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(短編集)
満願
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満願の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.82pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全329件 81~100 5/17ページ
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ミステリと思って読み始めて、そうではないな?と感じていた頃に突然、謎と解明が一気に押し寄せる、といったかんじ。これがいくつかかまえられているので、すべて最後に目が覚める思いがしました。わたしは最初の短篇が好みです。 | ||||
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杉江松恋が「松本清張の有名な短篇と...蘇るのを感じた」と評するに、 とりわけ「関守」にふれて、筒井康隆のすぐれた小説を想起し、懐かしく思いふけた。 あらを捜せば、小さな綻び、強引さ、都合主義などいくつも見つかるが、 すべてのミステリに共通する宿命だろう。 比較的単純であれ、本格ミステリ的回路が、どの編にも巡らされており、 しかし肝は、広義のミステリ、さらには上質な普通小説にも通じる訴求力にあると見受けた。 複雑なロジックを掲げ、いかに説得するかに本格の生命線が宿る一方、 後者は、論理では括れない多様性を孕む。 多様性は、書き手のアイディアにかかわり、その点で書き手の能力に感心する。 6編とも平凡な頭では書き得ないひらめきに満ちている。 驚異の3冠とか、しかもある初期作品がつまらなかったので、忌避していたが、 おおげさな帯文句にたがいはない。 ※プロフィール、画像は無視してください ※SNSのなりすましがコンテンツを予告しているようですが、ある方法で覗いています ※本人はSNSやtwitterを一切利用しておりません、というより利用不可能です | ||||
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格段凄いトリックがあるわけでもなく。(凄いロジックなら短編でなく長編に回すだろうし) 全体が暗いというか、重い。 POPに惹かれて買いましたが、本当に3冠ミステリ? よっぽどの不作の年だったのか? 本屋大賞なら(出版社パワーで)賞をあげてもいいけど、3つとも騙されるとは 同じ作家の短編集なら「真実の10メートル手前」の方が5倍面白いよ | ||||
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濃厚な短編集。後味のわるい作品が多いが、読後の満足感が非常に高い。 特に印象に残ったのは「死人宿」。ラブレターの差出人を推理するミステリは読んだことがあるが…この物語はそれとは似て非なるもので、もっと深刻で悲愴な差出人探しだった。 表題作「満願」も最後の最後でゾッとさせられた。 | ||||
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いくつかの短編ミステリーを集めた本であり、 1作がそんなに長くないので読みやすい。 ただ、この人の作品はいわゆる一般的なミステリーとは違い、 謎が解決しても犯人は捕まらなかったり そもそも犯人という犯人がいなかったりして すっきりとしません。 説明が難しいのですが、謎を解いたら全て解決ってのを 求める人には向いていません。 「恐らくこういうことだったのだろう」というような謎解きでの終わり方も多く 本当にすっきりしない。 | ||||
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ありきたりの日常や,何気ないやり取りの中に密かに忍び込ませた狂気。淡々と進行していくストーリーの中で,それはじわじわと滲み出し・・・やがて戦慄の結末へ。しかも,その結末までもが何事もなかったかのように淡々と描かれているので思わず背筋がゾクッとします。 タイトル作「満願」をはじめ6つの作品で構成される短編集。そのいずれもが,どこにでもありそうな街を舞台に,どこにでも居そうな人々によって展開して行きます。が,話が進むにつれて,かすかな違和感が。普通に見えてどこか偏っている人,どこかズレている人・・・・それが確信に変わった時,狂気に満ちた犯罪の全貌が明らかになります。「過ぎたるは猶及ばざるが如し」とでも言うんでしょうか。人は思いが強ければ強いほど視野が狭くなり,時として信じられないようなことをしてしまう・・・誰にでもあり得そうなことだけにインパクトも強くなります。 特にタイトル作「満願」の展開と結末は見事で,思わず唸ってしまいました。「死人宿」は,決して後味の良い話ではないのですが,なぜかホッとするものが。「関守」は,『世にも奇妙な物語』に採用されそうな怖さ。その場を取り繕ったつもりが,因果応報,アダとなる「夜警」も個人的には引き込まれました。 何気ない日常生活の裏側に潜む狂気を淡々と描いている点で,ふと,思い出したのが,湊かなえ『望郷』。この作品が好きな方は本書もきっと気に入られると思います。 山本周五郎賞受賞も納得の傑作。お薦めします。 | ||||
