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さむけ
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さむけの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.52pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全33件 1~20 1/2ページ
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| ホロヴィッツやクレイヴン、ホリージャクソンなど現代英国ミステリーばかりご縁のある昨今。 ストレートな、外連味のない、そして人間存在の本質的な哀しさ・切なさにふれたくなって 再読しました。リュウ・アーチャーが主人公のロスマクドナルドの一連の探偵小説の中で ご本人がもっとも愛着を抱いていそうな金字塔的作品「THE CHILL」和訳名「さむけ」。 様々なタイプの女と男が出てきて、それらに対するアーチャーの観察眼がいいです。 孤高だけどけして人間嫌いではないアーチャーとの、一人ひとりとの出会いのシーンがとくにキレイです。 なかでも、最も好きなくだりが、第25章の途中から(文庫本P306~約1ページ分のくだりです)。 あまりに名文なので、抜粋したくなりました。 シーンは、事件にかかわりがあるとみて、過日すでに別々に聞き込みをしていた、2人の老婦人がなんと一緒に連れ立って歩いているのを偶然カフェにいたアーチャーが目撃し、追跡をはじめるシーンです。以下抜粋 わたしはちょっと失礼と言って、二人のあとを追った。二人の婦人は街区の中途で道を横断し、裁判所の敷地を囲んでいる大きな糸蘭の木の下の光と影の模様のなかを、下町のほうへ歩きつづけた。絶えずことばをやりとりしてはいるが、その歩きぶりは見知らぬ者同士のようで、歩調も雰囲気も一致していない。ミセス・デロニーはずっと年上のはずだが、乗馬をやった夫人らしい大股の歩き方だった。ミセス・ホフマンは疲れた足をひきづるようにしている。 わたしは距離をおいて道の反対側の歩道を歩き、二人の婦人を追跡した。わたしの心臓は烈しく悸っていた。ミセス・デロニーがカリフォルニアへやって来たということは、デロニー殺しとヘレン殺しがつながっているというわたしの信念、そしてミセス・デロニーがそれをしっているはずだというわたしの推理を、裏書きするものではないだろうか。 二人の婦人は二街区歩いて本通りに出ると、出っくわさいた最初のレストランに入っていった。そこは観光客むきの店で、ガラス窓ごしに空いているテーブルがたくさん見える。レストランの筋向いには、入口をあけ放した煙草屋があった。わたしは並んでいるペーパーバック本を物色し、シガレットを一箱買い、旧式のガスライターで火をつけて、三、四本も吸ってから、おもむろに古代ギリシャ哲学の入門書を買った。その本のなかのゼノンについての章を、たったまま読み始めた。老婦人たちの昼食はなかなか終わらない。 「アーチャーは老婦人たちに決して追いつけないだろう」と、わたしは言った。 カウンターの向こうにいた男が耳に手をあてがった。「え、なんだって?」 「いや、独り言です」 「独り言は個人の自由だ。わたしも仕事がすむと、よく独り言をいうよ。この店じゃ、ちょっとまずいけれども」金歯を宝石のように光らせて男は微笑した。 この描写です。 すごいですよね。ゼノンの「アキレスと亀」の定理を出しています。ちなみに、このアキレスと亀の話は、物語の最初のほう、前に一度、アーチャーが行方不明になった娘を探しに大学に聞き込みに訪れた時に、キャンパスで男女の大学生が議論をしているそばを歩いて過ぎたシーンがあります。そこでは、アーチャーは何も語っていません。 なんだか、美しいです。 アーチャーの苦みばしった来し方を凝縮したようなシーンで、多くは語ってませんが、アーチャーのここまでの半生とそれを経た彼の性格が出ているようです。 こういう男だからこそ、他人のどうしようもない性(さが)を、うけとめつつもそれを「裁く」ことなく、抑制された感情のもと、粛々と任務をやりとげるのだなと思います。しかし、彼の心の奥底には一つまた一つと人生の苦味が沈殿していくのでしょう。 近いうちに、私の最も好きなロスマクドナルドのリュウ・アーチャーシリーズの作品『ブルーハンマー』も読み直したいと思います。 | ||||
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| 海外の翻訳物にありがちなまわりくどさわ有るが楽しめました。最後のどんでん返しは・・寒気がしました。タイトルとは関係ない無いが(笑)。 | ||||
