■スポンサードリンク
東京島
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
東京島の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.99pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全50件 1~20 1/3ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
異次元の世界と思いながら、読後は不思議な気持ちが残りました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
アナタハンの女王事件に着想を得たエンターテイメント小説。 人間が狂っていく様子は読ませるが、その結末は少々軽薄だったかもしれない。 信頼できない語り手に見える登場人物が複数登場して独白をするのを、筆者による三人称の視点が補っていくという文体のせいで、その独白が本心なのか、あるいは信用できないのか、はたまた登場人物の造詣が浅いのか、今一把握しかねるところがあった。 読書としては面白いので、時間があるのなら読んでみるのも悪くはないだろう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
面白いかつまらないかで言えば、面白かったです。 先が気になって、一気に読みました。 でも、それはいわゆるエログロな好奇心が刺激されてであり、何ら響くものはありませんでした。 登場人物に魅力がないのと、話にリアリティがないのが理由でしょう。 これだけ登場人物がいるのに、愛すべき人物、共感できる人物が一人もおらず、嫌悪感しか抱けません。 小説のクオリティは登場人物の魅力次第だと思うので、その点で失敗作ではと思います。 中身のない不愉快な人物ばかりの割に、極限下において平和すぎるのもリアリティなく、違和感を抱きます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
桐野夏生さんの小説。2008年5月に出版された。 谷崎潤一郎賞をとった作品だ。 清子が主人公ではある。しかしワタナベが第二の主人公と言える。 文明とは何かを考えさせる。 ヤマザキパンについてのくだりはジャム、パンと何気ないものが文明の力の象徴である という指摘が面白い。 ミステリでもなく脱出記でもない。(脱出する人間もいるが・・) 本書のなにより魅力的なのは変化していく登場人物たちだ。 人間臭い作品になっているのはしょうもないなーと思える箇所もよく描いているからだろう。 個人的には犬吉くんがワタナベにおかされる場面が印象的。 食欲、性欲の話しが多いが故に現実感がある作品に仕上がったのだろう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
設定は面白いし、結末はどうなるかが気になるので最後まで読ませるのは確か。 で、結末はまあ、こんなものかな。 途中でダレる部分はあるのだけれどそれはまぁさて置き。 さて自分だったらどうするか。それを考えさせられるのが本書のキモかな。 ワタナベの様に達観できるか、隆の様に記録に徹するのか、GMの様に記憶喪失に逃げ込むか、はたまたヤンの様に仲間を統率してゆくか・・・ さて・・・ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
思ったより面白くなかったと思います 映画も見ましたが。。。。。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本書は、東京島と名付けられた無人島を舞台にした長編小説で、 第44回谷崎潤一郎賞を受賞した作品である。初出は、『新潮』 で、15回にわたって掲載されたもので、2008年に単行本として 刊行されたものを文庫化したものである。なお、2010年には、 木村多江を主演として映画化もされている作品である。 ごく平凡な中年夫婦が、船旅の途中で海難事故に遭い、無人島 に流れ着く。やがてそこに、与那国島の野生馬調査に雇われた フリーターである23人の青年たちが、労働に不満を抱き、船で 脱走したあげくこの島に流れ着く。さらに、後にこの島でホン コンと呼ばれることになる謎の中国人男性11人が流れ着く。 こうして、夫婦の妻・清子以外は全員男性という状況が完成し た無人島でのサバイバルが始まる。彼らは、この島を東京島と 名付け、住む場所に応じて、ブクロ、ジュク、シブヤ、トーカ イムラ等の名前をつけて、小集団の生活を始める。 しばらくすると、容易に想像できるように、中年の清子の女体 を求めて男性たちの争いが始まり、清子も性を武器に逞しく生 き抜いていくが…。 もともとは「東京島」の章のみの短編の予定だったという本作 品であるが、島唯一の女性である清子が40代であるという設定 や、清子の視点を中心にしながらも、ワナタベやマンタの視点 からも繋がれていく展開に惹きつけられていく。 展開は無理がないながらも、本書最初の段階ではおそらく予想 ができない展開に本書最後では導かれていくのは、さすがは直 木賞作家と感じる。 ただ、複数の視点から紡ぎだされる展開は、やや間延びしてい る印象を受けるかもしれない。 マリアナ諸島のアナタハン島で起きたアナタハンの女王事件を モデルに創作されたサバイバル作品として読み応えのある一冊 である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
