■スポンサードリンク
点と線
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
点と線の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全182件 101~120 6/10ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
東京駅の横須賀線の13番線ホームから、15番線に止まっている寝台特急「あさかぜ」に九州で情死した男女が乗り込むところを見たという目撃証言が事件の重大な鍵となる。ところが、実際に東京駅の13番線に立ってみると、出入りする電車が邪魔して15番線が見えない。ダイヤを調べてみると、13番線から、15番線を見ることができたのは、目撃者がちょうどホームにいたわずか四分間のみだった。この四分間を、四分間の仮説、四分間の見通し、四分間の目撃者、四分間の作為、という多彩な言い換えを用いて、読者の脳裏に焼きつかせている点、見事だ。 四分間の作為を画策した安田、その妻が、病床に伏しながら時刻表を見つめて旅の想像を膨らませるシーンを「数字のある風景」と題しているのも素晴らしい。 「列車食堂伝票のお一人様のレシート」が気になって事件を追った老刑事、鳥飼の「先入観が気づかぬうちに働いて、そんなことはわかり切ったことだと素通りすることがある。」というセリフのとおり、人の先入観を利用した巧みなアリバイ工作もなかなか興味深い。時代背景を考えると飛行機は、まだ限られた富裕層の乗り物で、先入観を捨てないと思い浮かばないようなものだったのかもしれない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
1958年に発表されたこの作品は、大きな意義を持っていた。 博多で起きた官僚と料亭の女の心中事件に疑問を抱いた福岡県警の 刑事、鳥飼が警視庁からやって来た刑事三原と協力しながら、 汚職事件の口封じのために男は殺害されたのではないか? という視点から捜査を開始、ある人物が容疑者として浮上するが、 鉄壁のアリバイの前に捜査は難航する・・・。 いわゆる探偵小説から社会派推理小説への歴史的転換点への きっかけとなったこの作品は日本の推理小説界の成長、発展へ 大きな明かりを灯したのである。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4101109184/ref=cm_cr_ryp_prd_ttl_sol_63 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ドラマでおなじみの松本清張。原作を読むのは初めて。 あるいみ、近世の古典といえるかも。社会派ミステリーの先駆けという気分で読めば、やはり凄い。 しかし、いかんせん時代がかった古さはもちろん否めないし、携帯電話とネットの現代にあってはミステリーの小道具として出てくる電報なども、ん?って感じでイマイチ入り込めないとこはある。 でも、犯罪ミステリーとしてやはりぐいぐいと引き込むものはあるし、変に人物の感情描写などを入れていない分、ドラマなどには適している。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
1958年の推理小説なので、新幹線ナシ、電報アリ、PCもちろんナシなどいくつか前提があるのだが、それを差し引いても面白いトリックだった。 某省の課長補佐・佐山が博多で料亭の女・お時と心中した。死因は青酸カリで単なる情死にみえるが、佐山は某省の汚職捜査において重要証人となる可能性があった。また、冒頭において、某省に出入りしていた商人・安田がなんとなく怪しい、という感じで描かれている。この情死と安田をうまくつなげることができるのか・・・というのが物語の流れ。 まず、博多の老刑事である鳥飼がこの情死に違和感をもつ。いろいろ調べているときに東京から若い三原刑事がやってくる。三原も事件性を疑っている。安田は、佐山とお時が博多行きの電車に乗るのを、料亭の別の女たちにうまく目撃させている。一方、安田自身は情死の日には北海道にいっていたという鉄壁のアリバイがある。博多で殺人をしてすぐに北海道に行くことは可能なのか、というところで三原がなかなか飛行機の可能性に気づかないのはちょっとアホっぽいのだが、それ以外はおおむね緻密でぐいぐい引っ張り込まれた。 男と女が並んで青酸カリ自殺をしていたら情死・・・と考えてしまう先入観がポイントで、三原刑事は青酸カリで他殺した男女をくっつけたのではないか(情死ではないのではないか)、と考える。時刻表のトリックなどいろいろあるのだが、読者にうまく「情死」という先入観を植え付けてからそれをひっくり返すところなど、してやられた、と素直に脱帽。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