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この作者の何冊かを読んで、綿密で面白い!と思う時と、神経質すぎんか?と思う時もあり、これは人気だしどっちかなーと読んでみましたが、これは、神経質なわりに人間味が大雑把で不健康。 要約して見せたほうが、人物の不幸さや禍々しさが際立って面白いという意図なのでしょうね。 好きな作品ではなかったです。 「登場人物全てが好きになれない」というのは、物語作りの方向性としてあり得ることだし、そういうコンセプトでヒット作を生み出した作家さんもおられますね。 でも私はこれは単に読後感が良く無く、得るものは無かったです。 とくに「柘榴」が、好きじゃない。 美男美女ってのはナルシストで色情狂だから不幸になっても仕方ないんですよ、という話に法律と神話を乗せて味わいがあるかのように書いているけど、人間味が浅過ぎて興ざめです。裸で鞭打ちあう姉妹に喜べというでしょうか。 ノーサンキューで、この作者の中では読み終わってからすぐ捨てた今のところ唯一の一冊です。 最近読んだこの作者の「いまさら翼」は良かったですよ。 | ||||
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特別、視覚的にグロテスクな描写があるわけでもないのに(皆無というわけではないが)、強い不快感が後々まで残るのは、これだけが1冊の中で明らかに異質だから。他はすべて暗いタッチながら謎解き小説の結構を備えており、一種の安定感があるのに対し、この作はまったく違う。しかも、他の作が皆狙い済ましたような技巧を仕掛けているだけに、この作のアモラルさに何ともいえないあざとさを感じさせてしまい、不快さが増幅されるのだ。これはおそらく計算ずくだと思う。 | ||||
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本書は米澤穂信氏による短編集。 ミステリ関連ランキングで三冠を達成したほか、山本周五郎賞を受賞している。 数年前に王様のブランチで紹介されたことがきっかけで、いつか読もうと思っていた作品。 内容は短編6編を収録したミステリ集と言われているが、ミステリっぽくないものも含まれている。 各編をざっと紹介すると以下の通り。 ■夜警 警察官に向いているとは言えない若い巡査。当直中に事件が発生し現場に向かう。 発砲と殉職の真相は? ■死人宿 失踪した恋人を追ってたどり着いた「死人宿」と呼ばれる山奥の温泉。 恋人から、今にも自殺しそうな客を探し出し救いたいと頼まれる。 発見された遺書を書いたのは、果たしてどの客なのか? ■柘榴 離婚する両親の親権争いのなか、放課後の中学校で秘密を共有する姉妹。 その意外な理由は? ■万灯 停滞する資源開発プロジェクトを打開するために犯罪を犯したビジネスマン。 捜査線上に自分が浮上することは決してあり得ないはずだ。 しかし男を追い詰めた意外なものとは? ■関守 「都市伝説」の取材のために訪れた伊豆の山道のドライブイン。 そこを切り盛りする話好きの老婆から聞かされた話。伝説の真相は? ■満願 殺人の有罪判決を受けたが「もういい」と控訴を取り下げ8年の刑を受け入れた女。 かつて下宿で世話になった若き弁護士は、そんな女にどこか釈然としない。 殺人の意外な真相は? 中でも個人的に面白いと思ったのは「万灯」である。 「万灯」は「謎の真相は?」という類のミステリではない。 どちらかというとサスペンス的な運びで、手に汗握る面白さがあった。 それに加えてラストで思わず唸ってしまう秀逸な作品。 どの作品も、時代は昭和40年代くらいで、ノリは暗め、重ためである。 また、登場人物も少なく特徴もないので、内容に集中しやすかったかもしれない。 いずれも短編であり、決して大事件を扱っているわけではないが、十分な読み応えがあった。 | ||||
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レビュー評価も高いので、期待しまくって購入。ただ、何だろう。どの物語も入れ込めず中途半端な形になり、正直、期待が大き過ぎたよう。たまにありますよね、作品のうまさとは別に、ここの出て来る登場人物が好きになれずなのか、作者の文体が自分にあっていないのか。 | ||||
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全ての物語の完成度が非常に高い。 全てのストーリーに、共通の軸はあるものの、実質的繋がりは無い。にも関わらず、次が気になる。まるで全て地続きの様に感じられる。 読み手の興味を惹くことに非常に長けているからだろうと思う。 作品そのもののシステムは、一つ目の物語「夜警」にて理解することは出来る。 だが、実際にそれに当てはめて2話3話と、予測しながら読み進めていても、予想外の角度から投げ込まれ、芯を外してくる。 作品の軸そのものも、非常に魅力的だった。 人間の影の部分を主に取り扱っている。 実際にその面を見ることは少いが、それらも含めて人間なのだというスタンスを、著者は全編において崩していない。 善悪で測る事の出来ない人間の底を、人間関係のみで展開していくのは、センスだなぁと思う。 読者が置いてきぼりになる事も無いので、手軽に大きなテーマに触れることが出来る。 非常にオススメ。 | ||||
