■スポンサードリンク


リガの犬たち



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
リガの犬たち (創元推理文庫)

リガの犬たちの評価: 3.67/5点 レビュー 21件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.67pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全7件 1~7 1/1ページ
No.7:
(3pt)

冷戦末期・ソ連崩壊期のバルト3国の緊張感。

刑事ヴァランダー・シリーズ第2作。今回はスウェーデン南部に流れ着いたボートの中の2人の死体から事件が始まり、ヴァランダーは冷戦末期・ソ連崩壊期の不安定な政情のラトビア・リガに赴くことになる。本作のヴァランダーは偽造パスポートでリガに入国するなど、第1作よりはるかに大胆なヒーローになっている。私としては第1作のような地道な話の方が好きかな。ただ、ソ連から離れようとする勢力とソ連の元に止まろうとする勢力がぶつかるラトビアのヒリヒリするような緊張感がよく伝わってくる。
リガの犬たち (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:リガの犬たち (創元推理文庫)より
4488209033
No.6:
(3pt)

今回は潜入捜査官だ(一部にネタバレあり)

ヴァランダー2作目にして自分にとっても購読2作目に当たる『リガの犬たち』。読むのは初めてになる当シリーズだが、すでにケネスブラナー主演のドラマは見てるのでどこか親しみがわく。と同時にクルトと言えばどうしてもケネスブラナーが浮かんでしまう。

さて本作だが自分が北欧ものに求めるのが「ミステリアスな寒い冬のスウェーデン」になるためリガが舞台になる『リガの犬たち』は評価が下がってしまう。それと合わせヴァランダーにはスーパー刑事でもなくポワロのような灰色の脳みそも持ち合わせてない平凡な田舎の所轄署勤務の警察官を。
(もっともブラナーは映画でポワロを演じるのだが。そこが面白い)

そんなヴァランダーがことも有ろうに偽造パスポートでポーランド~ラトヴィアへ侵入する。まるでジョンルカレ作品の工作員はだしで。だがこれはこれで良しとしよう。おそらく作者は単純な刑事ものを描きたいのではなく、ヴァランダーの目を通して「現代スウェーデン」、「鉄のカーテンが崩壊していく過程」をバルト海沿岸諸国を舞台に描きたいのだと思う。それを思えば自分の望むヴァランダーは今回は我慢しよう。

当のヴァランダーは相変わらずおっちょこちょいで小心な面も見せてくれる。凄腕工作員並の機転でまさかの中央警察のマル秘中の資料室に潜入を果たす。がそこで堪えきれずに手近のゴミ箱に脱糞する。ズボン下ろしてゴミ箱に跨るわけだ。こんなヒーローも珍しい。いやヒーローではないのか? ドラマだと二枚目俳優ケネスブラナーが演じるんでピンとこないが、そんな人間味あるキャラクターを愛せずにはいられない。
リガの犬たち (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:リガの犬たち (創元推理文庫)より
4488209033
No.5:
(3pt)

分からんことだらけの不思議な小説

この物語のメインテーマは主人公のバイバへの思慕でしょう。これなしでこの物語は成立しない。なのに思慕を抱くに至った小説的描写がまるでないのがどうにも解せない。いきなり惚れてますじゃ小説にならんでしょう。救命ボートの死体がホモのごとく抱き合ってた理由も謎のまま。ラトヴィア国家の転換期のゴタゴタを書くことで小説のつまらんさのカモフラージュに大成功しています。
リガの犬たち (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:リガの犬たち (創元推理文庫)より
4488209033
No.4:
(3pt)

ヴァランダー自身の物語となってしまっていて、社会問題を扱った警察小説へと昇華出来ていない凡作

ヴァランダー刑事シリーズの第二弾。本作も北欧ミステリ(あるいは本シリーズ)らしく、謎解きというよりは、社会問題(本作では旧ソ連崩壊後のバルト三国(海を介せばスウェーデンの隣国と言って良い)の実情)を採り上げるという特徴こそ出ているものの、ストーリー展開に無理があり、求心力を欠いた凡作になってしまっている。果たしてヴァランダー刑事シリーズ中の一作として発表する必要があったのだろうか ?

