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その女アレックス
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その女アレックスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.65pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全471件 21~40 2/24ページ
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衝撃作という前評判に、そこまで過度な期待を抱かずに読んだのですが、読み終えて、なるほどという気持ちです。えええええーーーー!という衝撃はそこまでですが、第三部で全ての謎が明らかにされていったとき、あまりの哀しさに胸がしめつけられる思いでした。アレックスというひとりの女性、人生に想いを馳せ、架空のキャラクターにも関わらず、しばらく頭から彼女が離れず、夜なのに眠れませんでした。 第一部では監禁されたアレックスの緊迫したシーンにずっと顔を顰めながら読んでおり、犯人に辿り着きながらもアレックスを救い出せないパリ市警に本気で苛立ったのですが笑、第二部からは一転、アレックスに感情移入してしまい、パリ市警頑張るな!とカミーユやルイの失敗を望むように笑 第二部はアレックス視点を読みながらも、アレックスとは一体何者なのか?という謎が深まるばかり。謎めいた美しいシリアルキラー・アレックスに魅せられてしまい、警察に捕まるのでは とハラハラ。 そして、え?と困惑する第二部のラスト。 そこからはもう一気です。第三部があまりにも辛く、アレックスと同じ女性として、彼女を思うと心が引き裂かれる思いでした。 間違いなく、今作の主人公はカミーユではなくアレックスです。 真実ではなく正義。賛否両論ありそうなラストですが、フランス小説らしいなと思いました。日本小説だったら、真実こそが正義であり、トマの妻子の人生が優先されるような終わり方になっていたのではと思います。真実では弱者は救われないんですけどね… | ||||
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誘拐監禁事件が発生して……という冒頭が最終的には一気にひっくり返される物語。中盤まで主人公アレックスの過去の描写が相対的に少なくて、対する捜査官カミーユ警部が過去に遭遇した事件が比較的に詳細に語られるアンバランスの理由も第三部に入って明らかになる。カミーユ警部をはじめとした刑事たちの性格づけも気が利いていて、それが最後のオチへの伏線となっている、という点でも凝った内容である。ともかくも最後に勝利を手にするのはアレックスであり、それがカタルシスとなる傑作だが、そこに至るまでの道程は甚だしく重い。 | ||||
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読み始めから、何気なく興味をひき、その後早く誘拐されたアレックスを助けてあげてと、ネズミとの格闘?にヒヤヒヤして、その次はなんて残虐なんだろうとシリアルキラーになったアレックスに、早く捕まえられないかなと、ドキドキして結局警部カミーユとは、最後の方のアレックスの逃亡の為の駐車場で、一瞬だけカミーユ達が乗った覆面パトカーを見かけて、大統領軍団みたいと、アレックスが思うだけで、死んだ後に、やっとカミーユと対面になり、異父兄との取り調べがワクワクすると一気に徹夜して読み終えました。怖くて悲しくてでも、切ない小説でフランスって街に、凄く興味が湧きました。アレックスが最後あまりにも、孤独で幼い頃の思い出の品々を捨てる場面では、涙さえ浮かびました。 驚愕の事実は思わずえーっと声を出した位でしたから。ネタバレ含みましたが、それでも、4回読み返した位魅力のある作品です。ルトメールの作品では一番傑作ですね。個人的にも、是非おすすめしたいです。 | ||||
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アレックスがとっても格好良くて、応援しながら読みました。読み出したら止まらない、大好きな本です。 | ||||