以前、テレビドラマで見たのですが、 推理の過程で刑事が「飛行機」に気付くのが遅すぎると思ったものです。 ドラマでは「飛行機」に気付くシーンが重要なキーポイントになっていたので 「それはないよ」と失望しました。 今になって、原作はどうなっているか気になり読んでみた次第です。 原作でも「遅すぎる」と思いました。 時代背景を考慮しても、やはり遅すぎると思います。 飛行機はアリバイ崩しの重要ポイントですから、これは致命的な欠陥 ではないかと私は思いました。 最初から飛行機に気付いていれば、もっと違う展開なっていたでしょう。 また、背景も人物も動機も不十分な描き方です。 意外に中味が薄い。 推理の巨匠のデビュー作ということで期待したのですが、外されました。 ただ、文章が読み易いことだけは確かです。ヒマ潰しには肩のこらない一冊です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
日本語が下手でごめんなさい。 火車とバスと車と船をどう使ってこの時間と空間の問題を解決するのか、わたしは本気で考えた。 そしてこの犯罪は必ずタクシーや夜行バスなどを乗って時間を追いで、本州と北海道の五時間を利用した、でも具体的にどうするのは分からない。 結局最後は飛行機?民間用の飛行機があるなら最初には気づいてべきじゃないですか?時代は古いで感じだから、”飛行機がない”はこの物語の一つの前提だと思っています。実に失望でした でもあんな時代に民間用の飛行機がある、そしていつも時間を厳しの日本はほんとにすごいですね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
周到に張り巡らされた様々なアリバイ工作を地道に崩していくアリバイ崩し物の傑作なのだが、 いかんせん傑作すぎてこれに模倣された作品も多く、ミステリをあれこれ読んだあとに読んでも 意外性をあまり感じられない点は残念 ただ一つの作品として250ページ程度の短さながら内容は濃く読み応えもあるので、 手元に置く価値は高いだろう | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
大筋は解っていても読みごたえがあり、そうだそうだと思いながら読んでいました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
前々から読んでみたいとは思っていたのだが、不思議とご縁がなく読む機会がなかった本。 Kindleで安価にダウンロードできるので、出張の際に移動の友に購入してみたところ、映画などで知っている話なのに、最後まで緊張感を持って楽しめた。 良くできたストーリーだと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
犯人を追いつめていく過程が素晴らしい。特に東京駅(当時)のホ-ムでのアリバイ作りは圧巻。 推理小説ファンには年代を超えて垂涎の的の小説。電子書籍に残して何度も読み返します。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
昔読んだ本を電子版で読み直しています。時間や場所を気にしなくても良いのが最高です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
言わずと知れた社会派推理のブームを巻き起こした推理小説好きなら読んでないとおかしい古典的傑作として有名だが、ちゃんと読むのはこれが最初。 社会派推理ということでトリックよりも事件背景や人物描写主眼の作品かと思っていたが、読んでみると時刻表を駆使したアリバイ崩しがメインで非常にスリリングで一気に読めてしまった。比較的清張作品としてはページ数の少ない作品であるが、40年以上も前の作品なのに、今読んでも十分通用する面白さを保っているのはさすが古典的傑作という気がする。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
初めて松本清張の小説を読みましたが、いろいろな点で不自然さを感じた内容でした。 あれだけ揃った証拠の中で、刑事の「カン」だけを頼りに一本調子かつ強引な捜査が続けられものでしょうか? また仕組まれたトリックが犯行のためのトリックではなく、トリックそのものが目的にになっている様に思えました。 そして省庁の汚職事件、犯人とのやり取り、追い詰められる犯人の心理状態などがまるで描かれていない点も不満です。 最後の章の手紙は大部分が前章の繰り返しの説明で読むのが面倒になったほどです。 犯人の顛末に至っては「そうきたか!」と言う驚きではなく 「そんな終わり方ないでしょう…」みたいな徒労感さえ感じました。 作品のメインテーマがトリック暴露に対する刑事の執念(と感じた)だとすると 刑事はひたすらトリックと戦っており、犯人(人間)と戦っているようには見えず 執念とやる気が増すほどに独り相撲を取っている様は滑稽にすら思えました。 時代背景なのかもしれませんが主役はトリックであり、人間は脇役になってしまっているのが残念です。 不朽の名作と言われた本作に対する私の期待が大きすぎたのしょうか。 正直がっかりしました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
