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奇想、天を動かす
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奇想、天を動かすの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.85pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全22件 21~22 2/2ページ
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| 今は亡きかつての同僚(といっても当時とうに70歳を過ぎた方でしたが)に「ミステリーの最高傑作」だと薦められ、いただいた本です。祖父のように思っていた方に敬意を表する意味で読み始めたのですが、文字通り奇想天外なトリック、私の知らない泥臭い戦後史を背景にした厚みのあるストーリーに圧倒されるばかり。人間の恩讐、執念、因縁といった強い深い感情の底知れなさ、恐ろしさを克明に描写していて、殺人云々とは別の意味で薄ら寒くなります。ずっしり読み応えのある、いつまでも心に残る秀作です。 | ||||
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| 島田作品の特徴である大掛かりで魅力的な謎を、これで もかと連発。ラストまでぐいぐいと読者を引っ張ってゆ く、その吸引力は尋常ではありません。特に冒頭に置か れた謎である、電車内のトイレからの瞬間消失は、その 描写、設定、真相とも、驚異のひとことです。 それでも読後長く印象に残るのは、壮大な犯行の中に秘められた、犯人の心の謎であり、大掛かりな謎とストー リーを通じてその肖像が浮かび上がる構図こそが、この 作品の最大のトリックでしょう。 ここに描かれる真相は、日本人が忘れてはならない、た だしあまり語られることのない、重要な歴史的事実が背 景となっていて、ラスト近く、吉敷が口にするあるセリフは、作者の真摯かつストレートな心情の表出とも思え て心に残ります。一見奇異に思えるこの作品のタイトル も、実は深い意味がこめられていて、うならされます。 この作品以後、さまざまな歴史的背景を大胆に作中に取 り込み、本格ミステリーをの可能性を追求してゆくこと になる、島田作品の中でも重要な位置をしめる作品です。 | ||||
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