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丕緒の鳥 十二国記
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丕緒の鳥 十二国記の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.89pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全184件 161~180 9/10ページ
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私はこの本を、今出ている十二国記の中で一番大人向けの本だと思います。決して華々しい物語ではないです。色で例えるならば丁度表紙の男が着ている着物のような茶色です。据えた様な茶色、だけどナマナマしいまでに"人"が生きる生活の感触がするような。 きっと物足りない、と感じておられる方は主人公が王と麒麟だと思っている方か、もしくは長編でないと満足できない方かと思われます。自分が焦点を当てているのが王と麒麟ならば、今回の短編集はさぞかし物足りないことでしょう。 私はこの短編集を読んで、十二国記の主人公は言うなれば「天帝が作った十二国」だったんだと思いました。王も麒麟も民も等しく十二国で生きる人々で、十二国記という一連の物語はその営みを書いたものであって、王と麒麟の物語という単純な物ではなかったんだと思いました。 今回民の話を中心に書かれた事によって、王の視点の物語では何の感慨もなく読み流していた「荒廃」の状態が実際そこで生きる者に取ってはどれほどのものなのか、ようやく理解できた気がします。 十二国には王のいる国で、いない国で、王に振り回され、荒廃に苦しみながら、色々思いながら日々生活を紡いでる人たちがいる。その分かり切っていた事が、非常に現実味を帯びて心の中に入って来ました。 非常に濃い内要でした。物足りないだとかとんでもなかったです。心がいっぱいです。 | ||||
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現実社会の閉塞感をつかの間忘れたいとファンタジー世界に足を踏み入れたら、 死刑制度の是非や、財政破綻した自治体の公務員の苦労話などを聞かされ、 「ああ、そっちも一緒ですか・・」とションボリした。 というような一冊でした。 まあ、それでも現実とは違い「苦労が報われる」場面がちらっとでるところが一応ファンタジーかな、とは思いますが。 | ||||
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王様と麒麟にしか興味がない人は王様と麒麟が心を痛める無名の人々の苦労には興味がないのかな。お気に入りのキャラクターが大活躍するのがはやく読みたいという方には不評かも。 この作者の文章や重たい感じが好きだという方や、いかにもラノベっぽいのは嫌いだけど何か面白いのが読んでみたいという方にはきっと気に入ってもらえるかも。 | ||||
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既にいくつもレビューがあるように、私も面白いが物足りない、というのが正直な感想である。 こういう外伝的な話もよい。出来もむろん悪くない。が、何しろ新刊を10年以上待っていた身からすれば、メインを食べたいときに箸休めを出されたようなもので、おいしいことはおいしくても物足りないというか、余計にお預けをくらったような気になってしまう。 そこは、現在執筆中という長編に期待するしかない。 ここに入っている4短編に関しては、落照の獄がどうも後味が悪く、あまり好きではなかった。他の3つは、希望がある話でよかった。とりわけ自分は、青条の蘭の話が好きだった。一縷の希望にすがって、自分のためでなく、国や人々のために必死で駆ける姿は胸を打つ。そしてそれが無名の市井の人であるほど。途中まで十二国の中のどの国のいつの時代の話だろうと思っていたが、途中で国と時代がわかって、ああなるほどと思った。まだ人々にとってその王様は海のものとも山のものともつかぬ時期であろうが、優れた王様だからきっと希望はかなうと信じて頑張れ、と標仲や共に頑張る人々に教えてやりたい感じだった。 | ||||
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何を想像し描くかは作者次第で、この本にはこの本の感想を書くべき。 私たちはあくまでも、作者の幻想に乗っかって楽しんでいくしかない。 「ファンタジー」とは「夢や爽快感がなきゃいけない」と決めつけている時点でファンタジーを読む感性がないとしか言いようがない ナルニアにしても、獣の奏者やゲド戦記にしても 素敵なだけ、甘い夢ばかりが描かれてはいない。むしろ生々しさ、そこに生きた人間がいるという世界こそが異世界ファンタジーだ。 そういった点において本作は素晴らしかった。 続巻も期待せずにはいられない。 | ||||
