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東京島
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東京島の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.99pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全187件 41~60 3/10ページ
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同作者の東電OL殺人事件「グロテスク」を読んだこともあり、映画化されたことをきっかけに本書を手にとってみた。 主人公の清子をはじめ、日記に綴られた隆、ワタナベ、森、智意太と千希など多くの人の視点で物語が進んでいく形式は 「グロテスク」に似ている。 男性陣が主義主張に生きている中、唯一の清子はあくまで現実を生きている。 清子は強い者に巧みに取り入り、時に裏切る。誰を利用するのが一番得かを常に考えている。やはり女性は強い。 しかし、それ以上は、残念ながらあまり印象に残っていない。 本作も実際に起きた戦中の事件を題材に描かれているようだが、取材可能範囲が全く異なるとはいえ、 「グロテスク」のように人物描写や設定が深く練りこまれた作品を知っている者からすると、 本作はかなりあっさりとした印象である。 | ||||
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2010.5映画化すんですか? あの本、駄作だよ〜 大体 主人公の女、木村多江ってありえないでしょ。。イメージとしては 汚い中年娼婦って感じ 誰ならしっくりくるのかな? 男子もキレイな子揃えてるし・・・う〜ん 原作と違う。 結構エログロで とても読めません最後まで。 最近多いな、小説を映画化・ドラマ化 っての。 優秀な脚本家がいないの? | ||||
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無人島に男数十人と女が一人…設定だけ見ると残酷で生々しい話だと後込みしていましたが、蓋を開けてみればその辺はかなりソフトかつブラックユーモアに描かれていて安心しました。無人島での過酷なサバイバル以上に人間の心理描写が濃く出ており、強さ・弱さ・狂気・裏切り・自己愛…様々な思考がぶつかり合って壮大な心理戦が繰り広げられます。この心理戦の一番面白い所は登場人物の中に善人がいない事です。極限状態に置かれて正気を失くした者達だからこそのモラルのない非常識な争い。読み手としてはとてもスリリングで楽しめました。余談ですが映画版のワタナベが窪塚洋介さんで笑いました。あんな小綺麗じゃないから(笑)!! | ||||
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好きな作家さんもいるけれど、ものすごく自分の相性、という意味においてものすごくムラのある作家さんが、あたしには少なからず存在する。その最たる存在があたしにとっては、この、桐野夏生さんだ。ものすごい才女で社会派、すごい筆力だってのはわかる。OUTの衝撃は今でも忘れられないし、ファイヤーボールブルースも素晴らしかった。頬に降りかかる雨も、あたしの中では傑作だ。でも、この東京島は、こんなにもすべてが揃いきったお膳立ての中で、どうにもこうにも切れが悪いのだ。蠅の王の胸をえぐる乾きもなければ、15少年漂流記のような渇望もない。漫然とした、でも鈍い、ぼさっとしたぶれ。時々この人は、自分が女性であることに、怒りのような嫌悪感を感じているのではないかと思うことがある。小説を書くと言うよりも自分で自分を傷つけているような。才女で美貌にも恵まれながら、なぜに自分に汚物を塗ったくりながら徘徊するのか?声にならない声を上げて桐野夏生は、果たして何を叫んでいるのだろうか? | ||||
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無人島に1つだけ何か持っていけるとしたら何?その答えは強さです。それしか役にたたない。何だかんだ現代人は贅沢だー。そして便利になった分弱くなってる。人間の欲って残酷で汚ねーーー。頭殴られた衝撃を感じました。 | ||||
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世界に入り込めず終わってしまった。昔「となり町戦争」を読んだ時に感じたのと一緒。合う人は合うのかもしれないが、設定勝負で、ダラダラ続く感は否めないなぁ…。 | ||||
