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壬生義士伝
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壬生義士伝の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.65pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全309件 261~280 14/16ページ
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10時間ドラマ・小説・映画…作りが違えば別物といえど、 同じストーリーを3回みて3回とも号泣です。 時代小説として・新撰組を扱った小説として この作品がいかに秀逸であるかのレビューは 既に多くのみなさんが書かれているようなので別の視点から感想を。 ぐっと来た一番の理由は、「吉村貫一の父親っぷり」です。 ただひたすらに家族のために。 その貫一が、私には長いこと単身赴任で頑張っている父の姿に重なり 感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。 一緒に見た父は父で、遠い故郷に家族を残して過ごした十数年間を思い出たのでしょう。 親子で、夫婦で、兄弟で、友人同士で、お互いを深く想い合う心情が巧みに描かれていて、 周りの人を大切に想う気持ちを再確認できる作品です。 だけど、それだけで終わらないところがさすがの浅田次郎です。 「生きたいから人を斬る」はずの貫一は、義を貫くことを選び死んでいきます。 家族の為に生き続けたい、死にたくない。そのために人も斬る。 だけど、譲れないものがある。 現代に生きる私たちの多くは、信じるもの・何があっても貫き通す信念を持っていません。 だからこそ、貫一の生き方が強く胸を打つのでしょう。 厚くて読むのは大変と思うでしょうが、構成の巧みさ・テンポの良さ・ エピソードのせつなさに引き込まれ、読み始めると止まりません。 それもそのはず、作者は【泣かせの浅田次郎】という異名をとっています。 作品は他に「天国までの100マイル」「鉄道屋」などなど… 作品レベルも推して知るべし!!ですね。 | ||||
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電車の中で思わず泣いてしまいました。 新撰組ものはいろいろあるけれどこれはまた違う視点で幕末をとらえられる作品ではないでしょうか。 内容はみなさん語っておられるように 吉村貫一郎という一隊士の生涯をつづったものです。 幕末というと志士たちの活躍が目立つものですが底辺の人たち、 武士階級の底を支えていた人たちの本音が聞こえてきます。 関係者の語り口調で物語が展開されていくので幕末だけでなく大正にかけての庶民の生活もそこはかとなく伝わります。 それがまた江戸と維新後のギャップとなって貫一郎の生きざまを印象付けているようです。 作者の人を見る目の温かさ、鋭さ、岩手の情景の描写もすぐれており、 東北人の心の温かさも伝えてくれます。 とにかく我をわすれて読んで泣いてしまいました。 ブームになっていたころは見向きもしなかったのですが・・・。 いい話です。 | ||||
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本書は面白い趣向になっています。聞き手(誰であるかは特定されていない)が、主人公ゆかりのある人たちを訪ね歩き、個々の一人称語りという体裁で物語が紡がれていくのです。そして幕間に主人公の最期を前にした回想が挿入されます。語ってくれる人たちそれぞれ、主観を交え、自分だけが知っている話を持っているため、ひとりの人物、ないし事件が多角的に浮き彫りにされて行く故、小説に深みを与えると共に事の真相が明らかになり涙するのです。脱藩して新撰組に入隊したサムライ、そして彼の血をしかと受け継いだ長男。「義」とはなんだ。「本物の男」とはなんだ。ひしひしと胸にせまり涙腺がゆるみました。浅田次郎の新作「輪違屋糸里」(文藝春秋)も新撰組を扱っていますが、描かれる時期が異なるため、両方読んでみられるのも乙なものか、と思います。 | ||||