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| . 南カリフォルニアの私立探偵リュウ・アーチャーは、アレックス・キンケイドという青年から依頼を受ける。新婚旅行中に新妻ドリーが失踪したというのだ。調べると、見知らぬ中年男性の訪問を受けた直後にドリーはホテルを出奔したという。ほどなくしてドリーが地元の大学の学生になっていることが判明。そしてある夜、ドリーは大学教授殺害の容疑をかけられてしまう……。 --------------- 1964年に発表されたロス・マクドナルドの長編ミステリーです。Amazonで古書を手に入れて読み始めました。あまりの面白さに4日で読み終えました。 最終場面が丘を登る車と下る車で構成されている点も印象に残りました。この構図は、リュウ・アーチャーの初登場作品である『動く標的』と同じです。このラストシーンについては新訳版『 動く標的 』のレビューで私なりの感慨を綴りましたが、ロス・マクドナルドが丘の高低を改めて利用して物語を閉じたことに、なお一層、感じるところがありました。 なかなかの傑作です。 . | ||||
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| ミステリーの枠に収まり切れない、文学的な知識に裏打ちされた傑作。読むべき小説だと思います。 | ||||
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| 読後感が気持ち悪いとしか言いようがない。「さむけ」という表現が当たっている。 | ||||
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| 若い頃読んだ時は名作として感銘を受けた記憶があったので期待して読んだが残念ながらそれほどの評価とはならなかった。犯人は覚えていたためか遅々とした展開に興味を持続できず読み進めるのに苦労した。終盤になってようやく3つの事件が一つにまとまり始め最終章の5頁は圧巻であるがそれまでは関係者との尋問場面を中心にした会話劇がじっくりと描かれ重厚ではあるがメリハリが無く冗長感は禁じえない。また登場人物も多く複雑な事実関係を把握するのが容易でなかった。例えばヘレン・ハガティ教授が結局どのように事件に関わっていたのかは途中から詳細な部分を忘れてしまい読後に再度読み返してようやく思い出すことができた。また、ペリン夫人やゴッドウィン医師の妻など事件に全く無関係な人物との会話は不要と思う。 伏線は張られているが絶妙という感じはしなかった。むしろ仕掛けとしてわざとらしいという感じであった。真相にたどり着くまでは複雑でかなりの紆余曲折があるが、事件そのものだけを考えると割と単純である。関係者が率直に全てを話していれば真相はもっと早く明らかになったはずである。また、最も重要な情報は終盤になってからアーチャーの友人の探偵アーニーから電話でもたらされるが、これも唐突でその後の推理も決め打ちのようでやや強引ではなかろうか。 最後の一文も最後の最後にその一語を出して読者にインパクトを与えたかっただけという感じがした。その人物の生き様を考えたときこのようなセリフになるであろうか。勧善懲悪劇のような終わり方にやや幻滅してしまった。 蛇足ながらアキレスと亀のパラドックスは無限小の問題である。無限回の足し算の結果が必ずしも無限大になるとは限らないという数学上の一つの帰結を意味しているだけであり、単に真犯人になかなかたどり着けないという比喩としては的外れと思われる。 | ||||
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| 主人公アーチャーが素晴らしい。日本の腐れハードボイルドみたく人生知り尽くしたみたいなのぼせ上がった礼儀知らずな態度・言葉使いがない。自分に酔っていない。礼儀をわきまえた大人の私立探偵とはこういう男のことでしょう。日本の探偵小説の馬鹿馬鹿しさを世に知らしめる金字塔小説。 | ||||
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| 先日押入れの段ボールから探し出した文庫本のなかからロス・チャイルドの『さむけ』(1964年)を読むことにした。 本の奥付に、昭和63年9月30日十一刷と記してある。(大昔に読んだから内容を記憶しているはずがない) 評者は、このロス・マクドナルドのリュウ・アーチァー私立探偵シリーズは、たしか他にも二作ほど読んだような記憶である。 が、このアーチャー・シリーズ第一作の『動く標的』を、ポール・ニューマン主演で映画化されたものを最近TVで放映されて観たことが記憶に新しい。 本作『さむけ』は、アーチァー・シリーズの12作目である。 他の作品をあまり読んでいないから主人公のアーチャーの過去や性格を把握していないから、本書を読み始めて探偵アーチャーに感情移入することができずページを繰っていた。 