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表題作の「満願」をたまたまNHKのスペシャルドラマで観て、原作を読みたいと思った。ドラマでは市川実日子の凛とした中にどこか影のある表情が印象的だった。そのほかの短編もあっと驚く結末ので、上質なミステリーになっており、そういうことかと何回も唸ってしまった。人間の心の奥底にある闇みたいなものを軽快な文章で描き出し、事件の真相へ導く。一つ一つの話が実に印象的で心にの語り続けている。 | ||||
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読後感の悪い短編を集めた短編集です 話の出来自体はいいです | ||||
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全六篇の内、とても気に入ったのが、四篇。 「夜警」:多様な人物像がだんだん明確になってきて謎が明かされていくのに引き込まれました。 「死人宿」:人それぞれの心が興味深く、先は分からなかったり死んでしまうので無かったりするのに余韻が残りました。 「関守」:推理物である以上にホラーでした。 「満願」:弁護士が謎について、犯人の動機について、長年考え続けて一つの結論に導かれる話です。心理を読み込んでの謎解きも秀逸ですが、二人の揺らがない思い、逆に時とともに変わっていく感情も絡んでいて、とても面白かったです。私はこれが一番。 それ以外の二篇は、 「柘榴」:姉妹の捻じれた感情が気持ちが悪かったです。 「万灯」:なぜか読み切れず。息が詰まるからかな。 | ||||
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NHKでドラマ化された「満願」のうち「夜警」を偶然見てしまい(途中から。)これは原作読みたいと思い買いました。 安田顕さんの演技はさすが、原作の雰囲気をこれでもかとばかりうまく表現していました。普通、口から離れたタバコからヨダレがつーっと糸を曳いたらNGだと思いますが、これをそのままOKにする演出はすごい。日頃「NHKのドラマは人の顔色が悪いタイプのやつが面白い」と思ってますがやっぱりそうでした。原作の小説はよく練り上げられたプロット、うまく回収される伏線、さすがです。時代設定も「ああ、こういう時代設定は『現代』じゃ○○や◇◇があるからダメだからか」というのがよくわかってニヤリとさせられます。ちなみに(テレビの話ばっかりですみません。)「満願」の舞台となる交番、セットにしてはいかにも交番らしくしかもちゃんと街中にあるし…と思い、画面にふと映ったいくつかのヒントから検索したら実際にあった交番(を利用した別の施設)でした。 | ||||
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同作者の作品は、他には追想五断章を読みましたが、それよりも大人なそしてダークなストーリーが多かったと思いました。それでリアリティがましたのか、ずっとスリルを感じながら読みました。どの話も無駄のないストーリー展開で、天才的に賢いエンディングばかりで大満足しました。この作者の本をもっと読みたいと思いました。 | ||||
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満願と万灯はまだよかったですが、夜警と関守は読んだ後バカバカしい気持ちになりました。 柘榴は頭の悪い私でも序盤でオチがわかる程度のレベル。 死人宿はその作中のセリフを免罪符にしているんでしょうが、最後の下りがとにかく酷かった。 | ||||
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後ろ(満願)から読まないと、途中で挫折すると思います。後半の3編は楽しめました。 | ||||
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人間の暗い部分のを核にした話の上手さ〔構成(伏線)、言葉選びの技法〕で、読むものを惹きつける。しかし後味はよくない。 | ||||
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最初の短編読んで、、「ん?」 次を読んで、、「へ??」って感じでした。後ろの2つはそこそこ面白かったですけど、、この短編集が凄く評価されてるのが謎。 | ||||
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