貴婦人として死す

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貴婦人として死すの評価:

4.14/5点 レビュー 22件。 B ランク

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平均点4.14pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全42件 21〜40 2/3ページ
No.22
(5pt)

久々にカーを堪能できました

1943年発表の本作品は、カーター・ディクスン名義の作品としては、18作目。
この名義ではお馴染みの名探偵、ヘンリー・メリヴェール卿が推理を披露する、本格ミステリ。

じつは、ディクスン・カーの作品は、カーター・ディクスン名義の作品も含め、「傑作」や「佳作」と呼ばれているものは、あらかた読みつくしてしまいました。
このため、今後は、後期に腕を振るった歴史ミステリを読んでいこうかと思っていたのですが、ネット内を巡っていくうちに、本作品が、「絶版になっているとは信じられない傑作」らしいということに気づき、今回の読書となりました。

著者お得意の不可能犯罪を扱った本作品では、いわゆる「足跡トリック」が使われています。

舞台は、イギリス北部のデヴォン州の人里離れた場所にあるバンガロー<いこい荘>。
この裏庭を出ると、海を望む断崖絶壁<恋人たちの身投げ場>への一本道がある。
ある夜、<いこい荘>の当主、アレック・ウェインライトのもとへ、リューク・クロックスリー医師が訪問すると、そこには、アレックの妻、リタ(題名の「貴婦人」)と、リタの愛人と目されるバリー・サリヴァンがいた。
途中で、リタが裏口から出ていき、後を追うバリー。
ふたりが戻ってこないのを不審に思ったクロックスリー医師が、裏庭に出てみると、そこには、ふたりの足跡が点々とついており、断崖絶壁で途切れていた…。
二日後、ふたりの死体が海岸に上がる。
ふたりは至近距離から拳銃で撃たれており、その拳銃は、何と、<いこい荘>から半マイルも離れた街中に落ちているのが発見されたのだった──。

本格ミステリ好きなら、一体どんなトリックが?と興味をそそられるに違いありません。
かく言う私もそのとおり。
傑作として名高い雪密室の「白い僧院の殺人」(1934年)の「足跡トリック」に勝るとも劣らない技巧を凝らしたトリックが明かされ、大満足の逸品でした。

犯行の重要な目撃者であるクロックスリー医師の一人称視点で描かれる本作品、この医師がヘンリー・メリヴェール卿も目を瞠るほどの推理力を発揮するという趣向もなかなか楽しく感じられます。
ただ、多くの作品に見られる怪奇趣味やドタバタは薄めで、著者らしいアクの強さには欠けるかもしれませんが、やはり本格ミステリの命である「トリックが秀逸」な点は、評価したいところです。
冒頭にも記したように、「絶版になっているとは信じられない傑作」であると感じています。
貴婦人として死す (1959年) (世界探偵小説全集) Amazon書評・レビュー: 貴婦人として死す (1959年) (世界探偵小説全集)より
B000JASN96
No.21
(5pt)

久々にカーを堪能できました

1943年発表の本作品は、カーター・ディクスン名義の作品としては、18作目。
この名義ではお馴染みの名探偵、ヘンリー・メリヴェール卿が推理を披露する、本格ミステリ。

じつは、ディクスン・カーの作品は、カーター・ディクスン名義の作品も含め、「傑作」や「佳作」と呼ばれているものは、あらかた読みつくしてしまいました。
このため、今後は、後期に腕を振るった歴史ミステリを読んでいこうかと思っていたのですが、ネット内を巡っていくうちに、本作品が、「絶版になっているとは信じられない傑作」らしいということに気づき、今回の読書となりました。

著者お得意の不可能犯罪を扱った本作品では、いわゆる「足跡トリック」が使われています。

舞台は、イギリス北部のデヴォン州の人里離れた場所にあるバンガロー<いこい荘>。
この裏庭を出ると、海を望む断崖絶壁<恋人たちの身投げ場>への一本道がある。
ある夜、<いこい荘>の当主、アレック・ウェインライトのもとへ、リューク・クロックスリー医師が訪問すると、そこには、アレックの妻、リタ(題名の「貴婦人」)と、リタの愛人と目されるバリー・サリヴァンがいた。
途中で、リタが裏口から出ていき、後を追うバリー。
ふたりが戻ってこないのを不審に思ったクロックスリー医師が、裏庭に出てみると、そこには、ふたりの足跡が点々とついており、断崖絶壁で途切れていた…。
二日後、ふたりの死体が海岸に上がる。
ふたりは至近距離から拳銃で撃たれており、その拳銃は、何と、<いこい荘>から半マイルも離れた街中に落ちているのが発見されたのだった──。

