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なおひろ さんのレビュー一覧
なおひろさんのページへレビュー数572件
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現代の若者も大変ですねぇ。バブル時代の人間には、あまり共感する部分は無かったかな。それとも一流大学生じゃ無かったからかも(笑)。人間裏表は誰しも有るでしょうが、透けて見えるもんかも知れませんね。ラストはある意味どんでん返しです。ミステリーでは無いですが、結構おススメの作品、直木賞だし。
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このミステリーがすごい!で1位、週刊文春ミステリーベスト10で3位、ミステリが読みたい!で1位、本格ミステリ・ベスト10で4位。何故こんなにミステリーとして評価されるのか分からない。理科が苦手な私は、読むのが苦痛で2週間かかった。ただ、「引き立て役倶楽部の陰謀」だけはすごく面白かったです。ヴァン・ダインは嫌な奴で、ヘイスティングズは愚直な男、なんかそんなイメージあるもんな。ワトソンファンは怒って良し(笑)。
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著者初読み。設定が面白くて、どう決着付けるのか結構楽しんで読めました。ただ、犯人があまりにもクズなんで、主人公の行動に段々感情移入出来なくなって来ましたが。途中まではバイオレンスアクションで緊張感が有ったのですが、終盤はご都合主義からの尻すぼみ、って感じで少々残念。文章は上手いとは思わなかったですが、箇条書きみたいで何か映像を思い描きやすく、読み易かったと思います。
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著者初読み。ミステリー要素は薄く、社会派ヒューマンドラマでした。刑事の恋人含めて、4人の不審人物が現れます。それぞれ、信じたいけれど信じきれない、切なく、哀しい関係が続きます。冒頭の殺人事件の犯人は誰なのか?他の人達にはハッピーエンドは待っているのか?そして「怒」の文字が残された理由は、タイトル「怒り」の意味は?様々な謎に引っ張られてラストまで一気に読みました。皆さんどう感じるんでしょうか?、私は重いテーマの割に凄く楽しめて、面白かったです。ラストはしばらく余韻に浸りました。おススメしたい作品です。
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著者初読み。中盤まではあまりのつまらなさに、読了への義務感だけで耐えて読んでいました。終盤にかけては、感じていた違和感の正体が分かり、少し物語に気持ちが入って行きましたが、最後まで乗り切れずに終了。著者の評価は最近高いですが、やはり作品も選ばなければいけませんね。私は本作はおススメいたしません。
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著者初読み。プロ野球のスカウトを題材とした作品。作中に「人買い」と有りますが、希望の選手を自チームへ引き込む為の、他チームへ問題のある選手を採らせる為の方法は、虚々実々で結構面白かったです。ストーリーの先が気になり一気読みでしたが、キャラクターの誰にも感情移入出来無かったので、総合評価はまずまずと言った所です。騙し合いの中で傷つく選手が多く、倫理的にと言うか、人道的な部分で気分が悪くなった所がリアルなんだろうなぁ、厳しい世界。プロ野球ファンの方ならまた感覚も違うでしょう、私には最初から選択ミスだったかな。
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【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
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著者初読み。第32回横溝正史ミステリ大賞受賞作です。警察小説では有りますが、リアル感を持った社会派と言う訳では有りません。警察のパートでは、不可解な事件が起き動機がどうにも分からない。一方デッドマンのパートでは、額面通り受け取ればSF?になってしまう様な記述が続きます。中盤からは、少しづつ繋がりながらクライマックスへ進むのですが、ラストはねぇ、好き嫌い分かれるかな?両パート共、色々都合よく展開するので、詰まる事無くスイスイ読めます。刑事たちのキャラが好みなら、満足出来る作品だと思います。悪くはない。
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「努力しないで作家になる方法」の続編。前作は主人公に感情移入出来無くていまいちだったのに、なぜか今回は滅多に買わないソフトカバーを購入。で、結果的には今回は面白かったです。本作は、執筆の苦労や将来への不安みたいな部分に共感出来、読んでいてストレスが有りませんでしたね。その当時の流行や話題が少し書かれているのも懐かしく感じ、著者の初期作品の紹介になっている部分も興味深く読めました。文学賞には縁が無い方ですが著作を出し続けられるのは、やはり独特の発想、読み易い文章などにファンが沢山いると言う事なんでしょうね。
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第52回日本推理作家協会賞受賞作。安楽椅子探偵物かつ日常の謎物だと思って読み始めましたが、結構重い犯罪も出て来るので、物悲しい雰囲気の終わり方が多かったですね。今さらの初読ですが、本作の事はかなり気に入りました。とにかく文体が素晴らしい。読み始めてから、何がこんなに気持ち良いのか?と思っていましたが、文体が好みだった訳です。で、最後に解説を読んで、「短編独自に要求される純度の高い文体の持ち主」と書いてある事に深く納得。謎と推理の出来栄えも悪く無いですが、バーの雰囲気と世界観を楽しむ作品じゃ無いでしょうか。
