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点と線
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点と線の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全182件 141~160 8/10ページ
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清張ものでは、天保図録が好きでしたが、今回有名な本書を初めて読みました。 かなり前に出版されたものにもかかわらず、大変楽しる作品でした。 福岡の地図をネットで見ながら本書みましたが、事件のあった現場海岸と駅とは本当に近いのですね! | ||||
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多くの推理小説が氾濫する現代において、 正直なところ新鮮な切り口、という点は期待できない。 意外な展開を好む人にとっても消化不良は否めない。 ただ多様な現代の推理小説の基礎になったであろう アイディアはいろいろなところに散りばめられている。 物足りないのはこの手法を真似した小説を先に読んでいるから。 これを推理小説として初めて読めんでいれば没頭すること間違いない。 | ||||
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一気に読めました。 年代のわりには古臭い書き方ではなく、非常に読みやすかったです。 ただ物語の意外性という点では、現代の作品にも一ひねりも二ひねりもある作品 が数多ありますので、それに食傷気味の読者としてはちょっと薄かったかなあ というのが正直な感想です。 しかし、今から40年前にリアルタイムで読んでいたとしたら、 間違いなく何倍もの驚きがあり、傑作と感じることができる作品であることは 想像に難く無いです。読んで損は無いと思います。 | ||||
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社会派推理小説の「原点」と言われている作品です。 確かに、殺人事件の裏にある「高級官僚や政治家の汚職」に対する告発は、この作品のメインテーマのひとつでしょう。 ただ、小説を読み進めるにつれ、作者が本当に言いたいことが別にあるのではないかと思いました。 この殺人計画を発案し、実行の手助けをした人物は「意外」でした。 殺人の動機は、先程言ったように「汚職の隠蔽」です。佐山課長補佐は汚職の全貌を知っている張本人ですから、当然抹殺されなければなりません。単独自殺では疑われるので、犯人の顔見知りである「おとき」が情死の相手に選ばれました。 もうひとりの犯人(本当の黒幕はこのひと)は単に使いやすい理由から「おとき」を情死捏造の相手に選んだのでしょうか。 このひとは、ある理由で「おとき」に代行を頼んでいました。それは金で割り切ったはずでしたが、心のどこかで嫉妬心があったとはずです。その嫉妬心が燃え上がったときに、この凶行を決心したのだと思います。 題名の「点と線」の意味は、点が事件等の出来事、線がそれらを結びつける関係と書かれています。 もう一人の犯人(事件の絵図を描いたひと)は、結局もともと疑われていた犯人を道ずれにして(推定)自殺をとげます。「二人をつなぐ線」をどうしても切りたくなかったのでしょう。たとえ地獄の業火に焼かれても。 | ||||
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初めて松本清張の推理小説を読んだ. 「点と線」というタイトルは非常に興味を引く言葉で,この本を読む前から,日頃自分自身の思索において重要なキーワードとなっていた. したがって,この本を手にしたときには清張が「点と線」をどのように意識し表現し得ているのかに最大の興味を持って読んだ. その結果,「点」で提示されたいくつかの状況を登場人物と一緒に「線」としてゆく作業に没頭することができた. 一気に小説を読破することはほとんどないが,この本は違った. ただし,推理小説の目が肥えた者にはこの作品のプロットはわかりやすすぎるかもしれない.そこがまた自分にとってはよかったところであり,推理小説における一つの基本,素養として,読んでおいてよかったと思えるところでもある. | ||||
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時刻表を見ているうちに、急に気になって、書店へ。 しっかりありました。110刷になってましたね。 一気に読みきりました。 トリック自体は単純といえば単純ですが、それがかえって新鮮です。 何気ない会話などからヒントを得て、それを生かして成功する。 というのは今の時代でも同じですね。 常にアンテナは張っていないと、というのがよくわかりました。 | ||||
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松本清張の小説で有名どころといえば、ゼロの焦点、砂の器、そしてこの点と線だろう。 名作は?というと議論の始まるところだが、有名どころではこの3つが頂点だと思っている。 ぼくが推理小説を読んでいたら、友だちに言われたことがある。 「それ、昭和三十年代だろ。今の若い人が読んでわかるかね?」 「えっ、何がですか?」 「今の若い人、ケータイが当たり前のときに、電話すらなくって呼び出しだったり、電報を打ったりする状況。わかるかね?」 「でも時代小説読む感覚じゃないですか?」 「やーでも、なまじ現代小説ぽいところもあるしね」ずっと心配していた。 さて、この点と線。 これまでテレビドラマ化もされているので、ネタばらしをしても問題ないだろうし、ぼくも読んだことないのになぜかトリックは知っていた。 それでも、探偵役の刑事・三原がトリック解明に近づいていくのを気を揉みながら応援している。 点と線。 もはや推理小説でなく、感情移入小説家もしれない! | ||||