本格ミステリ好きなら、一体どんなトリックが?と興味をそそられるに違いありません。
かく言う私もそのとおり。
傑作として名高い雪密室の「白い僧院の殺人」(1934年)の「足跡トリック」に勝るとも劣らない技巧を凝らしたトリックが明かされ、大満足の逸品でした。

犯行の重要な目撃者であるクロックスリー医師の一人称視点で描かれる本作品、この医師がヘンリー・メリヴェール卿も目を瞠るほどの推理力を発揮するという趣向もなかなか楽しく感じられます。
ただ、多くの作品に見られる怪奇趣味やドタバタは薄めで、著者らしいアクの強さには欠けるかもしれませんが、やはり本格ミステリの命である「トリックが秀逸」な点は、評価したいところです。
冒頭にも記したように、「絶版になっているとは信じられない傑作」であると感じています。
貴婦人として死す (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 貴婦人として死す (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U3SM
No.20
(5pt)

久々にカーを堪能できました

1943年発表の本作品は、カーター・ディクスン名義の作品としては、18作目。
この名義ではお馴染みの名探偵、ヘンリー・メリヴェール卿が推理を披露する、本格ミステリ。

じつは、ディクスン・カーの作品は、カーター・ディクスン名義の作品も含め、「傑作」や「佳作」と呼ばれているものは、あらかた読みつくしてしまいました。
このため、今後は、後期に腕を振るった歴史ミステリを読んでいこうかと思っていたのですが、ネット内を巡っていくうちに、本作品が、「絶版になっているとは信じられない傑作」らしいということに気づき、今回の読書となりました。

著者お得意の不可能犯罪を扱った本作品では、いわゆる「足跡トリック」が使われています。

舞台は、イギリス北部のデヴォン州の人里離れた場所にあるバンガロー<いこい荘>。
この裏庭を出ると、海を望む断崖絶壁<恋人たちの身投げ場>への一本道がある。
ある夜、<いこい荘>の当主、アレック・ウェインライトのもとへ、リューク・クロックスリー医師が訪問すると、そこには、アレックの妻、リタ(題名の「貴婦人」)と、リタの愛人と目されるバリー・サリヴァンがいた。
途中で、リタが裏口から出ていき、後を追うバリー。
ふたりが戻ってこないのを不審に思ったクロックスリー医師が、裏庭に出てみると、そこには、ふたりの足跡が点々とついており、断崖絶壁で途切れていた…。
二日後、ふたりの死体が海岸に上がる。
ふたりは至近距離から拳銃で撃たれており、その拳銃は、何と、<いこい荘>から半マイルも離れた街中に落ちているのが発見されたのだった──。

本格ミステリ好きなら、一体どんなトリックが?と興味をそそられるに違いありません。
かく言う私もそのとおり。
傑作として名高い雪密室の「白い僧院の殺人」(1934年)の「足跡トリック」に勝るとも劣らない技巧を凝らしたトリックが明かされ、大満足の逸品でした。

犯行の重要な目撃者であるクロックスリー医師の一人称視点で描かれる本作品、この医師がヘンリー・メリヴェール卿も目を瞠るほどの推理力を発揮するという趣向もなかなか楽しく感じられます。
ただ、多くの作品に見られる怪奇趣味やドタバタは薄めで、著者らしいアクの強さには欠けるかもしれませんが、やはり本格ミステリの命である「トリックが秀逸」な点は、評価したいところです。
冒頭にも記したように、「絶版になっているとは信じられない傑作」であると感じています。
貴婦人として死す (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-3) Amazon書評・レビュー: 貴婦人として死す (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-3)より
4150704031
No.19
(3pt)

最後まで読者は離さないけど…

確かに作品としては
最後まで犯人がわからないですし
犯人を推理しようとしても
提示されるヒントが特に見当たらないので
犯人すら思い浮かべられません。

さすがにこの事件では
あのH・M卿の推理も
さえわたりません。
事件が事件です。
「不可能犯罪」だから仕方ありませんね。

それと結末部は…
これはカーの作品を読みこなしている
人には賛否両論者になるでしょう。
新鮮と映るか、
それともこの領分は別の探偵だろうが!
と映ってしまうか。

まあ悪くはないのですが
評価は分かれる作品です。
貴婦人として死す (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 貴婦人として死す (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U3SM
No.18
(3pt)

