■スポンサードリンク
最後の一球
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
最後の一球の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全25件 21~25 2/2ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
御手洗のもとを訪ねた、田舎で母親と2人で美容院を営む青年。その母親の奇妙な遺書に端を発し、どんなに頑張っても、二流のままの野球人生を送る男が出会った、超一流の男の為にした事とは? 御手洗シリーズですが、どちらかというと、消費者金融ローンを扱った社会派小説。もしくは野球を通した友情の物語になってます。 この小説に限っていえば、トリックとかミステリーの要素は、むしろ邪魔だったかなと思わせる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
御手洗シリーズと吉敷シリーズが「相互乗り入れ」を開始したので、御手洗シリーズにおいても「社会派」的傾向が出てきた。商工ローン事件で有名になった根保証という悪徳行為や、最近話題になったグレーゾーン金利などにも触れられている。 知らない人が本書を手に取ったら、タイトルと表紙カバーを見て、スポーツ小説だと思うに違いない。中身も野球一筋の青年の、栄光→挫折→再生 という物語を描いている。 トリックは、あってないようなモノなので、期待してはいけない。 ミステリというより、青春、汗、友情といった言葉をちりばめた野球小説だ。 島田氏の小説の中には、面白いが、最後に挿入される手記などを読むと、後味がよくないモノも少なくないが、本書は、後味爽快である。これは特記しておくべきだろう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
トリックの出来ばかりに焦点があたりがちなミステリ作品にあって、この人の作品はトリックの出来を上回る程の、いわゆるオハナシとしての完成度が高い。他のミステリ作家には書けない、やるせない怒りとあたたかな視点は、この人独自の作風だと思うしこのまま書き続けていってほしい | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
悪徳金融業者が法外な金利を得るために偽造した捏造書類。ビルの屋上に隠されたその捏造書類が火事で焼失した。消防、警察、両方とも入念に調べたが、放火を示すような物的証拠は出てこなかった。この火事はどうやって起きたのか? 本書の4分の3は、トリック、犯人の動機、動機の背景が、順を追って犯人の1人称で語られるている。 推理小説なのだが、トリック、犯人の動機、動機の背景のすべてに野球が関係しており、野球に対する熱い気持ち、プロの厳しさ、一緒にやってきた仲間のすばらしさ、想いを口に出さなくても気持ちが通じ合う感覚といったスポーツの良さや本質などが伝わってくる作品でもある。 ちなみに、野球が大好きな書評子は表紙の絵を見ただけで買ってしまった。CDで言うところの“ジャケ写買い”というやつだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
2006年の、怒涛とも言える島田作品刊行ラッシュのトリを飾る作品。 内容は、かつての『数字錠事件』を彷彿とさせる温か味のあるストーリーを基本軸に、最近の傾向として顕著な、社会問題(今回は司法の硬直性と消費者金融問題)を盛り込んでいる。 社会問題を扱っていても、そこは「神の如き名探偵」御手洗のいる世界。松本清張や宮部みゆき的な冷徹なルポタージュのようなリアリズムは無く、世界観はあくまでもフィクショナルである。 無論その虚構性は否定的な意味ではない。この現代の日本において、御手洗のような「不器用でぶっきらぼうな優しさ」は、寧ろ虚構の中でリアリティを持ち、そしてマスの中に埋もれる普通の人々の悪意とその狭間に落ち込みもがき苦しむ人々の群はまさしく現実である。この対比が逆説的に現代日本の病理を抉り出しているのかもしれない。 一連の御手洗シリーズの流れで言えば、この作品は比較的軽めだが、後にインターバル的な役割を大きく果たすのかもしれない。けれど御手洗と石岡。この二人のやり取りが前半1/3部分のみというのもファンとしては少し寂しい。そんな理由で☆一つ減らしました。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!