けものみち
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清張は数々の名作を生みながらも、一方でその作品には淡々と始まって淡々と展開して淡々と終わるものも多く、俺にとっては読んでいて眠くなるのが常であった。愛読者の人、ごめんなさい。 しかしこの物語に関しては例外で、今回は久々の再読だったにも関わらず(もう二十年以上経つかな)、内容への吸引力も相変わらず十分なもので、最初から最後まで全く集中を切らすことなく読めた。 加えて内容もよく覚えていたからサラサラ読了できたが、今回言いたいのは物語に関してではなく原作とドラマの違いについてだ。1982年の、名取裕子が主演を務めたドラマでは大筋に違いはないがエンディングがかなり変更されている。原作では小滝は冷血な悪漢として民子を殺害するが、ドラマでは民子を愛したが故に鬼頭のもとから二人で逃亡するという形になっている(鬼頭に毒を盛ったのは民子で、鬼頭も生存)。 どっちがいいかと言えば、お茶の間で鑑賞する実写ドラマとしてはそっちの方が良かったのかなあと俺は感じた。原作で冷静沈着に描かれている小滝が、最後あんな派手なやり方で民子と黒谷を殺害するかなあという違和感もあったし。清張自身は表からはうかがい知れない小滝の心中に潜む冷酷さを露骨に描くことに快感を得たのかもしれないが、そこは真夜中に誰もいない場所で静かに刺殺あたりが妥当だったかなと思った。その部分は悪い意味で作者の性癖が出てしまったかなと。ドラマの最終部分が原作と同じだったら、余計にちぐはぐな印象が拭えなかっただろうし。 だが大事なのはドラマがちゃんと原作を尊重し、それに寄り添った形で作られていたということだ。清張も改変されたとはいえ、それはドラマの方向性として納得したのではないかと判断した。明らかにいい意味での改変だった。 それで近頃のマンガを原作としたテレビドラマ事件についても思うが、そもそも原作の方にそれだけの力があったのかなと。原作の無料分を読んでみたが、ストーリーもキャラクターも、どう見ても既存のものをただなぞっているだけの、ただ大衆受けを狙ったありきたりなマンガとしか感じられなかった。要はあの原作は改変されたからといって大騒ぎするようなものではないね。別に低能極まるテレビ局なんぞを弁護する気はないが、それを相手にした以上、改変が嫌なら作者はマンガの世界だけで満足すべきだった。あの事件の顛末はどっちもどっちだろうという見方が正しい。 比較するのもバカバカしいのかもしれんが、けもの道はそういう意味で原作とドラマとの理想的な関係をよく示していたと思う。 最近この作品を再読して、ふとそんなことを思った。 | ||||
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松本清張の真価は短編にあるが、むろん長編にもいいものが多数。なかでも今作はベストを狙える傑作。長丁場だが全く飽きさせない。 | ||||
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松本清張の真価は短編にあるとはおもうが、むろん長編にもいいものが多数。なかでも今作はベストを狙える傑作。長丁場だが全く飽きさせない。 | ||||
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ありがとうございました | ||||
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原作があるドラマは大抵原作のほうが良いものですが、これはドラマの方が圧倒的に良いですね。 似ているのは序盤のみ、その序盤の上手な設定を活かしてあとはほぼ、原作を無視してドラマは作られている。 原作ではマスカレードも存在しないし、民子がジュエリーデザイナーという設定すらない。 サワコ先生も木崎もいないので非常に地味。 また、原作では久恒が準主役となっており、存在感がある。 ラストも小滝が元大阪地検特捜部だったという設定が原作では存在しないので、最後に踏み込んでくるのは東京地検特捜部ではなく、警察になっている。 ドラマでは東京地検特捜部が踏み込んでくるため、米国の情報機関が日本の黒幕である鬼頭を潰し、利権を乗っ取ろうとしたという、見る人が見れば唸る設定であった展開であったことと比べるとかなり見劣りする。 | ||||
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