新婚旅行初日に失踪した妻マギーを探してほしいと夫アレックスに突然頼まれてしまったアーチャー。 アーチャーは、日を経ず割と簡単に探し出したマギーは、なぜか夫の元に帰ろうとしない。 マギーが親しくしていたヘレンに会いに行ったところヘレンの死体を見つけてしまったが、自分が殺したなどと錯乱状態になる。 アーチャーは、マギーが犯人ではないことが確かだと知ってから、この殺人事件を含み20年前と10年前という過去の殺人へと交錯した人間関係にも捜査の手を広げていく。 時系列でいえばそんなに日数を経ていないのだが、謎を追うアーチァーが会う参考人たちとの会話などを、著者の意図が時間を凝縮してアーチァーの心象などを細密に描写しているから長い日時を経たように感じるのだろう。 混沌とした事件の真相を追うアーチャーは、何度も謎の淵に身を委ねるが、真相にどんどん迫っていく入り組んだ構成を著者はいとも簡単に成し遂げている。 著者自身が自分の最高傑作だ、と言っているように綿密なプロット構成には感心してしまったのは事実である。 評者は、なんとなく生身の人間としての探偵アーチャーを身近に感じとるように読むことはできなかった。 まあ、評者も少し体調が優れないから身を入れて読み進むことができなかったのもあるのだが・・・。 良く出来た「サイコ」&「ミステリ」ものとして星5ヶ評価をしておきたい作品だろう。 | ||||
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| ロス・マクドナルドが自身最大の力作と述べた『さむけ』。 ストーリーの粗筋は既に沢山の方々のレビューがあるので割愛するが、本書はハード・ボイルドの枠に留まることなく、ミステリーとしての要素も備えた傑作であり、1963年の作品であるにも関わらず今日においても読者に愛されている。 ハラハラ、ドキドキというストーリー展開ではない。作者が描く人々は皆、孤独で過去から逃れきれずに足掻き、苦しみながら生きている。それらの人々を冷静な目で観察し続け、過去という亡霊をひとつずつ暴いていくリュウ・アーチャーという探偵の姿を通して、家族の悲劇を、社会の仕組みを浮き彫りにする。物語の舞台であるパシフィック・ポイントに立ちこめる『霧』とは、それらを象徴する景色なのだと思う。掴みどころのないストーリーであるが、何故か読み手を虜にする。無論、翻訳も素晴らしい。 プロットにやや強引な点はあるものの、ラストまでキッチリ読ませる数少ない小説のひとつである。 | ||||
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| 10点満点なら7点。 翻訳物のミステリは読み慣れていないため、登場人物の多さに辟易してしまい 常に登場人物紹介ページを参照しながら読むことになってしまった。 プロットも非常に複雑。 それでも、ラスト間際での真相が明かされるシーン(特に「あるでしょうとも〜変えることのできない事実です」のセリフ)はやはり、「さむけ」を感じる。翻訳ミステリを読み慣れた、人並みの読解力のある人なら、なおのことだと思う。 「驚愕のワン・トリック」が蔓延している本格ミステリ界ではあるものの、登場人物とプロットの複雑さを乗り越える気があるならば、多大な期待をもって本書を手にとったとしても、おそらくそれを裏切ることはないだろうと思う。 | ||||
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| この作品は、ロス・マクドナルドの1964年の小説ですが、決して古さを感じさせない傑作です。満足です。marco | ||||
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| 自分もレビュー読んで気になって手にしたクチなのですが・・・。 気持ち的には★2だけど、何をもってハードボイルドなのかって事を理解していなかったので「普通」で。 探偵役が、関係者への聞き込みをすることだけで成立してるような話であり、 あっちこっち飛び回って頻繁に場面は変わるし、登場人物の数もえらく多いです。 途中でめんどくさくなって、犯人ぽいのが出てきたら、それがどんな風に物語に関わりだしたか あとで振り返ろうと、ただただ文字を目で追っていたような、そんな読書になってしまいました。 嫁の失踪事件を追っていったら、20数年前の事件の真相にまで 踏み込むことになった展開は面白いのですが・・・。 真犯人がそんなに面白くなかったのと、犯行動機となる人物の素行がよろしくないので自業自得じゃ!みたいなね。 | ||||
