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“文学少女”と死にたがりの道化(ピエロ)



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【この小説が収録されている参考書籍】
“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)

“文学少女”と死にたがりの道化(ピエロ)の評価: 3.94/5点 レビュー 64件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.94pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全64件 41~60 3/4ページ
No.24:
(5pt)

意外なヒロイン

肌が白くて華奢でお人形さんのようにほっそりした綺麗なお嬢さん
口癖は「私は文学少女よ」
何とも魅力的なヒロイン・遠子先輩と繊細でどこか我侭な主人公・井上心葉
この二人を中心とした物語

文学が好きで本を食べてしまう女の子というのは、意表を突かれたヒロインですが
それを差し置いても彼女は魅力的です。
パイプ椅子に体育座りするなど、お行儀が悪いが、それも彼女の魅力を引き立てている。

太宰治の「人間失格」をモチーフとして、「死にたがりの道化」は物語が進んでいきます
過去にあった弓道部員の自殺がきっかけでその謎が明かされていく。
展開としても面白いと思います
“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)Amazon書評・レビュー:“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)より
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No.23:
(3pt)

太宰さんに捧ぐ。

初作品でも無いのにちょっと文章がこなれて
いないような感じをうけました。
 シリーズ化しているようなので続けて読んで行きたい
と思います。このシリーズから入って作中の文学作品
に興味を持つ方も多いと思います。作者なりの文学作品
の解釈といった感じの作品です。
 あとがきで、太宰を読んだ事が無いと告白している
作者は、正直なのか、今はそういう時代なのか。。。
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No.22:
(1pt)

うーん

評価が非常に高かったので期待してましたが拍子抜けです
ヒロインが本のうんちくを垂れてるとことかとりあえずは読みましたが面倒というか・・・
事件も最終的にうやむやになって終わってしまった感じがしました

期待してたのにがっかりです。
そんな感じかたをした方は結構いるのではないでしょうか
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No.21:
(5pt)

文学少女

これは、本好きなら、遠子先輩の語る本についてニヤニヤできるだろう。

そして、この本を読み終わった時、この文学少女と死にたがりの道化というタイトルに本当に感じたことをどういう意味かを見出だせ、電撃が脳を駆け抜けたのだ。

ライトノベルというジャンルを読んできて、最近クソみたいなやつばかりを買ってしまったことを後悔していたが、これは素晴らしすぎました。
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No.20:
(2pt)

「人間失格」が面白いのでは? 

作品のかなりの部分を「人間失格」の引用が占めます。
 で、その引用部分がすごく面白い。
 まー日本の名著ですから当然なんですが。
 だから全体の印象としては面白い気がするんですが、
それって「人間失格」が面白いのでは? 

 内容としては「人間失格」そっくりの事件が起きて
「人間失格そっくりの事件が起きたわ!」って話です。
 まー「人間失格」読んだ方がいいです。
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No.19:
(5pt)

これは…

最近はこういう手法が流行りなのでしょうか?某作品でも感じましたがどうも「文学少女」もある作品を連想してしまう…
遠子先輩はある文学を「語る」ことによって真相や犯人の心情を看破するわけですが、この手法は某作品の「黒衣の彼」と似ています。
“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)Amazon書評・レビュー:“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)より
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No.18:
(5pt)

きっと共感できる部分がある

かつて「謎の美少女作家」だった井上心葉(このは・♂)と、文芸部の先輩であり自称「本を食べちゃうくらいすべての物語を深く愛してやまない“文学少女”」の天野遠子をメインに展開していく物語です。

ひとつの文学作品を物語の中心に据え、それをなぞるかのように様々に展開していく物語に引き込まれてしまいます。
また、変にキャラクター性を意識させない自然体な登場人物や、普段の会話をそのまま書き記したような心葉と遠子のやり取りも、この作品の大きな魅力です。
お題目である文学作品、本巻であれば「人間失格」の引用が非常に効果的で、登場人物の心の動き、機微を効果的に表現しています。
この辺りの上手さは著者さんの腕によるものでしょうか。

従来の多くのライトノベルのように「甘さ(愛、友情といったもの)」を全面に押し出した作品ではありません。
物語り全体に「苦味(悔恨や苦悩)」や「辛味(対立や軋轢)、「酸味(秘密・内面的な黒い部分という意味で)」が散りばめられています。
それ故に日常描写という淡白な部分や端々の「甘さ」が引き立てられている作品です。

音楽において、古典である「クラシック」があり、それを噛み砕いて大衆的にした「イージーリスニング」があります(正式な区分けではなく、概念的なものの例として)。
この作品は「ライトノベル」という範疇に収めるのではなく、言わば純文学作品(クラシック)を噛み砕き咀嚼し、飲み込んで理解し再構築して作られた、純文学作品とライトノベルの中間の橋渡し的な作品、例えて言うなら「準文学」(イージーリスニング)と言い表せるような位置付けだと思っています。

