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オスロ警察殺人殺人捜査課特別班 アイム・トラベリング・アローン
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オスロ警察殺人殺人捜査課特別班 アイム・トラベリング・アローンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.78pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全63件 1~20 1/4ページ
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面白い | ||||
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主人公の捜査官とその上司二人に全く魅力を感じない。直感やあてずっぽうで操作しているとしか思えないし、特に女性捜査官は危なげな性格にしているが、わざとらしすぎる。犯行の動悸もこじつけみたいで何の切迫感も感じない。唯一、親にネグレクトされた兄弟の冒険部分だけは生き生き感じられた。 | ||||
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北欧発!とある通り、ノルウェー産の北欧ミステリなのですが、強くアピールす る程の「らしさ」を感じるような作風ではなく、人物名や地名さえ変えてしまえ ばアメリカの作家によるサスペンス小説だと言われても信じてしまいそうです。 形式としては警察小説で、ボスの中年男ムンクと女性捜査官のミアが中心となっ て少女連続殺害犯を追うのですが、ミアの閃きによる推理と警察メンバーの捜査、 どちらも中途半端でキレが悪く、何を読ませたいのかがよくわかりませんでした。 物語は一見すると関連がなさそうな多くの視点により進行し、やがてそれらが結 末に向けてひとつに集約されていくという構成なのですが、その完成度もイマイ チで、無駄が多く、視点と視点が繋がったことによる驚きや納得感は希薄です。 序盤から中盤までは展開に期待しつつ楽しんで読んでいたのですが、終盤にかけ ては目に見えて息切れしてきたという感じがします。それでも最後まで引っ張っ てくれる読みやすさと勢いはありましたが、読後感はいたって平凡なものでした。 つまらないと言うほど酷いわけでもありませんが、一冊のミステリとして見たと きにはどうしても散漫な印象が拭えないので、強い気持ちで人に薦めたくなるよ うな小説ではないです。読む本が無くて困ってる方なら、という感じでしょうか。 | ||||
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ひとことで言えば長い!。 とにかく読みきるまでは斜め読み必須になってしまった。 ストーリーも細切れで断片を繋ぎ合わせてるので散漫で解りづらい。 「あんた誰?」ってのが必ずいる。 で、主人公のミア?。復帰するなら、まずメンタルとアルコールの問題からでは?。 相棒もタバコ依存で古参な描き方がもったいない!。 どうせなら「踊る大捜査線(フジ・ドラマ)」の和久さんみたいなら、全体が引き締まるのに非常にもったいない。つまり孫デレすぎて魅力なし。冷静になれよ、って。 他のチームも台詞から動きから、不自然で技巧的な感じ。誰が何処の持ち分か最後まで理解できず。6人じゃなく4人くらいが良いと思う。 それと登場人物多さ?。 ジャーナリストやら舞台役者やら出しすぎ!。特にジャーナルオフィスの一件は引いたな。利己主義に走らず警察に言えよ。保守ばかりで弁護士雇うなって。小女の命を軽んじてて不快極まりない! あとカルトな。要るんかな?。最後まで引っ張ったくせに展開も嘘臭い。 洗脳はそんなもんじゃない。むしろルーカスが「俺が神じゃ!今から言うこと聞け!」ってぐらい師を欺けたら違ったかもね。 とにかく同時進行で3つぐらいのストーリーを羅列して読んでる感が抜けない。 同じ北欧サスペンスで「チェスナットマン」を読んだが(コレまた分厚く斜め読み)、そっちの方がまとまってたかな?。 「アイム・トラベリング・アローン」は、散漫で細切れストーリーが、最後はまとまるどころか粉砕してた。何度かギブしたくなる。とっ散らかり過ぎ、斜め読みも苦しくて下手な情報有りすぎ! ラストに至っては行き当たりばったりで失笑してしまった。 え?。SWATも居るのに、あんなド素人の突入を捜査官がするか?。著者はどうしてもチームを活躍させたかったんだな…。 もうそんな域よ。長々読まされた挙げ句に「この特別班は無理だな」と言わせる展開に唖然とした。 だって誰にも感情移入しにくい。 いっそオスロ警察じゃなくて、依存症克服プログラムの施設で巻き起こる人間群像劇に切り替えたらいいのに…。と思う。 | ||||