当時としては画期的なトリックの名作だと思うが 気になるのは最終章。登場人物が他の人に送った手紙で小説が終了するのだが、 それが文庫本で25ページもあり、 トリックや解決法をそこの手紙形式で全部まとめて説明するのだ。 他の名作推理小説でこんなことはないし、 今新人がこんな構成をしたら編集者に突き返されるだろう。 トリックもすごいし文章も引き込まれるのだが、 最終章に全部詰め込んで終了させるのは実はいまイチだと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
おそらく、樽の影響の下に書かれた作品だと思います。アリバイ崩しがメインテーマの作品で、汚職事件が絡んだ推理ものです。社会派の奔りとして、推理本ブームの先駆け的な記念碑てき作品だつたと言えると思います。樽先生も想ですがー点と線も少し理に合わない点もありますが、全体で見れば優れた作品です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
現代に生きる一般人に受け入れられる小説ではない。今の時代では色褪せすぎている。どこをとっても駄作と言えるほどの出来。これが社会派?どこが?もっと汚職事件などがグリグリ絡んでくるのかと思ったら、ただ「汚職事件」という単語が出てくるだけ。これで社会派とは笑わせる。この小説は単に、時間のトリックを使っただけの小説である。トリックだけ。犯人が追いつめられる心情などは一切なし。非常に淡白な小説である。その肝心のトリックも非常にお粗末。昔はこの程度のものが通用したのかと目を疑ったほどだ。なぜか主人公が飛行機という存在を忘れていたりと、トリックの穴を主人公が間抜けという理由で隠しているところがなんとも悲しかった。警察とは思えないほどの馬鹿な主人公に終始イライラさせられた。読者はすぐに真相にたどりつけるだろう。たどり着いた後は馬鹿な主人公を無意味に眺めるだけである。各登場人物の描写も薄く、性格もよく描かれていない。昔だからこそ高評価を得られた小説であり小説家である。これから初めて読む人には到底薦められない。懐古のために存在する本。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
社会派推理小説の創始者としての松本清張の功績は、私が言うまでもないだろう。いずれも力作揃いであるが、清張の推理小説を手にしたことのない向きには、まず『点と線』(松本清張著、新潮文庫)、『ゼロの焦点』(松本清張著、新潮文庫)、『砂の器』(松本清張著、新潮文庫、上・下巻)の3作品を薦めたい。現在の人気作家たちの推理小説とは深みと広がりが違うことが明らかになるはずだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
2次情報、評判でしか聞いたことのないこの作品、初挑戦でした。 鉄道が昭和32年当時、新幹線が走り出す7年前のこと、これは隔世の観がありますが、 現代ならば、世界を股にかけたストーリーになり得る構想でしょう。気づきを得た "点を線”のようになぞってみます。 ・鉄道による空間移動、これは洋の東西を問わない必然。時代を超えるが、時間的 スケールは違う。東京から九州は新幹線を使えば今なら6時間弱、当時は18時間 ・ベテラン刑事とキャリアの若手刑事という組合せ。温故知新と云うべきか、今にも 通じる職業模様。よく意気投合しましたね。どちらのプロ意識も凄いものがある。 ・「偶然を装うアリバイ造り」このプロットこそ、作者が創造した時代を超えたもの。 今でも、この考え方・発想を身につけておけば、大概の大小問わない罠は見抜く ことが可能。 ・鉄道ミステリーの発祥である本作品。鉄道ダイヤトリックの部分は西○京○○氏に 引き継がれましたが、数こそ多いが、そして申し訳ないが、オリジナルである 本作品以上の物はまだ出ていないというのがレビュワーの意見です。 本作品の英訳版がなければ、自分で挑戦してみようかと思った次第。 老若男女問わず、一読お勧めいたします。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
社会派? それが何だというのか。官僚だとか汚職だとか、そんなことは別のジャンルで書け。少なくともミステリーとか推理とか銘打つからには「謎とその鮮やかな解明」を中心に置くべきであり、その意味で完璧な駄作。「社会派」とは所詮逃げ口上でしかないだろう。時刻表トリックだとか東京駅のホームがどうとかさんざん御託を並べておいて挙句の果てに梯子を外すような結末を持ってくるか普通? 伏線も張らずにそれはないだろうと言いたい悲惨な種明かし。現代の作家でここまで鉄面皮なトリックを使える人はいないだろうし、仮にこの作品を現代において何らかの推理小説コンテストに応募したとしてみよ。必ず落選である。その程度の水準。なのになぜこれを評価できようか? | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!