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九州福岡の海岸で見つかった心中と思しき 男女の死体。いったんは心中と片付けられた この事件の謎を追う警視庁の刑事三原と 福岡県警の鳥飼。 福岡、東京、北海道、鎌倉・・・。 いろんな場所が点が線で結ばれて、絡まりながら、 謎が解けていく。 社会派ミステリーの推理小説。 ヨメが福岡出身なので、香椎だとか行ったことがある 場所が舞台となっているので、多少イメージしながら 読めました。 だけど、時代背景が昭和30年代なので、ちょっと ピンとこないところのないわけでもない。 青函連絡船も廃され、鉄道も高速化、飛行機も 普通に乗れるようになった今では、この話の 前提も変わってくるでしょうね。 松本清張は以前、「日本の黒い霧」を読んだけど、 ひとつの事件の裏に、何か大きな黒い陰謀が隠されている っていうところに、その共通性もありながら、 それが昭和30年代だったんだなと痛感してみたり。 ある意味、今の中国にも通じるところがあるんだろうけど。 謎解きを終えた後、男の、そして女の執念の恐ろしさを 感じました。 | ||||
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鳥飼刑事が活躍した前半は面白かった。 が、ちょっと抜けてるとしか思えない 三原刑事が登場してからトーンダウン。 4分間のトリックも「?」のままで終わったし、 読み終わってがっかりした。 なんで名作と言われているのかわかりません。 | ||||
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1957〜58年にかけて、とある雑誌に連載された作品というから、本書は、ちょうど50年前に誕生したことになる。刑事の前に巨大な岩壁のごとく聳え立つアリバイを崩してゆく作風であるが、犯罪動機に<社会性>を盛り込んでおり、「解説」にあるように、いわゆる社会派推理小説の原点ともいうべき作品である。 1958年という年は日本が高度経済成長に突入した時期であるが、新幹線はまだ存在していない。東京・福岡間を20時間もかけて移動していた時代だ。本書から強い影響を受けたという森村誠一の『高層の死角』を読んでいたこともあり、鉄壁のアリバイトリック崩しという本書の作風にはさほどインパクトを感じなかったが(最後に真犯人とおぼしき意外な人物がキーパースンとなっている点は新鮮)、50年を経た今日においても本書は決して色褪せていない魅力を有している。本書を読まねば、『高層の死角』への絶大な影響度を知らないままでいたことになる(読む順序が逆であったことがかえって功を奏したか)。 いずれにせよ、われわれは本書が置かれた時代状況を意識して読む必要がある。<勝ち方>にはいろいろあるが、僅かな出張旅費を使って地道な捜査を続けた三原刑事のそれは、むろん<粘り勝ち>だ。決して屈せず、全身全霊を賭けてアリバイ崩しに挑む彼の姿勢は、刑事という職務上、当然といえば当然であるが、私はとても勇気付けられた(東京、福岡そして札幌という地点を結びつけるときに、列車ばかりに気をとられ、航空機の存在をすっかり忘れていたやや間抜けな人柄も記憶に残る。読んでいた私自身が、「飛行機がなかなか出てこないな?」と疑問をもったくらいだ)。 本書の小さなキズ(解説参照)に対して、著者はその後、どのような説明を行ったのか、大いに興味があるところだ。本書から<社会派推理小説>が本格化した以上、本書は必読の作品である。『ゼロの焦点』もいつか読んでみたい。 | ||||
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アリバイ崩しの推理小説です。読みやすいです。 主人公の三原の推理に、「あー、なんでまだ気が付かないの」と歯がゆい思いもしましたが、 最後の種明かしで出てくる女性については意外で「へー」と感心しました。 丁寧に書かれた推理小説のお手本のような作品だと思いました。 | ||||
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「安田辰夫は、…」この小説も人物名から書き出される。登場人物は点であり、人間関係が線。言ってしまえば、推理小説に限らず、あらゆる文学に共通している、あたりまえのことなのかもしれない。それでもあえてタイトルとしたのは、一個の人間とその関係が、推理をすすめるうえでの肝だからだ。 この作品の最も巧妙な部分は、読者を精緻なトリック、汽車や飛行機、連絡線などのダイヤのほうに目を向けさせている点だ。 しかし実際には、社会問題に主眼をおいて推理しなければ、解決がつかないようになっている、そこのところが一番すごい!と私は思う。 さすがに社会派推理小説。松本清張代表作である。 | ||||