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| 傑作!面白かったー。 素直に言える。 ワクワク、ハラハラ、テンポの良いストーリー、ハードボイルド特有の気の効いたセリフの応酬、そして男のやせ我慢、活き活きとした生き様を見せるバイプレイヤーたち。 ああ、こういうものが俺にも書けたら!生きてるって、素晴らしい。 | ||||
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| この作品を読んで、期待していた割には面白くなかったとか、世間で言われるほど結末が驚愕のものではなかったという感想を持つ方も多いかと思います。でも、それは、現代の私たちの感覚が麻痺してしまったのであって、これが発表された1960年代当時、まさに驚愕のミステリーだったと思います。(今の若い人が「サイコ」を今見て怖いと思うか?ということと似ている)どれだけの人が当時の読者が、どれほど事件の真相に「さむけ」を感じ驚愕したかは、想像に難くないです。それほど、画期的な小説です。だた、私は、今でも十分さむけを感じます。 | ||||
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| レビュー評価が高いので期待して購入! どんな話なのかわくわくして読み進めましたが 海外の小説は、大体、人物が無機質な感じで 人間味がなく、感情移入が出来ないものが多いが、 これもそんな感じ、 物語の内容自体もつまらなく、なぜこの作品の評価が高いの理解できなかった。 唯一、良い点を挙げれば会話が軽妙で その点くらいだった。 昔の作品と言うこともあり、 色あせた感じで “さむけ”を感じるほどの内容ではなかった。 | ||||
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| ただし一気に読み終えるほどのものではなかった。 早く続きが読みたい、衝撃の展開といったとものは 中盤まではないので、ワクワク感ドキドキ感といったものは 途中までは感じられなかった。知人や友人に薦めたいかという 問いにはNOと言いたい。これは読者を選ぶ小説だ。 どういう人になら薦められるかというと、60年代後半から 80年代前半のアクション映画や刑事映画が好きな人だろう。 探偵リュウ・アーチャーは肉体派ではないが、そこが魅力であり、 人間らしさやジレンマの感じられる探偵である。 小説であるにもかかわらず、映画のシーンのように彼の行動は はっきりと一つの風景になる。 昼下がりに懐かしい映画を見ているような、そんな気分に浸ることができる。 犯人に関しては、日本でいう探偵小説とはまた違うためか 中盤までまったく見当もつかなかったが、こういういきさつだったのかと 納得のいく話だった。 台詞でも実際に使ってみたいと思うようなものが3つ以上あり、 この本は手放すべき本ではないと思う。 もうひとつ難を言えば、翻訳が古すぎるということ。 現代にあった新訳に期待したい。 | ||||
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| 面白いので一気に読んでしまいましたが、欲を言えばもう少し丁寧に展開させていって欲しかった。 | ||||
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本当にすばらしいのひと言。読み終えた瞬間、やられた感があって、笑みを浮かべた作者が横に立っているような『さむけ』がしました。しかしアーチャーという探偵は真面目ですね〜。この作品には無駄な描写や場面がなくてその上緻密なプロットにラストのどんでん返し!完璧です。これだから良質のハードボイルドはやめられない。未読の人で読もうか迷っている方は何があっても読んで欲しい | ||||
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| ロス・マクドナルドの最高傑作です。ハードボイルド特有の臭みもありません。ミステリーファン必読の作品ですよ! | ||||
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| これを読むことは20年以上もの念願だったのです。 20代のころにロスのファンから「おまえやったら、絶対に感動する」と薦められたのですが、ロスの本を手に入れることさえできなかったのです。 「どれか貸してくれ」と言ったら「(大事な作家だけに)貸せない」と断られました。 そして、20年。やっとです。読むことができました。 アマゾンで買えることがわかったのです。中古の古本でしたが、きれいな本です。2度びっくりです。 実際に読んでみて、ハードボイルドと純文学の融合さえも、感じました。 すごいです。感動です。 友達の言ったことはうそじゃなかったのです。 | ||||
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