んーーー・・・ 実際の人種の特徴を考察するとあり得ない展開です。 なんで復讐しないのか モノを強奪しようとしないのか リアリティがありません。ただつまらないということはなく、 それなりにワクワクしながら読めたので☆3です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「OUT」の桐野夏生が描くサバイバルミステリー。 要約すると、31人の男とたった1人の女が無人島で生活しなければならなくなったら、というお話です。 こうくりゃ、もう気が狂うだらけか、レイプだらけのどっちかしかないだろう、と思うのですが、桐野さんはそういう風には描かず、むしろ日常の延長線上のような不思議な世界を作り出しています。 島をトーキョー島と名づけ、オダイバ、ジュク、シブヤ、キタセンジュ、コウキョ前広場、トーカイムラなどの名前を付けていく漂流者たち。 その都度の力関係で変わっていくリーダー。 中国人に対する蔑視と憧れ。 仲間内で広がる嫉妬と差別と絶望と静かな狂気。 小説はすべて主人公の清子か、仲間外れにされているワタナベの視点から描かれ、本当に意味で他の人が何を考えているのかはわかりません。それだけに、いやでも想像力がかきたてられます。 ただ、設定が設定だけに、どことなく浮世離れした感があるのが残念でした。もう少しサバイバルの様子を詳しく描いたらもっと面白かったんではないでしょうか。(たぶんそこは作者の興味外だとは思いますが) ちなみに、ラストのラストは「えっ、それで終わり」って感じですが、その前の展開は驚きます。この辺りはさすがに上手だなぁと思いました。よかったです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
漂流するって言うので、いわゆるサバイバルものを連想していましたが、それとはまったく違った。漂流してもこういう恵まれた環境にあると人は自分の欲望に忠実になっていくというのか…。 後半、ややありがちなパターンとなってしまったのが少し残念ですが、女が1人、特にその女性が40代という設定がきいていて、そこはよかったです。 でも今の日本人は漂流しても恵まれている、そしてやはり男性は草食系なんだなと思うとかなり複雑です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
同作者の東電OL殺人事件「グロテスク」を読んだこともあり、映画化されたことをきっかけに本書を手にとってみた。 主人公の清子をはじめ、日記に綴られた隆、ワタナベ、森、智意太と千希など多くの人の視点で物語が進んでいく形式は 「グロテスク」に似ている。 男性陣が主義主張に生きている中、唯一の清子はあくまで現実を生きている。 清子は強い者に巧みに取り入り、時に裏切る。誰を利用するのが一番得かを常に考えている。やはり女性は強い。 しかし、それ以上は、残念ながらあまり印象に残っていない。 本作も実際に起きた戦中の事件を題材に描かれているようだが、取材可能範囲が全く異なるとはいえ、 「グロテスク」のように人物描写や設定が深く練りこまれた作品を知っている者からすると、 本作はかなりあっさりとした印象である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
好きな作家さんもいるけれど、ものすごく自分の相性、という意味においてものすごくムラのある作家さんが、あたしには少なからず存在する。その最たる存在があたしにとっては、この、桐野夏生さんだ。ものすごい才女で社会派、すごい筆力だってのはわかる。OUTの衝撃は今でも忘れられないし、ファイヤーボールブルースも素晴らしかった。頬に降りかかる雨も、あたしの中では傑作だ。でも、この東京島は、こんなにもすべてが揃いきったお膳立ての中で、どうにもこうにも切れが悪いのだ。蠅の王の胸をえぐる乾きもなければ、15少年漂流記のような渇望もない。漫然とした、でも鈍い、ぼさっとしたぶれ。時々この人は、自分が女性であることに、怒りのような嫌悪感を感じているのではないかと思うことがある。小説を書くと言うよりも自分で自分を傷つけているような。才女で美貌にも恵まれながら、なぜに自分に汚物を塗ったくりながら徘徊するのか?声にならない声を上げて桐野夏生は、果たして何を叫んでいるのだろうか? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まず私は作者のファンですが、全作読んだわけではないということでご了承下さい。文体がこんなだっただろうか・・・と思いました。なにか強引で、観念的な印象です。すっと引き込まれません。大急ぎで書いたのでしょうか。レビュアーの平均評価が星三つなのも、やっぱりねと変な満足をしました。南国の無人島という状況が、想像を絶しているために、生々しさを感じられないということもあるかもしれません。面白かったのは、隆の日誌とワタナベのくだり。登場人物の思考を読み手に直接体験させる、面白い時の作者ならではの筆。生き生きしています。「毛流族の乱」も痛快でした。倉橋由美子の「スミヤキストQの冒険」をギュッと短く濃縮したような面白さだと思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