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面白いと書いてあったが死体を見つけるシーンがピークであとはつまらない。 前読んだ北欧ミステリもやたらと視点が交錯したが、犯人を伏せるという点で割と意味があった。 これは無意味に視点が多い。 死にたがってるヒロイン(美人で超優秀。なぜか男っ気はない。ネットのアイドル) この設定でだいぶ萎えるが、事件を解決するのはヒロインのカンw 子供が死ぬ割に被害者家族も出てこず、現実味も悲壮感もない。 挙句に主人公を逆恨みしてるイカれたクソ女が犯人……。 つーか教会はなんなの?その説明あった? 整理してから書けよと言いたい。 | ||||
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引き込まれる展開で夢中で読んだのですが、ちょっと随所随所雑かなと思う。 例えば連続殺人犯が次に狙ってるのが誰か分かったとして、普通罠を張りません?警察ってそんなマヌケですか?みたいな。 謎の宗教団体のオチは意味不明だし、行方不明になったあの人たちは結局どこ行ったのかもわからんし、レッドヘリングが多すぎて…登場人物は明らかに多すぎてとっ散らかった印象。 後半は子供や異常者のとりとめのないモノローグが長すぎて斜め読みしました。 さらには会話ベースで真実が分かるオチ。 メインの捜査官2人はずっと的外れで、事件が解決したのはほとんどこの2人の活躍と関係ない。向こうから来てくれたようなもんだし(しかもその犯人が仕掛けた罠も相当間抜けだし)ずっと「なんで目撃証言がないんだ」とか言ってたけど結局なんでだったの…?見つかんない方がおかしいだろうという。 モノローグや会話が読みどころなのかも知れないですけど、別に読んでいて共感や気づきがあるわけでもなく、「どうなっていくんだろう?」「どう繋がるんだろう?」は釈然とせずで終わりました。 ただ最後までスピーディーに読めたのでそこはまあ及第点なのかと思います。 | ||||
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読むうちに飽きてしまい皆さんが感嘆するのが理解できませんでした。 本のアピール的な要素を含んだ言葉には惑わされないように! | ||||
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過去の事件の後遺症で死を望むジャンキーになってる優秀な捜査官ミアと、かっての上司ムンクの活躍。 伝説のチームが再結成され不可解な連続殺人に挑むストーリーにわくわくさせられる。 冷静に考えれば狡猾で頭脳明晰な犯人が全くの逆恨みで事件を引き起こしてる点や、チームの面々が徹夜続きで殆ど寝ずに動き続けてるのが気になるが、そんなことが気にならない程息もつかせぬ展開。 ハードな刑事物やミステリー好きならきっと気に入ると思うし、厚い割に長さは感じないと思う。 シリーズの他の作品も読んでみたい。 | ||||
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北欧ミステリーにしては珍しい正統派の警察小説です。 主人公のミア・クリューゲルは天才的(ちょっと天才的すぎますが・・)な能力を発揮して真相に近づいていきますが、決して突っ走り過ぎずに個性的なチーム力で犯人を追い詰めていくところも、他にはない特徴です。 話の展開も早くて700ページを超える長編ですが一気に読んでしまいました。 特にクライマックスの50ページは結末は予想できるものの、途中の伏線をうまく回収しながら進めるところはお見事でなかなかの筆力と感心しました。 ★一つマイナスの理由が、犯行の動機のところでもう少しひねりがあるのか?と期待したところが、少しまっとう過ぎたところでしょうか(ここもうまく伏線をうまく回収しているのですが・・) でも、北欧ミステリー・ファンは読む価値ありの作品だと思います。 | ||||
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重厚な北欧ミステリーを期待して、安易にレビューのいいものを選んだのが間違いでした。小説じゃなくて、テレビドラマのシリーズなら演出次第でもう少し楽しめたかもしれないですが。無駄に脇役の書き込みが長いかと思えば、主人公の描写が浅く、感情移入もできない。すごい捜査官らしいけど、説得力がない。犯人の異常性の薄気味悪さみたいなものも、立体感がない。最初からずっと先のシーンが見えてしまい、場面転換もテレビのシリーズ物みたいです。小説であるなら、登場人物が生きてそこにあるような緻密さがほしいです。 | ||||