これを機に、興味を持った文学作品を読んでみるのも良いですね。
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No.17:
(5pt)

“文学少女”と、「人間失格」。無感動という苦痛。

この本も、人間失格ブームの火付け役かもしれません。
「道化」「幽霊」は、ミステリーとしては結構弱いですね。ですが、「人間ドラマ」としてはなかなか高いレベルです。「愚者」から、予想しにくいかつ急展開になるので、とりあえず二巻まで読んで、続きが気になる方は三巻をお買い上げ下さい。
それにしても、最後の遠子先輩の一言が印象深いですね。……というか、まんま伏線ですが。ラストの説得シーンで冷めるか否かで読者が割れそうです。
あと、この巻は「彼女(注:遠子先輩ではありません)」に共感できてしまったため、かなり泣きました。ああいう経験を持っているなら、誰もが共感できるはずです。
海外文学や近代文学、古典との架け橋となってくれる、そう信じたい作品です。

推奨BGM:ゆず「からっぽ」、コブクロ「蒼く 優しく」。
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No.16:
(5pt)

おすすめですよ

夏休みの読書感想文の「先生方からのオススメ本」の中にあったので手を出してみようかな
と思っていましたがなかなかお金がなくて・・という感じだったのですが友達が「結構おもしろいよ?」と行ってくれた上祖母が買ってくれるといったので買ってみようと思い購入しました
キャラクターにとても共感できたので感動して最後のほうで少し泣いてしまいました
「死にたい・・」とか思ってしまう人は読んでみてください
理由は違えどとても共感できる部分が多く心が安らぎますよ
私にとってはとても救いになりました
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No.15:
(4pt)

良作ではあるが・・・

作品の良い点に関しては他の方のレビューに譲ります。
以下は、1巻のみ読んで気になった点です。

・主人公が本を食べる妖怪という特異な設定があるのに、それが全く物語の本筋と関係ないこと。
普通の文芸部の先輩でも全然問題ないので、アイキャッチのためだけ、という印象を受けます。

・主人公を含め、キャラクターが総じてステレオタイプなこと。ツンデレ等々そのキャラクターを一言で説明できてしまう。
また思考が突飛で、感情移入しづらいです。一種の狂気が物語の重要部分なので、多少は仕方ないと思いますが、それでもやはりちょっとついていけない部分がありました。

・ストーリーにあわせてキャラクターを設定したという印象が非常に強いです。
キャラが動いてストーリーがつむがれるのではなく、決められたレールにそってキャラを動かしているという感じがします。実際にそうであっても、そうでないように見せるのが筆力だと思います。異なる人物の目の前で全く同じ交通事故と自殺が起き、かつその経験者が人間失格と同じ悩みをもっている。というのはライトノベルであることを考慮しても、不自然に感じました。

近代文学作品との絡みをテーマにしている点は新鮮で面白いので、
1巻だけ買ってみて、自分にあうかあわないか決めるのがよいと思います。
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No.14:
(4pt)

この名作が凄い!

「口溶け軽めでちょっぴりビターな、ミステリアス学園コメディ」
ということですが、十分ミステリーしていて全然コメディしていません。

話の筋は結構凝っています。
物語が展開し終わった後に見せる、もうひとつの展開。
歪になることもなく、それらがスムーズに物語られていて良いと思います。

ただ登場人物が、過去に問題をもつクールな主人公に、突飛な考えのヒロイン。
ドジで危なっかしい下級生に、ツンとしていて実は主人公のことが好きな同級生とくる。
いくらなんでもステレオタイプすぎませんか。

登場キャラに感情移入しづらいものだから、謎解きも儚いばかりで真に迫ってこない。
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No.13:
(5pt)

このライトノベルがすごい!2009年第1位の作品

このライトノベルがすごい!2009年第1位の作品ということで読んでみました。

当初メイン登場人物2人の設定が突飛なので学園ファンタジーものかと思っていたら、ところがどっこい人間の苦悩を描いた王道ミステリー作品でした。

物語は太宰治の「人間失格」に絡められて展開していきます。「人間失格」同様に登場人物がさまざまな苦悩を明かしていきますが、物語の見せ場はなんといっても物語終盤の遠子先輩の説得場面!太宰治について語りながら熱く熱く説得する場面は読んでいて胸が熱くなりました。この場面のために本書は書かれたと言っても過言ではないです。