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何処の首都だっけ…? となったヘタレ読者です。 一応全巻持ってはいますが何年も読んでないですし、申し訳ないですが地名なんて忘れちゃいましたよ。 それまで人間も捨てたもんじゃないな、と思いながら読んでただけに「えっ」っとなりました。 そして最初のページの地図を見ても関弓とか書いてない…。 慌ててググりました。既刊は手元に無かったので。 せめて復習してから読めば良かった…。 関弓が何処か分かる方には相当トリハダものの余韻のあるラストだと思います。 以上、ある一作品についてばかり書きましたが、全体の印象としては 前半二つの作品は読者や現代社会に対する作者さんの失望みたいなのが感じられましたけど 後半の書き下ろしになって、何らかの希望を見出されたのかなと言った印象を受けました。 そして最後に解説を読んだのですが、それによって読後感が最高になりました。 解説の方は凄い人物ですね。 中学生にして大戦時、私たちの祖父母・曾祖父母世代が空襲の被害に無感動だと断ずるその洞察力。 彼らを日本人は、と評する客観性。 一方同時代中国にて、爆煙上がる街をよそに耕作する農夫を感懐する手記に共感する心。 私たちも農夫の様に「国を頼らず自立する民」であるべきなんでしょうかね。 | ||||
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「丕緒の鳥」だけはヨムヨムで読んでましたが、あとは未読。作者があからさまに解説するファンタジーが大嫌いな私としては、「やっぱりこれこそ本物のファンタジー」と思える一冊。格調高い文章、緻密な世界観、フィクションとして普通に楽しめる高い完成度、素晴らしい!某有名ファンタジーが100年後も評価を保つとは思えないけど、十二国記は100年後も確実に残ると思いますよ、私は。 「落照の獄」は後味悪いですが、分かりやすく人間の心理と法治の意味を問いかける作品。ファンタジーとしては、あまりにも現実的で、好みは分かれるかもしれませんが個人的には嫌いじゃない。 「青条の蘭」の方が後味は良くて比較的多くの人に受け入れられやすい内容か。 シリーズの愛読者としては、細かな世界設定をさらに突き詰められる、嬉しい一冊(野木や天の配剤の設定など)。 6月28日発売で、6月29日の時点で既にレビューが20件以上ってとこに、いかにこのシリーズを待ちわびている人が多いかという証になってますね。 十二国記の緻密な世界観、設定を評価 | ||||
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12年ぶりの新刊だよ、でも短編集だよ、ということでamazonのレビューも賛否両論。陽子も泰麒も、これまでの既刊の登場人物がほとんど出てこない(ちょっとだけ出てきます。それがまた印象的だったりします)独立した話だから、待ってる読者はたまらないよね。でも、紛れもなく十二国記で、読めば一気に十二国の世界に引き戻されます。収録の4編はそれぞれ下級官僚の仕事ぶりの話、表題作が幻想的なビジュアルの儀式の話で、いかにも十二国記らしい作品。他3編は十二国世界の制度や成り立ちについて掘り下げています。虫や草木が、野木でどうやって増えていくのかといった生態とかが読めます。「図南の翼」が次だから、このシリーズでは猟尸師の活躍の前に猟木師が出るのね。本編で書ききれなかった行間の物語、という点では3番目の「青条の蘭」が一番しっくりくるかな。2番目の、これまでほのめかされるだけだった柳の内情の話ってのも補完として嬉しい。こうなるとここまでエピソードが一つもない舜ってのも気になるんだけれども。 | ||||
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「丕緒の鳥」の大射で、飛び立った美しい鳥が刹那に消えてしまうように、もっと楽しみたい、味わいたいと思うのに、あっという間に終わってしまった。そんな思いですが、いずれの短編も胸を打つ作品でした。 次は、主上が執筆中との長編を心待ちにしています。 | ||||
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丕緒の鳥と落照の獄はヨムヨムで読んでいたので 書き下ろしの青条の蘭と風信を先に読んだ 買う前にわかっていたが12年ぶりだというのに本編に関わりが少ない短編なのは少々がっかりした 12国記としては何が本編かわかんないけど ただ、作品としては非常に良い印象を受けた国を支える周辺の人々の描写は世界観の補強としても十分読み応えはある 個人的にはヨムヨムで既読の前2作の方が出来が良かった気がするけども 解説でも触れられていたが、情景描写や世界観の雰囲気がいい・・・・過度な情景描写はウザイだけだけど そのへんの加減が良いのは文のセンスでしょうね せめて1年につき1冊刊行して欲しいのはファンとしての要望です | ||||