最後まで読者は離さないけど…

確かに作品としては最後まで犯人がわからないですし犯人を推理しようとしても提示されるヒントが特に見当たらないので犯人すら思い浮かべられません。さすがにこの事件ではあのH・M卿の推理もさえわたりません。事件が事件です。「不可能犯罪」だから仕方ありませんね。それと結末部は…これはカーの作品を読みこなしている人には賛否両論者になるでしょう。新鮮と映るか、それともこの領分は別の探偵だろうが!と映ってしまうか。まあ悪くはないのですが評価は分かれる作品です。
貴婦人として死す (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-3) Amazon書評・レビュー: 貴婦人として死す (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-3)より
4150704031
No.17
(3pt)

最後まで読者は離さないけど…

確かに作品としては
最後まで犯人がわからないですし
犯人を推理しようとしても
提示されるヒントが特に見当たらないので
犯人すら思い浮かべられません。
さすがにこの事件では
あのH・M卿の推理も
さえわたりません。
事件が事件です。
「不可能犯罪」だから仕方ありませんね。
それと結末部は…
これはカーの作品を読みこなしている
人には賛否両論者になるでしょう。
新鮮と映るか、
それともこの領分は別の探偵だろうが!
と映ってしまうか。
まあ悪くはないのですが
評価は分かれる作品です。
貴婦人として死す (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-3) Amazon書評・レビュー: 貴婦人として死す (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-3)より
4150704031
No.16
(5pt)

巧緻な《足跡》トリックと、苦く皮肉な人間ドラマ

年老いた元数学教授の若き妻・リタと、アメリカ人の美青年・サリヴァン。
二人は、いつしか人目を忍ぶ仲となり、やがて破局を迎えることになる。

リタが住むバンガローから絶壁に向かう二筋の足跡
を残し、リタとサリヴァンは、忽然と姿を消してしまう。

思い余った恋人達の、ありふれた心中事件かと思われたのだが、
二日後に発見された二人の死体には、なぜか銃痕があり……。

  本作のメイントリックは、目撃者と捜査陣、それぞれ
  に向けて仕組まれた、二段構えの《足跡》トリック。

  二つのトリックは、互いに補強し合うことで見事に関係者を欺瞞しているのですが、
  断崖という特殊なロケーションも、トリックを成立させるための必須の構成要素と
  して選ばれています(一見無意味に思える、電話線の切断と車のガソリンの抜き
  取り、といった工作に込められた周到な意図にも脱帽)。

  ところで、本作の大部分は、事件の関係者である、
  年老いた医師の手記、という体裁となっています。

  医者を語り手に設定することで、読者に××を意識させるカーの企みは、心憎いまでに
  図に当たっていますが、その騙りのテクニックによって、真犯人を隠蔽するだけでなく、
  苦く、やりきれない真相を、結末で浮かび上がらせているのが、きわめて秀逸です。

  本作は、オカルト色を排したカー作品の中では、トリックの構築度、皮肉な人間ドラマといった点
  で群を抜いており、個人的には、世評が高い『皇帝のかぎ煙草入れ』よりも、上だと感じました。
貴婦人として死す (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 貴婦人として死す (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U3SM
No.15
(5pt)

