貴婦人として死す
評判
貴婦人として死すの評価:
4.14/5点 レビュー 22件。 B ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全42件 21〜40 2/3ページ
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貴婦人として死すの評価:
4.14/5点 レビュー 22件。 B ランク
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この名義ではお馴染みの名探偵、ヘンリー・メリヴェール卿が推理を披露する、本格ミステリ。
じつは、ディクスン・カーの作品は、カーター・ディクスン名義の作品も含め、「傑作」や「佳作」と呼ばれているものは、あらかた読みつくしてしまいました。
このため、今後は、後期に腕を振るった歴史ミステリを読んでいこうかと思っていたのですが、ネット内を巡っていくうちに、本作品が、「絶版になっているとは信じられない傑作」らしいということに気づき、今回の読書となりました。
著者お得意の不可能犯罪を扱った本作品では、いわゆる「足跡トリック」が使われています。
舞台は、イギリス北部のデヴォン州の人里離れた場所にあるバンガロー<いこい荘>。
この裏庭を出ると、海を望む断崖絶壁<恋人たちの身投げ場>への一本道がある。
ある夜、<いこい荘>の当主、アレック・ウェインライトのもとへ、リューク・クロックスリー医師が訪問すると、そこには、アレックの妻、リタ(題名の「貴婦人」)と、リタの愛人と目されるバリー・サリヴァンがいた。
途中で、リタが裏口から出ていき、後を追うバリー。
ふたりが戻ってこないのを不審に思ったクロックスリー医師が、裏庭に出てみると、そこには、ふたりの足跡が点々とついており、断崖絶壁で途切れていた…。
二日後、ふたりの死体が海岸に上がる。
ふたりは至近距離から拳銃で撃たれており、その拳銃は、何と、<いこい荘>から半マイルも離れた街中に落ちているのが発見されたのだった──。
本格ミステリ好きなら、一体どんなトリックが?と興味をそそられるに違いありません。
かく言う私もそのとおり。
傑作として名高い雪密室の「白い僧院の殺人」(1934年)の「足跡トリック」に勝るとも劣らない技巧を凝らしたトリックが明かされ、大満足の逸品でした。
犯行の重要な目撃者であるクロックスリー医師の一人称視点で描かれる本作品、この医師がヘンリー・メリヴェール卿も目を瞠るほどの推理力を発揮するという趣向もなかなか楽しく感じられます。
ただ、多くの作品に見られる怪奇趣味やドタバタは薄めで、著者らしいアクの強さには欠けるかもしれませんが、やはり本格ミステリの命である「トリックが秀逸」な点は、評価したいところです。
冒頭にも記したように、「絶版になっているとは信じられない傑作」であると感じています。