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短編がいくつか入っています。 でも、今までの続きものではなく、十二国の中で起こっていた事柄が書かれています。 以下、多少のネタバレあり。 たとえば、慶のはなしがきた!と思ったら、慶の新王登極の際の行事の作り手の話とか、ある州で起こった残忍な殺人者の処遇を決めかねる官吏の心境の話とか…。 これはこれで奥が深いとも思うけど、なんというか、ファンタジー的な要素の続編や番外編を期待していたので、残念でした。 | ||||
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最近になって過去の十二国記が新潮文庫で出てたので、前々から噂(?)のあった続編が 出るんだーと期待に期待してた分がっかり感も半端なかった。 タイトルをみるといかにも!という感じで期待をしていまうじゃないですかー 読み始めて「慶」とでれば陽子は?景麒は?と早く早くと思っていたけど いつまで待っても出てこない〜 全く関係のない市井の人の話なんか知らんがな!!!と 十二国記の世界観としては良く分かるし、別話としては面白いのですよ? しかし、あれだけ先が気になるまま放置で十二年も経った(十二国に掛けてんの?)今これはないと思う。 期待しているファンの為にお願いしますよ! 作者死亡で読めなくなるとかは勘弁です。 | ||||
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今まさに読んでいる最中です。 「青条の蘭」を読んで、最後の「風信」の1を読見終えたら、 ふっ と青条の蘭のラストがよみがえってきて、何でか涙が止まらなくなってしまったので一休み代わりにコレを書いています。 このシリーズを悪霊シリーズから読んでいる小野不由美さんの作品と言うことで 最初の頃から読んでいましたが、陽子の懸命な活躍に成長に胸躍らせ 大好きな泰麒の物語が、先読の魔性の子とつながっていたことに気づいたときの衝撃に落ち込み 更夜の出現に「やられた〜〜!!」と夜中の3時に叫んだ喜び。 「隣の人がおなかいっぱいでなければご飯はおいしくない」という考え方は、自分の生きる指針にもなっています。 いまだに十二国記を読んでないという人がいると「今から十二国記が読めるなんてうらやましい」と思わずにいられない大好きなシリーズ。 そして、今十二年ぶりの新刊を読んで、自分は年を取ったのだなぁと思い知らされています。いい意味で。 国が動き、大きな達成感があり、すばらしい英雄が出る物語は楽しい。 でも小さな力が自分の役割を一生懸命達成すること。 自分の与えられた職業に悩み苦しみ尚前に進もうとすること。 毎日毎日つまんないかもしれない仕事を一所懸命こなしながら、こうやって良い本を読む喜びを味わうことのありがたさに 涙を流すことができる年になりました。 明日もがんばりますよ。私も。この本の中にいる人のように過酷な環境ではありませんが。 私も年を取ったけれど、小野さんも似たようなお年であったはず、お体を十分気をつけられ泰麒を必ず何とかしてください。 | ||||
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待ちに待った十二国記の新刊。既読は「丕緒の鳥」で、既読・未読にかかわらずいずれも夢中で読みました。 王ではなく市井の民からの視線という試みは面白く、彼らがどれほど王を待ち望んでいるか、それだけに王の責任は重大なのだと思いました。 とはいえ、「落照の獄」(死刑問題)と「青条の蘭」(森林の荒廃及び、保水力低下による土砂崩れの問題など)に関しては扱っているテーマが現代日本の抱える問題に近すぎる気がして、十二国記で描く必要性はあったのだろうかとも思ってしまいました。 一方で、これを十二国記で描くからこそ読者への問題提起となるのかもしれないと思ったのもまた事実です。 その点がすっきりしなかったので★は4つにしてしまいました。 いずれにしても王の物語を待望する読者の気持ちを代弁してくれるような、そんな作品集でした。 執筆中という長編を読める日を楽しみにしております。 | ||||
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十二国の世界の、べつにどうでも良いお話が4編。 私が読みたかったのはコレジャナイ。 「十二国記」のタイトルが付いていなければ買わなかったと思います。 | ||||