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著者の自伝的小説ですが、虚実の入り混じり具合は分かりません。デビューまで17年かかったのは本当な気がするが、奥さんは良く書き過ぎでは(笑)。小説や作家の実名が沢山出て来る所や、小説の書き方みたいな部分は興味深く読めました。ただ残念ながら、主人公に全く感情移入出来ず気持ち悪さが拭えなかった。昔一冊だけ著者の作品を読みましたが、当時の感想に「登場人物に感情移入出来なかった。着想は面白いので残念。」と書いてました。著者に対する評価は変わらなかった様です。当然ラストはデビューで終わるんで、読後感は良かったですが。
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「僧正殺人事件」を読んだばかりなので、続けて本作へ進みました。金田一耕助が「僧正殺人事件2」を解決するというWパスティーシュですが、結構面白かったです。論理的に考えて特定出来る犯人、と言う意味で本格推理では有りますが、当時のアメリカの排日感情が詳しく書かれ、社会派ミステリーの側面も強いでしょうか。金田一物の予備知識は特に要らないですが、「僧正殺人事件」を先に読む事が必須です。まあ概要見ていただくと分かる様に、万人受けする作品では無いでしょうが、ご興味があれば是非。
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ファンタジー・ホラー短編集。結構面白かったです。せつない系の読後感ですが、全作テーマは「死」でした。作者が大学進学直後から2年位の間に書かれており、少年から青年へ移行する頃の死生観みたいのが刻まれているのかも。平易で読み易い文章で、グロいホラーが大っ嫌いな私にも楽しめるソフトさでした。おススメですよ!
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盲目の主人公による一人称ハードボイルド、この設定に惹かれて読んで見る事にしました。自分には全く合わないと言う残念な結果。ハードボイルドの主人公は、タフでクール、頭の回転が良く皮肉屋で、会話はユーモアに富んでいる。大体そんなイメージがあるので、主人公に感情移入出来ないこの作品は楽しめ無かったです。672ページか、、、。辛かった。
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救いが無く、やるせない話。沢山の人物の日常を細切れに描きながら、それぞれの内面が丁寧に書かれている。人の心が読める能力者になった様な感じ?後半は、子供を亡くした主人公が責任の所在を探して歩くのですが、これがまた読んでいて辛い。確かにそれぞれが身勝手には違いないが、そこまでの悪人では無いからね。後、妙に印象に残ったのは、奥さんの事が急に分からなくなる旦那達の事。分かってるつもりがそもそもの間違いやし(笑)。テーマが重いので楽しめないが、良く出来ており読むのを途中で止められない。作者の能力の高さを感じた傑作。
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以前読んだ皆川作品は、過去の外国が舞台でした。本作は、戦前から戦後にかけての日本が舞台になっており、随分感じが違います。どの作品も冒頭の一文が素晴らしく、すっと引き込まれて行きます。しかし、それからが手強い。耽美的で、幻想的で、変態的。そして、魅力的なのに共感出来ない辛さ。時代が違えば決して、「外道」とまでは呼ばれなかったであろう、「少女」達の悲劇。いや、本人達にとっては、悲劇では無いのか?自身の、表には出せなかった「魂」に殉じた当然の帰着か。どの作品にも哀しさは感じ無かった、多分それで良かったのだろう。
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著者初読み。読み始めて見ると、文体や使う漢字が独特で、物語全体に妙な違和感がある。「小人地獄」と言う毒薬の非現実感もあり、キャラクターも全て作り物めいて見えてしまう。「名探偵を呼びます。」なんてセリフは、ねぇ?第一部を読んだ時点では、割とあっさりしてるな、という印象でした。第二部になると、物語の視点が別の人物に変わります。そしてここからが本番でした。展開は二転三転で、最後は何がどうなって、結局誰が、なぜやったの?何も信じられずに怒涛のラストへ。面白かった。
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わたしは探偵で犯人で被害者で証人なのだ――。The Beatlesのデビューした年でもある、1962年のフランスミステリーです。「わたし」は記憶を失っており、その為冒頭に有る様な大混乱な状況が生まれてしまいました。いやー、何が何だか、とにかく読んで見て欲しい。新訳版は、創元とは思えない大きな活字で、凄く読み易い。翻訳物の読み辛さはまず感じませんが、作風のせいでクラクラします。結局最後はどっちなんだ!って、あとがきに煽られそうですが、私は普通にラスト2ページを受け入れたいと思います。逆じゃないと思うなぁ。
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SF素人で翻訳もの苦手な私が読了するには、時間が掛かりました。高評価の作品ですので、面白いに違いない、と何とか頑張りましたが、読んで良かったです。これは本格ミステリーとして考えて良いでしょうね。論理的に謎を解き、どんでん返しの末たどり着く結末には、大いなるカタルシスが待っています。そしてエピローグの皮肉なラストシーン。途中は分かり辛い内容が続いてやや飛ばし読みになりましたが、本格好きで未読の方には、是非おススメですよ。
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