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<ヴェルーヴェン警部>シリーズ2弾、前作『悲しみのイレーヌ』から4年後。 前作は憂さが残る終わり方だったが、本作は……驚愕させられた。 構成は、内容がはっきりと分類される三部作。まるで3つの関連作を読んでいるよう。 第一部では被害者アレックスを応援し同情し、第二部で彼女の経緯が明らかになるとこちらの気持ちもガラッと一転し、そして第三部では…。 第三部を読み始めたときは、これ以上何があるの?と思っていたが、これまたすごい展開だった。 原題、邦題(前作と違って今回は適切)の通り、アレックスの生きざま、心情に、思いを巡らせてしまった。何という人生なのだろう、と。 他に類を見ない作品。ずっと記憶に残るだろう。この作家はやっぱりすごい、鬼才だ! | ||||
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これからこの作品を読まれる方には、途中で退屈さを覚えたとしても、ぜひ最後まで読み終えてほしい。第三部を読んでいる間、私は心が震えっぱなしだった。 ダブル主人公である、アレックスとカミーユ、二人はそれぞれ凄惨な過去を乗り越えようとしていることで、共通している。その方法と立場はまったく違えど、小説内の事件によって、過去の自分と向き合い決別しようとしている点は同じであり、一人はまっしぐらにつき進み、一人は行きつ戻りつ、躊躇いながらもあゆみを進めていく。 本を置いたとき、ある意味、彼らは共犯者だったのだという感慨を覚える。 被害者が加害者へ加害者が被害者へそしてまた加害者へと、物語は二転三転するが、それは単なる技巧的なものにとどまらず、登場人物たちへの感動を伴った共感を呼び、その妙なる構成には唸らせられる。 付け加えておけば、前作の悲しみのイレーヌは絶望的なラストで後味の悪い読後感であったが(そのラストにしなければならない必然性があるのかにも疑問を覚えた)今作では、後味が良いとまでは言えないが、希望を抱かせるものがあり、胸のすく思いを与えてくれるので、その点でも前作(出版順は逆だが)で辟易した方も安心して本作を手に取ってほしい。 | ||||
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絶賛されてるようですが、個人的にはイマイチ。翻訳特有のダラダラと意味のない描写が多く、読むのが苦痛。まあ、昔の翻訳に比べればだいぶ読みやすくはなっていますが。 さて、肝心の内容ですが、第一部はなかなかの読み応えがありました。第二部ではアレックスによる犯行が次々と実行され、さあ、いよいよ期待の第三部に突入、、、と、帯にあった『まだ読んでいない人には決して話さないで』の言葉を信じていたのですが、、、 個人的な期待が大きすぎたのか、予想を裏切る展開もほとんどなく、ふつうに終わってしまい、中途半端な感覚しか残りませんでした。第三部では、事件解決につながるアレックス自身の幼少期の秘密が明かされますが、後付け感が強く、真犯人についても予想を裏切らない、意外性に乏しい結末となっています。 前半の読み応えを考慮すれば、まあ、星は2つくらいでしょうか。 | ||||
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内容は壮絶な脱出劇、復讐劇で見応えあったし、他の方のご意見に賛成です。 個人的に感動したのが、犯罪級のドケチでシミったれのアルマンが、いつも以上にしみったれてて、ヴェルーベンが、はっと気がつくことです。ヴェルーベンに母の絵を送ってくれてのが金持ちで紳士的なルイだあと思っていたら、と。キャラクターも内容も面白かったです。 | ||||
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フランス作品だよね?と何度か確かめたくなるほど警察のキャラ設定がライトノベル風というか、ミステリーとしてもご都合主義的でエンターテイメント寄り。また、展開もそこまでドラマチックでも意外でもありませんが(やはり文春は煽り過ぎですね)、アレックスだけはリアリティーのある人物です。 以下ネタバレ注意。 アレックスの監禁シーンは、彼女の異常なまでの強さ、生きる意思、聡明さを表しています。 けれどもその生きる意思の源は彼女の秘められた過去にあった。 個人的に、似たような秘密を抱えて生きてきた女性の一人としては、彼女の行動を理解でき、そんな妄想に耽ったことがあるなぁと思い出すところもありました。 生きる意思の源が、それしかなかったアレックスが、最後にとった行動も、やはり「そうだろうな」と共感できてしまいました。 ちなみに今の私自身は、環境と時間薬のおかげかアレックスとは別の「生きる意思の源」を持つことができ、彼女のような破滅的な道に踏み込むこともありませんでしたが。 | ||||
