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国宝
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国宝の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.56pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全393件 341~360 18/20ページ
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一流の歌舞伎役者が、歌舞伎の話を朗読して、本の価値をいっそうあげたと言えるだろう。たった1人の役者がこれだけの人物の声色を使い、また歌舞伎のシーンには歌舞伎の声色を出す。 本を文字で読んだ人にも、是非聴いてもらいたい。 | ||||
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すごいエンタメ。尾上菊之助さんの朗読がまたすごい。読むよりいいくらい。 | ||||
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下巻へむけてのクライマックスとなる9章から10章の喜久雄の描写がいい。 芸親・師匠である白虎を実の父とも敬い、その危篤に間に合うべくはせつける。 喜久雄は、「仮名手本忠臣蔵」の塩冶判官と由良之助に重ねあわせ、 きっと養父・白虎は、自分を待ち焦がれているに違いないと必死の想いで病室へ駆けつける。 が、病室から聞こえたのは、出奔した実の息子・俊介の名を呼び求める白虎の声。 死際に養父が求めたのは、やはり血のつながった俊介だった。 血筋か、芸の才能か、白虎の死とともに後ろ盾をなくした喜久雄の葛藤がはじまる。 【追記】 下巻も読みました。 元恋人の自殺未遂、信仰宗教、子供がグレ・薬に手をだす、下肢切断、車の当て逃げ、火事、、 など親族・友人に事件がおこりまくる。 60年以上も生きてれば、一般人でも病気や家庭内不和もあるだろうけど、 ワイドショーで見るような事件のオンパレード、詰め込みすぎな気もする。 とはいえ、喜久雄や俊介の芸への執念、徳次の友情、春江の内助の功など見せ場がたくさんあり、個々の場面や人物の内面描写はリアルで巧い。 ある家族の半世紀の悲喜や確執と和解、慶弔や事件の数々、そこに感情移入してついつい見入ってしまうという点では、渡る世間は鬼ばかり。中華料理屋を歌舞伎に置き換えて高尚にした感じ。 京鹿子娘道成寺、国性爺合戦など、実際に舞台を見たことのある歌舞伎の有名な演目がストーリーの中で登場していて愉しかった。 | ||||
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「青春編」ですでにベタ褒めしましたが、「花道編」はガラリとまるで違う小説のようです。 「青春編」が下積みの不遇を描き尽くしていた分だけ、「花道編」は花開いていく筋書の調子良さが不安になるくらいです。そしてその不安はエンディングで見事に当たりました。 だんだんと父親の死因が分からないまま終わるのか気になり、かつて眩しいほど前を歩いていた先輩女形の末路、それらが主人公の喜久雄の運命と重なっていく。喜久雄の人生を囲む登場人物一人一人の生き様も行末も、先がどうなるかわからない展開に最後まで心を鷲掴みにされました。 一貫して変わらず、尾上菊之助さんの演技力がすごい。歌舞伎名作の台詞、何役も演じ分けていく声音に痺れます。また、舞台で踊る時の描写を聴きながら、実際に素晴らしい踊りの名手であり幾百千と舞台を舞っている菊之助さんはどう思っているのだろう、などと想像をめぐらしながら聞くのは贅沢な時間でした。 | ||||
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忘れられない、素晴らしい時間でした。 まずストーリーが面白い。任侠の表現はいかにも吉田修一ですが、歌舞伎の描写に驚きました。黒子としてずっと歌舞伎座の舞台裏にいたそうですが、その観察力はさすが作家。歌舞伎に生きる役者や役者を支えるあらゆる人間模様をよく把握し、表現しています。 特筆すべきは尾上菊之助さんの演技力です。もはや「朗読」の域を超えた「芝居」です。 作者が「映画を観ていたようだった」と感想を漏らしたそうですが、映画と違いノーカットです。こんな良い目に遭っていいのものか?と思うほど贅沢な時間でした。 (ネタバレです)特に、「青春編」で主人公をとことん苛める先輩女形の声色。胃袋が捻れるほど意地悪な声です。夜、寝る前に聴いていたのですが、あまりに意地悪でうなされそうでした。 これはオーディブルで堪能すべき、お勧め作品です。 | ||||
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最後は号泣。 何度も最終章を読み直しました。 | ||||
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菊之助さんの語りが素晴らしい。内容も歌舞伎界について踏み込んでいるので興味深かった。 | ||||
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面白い!吉田さんの幅の広さを実感! | ||||
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歌舞伎という世界で唯一無二の役者として生きる主人公。その壮絶な人生に心が震えました。 | ||||
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人間を見つめる目が慈愛に満ちている。過酷な世界の中で、気がついたら悪い女が出て来ない。 と思っていたら、悪い男も出て来なかった。 芸道を極める孤独も伝わって来る。 何でも書けるのだという感じ。読者を楽しませるプロの技を堪能する。 | ||||
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文句なしです。芸を極めることの業をすべて大河小説として娯楽小説として昇華しきっていると思います。言葉になりません。ここ10年でいちばんおもしろい小説でした。 | ||||
