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(短編集)

満願



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【この小説が収録されている参考書籍】
満願
満願 (新潮文庫)

満願の評価: 7.14/10点 レビュー 21件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.14pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全21件 1~20 1/2ページ
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No.21:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

文学的でミステリアス、豪華な短編集

本書は6編の話をまとめた短編集です。
まず、そのどれもが文体が魅力的でした。主人公の心情、風景描写などに趣があり、詩や文学的な要素を感じ、味わうようにして一文一文読みました。
作者の本を最初に読んだのが『氷菓』だったので、その違いに驚かされました。氷菓の主人公、折木奉太郎が厨二病のような少年で、それに合わせたように氷菓は文体も気障な感じで、海堂尊を想起させました。私には合わないなと思って時間が空きましたが、作者、米澤穂信氏があらゆる文学賞で受賞しているのを知り、本書を手に取りました。
この文体の違いはなんだろうと驚きました。処女作だったので文体に洗練さがなかったのか、それとも、作者の想像する世の男子学生が浮世離れしているのか。とても興味深いです。
さて、私は本書では『夜警』と『万灯』がお気に入りでした。
第一章の夜警は、タイトルどおり警察小説。皆さんと同じくミステリ小説を好む私は、警察小説に苦手意識を持っています。テレビドラマによくある刑事ものは概して冤罪やら警察批判、政治家の汚職やらで二番煎じ、テレビの御意見番みたいな人は好むでしょうが、私はその手のものに辟易します。ところが、夜警はテレビでありがちなものと違う新鮮さがあります。人間向き不向きがあり、警察官に不向きな人が警察官になるとどうなるか、ミステリ要素もあり、おもしろいアプローチでした。

第四章の万灯もなかなかの傑作です。殺人の罪悪感、そして一度人を殺すと、次に殺すことの抵抗も減っていく。短いながら華麗に描かれ、何げない伏線、異国の相手とのビジネス交渉の難しさも詳述され、なんといっても綺麗な話の着地。とてもお見事でした。

三冠を獲得したのも納得の短編集でした。
今後も米澤作品を追っていきたいと思います。

bamboo
NU17PFML
No.20:
(8pt)

雰囲気が良い

米澤さんの短編は本当に面白い。雰囲気が本当に良い。ミステリーとしても話自体も短編と思えない位好きです。

MEI
GD5UZMNE
No.19:
(8pt)

満願の感想

短編集ながら、全てのストーリーが濃くて深いです。
全てのストーリーが読み応えありました。

kmak
0RVCT7SX
No.18:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

満願の感想

短編集でした。
ポイントは最後のオチですね。
いかに切れ味良いオチがあるのか、これが短編集のミソ。
1作目「夜警」や表題作の「満願」が警察関係で、どうしても横山秀夫氏の短編集と比較してしまう。
横山氏に比べると、若干見劣り。
どちらかというと、著者の「儚い羊たちの祝宴」に見られるあのブラック感が味わえる「柘榴」・「関守」あたりが当方には良かったですね。
まあ、可もなく不可も無く、というところでしょうか。

マッチマッチ
L6YVSIUN
No.17:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

多彩な技巧が光る、ヴァラエティに富んだ短編集

史上初の三冠で話題になった短編集。収録された6作品はすべて高レベルで、しかもそれぞれにジャンル・テイストが異なるというヴァラエティ豊かな短編ミステリー集である。
これだけ完成度が高い、しかもジャンルが異なる短編集は初めて読んだ。すべてのミステリー・ファンに先入観無しに読むことをオススメする。

iisan
927253Y1
No.16:
(6pt)

満願の感想

結構、イヤミスの要素が強い
嫌いではないが

mick
M6JVTZ3L
No.15:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

満願の感想

どの話もそれなりに面白かったと思います。
個人的には最初の警察官の話が一番良かったかな。分量と出来栄えのバランスというか、納得感があった感じがしました。
こんな感じの作品がたくさん読めるのかと期待したのですが、そこまででもなかったような。


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マー君
S2HJR096
No.14:
(6pt)

想像以上に楽しめました

以前に「氷菓」を読んで、この作家はもういいやと1作品だけで読まず嫌いになっていた。けれどもこの作品は氷菓と全く違い、稚拙な印象が全く無かった。それだけテクニックがあり、いろんな書き方ができるということなのだろう。短編のどの作品もおどろおどろしい雰囲気が文体から伝わってきた。とても奇妙な物語の集まった1冊だ。

時間軸を行ったり来たりする形はとても良かったのではないか。「夜警」では警察官が殉職した葬儀から始まり、警察官という職に就くところから死に至るまでを回想し、そして結末へ。「万灯」も人を殺めたことで裁かれているという記述から始まり、出来事を回想する。「満願」も構成は似たような形だ。

どの作品も少し突飛な気はするが、ミステリとしての面白さは十分あった。

陰気な私は地球を回さない
L1K3MG03
No.13:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

とても面白い。

「満願」には感動した。

わたろう
0BCEGGR4
No.12:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(3pt)

何故三冠?