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余計なことは一切構わず読み進みました。 感想を書き留めたり心にとどめることもなく、ただひたすらに読みました。 だから読み終わった今も、想いが言葉に繋がらずまとまらないんです。 途中何度も何度も涙ぐみました。思い出しただけでも胸が熱くこみ上げてくるようです。 吉村貫一郎は、庶民の代表なのでしょうか?武士のあるべき姿だったのでしょうか? 彼は彼にできる限りの精一杯を義に尽くしました。 その義とは家族を守り養うこと。 それは本音を隠し建て前で生きる武士の中では守銭奴と呼ばれるあさましい行為。 でも私には彼が真の武士=男に思えてなりません。 今の世であれば当たり前であり、ここまでできる彼は天晴れというでしょう。 生きる時代が悪かったといえばそれまででしょうが・・・・・。 ここまで女房に惚れ抜いて、一途に家族のために責任を果たす彼は素晴らしいです。 果たして今の世にここまで責任をもって生きる男はいますでしょうか。 貫一郎の長男嘉一郎もまた、父親と同じく哀しい運命をたどります。 決して本音を漏らさずにきた嘉一郎の最後の最期に聞けた本音は、 子を持つ親としてはなんともたまらない想いです。 激動の幕末の時代にそれぞれが精一杯に生きた混沌の世を経て、 吉村貫一郎が盛岡に帰るラストでなぜか報われた思いを残して物語は終わります。 個人の時代といわれる現代だけど、 家族を守るという義をおろそかにしてはいけないと思いました。 | ||||
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浅田次郎という作家が有名であるということすら知らなかった 私が、久しぶりに小説を手にを取ったのは、友人にとても薦められたのがキッカケです。 作品の大まかな流れについては他のレビュアーの方が巧く語られています。 ですので素人の私から見たこの作品の感想を書かせていただきます。 同じ境遇の方に参考にしていただければ幸いです。 作中では登場人物を語るにあたって多種多様の人間が主人公を それぞれの視点で語っていくことで話が進みます。 これはそれぞれが独特の考えや方言が強く表れるので 最初はなじめませんでした。特に方言の方。 この手の語りで進む本はなにぶん初めてでしたので。 ですが終わってみて内容は他のレビュアーの方が語られているように 十分なことはもちろん、その語り手の話の進め方がとても 味わい深く思え、良い意味で衝撃でした。 最初不慣れだと思っても、飽きずに読んでみる事を強く薦めます。 中学や高校の時に国語の教科書で読んだものを思い出しました。 何気なく読む本を探している方、コレはオススメです。 | ||||
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新撰組に関する本は結構読んだつもりですが、吉村貫一郎なんて記憶になかった。けれど読み始めたら一気に読まずにはいられない本でした。 新撰組の本は普通ラスト以外はあまり湿っぽくはないと思いますが、最初から最後まで泣かされます。 何のために、誰のために義を貫くか・・・ 本人の心のつぶやきと新撰組生き残りや関係者へのインタビューと交互に続く展開も新鮮でした。 | ||||
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下巻では切腹に向けて話が近づき、インタビューも貫一郎により近しい関係者が登場し、意外な事実も出てきます。 前半より更に胸にくる内容で一気に読んでしまいました。 こんな感動的な新撰組の本は初めてでした。 | ||||
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なぜ、守銭奴と蔑まれながらも人を斬り続けたか? 新選組最強の剣の使い手 吉村貫一郎 義を貫き、動乱の世の中において最も武士らしく生きた男 彼に関わった人々によって語られるエピソードが重なった瞬間に次々に明らかにされる本当の理由。泣かずにいられない。 浅田次郎の構成力に脱帽です。 | ||||
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最初は幕末に興味があったわけではなく、友達が貸してくれるというので「じゃぁ・・」って感じで読みました。それが何とまぁ、素晴らしい作品ではないですか!!妻と子供のために誰よりも強くあり続けることを決めた貫一郎の生き様には、本当に胸を打たれました。 実際の貫一郎ストーリーと他の隊士からのエピソードを組み合わせてのストーリー構成、それでいて話の筋がきちんと通っている。むしろその構成がクライマックスをより感動的にしています。浅田さんはすごいですね。最後は涙が止まらなくて、自室にこもって読みました。(家族に見られるのは恥ずかしかったので・・) まだ読んでない人はぜひ読んでみてください!映画で、正月番組でもう見たという人も、原作をぜひ!!息子2人の生き方がより深く描かれているので、感動もひとしおです。 | ||||
