ロサンジェルスの大学病院に一人の男が収容された。彼の名はベンスン。

中絶手術で患者を死に追いやった容疑で産科医が逮捕された。

島の見学ツアーに出発した顧問団の一行、そしてパーク創設者の孫である子供たちを見舞った、すさまじいパニック。

モース警部がジェリコ街に住む女アンに出会ったのは、あるパーティの席上だった。

妻が自分の親友と浮気していることに気づいた亭主は考えた。妻を殺してその罪を親友に着せてやろう。

霧につつまれたコスタリカの孤島で、極秘のうちに建設が進められているアミューズメント・パーク―それが〈ジュラシック・パーク〉、バイオテクノロジーで現代によみがえった恐竜たちがのし歩く、驚異のワンダーランドだ。

「あたしのパパが作ったタイム・マシンを見てくださる?」―ぼくの決死のプロポーズに、彼女は笑ってそう答えた。

ソ連軍の動向を瞬時にして探知する〈シルヴァー・タワー〉のレーダーを用いて、アメリカ軍は驚異的な反撃を開始した。

最新の科学技術を結集したアメリカの軍事宇宙ステーション〈シルヴァー・タワー〉。

昭和51年南アルプスで播かれた犯罪の種は16年後、東京で連続殺人として開花した―精神に〈暗い山〉を抱える殺人者マークスが跳ぶ。

ホープの友人の探偵が何者かに射殺された。殺されたとき彼は、著名な実業家からの依頼で“シンデレラ”の行方を追っていた。

サンディエゴ、八月。

サラ・フォーチュンはふたつの顔をもっていた。

朝、自分のベットで目をさましたとき、リーはその日がなぜ他の一日と違っているのか、理解できなかった。

あの金を返せ―受話器から響いてくる不気味な声に、デザイナーのテスは総毛立った。

名門の男子寄宿学校で、一人の生徒が首の骨を折って死んでいるのが見つかった。

この絶望的な胸の痛みをどうしたらわかってもらえるのだろう。何不自由ない生活を送っていながらも、どこか満たされないのだ。

女は無残にも喉を切り裂かれ、ペントハウスの床に横たわっていた。

航空機墜落調査班のメンバーである心理学者ノーマンは、召集を受け、南太平洋へ飛んだ。

居住施設に戻った科学者チームの周囲では、奇妙な出来事が続発する。

その女は死んだはずだった。ススキノのバーで飲んでいた〈俺〉に電話で奇妙な依頼をしてきた女は、コンドウキョウコと名のった。

十一月になると、ここ西部にも万物が凍てつく冬の足音が聞こえてくる。

ノルマンディ上陸作戦前夜、Dデイの最高機密を握る連合軍将校が演習中に行方不明となった。

黒人スラムと化した公営団地ダブル・デュースの路上で、十四歳の少女と赤ん坊が射殺された…。

猫もしゃくしも大騒ぎする地方区の選挙戦。

あんたもおかしなことを聞く人だね。

ツアー旅行でオックスフォードを訪れたロース・ストラットンは、観光バスがホテルに着くとすぐに、夫をロビーに残したまま、部屋にあがった。

数多くの傑作を世に送り出し、冒険小説の王者と称されたマクリーン。

西海岸へ去ったスーザンから手紙が来た。留置場に入れられたホークを助けてほしいという。

その女が望めば手に入らないものは何ひとつなかった。ロビイストとしての名声も、財務大臣夫人の座さえも。

スイスの保険調査員ペーター・ロッスリはサルティーヌに同行してパリのレストラン巡り。

東京に赴任していた英国外交官ピーター・ダーウィンは、本国へ転勤になり、帰国休暇の途中マイアミに立ち寄った。

身に覚えのない罪で刑務所入りした主人公が復讐を誓い、出所後に自分を罠にかけた人物をつきとめようとする―。