この作品が何故三冠を取るのか、よくわからない。

げっこー
0O4JET2I
No.11:
(8pt)

満願の感想


▼以下、ネタバレ感想

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松千代
5ZZMYCZT
No.10:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)
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満願の感想

面白かったです。
この方の作品の良さは「落とされるところに落とされる」ではないでしょうか。
背景描写や全体像が本当に秀逸で、短編集ではありますが一つ一つの作品に読み応えがあります。

ぺこりん12
M5MH63SF
No.9:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

満願の感想

タイトル作である「満願」を含む6作品の短編集です。
米穂さんの短編集は「追想五断章」といい「儚い羊たちの祝宴」といい、強烈なインパクトがありました。
この作品も、この2作同様に凄いです。この作者さんの短編集は凄い、ホントに凄い。
タイトルからも想像がつくと思いますが、人間の「願い」をテーマにしているおり、これが何れも第三者を巻き込む「願い」なんですね。
こうなってくると、人間ってやっぱり利己的なんだと思いました。
で、騙される側というか、勘違いしている側というか、知らぬは◯◯ばかりなり、の◯◯にあたる人物の一人称描写なんですよね。
◯◯さんと一緒に騙されて、最後に相手の本性が見えてラストでビックリ、っていうパターンです。
「後味の悪さ」ってやつは健在で、後からジワジワくる系ですね。
で、大技じゃないんですよね。
ちょとした「誤認」を大きなインパクトにして読者に叩きつける感じです。
「古典部シリーズ」と同じ作者の作品とは思えない、なんて思ってたんですけど、普通なら見逃してしまいそうな小事に着目して、そこからひっくり返すっていう点では、つながってるっていうか同じなのかな、って考えを改めさせられました。

梁山泊
MTNH2G0O
No.8:4人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)
【ネタバレかも!?】 (7件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

満願の感想

短編集。
6つのお話が入ってます。
それぞれ1文にしてみました。

「夜警」
交番勤務の部下は勇敢な警察だったのか?
「死人宿」
元恋人をやっと見つけたら、死人宿の女将さんだった。
「柘榴」
私はなんとしてでも手に入れたいものがある。
「万灯」
罪を犯した私は裁かれている。
「関守」
“何か”があるから気をつけろ。
「満願」
憧れの女性が殺害した理由とは。

大雑把にしたら、こんな感じのお話でした。
気になる方は読んでみてください。
話はしっかりと作られており、オチもきちんとあります。
あとは、好みの問題だと思われます。
個人的には「関守」が好きです。


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りゅかさん
DSQDHULA
No.7:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

満願の感想

同作家の短編集『儚い羊たちの祝宴』のテイストを持った短編集です。
正直、儚い羊たち~程のゾクりとするような作品はなかったのですが、
収録作6作品とも全て読みやすく丁寧なつくりで楽しめました。

歌舞伎蝶
LMC3R9P9
No.6:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

満願の感想

第27回山本周五郎賞受賞作。言うまでもなく、各ランキングで1位総なめのノンシリーズ短編集です。作者の持ち味は後味の悪さで有りますが、本作もいかんなく発揮されていますね。全作に共通するのは、一人称で書かれている事。他の人が何考えているか全くわからない所に、サスペンスやホラーのテイストが合うのでしょうね。落ち着かない気持ちで読んでいました。気に入ったのは「夜警」、オチはありふれた物ながら、キャラ造形と話の進め方で読ませる。嫌いなのは「石榴」、こう言うエロティシズムは要らない、どちらが望んでもコレはダメ。

なおひろ
R1UV05YV
No.5:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

満願の感想

ずっと読みたかった本です。短編集だったのですね。
短編集は結末部にキレが必要で、単なる謎の解答では物足りなく感じます。
その点で、この本のインパクトは期待した割に強くなかったです。

Hidezo
GX0TU62Y
No.4:4人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

満願の感想

満願とは氏のことで今はとても旬な作家と云うことになるでしょう。六つの短編が収められたこの本、それぞれ味も色彩も違う内容ですが、高い位置での水準を保った作品であると思います。
熟成された文章とシャープな感性で深みのある物語を見せてくれます。ただ、短編集であり、この年に他の作家が出した本はどのような内容なのかすべて熟知している訳ではありませんが、他に抜きんでて
これがベストワンと云うのはどうなんでしょう。大人の事情などがあったのでしょうか。と、こう書いても別に貶している訳ではなく、楽しめる一冊であることに変わりません。
着想の妙から描いたミステリ仕立ての大人の絵本といった感じです。好みから言えば「関守」で安っぽい話からホラー風味とミステリ的手法を上手く融合させていて似たような話とは一味違う一篇になっていると思います。
「死人宿」もそういった裏の事情が隠された場所がいかにもありそうに見えて妙なリアル感を覚えました。長編とは違い短編集ですから根を詰めて読むこともしなくて良いので気分的に楽だということもあります。
さらっと読める内容と相まって気分転換には良い一冊でした。ただ、しつこいですがこの本に負けた他の本はもっとしっかりしなくてはいけません。他の作家さんは打倒満願の心意気を示してください。

ニコラス刑事
25MT9OHA
No.3:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

一つ一つが

重量感のある短編集。
それぞれのドラマがずっしりと心に響いて来ます。

J.M
5N544G8O
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

満願の感想

短編でうまくできているが
とりたてて 良い作品があるわけでもなく
悪いわけでもない

jethro tull
1MWR4UH4

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