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「傷だらけのカミーユ」から遡って読んでいる。本書は「母なるロージー」に次いで3作目。シーリーズ中最も評価の高い作品でワクワクしながら読んだのだが…結論からいうと自分の好みではなかった。 とにかく残酷。事件もそこに至るまでの経緯も然り。 また、カバーに記されている概要を読むと事件の裏に何かありそうだということが容易に推測できてしまう。キャッチーというか、煽りすぎというか…さすが文春。そのため「慟哭と驚愕」は感じられなかった。 以上、本作は紛うことなき“イヤミス”であるが、後味の悪さから救ってくれるのが、カミーユと上司や部下達との信頼関係。「傷だらけのカミーユ」ではルイだったが、今回はアルマン。 カミーユ・シリーズは三部作(おまけの一作)で終わりだが、スピンオフで彼の部下を主人公にした作品を読みたい。そうなるとやはりイケメンのルイか。 また本作は映画化が予定されているとのこと。立ち消えになる可能性もなきにしもあらずだが、実現してほしい。 | ||||
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海外ミステリーとしては読みやすく、登場人物の造形の面白さ、物語の構成、展開と反転する様は、流石にイギリス推理作家協会賞受賞作だけあって、最後の結末もこれでよしという感がする。最後の大団円に向けて集約する加速と謎解きは鮮やか。 | ||||
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読んだ後で知ったのですが、本書はカミーユ警部シリーズ第2作目の作品という事でした。しかし、前作を読んでなくても楽しめる内容です。 パリの街中で見知らぬ男に誘拐された女性アレックス。誘拐されたアレックスは男から数々の拷問を受けることになります。当然警察もアレックスの保護に動き出すのですが、捜査が進むうちに何やらきな臭い事実が判明していくという筋書きです。今作では、パリ警視庁のヴェルーヴェン班のメンバーに加え、予審判事が初登場します。少年漫画のキャラクター的な個性に富んでいるメンツなので、読んでいる内に情が沸いてきます。 ストーリーが始まってからほどなくして、アレックスと警察の視点がザッピング的に入れ替わる構成になっており、テンポのいい物語に引き込まれました。しかし中盤からアレックスをめぐる謎が一転します。そして真実が明らかになるにつれそれまで引っかかっていた謎が少しずつ解き明かされるさまが圧巻の内容でした。 なんといっても、とにかく謎に次ぐ謎とスリルの連続で、最後までハラハラさせられます。監禁されたアレックスの描写がもう痛そうでならないという・・・・。こういう描写が苦手でなければお勧めの作品です。 | ||||
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こういう筋の面白さで読ませる小説で凝った描写をやられると疲れる性質なのだが、それでもこの作者さんの描写を面倒がっているとしかおもえない書きぶりには呆れた。もうちょっと書き込んでも怒る人はいないんじゃないの?登場人物の服装を説明するのにブランドの名前だけ書いてあるとか、お酒の風味を説明するのにウイスキーの銘柄だけ書いてあるとか。いやそりゃ思い浮かぶものは正確だけど。 昨今のパリが舞台ということも、とくに小説の雰囲気とかには貢献してないです。移民が増えたパリとか、描きようによっては面白いと思うけどな。 | ||||
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最終章途中で先が読めて、まさかこのまま終わらないよな? 高評価だし、どんでん返しあるだろうとワクワクしてたらそのまま終わった・・・ この小説はラストより主人公の様変わりしていく状況に読者が抱く印象の変化を楽しむ内容だと感じます。 読後はスカッとするか、いやいやその終わり方は完全な解決じゃないとモヤモヤするかの二択になると思われます。 私は後者でした。 | ||||
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レビューが素晴らしかったので、読みましたが、星3.5 あまりドキドキしなかった。 | ||||
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どんでん返しのためのどんでん返しではなく、物語として十分に読ませながら話がうねっていく。 こりゃ売れるよなと思わせる小説で感心しきり。 映画化されそうだが、うまくまとめるのが大変そう。 | ||||
