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特捜部Q 檻の中の女



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特捜部Q 檻の中の女の評価: 4.29/5点 レビュー 80件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.29pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全67件 61~67 4/4ページ
No.7:
(5pt)

初のデンマーク産ミステリー

デンマーク産のミステリーを読むのは初めてだが、特に違和感なく最後まで楽しめた。 ストーリーは容易に想像がつく展開で進んでいくが、犯人、被害者を含めた登場人物の多くが一筋縄ではいかないキャラであり、複雑な過去を持っていたりしている。 そしてそれらの通常ならざる人々が繰り広げられるユニークな掛け合いにぐいぐい引っ張られて最後まで飽きさせない。 陰鬱な監禁もの、もしくは不屈のヒーロー・ヒロインの物語になりがちな構図だが、通常ならざる人々のせいか、読後感は悪くない。
特捜部Q ―檻の中の女― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1848)Amazon書評・レビュー:特捜部Q ―檻の中の女― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1848)より
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No.6:
(5pt)

驚きの北欧ミステリー

大好きなコーデイ・マクファーディンの「遺棄」上下を読み終わった後に、たまたま続けて読んだので恐怖が倍増。
詳しくはネタバレになるので記しませんが、この特捜部Qと「遺棄」の食べ合わせならぬ読み合わせはおそらく最恐怖。

この特捜部Qシリーズの第一作檻の中の女ですが、比較的犯人像は早くから明らかになります。
それにもかかわらず、最後まで読み進むのが怖い、読みたくない、でも読み進めたいという恐ろしさ。

第三作がはやく訳出されないかと期待しています。はじめはデンマーク語の固有名詞に戸惑いましたがすぐになれました。
ちょうどスティーグ・ラーソンのミレニアムシリーズと同じような雰囲気かな。

たくさん読書をしてきました、海外とくにアメリカものですが。その立場から言っても決して損はさせない一冊です。

特捜部Q ―檻の中の女― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1848)Amazon書評・レビュー:特捜部Q ―檻の中の女― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1848)より
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No.5:
(5pt)

究極の生き地獄にも負けないヒロインの闘志が強く胸を打つデンマークの傑作警察小説。

近年ヨーロッパ諸国を中心に絶大な人気を獲得しているデンマークのベストセラー警察小説シリーズ「特捜部Q」の第1作です。今年私が読んだ北欧ミステリーはスウェーデンの「黄昏に眠る秋」ノルウェーの「湖のほとりで」に続いて本書が3冊目になりますが、また一作水準が高く抜群に面白い傑作ミステリーと出逢えた幸運を心から嬉しく思っています。私が近年ブームの北欧ミステリーを読んで感じるのは、時に過激さの度合いが強くなるとバイオレンスな残酷描写にも繋がってしまう程の凄絶な人間の情念の部分で、ミステリーのトリックやテクニックの面白さよりも強く印象に残ります。
コペンハーゲン警察の殺人捜査課のベテラン警部補カール・マークは部下二人をそれぞれに死亡と瀕死の重傷で戦列から失い自らも心身共に傷を負った凶悪な銃撃事件からようやく復帰したが長年務めて来た仕事への情熱を失いつつあった。そんな彼に上司が命じたのは迷宮事件専門に再捜査を行う新部署「特捜部Q」を統括する仕事で、執務室が暗い地下室なのに加え部下が正体不明の怪しいシリア人アサド一人だけという呆れた実態に最初は適当にやっていたカールだったが、やがて刑事の本能がムクムクと湧き出し5年前に起きた女性議員失踪事件の再調査に積極的に乗り出して行く。
本書の構成は冒頭から2002年に始まる悲劇のヒロイン「檻の中の女」ミレーデ・ルンゴーの過去の物語と2007年の主人公カール・マーク警部補の現時点での物語が交互に描かれる手法で、勘の鋭い方ならば最初の方で全体のからくりが朧気に見えて来ると思いますが、そこからでもまだまだ大丈夫で興味深く大いに楽しんで読めます。究極の生き地獄と呼ぶべき悲惨な環境でひたすら耐えて生きる悲劇のヒロインの運命がどうなるのか気懸かりでしょうがない思いに引き摺られながら、途中で挿入されるカール警部補が出世の誘いを頑なに拒み続けて世間からどんなに非難されようと全く気にせず執念で捜査に当たる姿勢に女性心理学者モーナへ寄せる愛の愉快な顛末等が示す彼の飾らない人間的魅力や得体の知れないシリア人アサドが垣間見せる意外な実力とカールが彼の独断的な行動に怒りながらも本能的に信じる道を選ぶといった人間味溢れるドラマに感動を覚え、そして遂に二つのドラマが重なり合って終盤に迎える興奮のタイムリミット・サスペンスへと怒涛の如く一気に雪崩れ込みます。私が本書で特にお奨めしたいのは、全ての動的なドラマが終わった後に訪れるある意味とても静的なラスト・シーンで、悲惨な運命の過酷さも先行きに待つ不安をも忘れさせてくれる人間の生命力の奇跡に唯々息を呑み深い畏敬の念に打たれました。
第1作目にしてこの完成度の高さに驚き非情でリアルな迫真の描写と温かな情感に満ちた人間ドラマの硬軟併せ持つ魅力に感銘を受けました。私としては一読後まさしく本物だと確信した次第で、現在の既刊の残り3冊が非常に気になりますので、一刻も早く次作が紹介されます様にと祈ってその日を心待ちにしたいと思います。