宇宙旅行都市計画の一環として、47光年かなたのエータ・ケフェイ星系第四惑星のコルキスをめざすバサード・ラムジェット宇宙船〈アルゴ〉。

後悔なんかしていない。その気持ちに嘘はなかった。

そもそも、わたしが死体の第1発見者になったのは、同僚の手がふさがっていたからだ。

バビロンに不時着したコンコルドの乗客たちは防衛陣地を築き、リシュに率いられたアラブ人ゲリラへの必死の抵抗を開始した。

たこやき 『侵入』の続編となる一作。今回は、キットの妹・ホリィ夫妻はほとんど登場せず、王女らを襲う敵との戦いに。

中東平和会議に出席するイスラエル代表団を乗せ、エル・アル航空のコンコルドはニューヨークへ向かっていた。

森に埋められていた女性の死体は、一糸まとわぬ姿だった。割れた額、咽にぱっくりあいた傷。

クィラランはもうすぐ父親になる男のようにそわそわしていた。ムース郡で新しい新聞の創刊に携わることになったのだ。

崖っぷちを飛びこえる力がほしいと、何度願ったか知れない。始まりは、酔っ払いの老人が行方不明となったことだった。

こんな光景は西部劇でしかお目にかかったことがなかった。

結婚を二週間後に控えたわたしにとって、その事件は他人事とは思えなかった。

ロシア革命後の国内戦で白軍の最高統治者だったコルチャーク。

第二次大戦中、コルチャークの金塊の存在を知ったナチは、それを奪い取ったという。そして、その金塊は…。

どんなに愛しい旦那さまでも、一度くらいは殺したいと思ったことがありませんか?未亡人クラブがあなたの悩みを解決します―。

1977年、アメリカ、オハイオ州で、連続強姦事件の容疑者としてビリー・ミリガンという青年が逮捕された。

最新設備を誇るアラスカの石油基地にパイプライン破壊の予告状が届き、次いでポンプ・ステーションが爆破された。

百万長者の将軍ガイ・スターンウッドの死後、長女のヴィヴィアンは精神を病んだ妹カーメンをサナトリウムに送り込んだ。

不妊に悩む女医マリッサは体外受精に何度か失敗し、夫との間も気まずくなっていた。

現代が「アメリカン・ミステリの第2期ゴールデン・エイジ」と呼ばれるようになって久しい。

私立探偵ジョン・カディの目に映った地方都市ナッシャーバーは、悪臭ただよう漁港と薄汚れた工場からなる死んだような街だった。

ドイツ落下傘部隊の勇士、あのシュタイナ中佐が実は生きていた。

教会の礼拝の最中に信者が刺殺され、つづいて礼拝をとりおこなった牧師も謎の死を遂げた。

チャーチル首相を誘拐せよ。オリジナル原稿をもとに、最初に刊行されたときに削除されたエピソードを忠実に復元。

どんな町にもはきだめのような場所があるだろう。このボストンでいえば、歓楽街コンバット・ゾーンがまさにそうだった。

うまそうな料理の匂いが漂う浜辺の別荘で愛する家族と至福の時を過ごす。わたしはこの週末を心待ちにしていた。

わたし、キンジー・ミルホーンはオフィスとしてカリフォルニア信用保険会社の二階の一室を使っている。

三人のヴェトナム人労働者の死体は見るも無残なありさまだった。

日本企業ナカモトがロサンジェルスに建設した超高層ビル〈ナカモト・タワー〉で、美人モデルが殺された。

プロテウス号は、バレンツ海に面したソ連の軍港に曳航された。

アメリカとNATOの依頼を受けた英国は、ソ連がバレンツ海に敷設したソナー網の位置をつかむために、画期的な対ソナー装置〈レパード〉を搭載した原子力潜水艦プロテウス号を出航させた。