過去の文学作品をテーマにしつつも、人間の弱さ、苦悩、そして希望が描かれた本書は一読の価値が有ります。
あと、本書をきっかけに太宰治が読んでみたくなりました。過去の名作を読むきっかけになる点でも本書をお勧めします。
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No.12:
(5pt)

文学(から構成されている)少女

図書館で発見された、太宰治の「人間失格」を下敷きにしたような、作者不明の手記。事故と自殺。極めて重く暗いテーマを、前述の手記と文芸部の日常を交互に織り込みながら物語を展開している。太宰の作品がファンを引き付けるのと同じ理由で、この手記に魅入られた者がもがき、苦しむ。苦しみから解放されたときに向かう先は、地獄か、それとも日常なのか。中終盤で物語の構造が二転三転する様は、ある意味ミステリー的な要素とも言えるだろう。
 このように書くと非常に暗い話のように思えるだろうが、作品全体に漂う色調は極めて明るい。そのもっとも大きな理由は、主人公である井上心葉の文芸部の先輩である天野遠子の存在だろう。なにしろこの先輩は、物語を食べる。比喩的な意味ではなく、本当に本を主食とする妖怪!なのだ。既存の名作を食べるだけでは飽き足らず、心葉に甘い作文を書くことを強要し、一般生徒からも美味しいストーリーを収集しようとする。このはた迷惑な行動が今回の事件を呼ぶことになるわけだが…
 他にも、遠子にちょっかいを出してくる姫倉麻貴や、心葉のクラスメイトの琴吹ななせなど、今回は顔出ししただけで終わったような面々がいる。オセロに例えるならば、この作品は
盤面中央に白黒の石を4つ置いただけのような状態。今後、どこにどの色の石を置くかで、物語はどんな方向にでも進むことができるだろう。(もう完結しているようだが…)
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No.11:
(2pt)

前評判で期待しすぎました…

あまりにも前評判が良かったので、期待して読んだのですが、正直拍子抜けでした。 「これをミステリーと言ってはいけないだろう」というのが正直な感想。 これをミステリとして出すには、ロジックが弱すぎると思います。 同じラノベ出身の学園モノミステリーとしては、米澤穂信の作品群の方が遥かに質が上です。 特に中盤でぽっと出てきたキャラクターや事件のあらましを、説明口調で話し出し、 しかも、殺人という大きな事件であるはずの出来事を、 キャラクターみんなが、なんの証拠や脅しもないのにペラペラ自白し出す中盤には 開いた口が塞がりませんでした。 リアリティのカケラもありません。 また、物語全体のテーマも、太宰の作品をそのまま踏襲しただけで、 新しさは全く感じませんし、ミステリとして、とか、質の高い物語を期待して読むには 少々向かない作品だと思います。 た・だ・し、 この作品は、ずば抜けて良い所があります。 それは、遠子先輩というキャラクターに尽きるでしょう。 本を食べちゃう姿は可愛らしいし、本マニア丸出しな所もキュートです。 ほんと、遠子先輩かわいいよ。遠子先輩。 だからこそ、この作品のラストの遠子先輩の説得シーンが名場面になるのです。 正直、あのシーンが無ければ星1つもつけませんでした。 今後のシリーズが、より物語的にも質が高くなる事に期待しての☆2つです。
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No.10:
(5pt)

本が好きになれる本

とても面白いと思います。
味の表現が独特で、つい自分でも食べたくなってしまいます(笑)
この本を見て、太宰治の本が欲しくなる人もいるのでは無いでしょうか?
様々なことを考えさせられる一冊です。
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No.9:
(4pt)

文学のすゝめ

今まで読んでなくてゴメンナサイ。というのが正直な感想。これすごくイイ、ホント面白い。
事件は(そう、イラストからは想像できないが、この本‘みすてりぃ’なのである、それもかなりシリアスな)

文芸部部長 天野‘本が好きで好きで食べちゃいたいくらい(実際食べてるが)愛している’遠子先輩と

同部員 井上‘毎日おやつを書かされる元天才美少女作家!?’心葉(このはと読む因みに男)が

ラブレターの代筆を頼まれたことから始まる・・・
のだが、ラノベでミステリー、簡単に犯人分かっちゃいそう。イラストもなんか「萌え」だし・・・
と思ったあなた、そうあなたです。
俺も読む前はそう思ってた、だが読み終わった今なら言える。
「文学少女」はそんなに「甘く」ない、と。

とにかく、趣味 読書 の方、取り合えず読んでみてくれ。最初のページから引き込まれる
読書しててよかったぁと思えるはずだ。

それにしても遠子先輩はおいしそうに本を食べる。
俺もつられて「文学少女」を食べそうになったw
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No.8:
(5pt)