無人島に漂着する人数を30人超(日本人、中国人、○○○)になぜしたのかピンと来ませんでした。 「女性一人」がテーマなら、一貫して女性を一人称で描いた方が良いような気がしました。 目線があちこちに振られるので、時系列でもぼやけてしまって、ぐいぐい引き込まれるような感じがしません。 考えさせられるわけでもなく、中途半端にエンタメなんですよね。 いっそのこと日本人10人くらいにして女性一人。 うーん。 エンタメにしたいから外国人や狂人が出てくるんですよねぇ。。。 着眼はあくまでも面白いので☆3つ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
過去、桐野さんの小説は人間の本性をとめどなく出すようなかなりドロドロしたものが多かったので、これもそういう刺激(?)もあるかと思い期待したのですが・・・、残念ながら、正直おとなしい感じがしました。 ただ、あくまでもフィクションということで読み始めたのですが、実際に戦後にあった「アナタハン島の事件」をモデルにしたのだということに気づき、「本当にそういうことがあったんだ」ということのほうがけっこうショッキングでした。 また、映画のキャスティングも重なり、小説の中の主人公の女性と映画のキャスティングがあまりにも違いすぎているので納得性もいまひとつ。 あれだけ食べて生きていくのに苦労してきたわりには、最後には意外にもとんとん拍子だったのも、物語の後半の盛り上がりにはいまひとつだったかもしれません。とくに「ワタナベ」も。 しかし、もし、こういう環境下におかれたら自分はどうなるでしょうか。 (お腹が弱いので、真っ先に衰弱してしまうかな) もう少し、ナマナマしい、リアリティが欲しかったですね。桐野さんにしてはおとなしい内容だったと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ホントに「えげつない」。 半分あたりまでは、そのえげつなさに、20ページ読んだら一休み状態だった。 ちょっと希望が見えてきたあたりからは、進みだした。そうそう、これは21世紀の「創世記」なのだ。 女性は弱々しいものだと決め付けられているが、たった一人生き残るとしたら、こういう生き方だろう。 女性の武器を思う存分に使い、男に頼り、突き放し、意識と思いの間をうまくすり抜けていく…。 これ映画になる。予告編見たけど、ちょっと綺麗すぎないかなぁ。エルメスが衣装提供してるから? もっとグロだよ。人類の創世記ってまさしくこうなんだ。それは分かった。 でも、ホントに買わなきゃよかったと思った。 原始から文明というものが宿り始めたら、ようやく本も進みだしたけ、良い経験させてもらいましたわ。 ただ、最後まで、何が言いたいのか、分からん本でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
戦後に実際におきたアナタハン女王事件をベースに、無人島に残された女一人と男達のサバイバル を描く小説です。 人間ドラマをこってりと描くことを得意とする桐野氏ですが、今回の見どころはむしろ 一人の女の生き残ろうという執念と特異なシチュエーションによるエンタメ性だと思います。 一人の女のめぐって殺しあう男達と、女王として君臨しながらも島を脱出して帰国するために 男を利用しつくそうとする女の駆け引きは野性味に溢れていて肉食系の人にはもってこいです。 映画化されるそうですが、小説よりも映像の方が向いている作品だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
・・・的な感じの綺麗な表紙と「映画化」の文字につられて読みました。 ただ、ヒロインが木村多江サンと判っていながら、この小説の描写で 清子を木村多江サンで読み進める事が出来ず、笑ってしまいましたw 個人的には『これほど男に焦がれられた女がいただろうか。』で読みたかったかな。 なので意外にもワタナベの清子に対する感情が1番納得出来た感じ。 物語は結構淡々とした感じで、もう少し無人島サバイバルが有っても良いのでは。 まぁサバイバル小説じゃないと思うから、アレですけど。 あまりにも淡々としていたので、レヴューでの評判は良くない有人島の部分が好きでしたw 映画は観たいと思った。南国、景色が綺麗で良さそうだしw 実はもっと次々人が殺しあっていって『最後に誰が生き残るのか?!』 ・・・系の小説だと思っていたのは内緒です(爆) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
設定の面白さが いま一つ活かされきってない気がします。 もっと楽しめると思って読んだので残念でした。 権力関係が変わっていくさまなんかはもっと細かくリアルにゾクッとするくらいの方が逆に現実味があって面白いと思うのですが 意外とあっさりしてて残念でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
武器の力と、性の食い物にされた当事者の史実。 手段を持つと使わずにはいられない人間の欲。 エルメスとの提携もあり、綺麗めで上品な演出の映画。 時系列に物語が進み視点変化も無いので分かりやすい。 小説を下品・低俗・俗悪・醜悪・エログロと評した読者は 汚物をみせない映画の方が合っているのかな? 節操なくご都合主義で同調できない醜さを味わう小説。 女の醜さを「〜のために」と理由付けしない潔さに怖さを感じる。 謝らないし言い訳もしない平気で裏切る、ホントにヒドイ女性。 身勝手に言い切る清子だからこそ、迷った人は頼りに言葉を貰いに来るんじゃないかな。 醜さに頼る人。 暴力・権力・食欲・性欲・感情的・稚拙そして異物の醜さ。 なんで頼るんだろう、人は本来醜いからかな。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!