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この所、北欧ミステリーに凝ってますが、それぞれスタイルがあって面白い。他のものと違わず、最後にバタバタと解決します。 | ||||
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きれい、発送も速くてよかったです。 | ||||
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最初は主人公ミアと、良きパートナーのムンクに目が行きますが、読み終わる頃には彼らのチームの仲間達それぞれに惹かれるようになりました。登場人物はそれぞれに魅力的です。(名前は日本人に覚えづらいけど!) ただ、ストーリーは、うーん。。。 次々と読めるけど、この結末。ミアとムンク、いけてないのでは??この事件の解決は偶然というかラッキーというか、結果うまく行っただけ、みたいで腑に落ちませんでした。後日談を知りたくなるという意味では次も読みたいけど、もっとお安くならないと手を出しづらいな、、、 | ||||
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ミアも面白いキャラクターではあるが、発想がどうも神がかり過ぎて唐突である。リスベットは武闘派・最大級ハッカー・徹底した弱者救済と三段構えの強者である。さすがの藤井棋聖もなす術がないだろう??ホトホトのアッレ?は、ラストにきて全てのラッキーが天から舞い降りてしまい、めでたしめでたしの大宴会には恐れいりました。 もう少し詰めにサビがないと余韻に浸れません!!詰めだけは、藤井棋聖のアドバイスが必要でしょう!! | ||||
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ディスカヴァー文庫という聞きなれないレーベルの本だ。 就学を控えた六歳の少女が首吊り死体で発見された。首には「ひとり旅をしています」というタグが下げられていた。殺人捜査課の面々が立ち上がる。だが、更なる犠牲者が・・。 作者は脚本家やシンガーソングライターを兼ねているらしい。 そのせいか面倒な文学的深みなどは存在せず、ひたすらジェットコースターのようにストーリーが爆進する。 刑事たちのキャラもよく立っている。 ミア・クリューゲルは天才的な女性捜査官だったが、ある事件のショックで一線を引いていた。 彼女を引き戻すのはリーダーの数学オタク、ホールゲル・ムンクだ。 この二人にハッカーの腕を買われて参加した新人ガーブリエルが主な視点人物となる。 みんな一癖あって、味のある顔ぶれだ。北欧ミステリの刑事に魅力を感じたのは、初めてである。 捜査班だけでなく、事件周辺の人物の視点も入り、謎と興味が深まる。 特にDV被害者なのに弱者を助けようとする少年トビアスの奮闘ぶりが泣かせる。 サービス満点の娯楽作だ。ただ、ちょっとサービス過剰な気もする。 捜査陣の二人が私生活丸ごと犯人に翻弄されるというのは不自然だ。 厳戒態勢の中でこんな行動ができるって、どんなスーパーマンだよ。それとも警察が無能すぎるのか。 思わせぶりに振っておいて落ちのつかないネタもある。六年前の事件と養子縁組グループはどうなった。 次巻に続く、ということか。欠点もあるが、面白かったのであと一冊は読もう。 | ||||
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ノルウェーの作品は初めて読みました。 雑感を箇条書きにします。 ・主人公二人に魅力がない。 「あれっ、この小説、シリーズもので何作か手前に出てたのかな?」と思うほど、二人の人物描写が足りず、作者の脳内設定が前提にあっての会話が続くので、置いてけぼり感がある。会話文の羅列だけ読まされても、知らないチャット部屋に来てしまったときのような疎外感。寒々しい感じ。 ・ミアにはとてもすごい能力があった、という設定が全く活かされていないまま終わる。 作中、最後まで犯人に出し抜かれているし、犯人の動機に繋がった話や、自分の姉のエピソードもミアの失敗談という扱いなので、「これだけポンコツな女捜査官が、なぜスゴイ能力の持ち主設定なのか」が不可解なまま終わる。 ・序盤だけ新人捜査官にスポットがあたるが、その後彼の視点のエピソードはない。 ・今まで仲良くやってきたチームのメンバー、という設定が簡単に説明されるだけで、特段描写はない。やはりメンバー同士の会話が寒い。