文学少女と知ったかぶりの読者

「私はただの『文学少女』よー」

謙虚にして不遜、颯爽たる決め台詞が印象的な自称文学少女、他称本を食べる妖怪・遠子先輩が、古今東西の文学作品に絡めて複雑に入り組んだ人間心理を紐解いてゆく学園ミステリ連作。
文学少女という今時絶滅危惧種な遠子先輩と、元美少女作家で訳ありの過去を抱える後輩・心葉のやりとりが面白い。
清楚な見た目を裏切る滔々たる饒舌が素敵な遠子先輩が、読書感想を味覚という斬新な切り口で表現するシーンはどれも新鮮。
自分が今まで読んで来た本が味覚という違った観点から切り取られると「こういう感じ方もあったのかあ!」と感動します。
食べちゃうほど本が好きってあおり文句は最初イミフだったんですが、「私は目で見て心で感じてから本を味わって食べるのよ!」と豪語する心意気にはへへーっと平伏。

可愛いパッケージに反し個々の巻で語られる内容は人間心理メイン、愛憎どろどろで重かったり暗かったりするのですが、キャラクターの明るさや前向きさ(特に遠子先輩の)に救われてます。
心葉と遠子先輩の微妙な関係も微笑ましい。
ただの先輩後輩にとどまらず、かといって恋愛ともちょっと違う。
心葉が先輩に向ける感情で一番近いのは憧れなんだろうけど、相手は食いしん坊妖怪だから尊敬は余り入ってない。
遠子先輩と心葉が放課後の文芸部でしっぽり戯れるシーンは「私もこんな部活に入りたかったなあ」と無性に羨ましくなります。

事件を解くキーとなってるのは今や死語と化した文学作品ですが、本書自体は良い意味でラノベ文体ですらすら読めるので、これでブンガクに興味を持った中高生が人間失格や嵐が丘を手にとってくれるといいなあと思います。
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No.7:
(5pt)

すべての“死にたがりの道化”に捧ぐ

“文学少女”というフレーズと美麗なカバーイラスト
に食指が動いた人なら読んで損はありません。

主要登場人物は二人。

物語を愛しすぎて、つい食べてしまうということ以外は
ごく普通の女子高生(?)である文芸部所属の“文学少女”天野遠子。

そして遠子の後輩で、一見、人畜無害を絵に描いたような人物ではあるものの、
実は昔、天才美少女作家であったりと、訳ありな過去を持つ井上心葉(♂)です。

本作では心葉を語り手に“文学少女”が推理ならぬ
「想像」で事件を解決する様が描かれています。

さて、今回“文学少女”の前に現れるのは“死にたがりの道化”。
そう、「生れて、すみません」のあの人に魅入られた人々です。

自己を持て余し、他者との距離感に悩む彼らの潔癖さを、いかに
“文学少女”が読み解き救っていくのか、是非読んでみてください。

私自身の読後の感想は、うまくまとめすぎて、やや理に落ちるな、というもの。

しかし、逆に言えばそれだけ著者が物語全体を把握し、
隙なく構成しているということであり、完成度は高いです。

脇を固めるキャラクターには、所謂「萌え」系もいますが、
女性作家ということもあり、あまり下品になっていません。
今風の、変にとんがったキャラ付けがされてないのも、個人的にポイントが高いです。

遠子を溺愛する理事長の孫・姫倉麻貴や、心葉に好意を抱いているのに、
素直に接することができない琴吹ななせなど、今後の活躍が待たれます。

とにかく、読書という行為に少しでも思い入れ
のある人には手にとってもらいたい一冊です。
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No.6:
(4pt)

野村美月はやっぱり化けたな

デビュー作から数作読んで以来、久々に彼女の作品を読みました。

途中の「うさ恋」とか、なんかちょっとさすがに・・・というタイトル物には手が出ませんでしたので。

中盤まではタイトルにある「文学少女」の必要性をあまり感じられなかったのですが怒涛の最後の展開でその評価はひっくりかえりました。

この事件の「犯人」というか中心人物の気持ちは誰でも一度は感じた事があるんじゃないだろうか。

読後の感想としては野村美月は期待通り化けたな・・・そう感じました。

内容はかなりハードですがそれでも読後感はなんだかやさしい気持ちになれました。
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No.5:
(5pt)

言葉というものを大事に考えてくれている著者だと思う

既刊3冊を読みましたが、

表題にあるとおり、言葉に対し、凄く好奇心があり且つ大事に思ってくれているんじゃないか、と思いました。

ます、汚い言葉は出てきません。

それと、修飾語の数では今まで呼んだことのあるライトのベルの中で髄一じゃないかと思えるほどですね。

落ちに若干の物足りなさは感じますが、話の中で筋道を立てようという作者の態度には好感を覚えました。
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