線が張られていた事に気付かされ、著者の凄みを感じる事になりました。ベタで良いんだよね、このタイプの作品は。ハリウッド映画を観ている様だった。
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解剖実習中に遺体の中からメッセージの書かれた紙が発見される。いったい何時、誰が、どうやって仕組んだのか?掴みは完璧でした。しかし余りにも大きな仕掛けは、その必然性や整合性の為に強引な設定を必要としてしまう。ラストまで読んで説得力を感じるかどうか、鮎川哲也賞受賞作として本格推理と呼べるかは、評価が難しいかも知れません。個人的には、主人公=ヒロインに魅力を感じず、応援する気になれなかったのが残念な所。とは言え、読み易い文章と飽きさせず連続する事件で、サスペンスミステリーとしては十分面白かったかなと思いました。
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第38回日本推理作家協会賞受賞作。旅芝居(大衆演劇)の一座で起きた殺人事件を、小屋主の娘秋子が推理する事となります。しかし、物語の主軸は大衆演劇の世界を描く事に置かれている。白粉の、汗の、酒の匂いが鼻っ面に押し付けられた様な息苦しさで、役者達の絶望的とも思える閉塞感がただ哀しい。ページが少ない為か登場人物が多い割に書き込みが薄く、また終盤の謎解きも駆け足の感は否めない所。ただ、私にはこの位の濃さが丁度良く、これ以上の皆川節は付いて行くの大変なんで、十分満足出来ました。ずっと読みたかった、念願が叶ったよ。
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今作は臓器移植をテーマの一つとしており、社会派警察小説となっています。脳死や臓器移植について考えるきっかけとなる様な重い所は有りますが、基本的にはストレートなミステリーであり、犯人やその犯行動機を推理する事が楽しめたと思います。登場人物が各作品でどんどんリンクして行く為、中山七里ワールドを追いかけて行きたくなる魅力が有りますね。問題は作品のクオリティに差が大きい(と言う風評)所でしょうか(笑)。
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久しぶりの有川作品は、やはり苦手な感じ。ラブストーリーと少年の成長物語にサスペンスを少し振りかけた世界には、優しくて暖かい人達が溢れていました。残念ながら全てが上手くは行かないけれど、それが人生なんだろうなぁ。で、こんなに良い話なのに、何故気持ち良くなれないのか?を考えて見た。おそらく作者のドヤ顔が透けて見えるから。良い人達でしょ?哀しい過去でしょ?泣けるでしょ?って突き付けられている様に感じる。その押しつけがましさが私には合わないのだと思う。でもね、ラストシーンで泣きそうになった。結局今回も私の負けか。
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著者初読み。ブラウン神父より本作を先に読んだのですが、正直合わなかったですね。新訳版なのに非常に読み辛く、これは原文自体が私には難しいのでしょう。各エピソードの内容は面白いとは思いますので、「逆説」が好きな方は是非どうぞ。んー、ブラウン神父読む気が無くなりそうだぜ!!(笑)。
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「一人で2時間入ると必ず死ぬ部屋」の扉を開く事に。60年振りに実験すると、何と今回も入った人物は死体となって発見される。衆人環視の完全な密室、関係者全員の完璧なアリバイ、見当も付かない毒殺トリック。そして血塗られた一族の歴史を語るフランス革命時代の過去のエピソードが、この事件に一層不気味な色を付ける。江戸川乱歩もカー作品の中でおススメであったそうです。現代の視点で見ると違和感が有るのは古典名作の宿命でしょう。しかし、犯行可能な人物は一人しか居ない、なるほど見事な本格ミステリーでした。おススメです。
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