こちらが入り込めるようなエピソードや描写が全く足りていない。 ・ミアが出し抜かれても、最後にはそのすごさが発揮される・・・みたいな展開かと思ったが、全く関係ないモブが唐突に出てきて事件を解決するきっかけを作ってしまう。ミアは偶然に助けられて、見せ場がないまま物語は終了する。 ・犯人の動機も描ききれないまま、「異常者だから」という理由でなんでもありになっている。 異常犯罪でもどんな犯罪のパターンがあるのかをきちんと勉強してからにしてほしい。 犯人に共感も理解もできないまま終わる。 ・物語の導入はとても良いアイデアだったが、大風呂敷をひろげたものの、どんどん尻すぼみになる。 ・マスコミが犯人によって巻き込まれるが、新人捜査官同様にそのとき限りで、すぐに出番がなくなる。 無駄なエピソードが多かったり、メインの人間は描写不足だったり、大風呂敷広げたものの深いアイデアはなかったり、撒いた伏線は回収されなかったり、結末はすべて偶然と異常性で説明するという雑さで、読めば読むほどがっかりする仕様だった。 はっきり言って面白くないです。 | ||||
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しっかりしたキャラクター作りは、今や北欧ミステリーの一番のセールスポイントではないだろうか。特に長期シリーズを見据えた作品作りに取りかかる時、作り手である作家は、綿密な経歴書をキャラクター毎に作ることを余儀なくされるだろう。日本の出版事情の場合、新人作家がシリーズに取り組もうとすると、まずは一作目が好評で売れ行きが十分であることが確認されなければならないだろう。そうでなければ続編を作ることはまだリスキーと判断されるだろう。しかし、慎重派の日本出版時事情とは異なり、北欧ミステリは事前に何作で終了するシリーズと決めて出版社が版権契約をすることが珍しくないようだ。 ユッシ・エーズラ・オールスンの『特捜部Q』シリーズは10作完結を最初からうたっている。本書もそうだが、警察の部署シリーズを書き始めようと思うと、まず主役に加え、脇役刑事たちの個性をも複数契約に耐えるだけの素材を、最初は粗削りとは言え、予めデザインして置かねばシリーズが持たないのだ。読者の厳しい審美眼に耐えるだけの魅力的で個性的な素材を。 でも北欧ではそういった出版事情も、作家たちを後押ししているかに見える。でなければ、読むに値するエンターテインメント作品が、これほど頻出して世界に受け入れられている奇跡は考えにくい。 ちなみに本シリーズは、書店では販売されていない。というのも本書はディスカヴァー・トゥエンティワンというネット販売専門の出版社による翻訳文庫として世に出されている。だからAmazonを初めとする通販からしか入手することができない。東版・日版など書籍卸経由で書店に流通する通常のルートを通さずに、ネット・ルートのみで読者に流通させる試みだから、書店での嗅ぎ分けに任せることの多いぼくのような書籍購入者は、こうした作品の存在に気づくのはどうしても遅れがちになる。ぼく自身、こうした新手の販路で傑作が出現する今回のようなリスクに備える必要性を、否応なく感じ取りつつあるそんな新時代が到来している、といったところだ。 この書籍が我家に到着した時、思ったよりずっと厚手の文庫・720ページ超という手ごたえに、少し構えてしまったのが正直なところ。書店で買えない本は、表紙写真のみによる予測と、現物を手にした時の印象にもだいぶ差もあるのだな、といささか感慨を新たにする。あまり厚いので読書時間に関して少し警戒はしたのだが、実はこの作品は予想を遥かに凌駕するページターナーだったので、ほっとした。ともかく、最初からずっと途切れなく面白いのである。何故かというと、ここで最初に告げたキャラクター造形というところに戻るわけだ。 シリーズキャラクターをしっかり作り出す作業は、おそらく作品売れ行きの成否を分ける。読者に与えられる新しい魅力的なキャラクターは、これから迎える特殊な事件とともに、過去の経歴、性格、素質、個性、外観などを魅力的に備えていなければならない。強さも弱さも、特質も、過去も、家族も。獲得してきたものも、喪失してきたものも。まず、この作品はその部分で成功している。作者が最も重心をかけているパーツであるようにも思う。 そして、一作毎のゲスト・キャラクターの造形は、ある意味レギュラー陣以上に重要ではないだろうか。レギュラー・キャラクターより、はるかに範囲、国籍、人種、年齢を広げたところで生み出される多くのバリエーションに富んだゲスト・キャラクター。そして彼らの生と死(犯罪者も犠牲者もその範疇なのだから)までも含めて、これも特異で個性的で、興味を惹く存在で魅力的でなければならない。シリーズ・キャラクターよりも、むしろ作品で果たす役割は重要だと言える。 