赤の女
- フランシスコ・デ・ゴヤ (1)
- 美術ミステリ (55)
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前に読んだ「死の宣告」が面白かったので、この本も期待して読み始めたのですが・・・。 | ||||
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Amazonへ注文してある本が届くまでなにか在庫の本でも読もうと探していたらポーラ・ゴズリングの『ウィチフォード連続殺人』と『赤の女』の二冊が重ねて積んであった。 まず巻末の解説の末尾に「ポーラ・ゴズリング長編リスト」が記してあり、本書が1983年の作品で『ウィチフォード連続殺人』が1986年の作品であることが分かった。 本書が刊行されたのが1994年であったから、評者が読んだのが22年も昔であり、もちろん物語などすべて忘れている。 本書の主人公がスペインの英国領事館員であることに興味を惹かれたので『赤の女』を読むことにした。 マドリードの英国大使館で出世コースを走っていたチャールズ・ルウェリンは、40歳をむかえた今、なぜかアリアカンテに新しくできた領事館へ追放されていた。 早朝上司のベーカーの電話にたたき起こされてこの物語は始まる。 「ちょっとした厄介事」と、ベーカーがチャールズに頼んだ仕事は、英国で仕事を引退した富裕な人たちが多く住むプエリトリオという観光地で起きた事件であった。 プエリトリオに住んでいた英国人レジナルド・パートリッジは退職した税務局員であった。 そのレジナルド・パートリッジが殺人容疑で逮捕されたから領事館員の仕事をしてきてほしいというのがベーカーの言うところの「ちょっとした厄介事」であった。 チャールズは、逮捕されたレジナルド・パートリッジの息子デービット(車の事故で亡くなっている?)の妻だったホリーと二人でレジナルドの容疑を晴らそうと奔走をはじめてしまう。 ストーリー半ばからは、まるでヒッチコックの映画を観ているような展開で進むが、まぁ、ありきたりなサスペンス・ストーリーだと思いながらもスペインやスペイン人についてチャールズが薀蓄を語るところが面白い。 ホリーが、「なんでスペインでは?」「なんでスペイン人は?」などと五月蠅くチャールズへ、なんだかんだと質問するたびに、会話の最後でチャールズが「いや、それがスペイン人さ」と毎度締めくくるから、ホリーが苛立つところなどの描写は、著者が英国人ならではの視点なのだろう。 「スペインは、ヨーロッパではない」と本書のなかでチャールズは言うが、スペインは大陸の西端にあり、英国は大陸と海で遮られた島国であるから、スペインは英国よりヨーロッパに近いはずである。 やはりスペインの歴史がスペインの国民性を培ってきたんだと本書を読み進みながら想像してしまったのである。 国民投票でEU離脱を決めたのが英国なのだから、たかがフィクション・サスペンス物語であるのだが、スペイン人気質(英国人も)を少しだけでも著者の視点から覗うことができたから、ミステリーとしてだけでなく楽しく読み終えることができた。 本書の訳者の秋津知子さんの翻訳も秀逸であったことも追記しておきたい。 | ||||
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