札幌の歓楽街ススキノで探偵まがいの仕事をしている〈俺〉は、今夜もバー〈ケラー〉の扉を開ける。

酔って帰宅したダルジール警視は、裏手の家の寝室で展開される光景に思わず目をこらした。

ケネディ家四番目の男が大統領に就任したとき、アメリカを未曾有の危機が襲う。『ゴッドファーザー』の著者が放つ超話題作。

ベルは死んだ、フラッドは行ってしまった。

没落した名家の生まれのミロは、遺産が入る日を待ちわびる酒びたりの私立探偵。ある日、彼のもとを一人の女が訪れた。

本書は、戦後最高の幻想作家、日影丈吉の最晩年の作品を中心に編んだもの。

たった一週間のうちに二人も、慈善家が殺された。いずれも降圧剤を致死量飲まされて。

二日酔いのところを電話で叩き起こされたトマス・セロン教授は、まだ夢ではないかと疑っていた。

マイアミに満月が昇る夜、一人の女が不安に怯えていた。ときどき意識を失い、その間の記憶が全くないのだ。

東京の大学で修士課程を終え、研究所に招かれて札幌にやってきた青年。

神が降臨してきたかのような姿だった―。真昼の太陽を浴びた黄金像そのままの青年。

12歳以下の子どもたちが“生後堕胎”の名のもとに殺戮される戦慄の未来を描いた問題作「まだ人間じゃない」、異星人による奇妙な侵略をうけた地球の物語「フヌールとの戦い」、広告戦争が極限まで達した騒々して未来社会を描いた「CM地獄」などの秀作中短篇8篇をおさめた

1986年10月ベルリン。欧亜交易の社員神崎哲夫は、とつぜん窮地におちいった。

わたしをここから出して、と精神病院に入院するサラはホープに訴えた。母親と医者の共謀で病院に閉じ込められているという。

私立探偵スペンサー・ブームに火をつけた代表作『初秋』から十年―十五歳の少年だったポール・ジャコミンはみごとに自立してダンサーになり、ガールフレンドのペイジとの結婚を考えていた。

単身赴任の平凡なサラリーマン北岡吾郎は、ボーナス袋をチンピラ二人組に強奪されて“男にめざめ”相手を叩きのめしてドロップアウト。

スウェーデンの秘密海軍基地近くで、領海侵犯中のソ連潜水鑑と漁船との接触事故が起きた。

ハワードはカリフォルニアの弁護士事務所に勤める見習い弁護士。バレエ鑑賞と料理が趣味という気の優しい男だ。

うますぎる話には罠がある。アパートに忍び込み、小箱を盗み出すだけで5千ドルの報酬をくれるという。

愛するものを失うことはつらい。ましてそれが、聡明で思いやり深く、誰からも愛される15歳の少年ならなおさら。

おだやかな春の宵、マイケル神父は教会の中庭にひざまずき、ひとり静かに祈りを捧げていた。

ヴェトナム帰りの幼児虐待殺人魔コブラを追って、アウトロー探偵バークと女性武術家フラッドの復讐の血が騒ぐ。

1944年春、連合軍の反攻を前にして、ロンメル将軍はドイツ軍の防衛計画会議をフランスの古城でひらこうとしていた。

カナダ国境に近いムース郡は冬になると雪と氷に閉ざされる。

行方不明になった義父を発見する手がかりを求めてアルプス山中の寒村を訪れたソールは、聖識者とおぼしき男たちに襲撃された。

世界各地で、次々と行方不明になる老人たち―ナチス・ドイツの残虐なテロ政策〈夜と霧〉が甦ったのか?暗い過去を背負い、イスラエルに隠遁していた元CIA工作員ソールは、モサド要員だった義父の失踪を知り、探索を開始した。

「わたし、どうしても一人でいたいの」そう言ってスーザンは去っていった。西海岸で新しい仕事につくという。

きみに仕事を頼みたい、と殺人課の部長刑事が言った。言われた当人は茫然自失。

鑑定ミスのため、自分の妻子を含む1億2千万人もの人たちを殺してしまった惑星鑑定士セイタロは失意の旅に出た。

パージェター夫人にとっては、拷問にもひとしい旅だった。

イザベル・サドラーと名乗る美しい女性がロンドンの美術画廊にやってきた。一幅の絵をたずさえて。

イスラエルとアラブとの熾烈な諜報戦の渦中に身を投じたチャーリィ。

ヨーロッパ各地で頻発する、ユダヤ人を標的としたアラブの爆弾テロ。

陰謀と紛争のただなかに、常に英国情報部の男たちはいた。

最初は麻薬の売人、次はダンサー―。二人は同じ拳銃で射殺され、路上に冷たいむくろをさらしていた。