オカルト色を排したカー作品の中では、最高傑作

年老いた元数学教授の若き妻・リタと、アメリカ人の美青年・サリヴァン。
二人は、いつしか人目を忍ぶ仲となり、やがて破局を迎えることになる。
リタが住むバンガローから絶壁に向かう二筋の足跡
を残し、リタとサリヴァンは、忽然と姿を消してしまう。
思い余った恋人達の、ありふれた心中事件かと思われたのだが、
二日後に発見された二人の死体には、なぜか銃痕があり……。
  本作のメイントリックは、目撃者と捜査陣、それぞれ
  に向けて仕組まれた、二段構えの《足跡》トリック。
  二つのトリックは、互いに補強し合うことで見事に関係者を欺瞞しているのですが、
  断崖という特殊なロケーションも、トリックを成立させるための必須の構成要素と
  して選ばれています(一見無意味に思える、電話線の切断と車のガソリンの抜き
  取り、といった工作に込められた周到な意図にも脱帽)。
  ところで、本作の大部分は、事件の関係者である、
  年老いた医師の手記、という体裁となっています。
  医者を語り手に設定することで、読者に××を意識させるカーの企みは、心憎いまでに
  図に当たっていますが、その騙りのテクニックによって、真犯人を隠蔽するだけでなく、
  苦く、やりきれない真相を、結末で浮かび上がらせているのが、きわめて秀逸です。
  本作は、オカルト色を排したカー作品の中では、トリックの構築度、皮肉な人間ドラマといった点
  で群を抜いており、個人的には、世評が高い『皇帝のかぎ煙草入れ』よりも、上だと感じました。
貴婦人として死す (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 貴婦人として死す (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U3SM
No.14
(5pt)

《足跡》テーマの傑作

年老いた元数学教授の若き妻・リタと、アメリカ人の美青年・サリヴァン。
二人は、いつしか人目を忍ぶ仲となり、やがて破局を迎えることになる。
リタが住むバンガローから絶壁に向かう二筋の足跡
を残し、リタとサリヴァンは、忽然と姿を消してしまう。
思い余った恋人達の、ありふれた心中事件かと思われたのだが、
二日後に発見された二人の死体には、なぜか銃痕があり……。
  本作のメイントリックは、目撃者と捜査陣、それぞれ
  に向けて仕組まれた、二段構えの《足跡》トリック。
  二つのトリックは、互いに補強し合うことで見事に関係者を欺瞞しているのですが、
  断崖という特殊なロケーションも、トリックを成立させるための必須の構成要素と
  して選ばれています(一見無意味に思える、電話線の切断と車のガソリンの抜き
  取り、といった工作に込められた周到な意図にも脱帽)。
  ところで、本作の大部分は、事件の関係者である、
  年老いた医師の手記、という体裁となっています。
  医者を語り手に設定することで、読者に××を意識させるカーの企みは、心憎いまでに
  図に当たっていますが、その騙りのテクニックによって、真犯人を隠蔽するだけでなく、
  苦く、やりきれない真相を、結末で浮かび上がらせているのが、きわめて秀逸です。
  本作は、オカルト色を排したカー作品の中では、トリックの構築度、皮肉な人間ドラマといった点
  で群を抜いており、個人的には、世評が高い『皇帝のかぎ煙草入れ』よりも、上だと感じました。
貴婦人として死す (1959年) (世界探偵小説全集) Amazon書評・レビュー: 貴婦人として死す (1959年) (世界探偵小説全集)より
B000JASN96
No.13
(5pt)

巧緻な《足跡》トリックと、苦く皮肉な人間ドラマ

年老いた元数学教授の若き妻・リタと、アメリカ人の美青年・サリヴァン。
二人は、いつしか人目を忍ぶ仲となり、やがて破局を迎えることになる。
リタが住むバンガローから絶壁に向かう二筋の足跡
を残し、リタとサリヴァンは、忽然と姿を消してしまう。
思い余った恋人達の、ありふれた心中事件かと思われたのだが、
二日後に発見された二人の死体には、なぜか銃痕があり……。
  本作のメイントリックは、目撃者と捜査陣、それぞれ
  に向けて仕組まれた、二段構えの《足跡》トリック。
  二つのトリックは、互いに補強し合うことで見事に関係者を欺瞞しているのですが、
  断崖という特殊なロケーションも、トリックを成立させるための必須の構成要素と
  して選ばれています(一見無意味に思える、電話線の切断と車のガソリンの抜き
  取り、といった工作に込められた周到な意図にも脱帽)。
  ところで、本作の大部分は、事件の関係者である、
  年老いた医師の手記、という体裁となっています。
  医者を語り手に設定することで、読者に××を意識させるカーの企みは、心憎いまでに
  図に当たっていますが、その騙りのテクニックによって、真犯人を隠蔽するだけでなく、
  苦く、やりきれない真相を、結末で浮かび上がらせているのが、きわめて秀逸です。
  本作は、オカルト色を排したカー作品の中では、トリックの構築度、皮肉な人間ドラマといった点
  で群を抜いており、個人的には、世評が高い『皇帝のかぎ煙草入れ』よりも、上だと感じました。
貴婦人として死す (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-3) Amazon書評・レビュー: 貴婦人として死す (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-3)より
4150704031
No.12
(5pt)