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活字中毒で今まで様々な本を読んできましたが、「泣いた本」は初めてです。下巻クライマックスのくだりは、ちょうど電車の中だったのですが、篤いものがこみ上げてきて動けませんでした。速攻で友達に薦め、自分自身も以降、浅田本を手当たり次第、読みまくってます。 | ||||
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~今、武士道がもてはやされるのは、高度成長・バブル崩壊の後遺症からようやく立ち直って哲学的になりたい気分が広がっているからなのだろうか。高邁だが抽象的な「大義」などは求めず、自分の身分を受け入れ、身分が高いだけでは実は決して得られない「文武」を修めたこと、ただひたすら妻子のために「送金できる仕事」を求め、かつ「死なないために戦う」こ~~と、離れていても「故郷を愛する」こと、そしてそれらを物言わずとも「子供たち」に伝えること。一つの日本人の男の理想にも思えて、吉村貫一郎の生き様からそういうメッセージを受け取ってしまったら、考えすぎだろうか。斉藤一の「あの男だけは死なせてはならん」という言葉の意味は・・・・?~ | ||||
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~ 幕末・新撰組・侍。今読むしかないと思い、ひとたびページをめくるともう最後まで止まらなかった。歴史物・幕末ものなんてもうさんざん語り尽くされたのだろうな、と思っていたのだが、吉村貫一郎の南部弁のモノローグが「くさく」なく、本当に語りかけられているかのような気にさえなった。脳内が幕末になってしまったと思ったら、突然のタイムスリップ。~~そうだよな。大正時代にはまだ生き残った新撰組の人がいたんだよな、と当たり前のようなことに気づくまもなく深く暖かく吉村貫一郎の人となりにフォーカスしていく。 ~~ この上巻で著者の「持って行き方」と「語り口」のすばらしさに、まだ時代物は「あり」なんだ!と思った。そして、泣けると聞いて身構えて読んだのはずなのだが、不覚。涙をこぼしてしまった。 ~~ もし、この本で書かれていることが幕末武士の真実(の一部)を語っているのだとしたら、単に生まれるまえの昔のことだ、と一蹴できない、やりきれなく、しかし、単に悲しいわけでもない日本人のDNAのホントの一面を突きつけられ、ふるえて読むしかないというものだ。~ | ||||
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歴史で新選組や会津の運命は知っていても、感情移入してしまって、どうかみんな、幸せになってほしいと願いながら読みすすみました。 会津藩の人達が盛岡を通過する場面は、 「会津の人達ばかりに苦労をさせて申し訳ない。」 と泣く人々といっしょに涙して、紙面が曇って読み進められなくなりました。 子供をお持ちの方は、「もっとも、馬鹿でねば人の親は務まらねがね」と切腹する主人公に、きっと泣いてしまうと思います。 改めて、家族や平和な生活に、強く感謝の気持がわいてくる本です。 | ||||
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やっぱり泣いてしまいました。後半からぐいぐい惹きつけられました。愚直という言葉ががぴったりの哀しい生き方しかできなかった男達。その愚直さ故に愛おしくそれを周りでみているしかできなかった女達はどんな気持ちだったのか。しづの気持ちは書かれていないのが哀しかった。書くべきでないと浅田氏は思われたのかも知れない。幸せになったみつ、斉藤に抱かれた翌日命を絶った石塀小路の女、婆様と呼ばれた次郎衛の母親そのどれもがしづの気持ちを語っているように思える。 | ||||
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新撰組を題材にした作品はいくつかありますが、これはその中でもトップクラスだと思います。 幕末という変革の時代において生きていた人々の心情はいかなるものであろうか。斬らねば斬られる。その時代において「義」を貫き通した男がいた。家族を愛しそのために人を斬る。銭を得る。剣の腕は超一流。その男の名は吉村貫一郎。この男にとって生きる意味とは何か? とにかく深い本でした。僕が文学に親しむきっかけになった本でもあります。 今を生きる現代人にもきっと何か訴えかけるものがあると思います。映画の方 も素晴らしいのでこれと合わせてぜひ見ていただきたい作品です。 | ||||