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人の心に潜む闇・悪意を描いた小説は数多くあるが、これを徹底して描き切るところが桐野夏生と他の多くの作家の違いだ。さらに、桐野作品には、市民的な日常(生活)の中に市民的ではない非日常(生活)が重ね合わせて描かれている。このことが、桐野作品が小説的リアリティを持つ理由のひとつであり、そしてそのリアリティが凄味となり、「OUT」、「ダーク」、「柔らかな頬」、「グロテスク」など代表作が読者の心を捉えているのだと思う。ただ、このような読者を圧倒する小説を書き続けることが、作家に様々な困難を強いてしまうのは想像に難くない。そして(自分も含めた)読者も、まずは一読の段階でのインパクトを求めてしまいがちだ。一読の段階でまず圧倒され、そして冷静になってもう一度読み返す、私自身は、彼女の代表作とされる作品群をこのように読んできた。しかし、この「東京島」は最後まで圧倒されることがなかった。孤島で生活する人々の心理描写などは、さすが桐野夏生だと唸らされることもあった。しかし、同じ設定で描かれたほかの作家の作品(有名どころでいえば「蠅の王」「漂流教室」)と起こる出来事は違えども、反目と(打算を持った)和解、リーダーの登場と失脚等といった人間模様は同じだったのでインパクト不足の感は否めない。かといって、大方の人にとって、これが想像し得る孤島での生活で起きる「日常」なのだろうから、そこからはずれたことをを描けば「非日常の中の非日常」を描くことになりリアリティが失われるに違いない。結局のところ「日常の中の非日常」を描いてきた作家が「非日常(孤島生活)の中の日常」を描いたことに圧倒されなかった理由があると思う。また、前述の作品との違いをだそうとすればラストの展開になると思うが、彼女はそれを清子の妊娠・出産という行為を通じて示した。しかし、これは母性という視点はあっても変化球であり、最後はどうなったのか?という部分では従来の作品との大きな相違はない。さらに、最後の章でそれを「手記」という手法で描いている。「語り」かもしれないが、漢字の使い方を見ると手記という位置付けだと思われる。彼女は「手記(あるいはそれに準じた告白)」という手法を頻繁に用いるが、この作品においては必然性も感じられないし効果的でもない。著者には失礼だが、最後は投げ出したのか?とも感じ取れた。手記はある意味、著者の考えをストレートにその人物に語らせることのできる便利な手法だからだ。桐野作品では手記(あるいはそれに準じた手法)がよく用いられる。もっとも必然性がありかつ効果的だったのは「グロテスク」と「柔らかな頬」だったと思うが、この「東京島」にそれを感じることはできない。 | ||||
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無人島。男31人と女が1人。夫と一緒に漂流して流れ着いた島で、46歳の妻の身に何が起こるのか。登場人物の狂気も一貫性がなく、サバイバルものとしても現実味が薄い。ご都合主義がまかり通り、しらけた気分にさせられる。谷崎潤一郎受賞作。映画化もされたそうな。ほんとかいな。 | ||||
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映画化も決定している無人島物。日本のある無人島に流れ着いた、31人の男たちと1人の女。迎えがなかなか来ない状況を理解した彼らは、彼らなりの秩序でその島で暮らし、いつか助けが来ることを願っている。そんな中、唯一の女性である清子は貴重な存在として大事にされるが長い月日を経て老いていくことは隠せずにいる。だんだんと自分の女としての価値が下がっていくのを肌で感じた清子は自分の味方となる男性を探しつつ、自分だけは助かろうと脱出を試みるが…という話。全体の印象としては、うーん、話の詰めが浅い感じ。最後も、えー!これで終わり?という感が否めないし、追いつめられた環境の割には、なんだか全体的にひょうひょうとしている。もう少し切迫した感のあるラストがよかったなーと、いまいち納得できずの一作。設定はおもしろいので、映画で見たほうがリアルに感じられておもしろいかもしれないなと思いました。 | ||||
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まず私は作者のファンですが、全作読んだわけではないということでご了承下さい。文体がこんなだっただろうか・・・と思いました。なにか強引で、観念的な印象です。すっと引き込まれません。大急ぎで書いたのでしょうか。レビュアーの平均評価が星三つなのも、やっぱりねと変な満足をしました。南国の無人島という状況が、想像を絶しているために、生々しさを感じられないということもあるかもしれません。面白かったのは、隆の日誌とワタナベのくだり。登場人物の思考を読み手に直接体験させる、面白い時の作者ならではの筆。生き生きしています。「毛流族の乱」も痛快でした。倉橋由美子の「スミヤキストQの冒険」をギュッと短く濃縮したような面白さだと思いました。 | ||||
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これこそ桐野さんしか書けない世界ですね。ページをめくる手がやまずにあっと言う間に読み終えてしまいました。こんな発想、なかなか浮かびません。最初はロストみたいな感じかなと思いましたが、なんか最後はせつなくて、読み終えてからいろいろ考えさせられました。この感覚は映画では絶対に出せないでしょうね。 | ||||