特捜部Q ―檻の中の女― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1848)Amazon書評・レビュー:特捜部Q ―檻の中の女― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1848)より
4150018480
No.4:
(5pt)

予想を遥かに超える面白さ! デンマーク版 「相棒」

大分前の「週間文春」の書評欄にあったので、何気なく読み出したのだが、あまりの面白さに、あッと言う間に読了。
私的には<デンマーク・ミステリー侮りがたし>の一冊。
本筋の女性議員失踪にまつわる<怨念物語>も凄まじいが、それよりなにより<後書き>にもある
超人助手アサドの軽妙に描かれた活躍に、すっかり魅入られた。
この人、本当は助手ではなく、床を拭いたり、タバコの片付けが仕事の部屋の雑用係なんですよ!
それが、特捜部の満身創痍のやる気ゼロの大将カールを引っ張って、事件解決の糸口を手繰って行く姿は痛快。
(まるで”どらえもん”みたい)
アサドの出自に疑いを持ちながらも、<マァ、いいか>見たいな態度で、どんどん仕事を割り振って行くカール。
この男、最初は口汚い嫌な男なんだが、物語が進むにつれて、どんどん能力を見せ始め、なんとも魅力的に変身してゆく。
本当、TV「相棒」の裏バージョンみたいなこの構成は、気に入る人には相当受けると思う...(と期待)
犯人も動機も、大体290ページ過ぎで察しがつくのだが、ここから二人の連携が更に密になってゆく描写が面白く、
決して興をそぐ事はなく、コンビの活躍に、ページをめくる手が止まらない。
アサドには、まだまだ隠された能力が在る事間違いなく、続編は絶対に読みたい!
今年のミステリーベスト10に入って欲しい一作。

難点と言えば、デンマーク人の名前に馴染みが無いので、登場人物が男か女か直ぐには判別できない事。
ニルスとヘイルが恋愛関係にある、と言われてもしばらくピンとこなかった。

参考>プレイモービル ・ドイツ生まれの玩具。知らなかったので最初はどんな物か想像つかなかった。


特捜部Q ―檻の中の女― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1848)Amazon書評・レビュー:特捜部Q ―檻の中の女― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1848)より
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No.3:
(4pt)

意外性のある展開、外国ものと感じさせない

最近は、この分野の読み物は日本のものに限ると考えていました。文化の違いは大きいと思います。しかしながら、此れを読んでみて少し考えを変えてみようかなとも思いました。
特捜部Q ―檻の中の女― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1848)Amazon書評・レビュー:特捜部Q ―檻の中の女― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1848)より
4150018480
No.2:
(5pt)

主人公コンビの掛け合いが微笑ましい

流行の北欧ミステリですが、本作は軽めの警察小説といったところでしょうか。
イアン・ランキンや、スチュアート・マクブライドのミステリと比べると、次々と手がかりが見つかっていく物語は厚みに欠け、心に傷を負った主人公という姿も類型的で掘り下げにかけるという見方も出来るでしょう。
とはいえ、物語はテンポ良く進み、刑事と助手のコンビの姿も微笑ましいので、値段分。きっちり楽しむことが出来ました。
事件は陰惨ですが、読後感も爽やかなので、ちょっとした楽しい読み物を探している人に十分進めることが出来ると思います。

特捜部Q ―檻の中の女― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1848)Amazon書評・レビュー:特捜部Q ―檻の中の女― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1848)より
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No.1:
(4pt)

デンマークの警察小説

新刊で読みました。デンマーク発の警察小説で特捜部(チーフひとり)+雑用係(シリア人)のコンビが未解決事件に挑むシリーズ物です。
これがシリーズ第1冊なので,今後シリーズが翻訳されるにしたがって,それぞれのキャラがより明確に見えてくると思います。読んだ感想ではシリア人アサド(が本名かどうかもわかりませんが)がどのような能力を見せるか,魅力かと思います。対して,主人公であるカールはちょっと類型的です。
事件は日本人から見るとちょっと手が込みすぎていて,特に具体的な手段についてはここまでやるか?と思ったぐらいですが,デンマークでは普通の状況なのかもしれません。

図書館で見かけたら借りて読んで,気に入ったら購入なりされるとよいと思います。飛びついて!!すごい というほどでもないです。




特捜部Q ―檻の中の女― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1848)Amazon書評・レビュー:特捜部Q ―檻の中の女― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1848)より
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