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清張氏の代表作のひとつで大ベストセラーということは知っているし、十分おもしろく読んだ。が、いまどきのミステリーを読む感覚でページを繰っていくと、物足りなさを覚える点も。二人の刑事のキャラクターにもう少しアクというか個性があってもいいのにとか、意表を突く殺人トリックを描き周到なアリバイを用意した犯人の怖さがもっと伝わってくればいいのにとか、終わり方があっさりし過ぎて拍子抜け・・・など。 こうしたことを考えながら解説等を読んでみれば、昭和32〜33年に連載された本作は、日常に根ざし、汚職といった社会問題を絡ませた新しい推理小説の原点であり(のちに「社会派推理小説」と称されるようになる)、探偵役の人物設定を身近にいそうなごく普通の人としたことが、読者に親しみをもたらしたのだと言う。・・・なるほど。そして何より本作の魅力はトリックとアリバイ(不在の証明)破り、この点はもちろん異論はなく、それが本作の「主人公」そのものと捉えてみると、自分には一番座りがよかった。 しかし個人的な欲を言えば・・・この殺人事件に関わるある人(敢えて伏せますが)、「燐のような青白い炎」を意識の下に隠し続けていたというその人はいかなる人物だったのか、情念の炎の実体は・・・それが読みたいと思った。あのような書き方で想像をかきたてているからこそ怖さが増すのですよ、という向きもあろうかと思うけれど・・・ 近々ドラマが放映されるので、どう描かれるのか注目。大好きな役者さんが演じるので楽しみだ。 | ||||
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遠方の警察に問い合わせをするために電報の文面を考える場面。出張となれば片道だけで一昼夜となる汽車の旅。「返信が帰ってくるのは明日か」とやきもきする刑事。時代を感じます。 西村京太郎の作品が,作り続けるうちにトリックがエスカレートし,テクニカルな面白さがあったことに比べると,この作品はアリバイ崩しも難しいところは無く,拍子抜けすら覚えます。しかし事件の背景の描き込みは奥深く,それがこの作品を名作たらしめているのでしょう。 この秋ビートたけし主演でドラマ化されるようですね。せっかくの清張作品,安っぽい2時間サスペンスとは別の切り口を期待。 | ||||
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「砂の器」と本作にしか触れていない松本清張ビギナーです。 上2作に共通して感じた魅力は、 我々と等身大の、さして秀でた技能を持つわけでない刑事が、 地道に粘り強く捜査をしていく過程です。 捜査に集中しているなかで、 些細な出来事からひらめきを得る、 また一見難攻不落のアリバイを、 試行錯誤を重ね、喜怒哀楽をあらわにしながらも崩していくという、 刑事の奮闘に魅せられます。 | ||||
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とにかく滅茶苦茶面白くて1日で読み終わってしまいました。 トリックの斬新性と読者を飽きさせない構成は筆者の推理小説の中ではno1でしよう。 | ||||
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青酸カリによる変色した2体の遺体、当時の最先端の科学交通手段を駆使した、そして、読者のすぐ横にあってもおかしくない現実の虚をついたアリバイ、そしてそれを破っていく刑事の日常生活。こういったものが、静かな文体によって語られることによっいっそう生き生きとした現実的なものになって迫ってくる。 清張の社会派推理小説と呼ばれるものの誕生である。そして、こういった語り口は、現在の旗手、宮部みゆきなどにも確実に受け継がれていっているのが分かる。 ミステリ小説としては、現在のバイオレンスミステリと比べるとスピード感が足りないかもしれないが、読み込むほどに効いてくる文学作品だと思う。 | ||||
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「或る小倉日記伝」で芥川賞を取った後、方向を決めかねていた清張は本作によって"社会派ミステリ"というジャンルを創設する事になった。そして広い意味でのミステリを社会に認知させるという功績を果たした。本格派志向の私としては痛し痒しの現象であった。 本作を読んだのは今から40年程前の小学生の時である。その頃でも、犯人、トリックが容易に分かる程、本格ミステリとしては脆弱な出来であった。しかし、後になって考えると、犯人の妻の、寝たきり状態で死期を悟っていながら、時刻表と対峙してアリバイ・トリックを編み出す異様な心理状態を描く事が眼目だったと思えて来るのである。 とにもかくにも、清張山脈と呼ばれる巨大な作品群の原点を成すもので、日本のミステリ界にとっての記念碑的な作品。 | ||||
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昔、本書の舞台になった香椎に住んでいたことがありました。当時の駅舎は本書の通りの木造でしたが、今ではJR(国鉄)も西鉄も高架になってしまい、当時の趣が失われたのは時代の流れで仕方のないことかもしれませんね。 ただ香椎駅前のの本屋さんは『点と線』が常に欠品とならないよう心がけておられます。 ただ文庫本しか置かれていないのは時代の趨勢でしょうか? 昔は新書版をポケットに列車の旅の時間を過ごしていたものです。本書を読まれる方は活字の大きさからも新書版をお勧めします。 そしてもし時間があれば香椎の駅で途中下車して散策されることお勧めします。 | ||||
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松本清張氏が昭和33年(今から約50年前)に書いた作品で、「アリバイ破り」型の推理小説の原点となった小説らしいです。 口語文の旧仮名使いを新仮名使いに直したりして読みやすくなっているらしいです。 推理小説のトリックは、時代と共にその時代背景にあったものに変化してきているので、本書は内容的にはやや古さを感じてしまいます。 推理小説の原点として、お楽しみください。 | ||||
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