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(ネタバレあり)関西人なので方言口調が一切苦にならなかったのが良かったです。冒頭は893の抗争で「歌舞伎と結びつけて美談にするんじゃないだろうな~」と不快な予感を覚えましたが杞憂でした。読み進めるうちに喜久雄の感情があまり理解できませんでした(俊介の復帰に悪役やらされたのに憎まないとか)が、「俊介は喜久雄と同じあちら側にいく感性をもつ唯一の理解者であり歯止めだったのだ」と気づきました。映画を撮ってからしばらく歌舞伎から離れていましたが、あれは引き返す最後のチャンスだったのかと思いました。でも、戻ってきた以上ラストは喜久雄の必然だったのでしょう。父親の仇の告白に「親父を殺したのは俺かも」と言った時「もう、現実と舞台との境がなくなったんだ」と感じました。父親が殺された悲劇も舞台になれば「美」になれる。誰も憎まなくてすむ。舞台の上では自分は「美の世界」の一部になれる(現実の娘にさえ憎まれている喜久雄は消える)芸術家とは本当に魂を削り、狂気の中で作品を生み出すのだな~とつくづく感じました(ムンクが療養して精神の安定を得たら描けなくなったみたいに)国宝になるだけの芸術家になる為にはこれ程の苦しみを味わわなければならないのか、と思いました。残酷だけどそんな芸術家を普通の人達は求めてしまう。「999人の凡人がその人一人を天才かどうか決定する」という言葉を思い出す小説でした。 | ||||
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『怒り』を戦慄と興奮をおぼえながらひきずりこまれるようにして読んだ。その体験からいうと『国宝』はなぜか最後まで没頭できなかった。極道出身の天才女形を中心とした歌舞伎三代物語という強烈な題材を扱いながら意外と単純な話の展開になっている。そのわりに上方風のねっとりとした語りのクセが強すぎてすっと入ってこない。相当な勉強をして書いたのだと思うが、歌舞伎の解説が多すぎて煩く感じた。最後まで読みとおしたが、ワイドショーを途切れ途切れに見ているような印象しか残っていない。因果がめぐるサーガ系の小説で昨今面白いものに出会わないので期待していただけに残念。新境地にチャレンジしたのだと思うが、あまりよさがでていないと思った。 | ||||
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戦後の匂いが残る1950年の長崎。愚連隊あがりの極道の息子喜久雄が、父を抗争の挙句に無くし、縁を伝って歌舞伎の道に入り、女形として芸の道を究めていく。 上方歌舞伎の名人二代目花井半二郎の部屋子に入り、その実子俊介と競い合って芸を磨く。 長崎の女春江、ともに悪さをする徳次、大阪での遊び仲間弁天ら歌舞伎の外の人々、半二郎、その妻幸子、女形の名人万菊、鶴若、江戸歌舞伎の大御所千五郎、歌舞伎の家の中で役者を支える黒衣、女たち。そうしたキャラクターのいちいちが素晴らしい。 父である権五郎を撃って長崎のヤクザたちのトップに立った辻村と喜久雄の関係、歌舞伎界での養い親である半二郎の跡目をめぐる喜久雄と俊介の関係が物語の焦点なのだが、およそ下巻のあたまにはこのヤマを越えてしまい、ゴールを見失ってしまう。 半二郎の跡目を喜久雄が襲名し、春江を伴って逐電した俊介がドサ廻りから復活してくる辺りで終わればよかったと思うのだ。 | ||||
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主人公の立花喜久雄は、任侠の親分の長男として生まれるも、父親が抗争で殺された後は歌舞伎の女形として、その奥の深い世界に足を踏み入れる。 本書では、師匠の息子の俊介との友情とライバル関係、一旦光が当たってもスキャンダルなどでほされる浮き沈みの激しさ、そんな中でも常に女形として芸道を追求する一途さなど、歌舞伎の世界の奥深さと複雑な人間模様が絡みあう様子が見事に描かれており、一気に最後まで読んでしまった。ストーリーとして素晴らしいだけでなく、随所で描かれる喜久雄たちが演じる舞台の描写も素晴らしいものだった。 最後の終わり方には意表をつかれたが、芸の道を追求した喜久雄にとっては、この世界が幸せなんだと感じた | ||||
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長崎のヤクザの家に生まれながら、歌舞伎の世界に飛び込んだ喜久雄。 その壮絶かつ波乱万丈の人生を、彼を取り巻く人々らとともに描く。 喜久雄が弟子入りした家の御曹司・俊介、喜久雄の兄弟分・徳次、 喜久雄の幼馴染・春江、胡散臭い手配師の弁天らが 挫折を味わいながら成長していく。 周りで見守る大人たち、喜久雄の父親代わりの半次郎とその妻・幸子、 喜久雄の父の弟分の辻村らの描き方も見事。 講談のような語り口調は、最初違和感があったが 読み進めるうちに心地よいものとなった。 歌舞伎に興味のない人間が読んでも 楽しめる内容だ。 | ||||
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素晴らしい。 読んでいて涙が出る場面が多々あり、読み応えあります。歌舞伎には詳しくありませんが、描写が見事としか言いようありません。 | ||||
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歌舞伎については、数人の役者さんの名前と顔を知っている程度で、歌舞伎自体がどういう物か知識と呼べる物を持ち合わせていません。しかし、歌舞伎に関する知識が無くても、登場する人の生き様に引きつけられました。(上)から一気に読みました。良い作品だと思いました。 | ||||
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これまで歌舞伎の世界に全く知らなかった私だが、物語の展開に惹かれて寝る間も惜しんで一気に読了した。歌舞伎とこの世界に関わって生きる役者が芸事に賭ける生きざま、その家族、周辺人たちの遣り取りと駆け引きなどもしっかり書き込まれており、新しい展開をわくわくしながら読み進んだ。最後の章では、芝居の展開と主人公 喜久雄 | ||||
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歌舞伎界の在り方について、知らないことばかりだったので面白く読みました。膨大な物語なので ついていくのに困難な部分もありましたが、主人公二人の行くざまに興味が持てました。 | ||||
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