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新撰組諸士調役兼監察・吉村貫一郎。 戊辰戦争終戦から半世紀、生前の彼とその息子を知る者の 口から出る言葉には、あるひとつの共通点があった。 佐幕派である新撰組は、幕府への忠義の為に戦ったが 彼の信じた「義」とは一体何だったのか・・・。 浅田次郎は、対話というかたちによってリアリティを そして南部弁によって生臭さを巧みに描いた。 新撰組と、その組織の中に居たひとりの人間の生き様を通して 幕末のあらゆる理不尽な構造を知ることができる一冊。 | ||||
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とっても損してる作品です。 本の帯のキャッチコピーは安いし、知名度を上げた映画も原作を下回ってます。おまけに、上巻を読んだだけではこの作品のよさがさっぱりわかりません。 下巻になってはじめて、主人公吉村貫一郎の誠実さ、息子嘉一郎のひたむきさ、斎藤一の熱い魂がビカビカと輝きはじめます。絶対に上巻から下巻の「最後」まで読んでください。大野次郎右衛門がとどめの隠し玉を用意してます。 思い出しただけで泣けてしまうフレーズがこれでもかというくらい散りばめられてます。本当に泣けてしまう作品なので泣けるとしか言いようがありません。くれぐれも、上巻だけ読まないようお願いします。下巻だけでもダメよ♪ | ||||
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「江戸はナントカ町の~」で始まる陳腐で退屈な量産型人情時代小説を打ち砕いた傑作。子母澤寛の取材スタイルで書き進められるが、ほとんど無名の吉村貫一郎に光を当てた点で瞠目すべき。吉村周辺のどこまでが事実でどこまでが創作なのか考えながらも、吉村貫一郎の存在感が心の底に残る。 最近の浅田作品の安易な幽霊ネタには食傷気味だったが、やはりスケールの大きな作家だと感じた。 | ||||
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あまり小説を読む方ではないのですが、浅田次郎の作品は 独特の世界観があって本当にのめり込めます。 この作品では、初めて本を読んで涙を流しました。電車の中で 読んでいて、つい涙が溢れそうになり読むのを止めなければならない 状態になります。 義とは何か、人の生き様をありありと描くこの作品は是非多くの 人に読んでもらいたいです。 | ||||
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この本の素晴らしさを涙に埋もれて感じ入るのは、この「上巻」よりも、寧ろ「下巻」の方です。 でも、「下巻」から読み始めても話は見えないし、「上巻」あっての「下巻」ですから… 本は子供の頃からよく読んだものの、時代物はまず読むことはありませんでした。また、学生時代に何度かチャレンジしては最後まで読み終わることのなかった「坂本竜馬」以来、「やっぱり時代物は面白くない」と、長い間避けていました。 そんな私に時代物の面白さを教えてくれたのは、作家・池波正太郎 の作品でした。 それからというものその著者の本をひたすら読み漁り、もう読むものがなくなってしまったので、「何か他に面白そうな時代物は…」と本屋で物色していて「まあ、試しに」と買い求めたのが、この「壬生義士伝」でした。 上巻の終盤近くまでは比較的淡々と読んでいたのですが、それ以降は涙が止まらなくなり、出張中の新幹線の中で読むのに苦労したほどです。(見開き1頁読む度に、本を閉じて顔を上げて涙が流れ落ちそうになるのをこらえることの繰り返しでした(^^ゞ) (中身のない)要領と狡賢さを駆使して金を儲けることだけしか考えない集団ばかりになってしまっている今の世の中に辟易しているから、この本の主人公のあまりにも実直な生き方に尚更感銘を受けるのかもしれません。(ある意味、この主人公は金には汚かったといえるのかもしれないが…) ただ、どんな時代にあっても、これほど実直に生きた(ている)人がどれだけいるのだろうか…? 無邪気なほどに素晴らしい人っているんだな、と切ないほどに感銘を与えてくれる主人公です。 この本を読むまで、新撰組 というのは幕府側の名を語る、実は幕府ですら手のつけられなかった愚連隊 というイメージだけで、それ以外の新撰組に関する情報は全く持っていなかったのですが、この本でその部分の知識も多少得ることができました。 たとえ時代物が好きではなくとも、決して読んだことを後悔するようなことはないと思います。 映画の方は、中井貴一が主人公と完璧な配役だっただけに、その出来の悪さにはガッカリ… | ||||
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