大好きな作品。読者を良い意味でペテンにかけてます。

これをカーの最高傑作群に入れる人は余りいないかも知れない。
 でも自分はこれが好き!
 何と言ってもこの小説の最大のウリは犯人の意外性にある。
 特定の作家は何作か読むと特定のパターンを発見するものである。で、当然あるんですよ、カーにも。そう言った傾向を勘案し、犯人を当てたりもするんですがね(卑怯とは言わないでほしい。そうでもしないとカーは犯人が当たらないんだもの)、この作品ではそう言った姑息な読者に天誅がまってます。しかも、その傾向を(姑息な方法を使って)守りながら……。
 あんたらが姑息な手を使うなら、自分も使わせてもらったよ、というカーの高笑いが聞こえてきそう……。
 と、言うわけで、この作品は、カーの作品を五作以上、できれば十作ほど読んだ後だとひっくり返ること請け合いです。
 いやあ……、びっくりしたなぁ……。
貴婦人として死す (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 貴婦人として死す (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U3SM
No.11
(5pt)

大好きな作品。読者を良い意味でペテンにかけてます。

これをカーの最高傑作群に入れる人は余りいないかも知れない。
 でも自分はこれが好き!
 何と言ってもこの小説の最大のウリは犯人の意外性にある。
 特定の作家は何作か読むと特定のパターンを発見するものである。で、当然あるんですよ、カーにも。そう言った傾向を勘案し、犯人を当てたりもするんですがね(卑怯とは言わないでほしい。そうでもしないとカーは犯人が当たらないんだもの)、この作品ではそう言った姑息な読者に天誅がまってます。しかも、その傾向を(姑息な方法を使って)守りながら……。
 あんたらが姑息な手を使うなら、自分も使わせてもらったよ、というカーの高笑いが聞こえてきそう……。
 と、言うわけで、この作品は、カーの作品を五作以上、できれば十作ほど読んだ後だとひっくり返ること請け合いです。
 いやあ……、びっくりしたなぁ……。
貴婦人として死す (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-3) Amazon書評・レビュー: 貴婦人として死す (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-3)より
4150704031
No.10
(5pt)

大好きな作品。読者を良い意味でペテンにかけてます。

これをカーの最高傑作群に入れる人は余りいないかも知れない。
 でも自分はこれが好き!
 何と言ってもこの小説の最大のウリは犯人の意外性にある。
 特定の作家は何作か読むと特定のパターンを発見するものである。で、当然あるんですよ、カーにも。そう言った傾向を勘案し、犯人を当てたりもするんですがね(卑怯とは言わないでほしい。そうでもしないとカーは犯人が当たらないんだもの)、この作品ではそう言った姑息な読者に天誅がまってます。しかも、その傾向を(姑息な方法を使って)守りながら……。
 あんたらが姑息な手を使うなら、自分も使わせてもらったよ、というカーの高笑いが聞こえてきそう……。
 と、言うわけで、この作品は、カーの作品を五作以上、できれば十作ほど読んだ後だとひっくり返ること請け合いです。
 いやあ……、びっくりしたなぁ……。
貴婦人として死す (1959年) (世界探偵小説全集) Amazon書評・レビュー: 貴婦人として死す (1959年) (世界探偵小説全集)より
B000JASN96
No.9
(5pt)

メリヴェール卿

カーの作品の登場人物で、フェル博士と、メリヴェール卿はまるで同一人物で、
どちらもユーモアがあって楽しくて、それでいて話は殺人事件で、と読んでてほんとに
魅力があります。
貴婦人として死す (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 貴婦人として死す (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U3SM
No.8
(5pt)

メリヴェール卿

カーの作品の登場人物で、フェル博士と、メリヴェール卿はまるで同一人物で、
どちらもユーモアがあって楽しくて、それでいて話は殺人事件で、と読んでてほんとに
魅力があります。
貴婦人として死す (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-3) Amazon書評・レビュー: 貴婦人として死す (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-3)より
4150704031
No.7
(5pt)

メリヴェール卿

カーの作品の登場人物で、フェル博士と、メリヴェール卿はまるで同一人物で、
どちらもユーモアがあって楽しくて、それでいて話は殺人事件で、と読んでてほんとに
魅力があります。
貴婦人として死す (1959年) (世界探偵小説全集) Amazon書評・レビュー: 貴婦人として死す (1959年) (世界探偵小説全集)より
B000JASN96
No.6
(4pt)