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イレーヌと子供の死、そして母への思いをヴェルーヴェンが克服していくサイドストーリーと絡めて、 アレックスが被害者、加害者、そしてまた被害者へと立場を変えながら犯罪が起こります。 硫酸のショッキングな謎は最後まで読者にはわかりません。 事件の決着(予審判事、部長、ヴェルーヴェンのとった選択)が正しいのか? 感情的にはYES! | ||||
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もしWOWOWでよくやっている北欧ミステリドラマ、「凍てつく楽園」や「インゲル・ヴィーク」などが好きなら読んだ方がいい。登場人物が終始不機嫌であり陰惨で救いもあんまりない展開が続くからだ。それだけならうんざりするが、本書はそれらの要素を構成の巧みさによって一級のエンタメに昇華させている。展開が二転三転するので飽きることはなく、先が読めることもない。法曹の偉い人の台詞「大事なのは真実よりも正義」はお前がそれ言ったら終わりだろと思ったが、エンタメなのでそんなオチも良し。 | ||||
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”悲しみのイレーヌ”は、題名や表紙の絵がネタばれだろ・・とか、昔の”とある映画”と比較したりしているレビューを読んでるうちに、ああ、そういうこと、、とわかってしまい、ネタばれしてるのはあなた達レビュアーなんじゃないの・・?って感じで、前述の”とある映画”を観た際もエンディングに気分が重くなったので、途中で読むのをやめてしまいました。 主なキャラクタの人物描写、カミーユとの出会いや関係性は読んだ後だったので、本作、すんなり入っていけました。 何とも陰惨なストーリ展開で、これがどこにどういうふうに着地するのか、??でしたが、ハハ~、そうくるか・・と、第III部ですべてが明らかになりました。 SOSを出しているのに誰からも手を差し伸べられなかった人生、、最後に正義の裁きが下りました。合掌。。。 単に架空の話ってことではなく、こういうことって世界のどこかで起こっている・・、組織的に行われている場合さえあるってこと、、グロいストーリですが、我々が済む世界に現実にある暗部です。 この後、”母なる・・”を挟んで、”傷だらけのカミーユ”で完結するようですが、前二作で精神が崩壊するような悲劇に遭い、その傷を抱えて辛い事件に臨んだカミーユですが、題名を見ると、第3作でも幸せにはなれないような予感ですねぇぇ。。。 でもきっと読むと思いますが。。。 | ||||
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"『まあ、真実、真実といったところで‥これが真実だとかそうでないとか、いったい誰が明言できるものやら!われわれにとって大事なのは、警部、真実ではなく正義ですよ。そうでしょう?』カミーユは微笑み、うなづいた。"2011年発表の本書は2014年国内外のミステリー賞総7冠の大逆転サスペンス。 個人的にはあまりミステリーに詳しくないことからちょっと触れてみようと、ミステリー好きから傑作!と紹介された本書を始めて手にとりました。 さて、そんな本書は美人なのにコンプレックスを抱えた孤独な女性アレックスが突然パリの路上で誘拐、檻に監禁されたのを【ミステリー史上最小の犯罪捜査官?】カミーユ他、ハンサムで金持ちのルイ、どけちですぐたかるアルマンという個性豊かな警察陣が捜査に乗り出していくのですが。。 いやあ。驚かされました。3部構成になっている本書ですが、最初の1部からの流れや視点が【まるでカメラを切り替えるように】2部、3部とアレックスを軸に次々と変化していって、物語的な展開の面白さはもちろん【アレックスに寄せる感情】があちこちに持っていかれて唸らされました。 ただ、警察のカミーユが登場する著者作としては本来は前作の『悲しみのイレーヌ』に続く2作目らしかったので(国内紹介は本書が先ですが)せっかくなんで【前作から読み始めたかったかな?】とも思いつつ。カミーユはもちろん、部下であるルイの知的な話題提供、アルマンのご飯のねだり方など【警察陣がとても魅力的で良かった】です。 もちろん海外ミステリーの傑作として、また本好き、映画好きな方全てにオススメ。 | ||||
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