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話題となった理由は無人島に女性一人という設定がセンセーショナルにうつったからでしょうが、珍しい設定とはいえない。 描写も作家が書いたとは思えないほどチープ。 極限状態の人間の心理はうまく表現していたけど、それも今さら…という印象です。 | ||||
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最初はあまり人物に登場人物に共感ができず展開の速さ(元々読みきりなので)に少々戸惑いましたが少し見方を変えて島全体を把握してストーリーに注目して読むことにしましたしだいに、清子の女という武器を使った我侭、傲慢さにむかつきおばさんの癖に若い男にちやほやされて天狗になっているのが鼻に付きましたが最初は気落ち悪いやつとしか思わなかったワタナベが島の人間に迫害されて暮らしているのに同情し、楽しめました自分も社会的弱者なのでいつのまにかワタナベやマンタに感情移入ができたんだと思いますラストは以外で楽しめましたが、個人的には清子に不幸になって欲しかったです | ||||
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無人島に漂流した女性のサバイバル記。 現代人が無人島に漂流して自給自足を余儀なくされたら、 どのような行動をとるのか?がテーマ。 無人島にダイバ、コウキョ、チョーフといった東京の地名を付けて生活を始めます。 始めは秩序を保って 生活していますが、 漂流者で唯一の女性である清子(主人公)の夫の隆が死んで均衡が崩れて行きます。 人間の心の闇を描く作品。生々しくリアリティを感じさせる描写。 読んで飽きません。おすすめの一冊です。 | ||||
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『アナタハンの女王』をモチーフにしているということですが、実話のほうが、現実味があり引き込まれます。もし、自分が無人島に漂流してしまったら、こんな心情になるんだろうな…と。しかし、この小説は、無理やり、ドラマを作ろうとしている感じがして、登場人物に感情移入できません。「もし、自分が…」という気持ちにならないのです。 | ||||
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なんとも後味悪い、作品。それでもひきこまれてしまうんですが。 桐野さんの作品はいつもにおいたつような人間のいやらしさ、グロテスクさ、泥臭さが満載。 この作品も例外に漏れず。 無人島に漂着した清子と夫、あとから漂着した若者たち、中国人、誰一人として共感できる登場人物がいない。 そもそもこんな状況におかれることがないですが、人間ってほんとにこんな風になっちゃうのか。 指の間からのぞくような気持ちで読み進めて、そしてあのラスト。 全編とおしてやな感じなんですが、おもしろかったです。それが不思議。 個人的には映画は見ていませんが、ワタナベをどういうふうに窪塚洋介が演じているのか、それが楽しみ。とてもはまっているような気がします。 | ||||
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綺麗な商品でした。大満足。又利用させて頂きたく思います♪ | ||||
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OUTを読んでいたので、予測した方向がだいたい合ってました。 男性作家が描くような社会の縮図的集団の構図とか、弱肉強食とか、 そっち系のサスペンスではありませんでした。 思ったより下品でなくてほっとしましたが、結末もまた予想どおりでした。 | ||||
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登場人物はみんな変わった人で、感情移入ができなかったです。 無人島に到着した人たちは、気の合ったもの同士でばらけて、 別々に暮らしだします。しかし、そこまで無人島の環境は甘くないだろう ともおもいます。 | ||||
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何を読んだのかよく分かりません。私がそうと思っている純文学ではありませんでしたし、サスペンスでもなさそうです。 現代社会の縮図を描いたのかと聞かれると、そういう感慨を持つことが最も多かったですが、深く心に響くことはありませんでした。同様に、人間の人間性たるものが、社会とどう関係を持っているかについて、思いを巡らせるところも多かったのですが、深い共感や感銘を得るには至りませんでした。 巧妙に物語が紡ぎあげられているわけでもなく、平板な、サスペンス調の、社会批判調の、あるいは人間性の正体を暴こうとするそぶりを見せる、幾つものエピソードが、なんとなく繋がっていき、単にそれに終止符を打つためだけのように、最後の”おち”を迎えます。 商業の産物として理解するのが自分としては一番納得できるのですが、そう割り切ってとらえても、人にお勧めすることはできません。 | ||||
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