物語の発端は二人の銃殺体を乗せた救命ボートがイースタ湾に辿り着く事。この二人がラトビア人らしい事が判明し、ラトビアから調査のために正義漢の中佐がやって来る。その中佐は何かを発見し、帰国するが、帰国直後、暗殺されてしまう。ここまでは良い。ところが何と、ヴァランダーが参考人(実は非監視者)としてラトビアへ飛ぶのである。ヴァランダーはラトビアの組織的腐敗・闘争に巻き込まれてしまうのだが、当然、ラトビアは言葉を含めて不案内で、ラトビアの組織の内情を知る由もなく、ましてや捜査権もない。単に巻き込まれるだけで、ヴァランダーが活躍する余地がないので読んでいて面白くない。腐敗組織の規模は不明だが、中佐の暗殺を指示した犯人は二人の大佐の内どちらかなのだが、読者がそれを推理する伏線も張られていない。

次作「白い雌ライオン」の様に、スウェーデン側とラトビア側とを並行して書き進める等の工夫が欲しかった所。次作以降、ヴァランダーの"心の愛人"となるバイバ=リエパが思わぬ形で登場するのがサービスとも言えるが、ヴァランダーがバイバ=リエパに心を寄せた理由も不明瞭で、これまた不満足感を覚えた。これを含め、ヴァランダー自身の物語となってしまっていて、社会問題を扱った警察小説へと昇華出来ていない凡作だと思った。
リガの犬たち (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:リガの犬たち (創元推理文庫)より
4488209033
No.3:
(3pt)

スリル満点!

ラトヴィア、というこの本を読むまで考えたこともなかった国が舞台ですが、
この本を読んだあと、旧共産主義国、というより旧ソヴィエト連邦の国々がソ連解体後に経験した、
というよりしている苦労や混乱に思いを馳せ、うーん、と心が重くなりました...

この小説はファンタジーとかSFではもちろんないのですが、
カフカの小説を彷彿とさせる不条理や予想できない展開はとても緊張感があって
どんどん読み進んでしまいました。
ただ、推理が面白いとか、意外な人が犯人!!みたいな面白さはあんまりなかったかも。
リガの犬たち (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:リガの犬たち (創元推理文庫)より
4488209033
No.2:
(3pt)

中途半端に国際的

スエーデンの警察官小説シリーズの第2作目と思って読んでいたら、途中から、あれよあれよという間に
国際政治サスペンスものに変身ししてしまいました。
しかし、それにしては、当時のラトヴィアの政治状況の掘り下げ方も、善人・悪人含めた登場人物の描き方も、
みな、薄っぺらだし、クライマックスから大団円に至る展開はあまりにも安易。そもそも、田舎の警察官が、
任務ではなく、個人として、単独で全体主義国に潜入し、巨悪と対決するという突飛さにリアリティは全く
感じられません。
とは言え、未知の国、ラトヴィアが舞台ということで、それなりに面白く、退屈はしませんでしたが・・・・
刑事ヴァランダーのシリーズは、ケネス・ブラナー主演のTVドラマを見て興味を抱き、原作を読み始めましたが、
原作のヴァランダーは、あまりにも感傷過多で、精神的な弱さがしばし表に出過ぎるという点がひっかかります。
主人公の警察官の感傷や弱さは、なにかの折りに垣間見れるという程度がいいのではと思うのですが、これは、
まあ、読者の側の好みの問題なのかもしれませんね。
もう少し、このシリーズには付き合ってみるつもりです。
リガの犬たち (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:リガの犬たち (創元推理文庫)より
4488209033
No.1:
(3pt)

ミステリーで世界旅行を

話の展開はやや平凡。スウェーデンの片田舎に住む刑事Curt Wallanderが,流れ着いた2体の死体の捜査から,隣国でありながら馴染みのないラトビアに飛び,1991年独立直後のリガで事件の捜査に協力します。言葉も不自由。貧富の格差,貧弱なホテル生活,そして,常に見張られているという息苦しさ。第2部にあたるリガの当局との共同捜査,そして,第3部,エストニア経由での極秘裏の入国と,ほれっぽいWallanderがつい惚れてしまう未亡人Baibaとの活劇。リガへ旅行するつもりで読めば結構楽しめます。
リガの犬たち (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:リガの犬たち (創元推理文庫)より
4488209033

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!