貴婦人の誇りが煌く傑作

原題の「Lady」を「貴婦人」と訳した初訳者は褒められてしかるべきだろう。これによって「貴婦人としての誇りを持って、私は死を選ぶ」という決意表明に繋がり、犯人の「夫人は不倫相手と心中した」と思わせたいという意図と見事に合致するからである。しかし、皮肉な事に拳銃が"心中場所"と離れた場所で見つかり、殺人事件の解明へと話は移る。

夫人の家から海に繋がる崖までの足跡が本書のテーマで、いわゆる"雪の上の足跡もの"(本作では雪は出てこないが)である。そして、事件を主要登場人物である医師の手記の形で表している点が作者の工夫である。この手法のメリットは手記の書き手にとっての真実を書けば良い点で、それが絶対的真実である必要がない事である。カーはこの手法を良く使う。そして、事件を解決する鍵はこの手記の中にさりげなく書かれているのである。カーの技巧が光る。

カーの作品で"雪の上の足跡もの"と言うと「白い僧院の殺人」が代表作と思われているが、本作はそれに優るとも劣らない傑作。
貴婦人として死す (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 貴婦人として死す (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U3SM
No.5
(4pt)

貴婦人の誇りが煌く傑作

原題の「Lady」を「貴婦人」と訳した初訳者は褒められてしかるべきだろう。これによって「貴婦人としての誇りを持って、私は死を選ぶ」という決意表明に繋がり、犯人の「夫人は不倫相手と心中した」と思わせたいという意図と見事に合致するからである。しかし、皮肉な事に拳銃が"心中場所"と離れた場所で見つかり、殺人事件の解明へと話は移る。

夫人の家から海に繋がる崖までの足跡が本書のテーマで、いわゆる"雪の上の足跡もの"(本作では雪は出てこないが)である。そして、事件を主要登場人物である医師の手記の形で表している点が作者の工夫である。この手法のメリットは手記の書き手にとっての真実を書けば良い点で、それが絶対的真実である必要がない事である。カーはこの手法を良く使う。そして、事件を解決する鍵はこの手記の中にさりげなく書かれているのである。カーの技巧が光る。

カーの作品で"雪の上の足跡もの"と言うと「白い僧院の殺人」が代表作と思われているが、本作はそれに優るとも劣らない傑作。
貴婦人として死す (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-3) Amazon書評・レビュー: 貴婦人として死す (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-3)より
4150704031
No.4
(4pt)

貴婦人の誇りが煌く傑作

原題の「Lady」を「貴婦人」と訳した初訳者は褒められてしかるべきだろう。これによって「貴婦人としての誇りを持って、私は死を選ぶ」という決意表明に繋がり、犯人の「夫人は不倫相手と心中した」と思わせたいという意図と見事に合致するからである。しかし、皮肉な事に拳銃が"心中場所"と離れた場所で見つかり、殺人事件の解明へと話は移る。

夫人の家から海に繋がる崖までの足跡が本書のテーマで、いわゆる"雪の上の足跡もの"(本作では雪は出てこないが)である。そして、事件を主要登場人物である医師の手記の形で表している点が作者の工夫である。この手法のメリットは手記の書き手にとっての真実を書けば良い点で、それが絶対的真実である必要がない事である。カーはこの手法を良く使う。そして、事件を解決する鍵はこの手記の中にさりげなく書かれているのである。カーの技巧が光る。

カーの作品で"雪の上の足跡もの"と言うと「白い僧院の殺人」が代表作と思われているが、本作はそれに優るとも劣らない傑作。
貴婦人として死す (1959年) (世界探偵小説全集) Amazon書評・レビュー: 貴婦人として死す (1959年) (世界探偵小説全集)より
B000JASN96
No.3
(5pt)

美しい足跡の謎

崖へ続く、二人の足跡
それは絶壁まで行くとそこで途切れていた
道を踏み外した恋の果て
二人は心中したのでしょうか?
と全編を覆う足跡トリック
そして、ミスディレクションを誘うが
あからさまにヒントが書き込まれている文章
どこをとっても非はないといえます
貴婦人として死す (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 貴婦人として死す (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U3SM