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この本の中で著者が書きたかったのは「行間の物語」なのだと、通読して納得しました。 ヨムヨムでそれぞれだけ読んだ段階では私も物足りず、「で?(王と麒麟は?)」と思ったのですが、 連ねて4編読んでみてなるほどそうだったのか、と。 確かホワイトハート版の「風の万里・・・」のあとがきで、 著者が「描ききれないが、(主人公が活躍する)行間で人がバタバタ死んでいます」という旨の言葉がありました。 そして「それをすべて書いたら本の厚みが横幅より厚くなってしまう」、といったことも。 今回の新作は、まさしくその「行間」でした。 この本の解説では十二国記は民の物語である、と語られており、 しかしながら多くの人は王と麒麟の物語である、と思っているのではないでしょうか。 ですが私はそのどちらにも違和感を覚えます。 (有限の命である)民の物語と言うには視座が高く、 (ともかくも寿命を持たない)王と麒麟の物語というには生の感触が生々しいからです。 では何と呼ぶかと考えて、「人と世界の物語」ではないかと思い、 そう思うと著者はシリーズ全体が幕引きへと動き出す前に、まさに「行間」としてこの4作を差し込んでおきたかったのではないか、と思うのです。 ・・・とすれば、風の万里の後にこれが入ったのもわりとしっくりします。 なので逆に新作に対する意気込みと言うか、まずはシリーズ全体の底上げをしておこうという雰囲気が感じられて好感触でした。 この後、順次発刊後に新作の書き下ろし長編が出るのはもう決定していることですし、 また十二年も待たされることはないでしょうし・・・たぶん・・・(^^;) そもそも十二国記シリーズ自体10作くらいで終わる予定だったようですから、 次の長編こそはどーんと本筋か、まだ出てきていない王と麒麟が、本編に少しずつ絡む形で語られるのではないか、 と大いに期待しています。 あんまりにも待たされたのであれですが、 だからと言ってファンサービス的な一冊ではなかったことに逆に期待と好感、でした。 | ||||
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4つの短編どれも出来はさすがという他ないが、正直なところ物足りなさも否めない。 年1冊の発行ペースだったら違う感想だったのかも知れないし、発行順的に短編集なのは仕方ないは分かっていても12年ぶりの新刊となるとやはり「続き」的なものを期待していたので。 慶の即位式の儀礼、柳の刑法、延の山林生態、慶の民の暮らしとどれも制度・法・自然など世界観を補強する意味合いの強いエピソード。 解説では十二国記は国ではなく民の物語と言われており、成る程それはそうなのだが、やはり一読者の心境としては、王と麒麟の物語が読みたかったな。。。と 執筆中らしい長編新作が無事に、願わくば1年以内に 発刊されますように | ||||
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――民が居て初めて、王と麒麟に意味が生まれる。 その“民”にスポットが当った今作、12年振りの新作。 かつて景王の旅がそうであったように、信頼、疑い、ともすれば、どうでもいい、と諦めて、簡単に打ち捨ててしまえるようなことも、国を信じて支える者たちは、国の在り方と行く末のために、己の持つ全てを賭して、これでいいのかと問いかけ、悩み、苦しみ抜いている。 その苦悩の様は、王や麒麟の物語と比べて、「地味」と一言に斬り捨ててしまうにはあまりに美しく、儚く、残酷だ。 傾き往く国、再興する国で、苦しみの末に待つ喜びを信じて行きていく、「たかだか60年ぽっちしか生きられない民たち」の一瞬が、息もつかせぬスピード感で、或いは堂々巡りする苦悩の中に展開していく。この手腕。 また、この民のための物語の中で、少しだけ登場する「王」。そのたった数ページの存在感と言葉に、胸を掻くような次回作への期待の衝動が込み上げて来る。 次回以降に待つ、「王と麒麟の物語」のため、12年の空白を埋めるに等しい物語であったと、拙文ながら賛辞を贈りたい。 | ||||
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半分諦めていましたが、やっと続きが出るとの事で予約! 以前のシリーズは改訂版として発売されてますが、 今だWH文庫版を読み返してますので、 本書から買い始めます! 早く本編の続きが読みたいとワクワクしてます♪ 本書は全て番外編なので切ない民衆の叫びが多く悲しくなりました! 四編のお話の中でよく知っている子が登場する 風信がとても心に響くお話で泣けました! みんなが当たり前の平和な生活を送れる事がどれだけ幸せなのか? 贅沢になれた日本人に 読んでほしいですね♪ | ||||
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歳の性か涙脆くなり涙腺がじわじわ緩んで大変でした しかし青条のオチは…… 個人的には陽子が悪人をバッサバッサと切り倒す話や 魔界の瘴気の中でほくそ笑む阿選とかを期待してました | ||||
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