本書でも、犯人像については容易にわからない。読者は、いくつものミスリードにかからないように、隘路を進まねばならないだろう。そしてそうした伏線、トラップは各所に仕掛けられている。本書もまた、お化け屋敷や遊園地のように、ダンジョンを楽しめる設定となっている。犯人像を読者は、捜査チームと一緒になって追いかける。ストーリーテリング。 以上のことを楽しめる読者には、出来の良い小説になっていると思う。ミステリを構築する要素が、既存作の模倣に満ちているとの否定的なレビューが散見されている。確かに。狙われる子供たち、殺人、監禁、奇妙な事件現場、奇妙な死体、挑戦的なメッセージ、科学捜査、IT捜査。どれも使い古されたものかもしれない。だが、優れているのはストーリーテリング。ネットを探ると、同じノルウェイ作家ジョー・ネスポからのエールが寄せられている。どちらも作家でミュージシャン。リズム感と演奏能力を兼ね備えた作家で、どちらもテンポ良い作品を作るのに長けている。 日本ではあまり考えられない種類の新種の作家たち。メディアを超えて表現しようとしている新しい世代の作家がまた一人登場した。毎作ノルウェーの書店賞候補作になっている。情報がまだ少ない時期である。評価が大きく割れている。 さて、ぼくの評価だ。エンターテインメント性は抜群。少し粗っぽい。キャラクターは期待できる。次作? 無論、読みたい。否、既に読み始めている。 | ||||
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ノルウェーが舞台のミステリです。 連続少女誘拐殺人事件が起こり、オスロ警察殺人捜査課特別班が事件を追うというストーリーです。主人公のミアは、断片的なピースから一気に全体像をつかむというセンスの持ち主で、特別班を指揮するムンクのメンバーをまとめる手腕が光ります。 殺人事件をめぐり、宗教カルトや宗教詐欺、サイコパスや児童虐待といった問題を絡めています。 殺人という非日常を描くことで北欧の日常が描かれていきますが、福祉先進国といわれる北欧でも、貧困、虐待、麻薬、カルトといった社会病理が存在することが浮かび上がっています。離婚率が高いためか、ミアは養女として育ち、ムンクは離婚しています。 ただ、大胆な推理、緻密な捜査、知略をめぐらせ犯人にせまるというストーリーを期待すると肩すかしを食らってしまいます。 ラストは、誘拐された少女が逃亡しようとしてむりやりつれもどされる様を偶然目撃した少女の通報で犯人のアジトが判明するというもので、これまでの捜査はいったい何だったのかという印象です。 以前読んだ北欧ミステリもそうでしたが、いろんな要素を詰め込んだごった煮というのが北欧ミステリの特徴なのでしょうか? よくいえば多面的、悪くいえば余計なエピソードが多すぎるといった感じです。 どんでん返しや捜査によって謎が解明されていくカタルシスが得られる作品ではないと思います。 | ||||
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山の中、そして森の中で6歳の少女たちが首つり遺体で発見される。 少女たちは、白い人形の服を着せられ、「一人旅をしています」とのタグがつけられていた。 特別捜査に任命されたのはムンク。彼は彼の以前からの部下で、特別な能力があるが、自身の公私のトラブルから自死を求め酒と薬に明け暮れていたミアを呼び返して、捜査にあたる。 北欧のミステリーが一気に翻訳され、確かに佳作も多いけれど、これほどの量になるとやはり玉石混交という事態になるのでは?と恐れていたところ、本作品はやはりその心配が当たったかなあ?という感じでしょうか。 話の素材自体も、最近ではあまり目新しいものではないですが、なによりストーリーを展開する過程が未熟な気がします。 読者にもうちょっと親切に話を展開する技巧がほしいところです。 ドラマチックで派手な展開を求めるあまり、風呂敷を広げすぎた感じが否めません。謎が謎を・・・というストーリー展開にしたが、結局とっちらかって、あまりうまくまとめられなかった、というところでしょうか。 読み終わって、犯人が判明した後には、「アレは?ではあそこは?どうやって?」と突っ込みどころ満載。そして、残念ながら、犯人の質と犯罪、動機がしっくりつながりませんでした。 | ||||
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翻訳者も良かったせいか読みやすかったです。おかげで途中、犯人がなんとなく分かってしまいましたが、最後まで面白く読めます。 | ||||
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