ガラスの鍵
- ハードボイルド (137)
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ガラスの鍵の総合評価:
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全2件 1~2 1/1ページ
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前半、軽妙なリズムで話が流れて、主人公ネド・ボーモンの曲者振りがいかんなく発揮され、かなりの手ごたえを感じた。特にネドが敵役のシャドの手下達にリンチを受けるシーンは徹底した第三者視点の描写ながら、その執拗な攻撃に身震いを起こしてしまった。 | ||||
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あまり面白くありませんでした。 | ||||
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このところマイケル・コナリーの作品をほぼ時系列に何冊も読んできたが、いくら出来の良い作品でも続けて読んでくるとやはり少し飽きがきてしまう。 温故知新という言葉ががあるが、なんだかダシール・ハメットを読みたくなり、いままで読んでいなかったハメットの『ガラスの鍵』(1931年)を入手して読むことにした。 この物語の主人公は、ハメットの代表作『血の収穫』や『マルタの鷹』のサム・スペードやコンチネンタル・オプなど探偵ではなく賭博師であるから興味を惹く。 読み始めてたいして面白くもない小説だなぁ、と思い始めたが、ぺージを繰る毎に登場人物のリアリティさと、予想もしない物語の展開に、世の中案外こんな風に物事は過ぎていくのではないだろうかと思い始めて、じっくり読みはじめて面白くなってきた。 主人公のネド・ボーモンはどちらかといえば優男であり、格闘技や射撃の腕前がいいわけではないが、やはり生業が博打師だから冷静で激しない性格である。 まずこんな男を主人公にしたのがハメットの非凡さの証であろうと思ってしまったのである。 町のボスが政治家を支援しながら持ちつ持たれつの利権確保をしょうということが物語のテーマである。 話の筋はありきたりなものだが、やはりハメットが、この物語に登場する人物の性格描写の上手さに惹き込まれてしまう。 あるインタビューでハメットが「全ての登場人物は私が個人的に知っている人々をベースにしている」と述べいたそうであるが、かってアメリカでも有名なピンカートン探偵社で探偵をしていた時代に経験したことなだろう。 ハメット自身が一番お気に入りの作品だと回想していたそうだが、評者もハメット作品中一番の傑作ではないかと思いながら読み終えたのです。 | ||||
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巻末解説に、ハメットが戯曲を書く野心を抱いていたことが書かれ、解説者からさもありなんとコメントされている。 松田優作の諸出演作などを観ると、この作家の影響力はかなりのものがあるんだろうなあと思ってしまう。 新聞社主マシューズ家での社主の妻エロイーズと主人公との刹那的な情事はかなりエロティックで、「人生とはこういうものよ」と彼女が囁くくだりは、村上龍『愛と幻想のファシズム』上巻で、主人公トウジが相棒ゼロの恋人フルーツを寝取ってしまったときにフルーツが「全ては決められてしまっているのね」と囁くくだりを想起させた。この奥さん、名前どおりに「エロいーぜ!」www | ||||
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梅雨頃読み始めました。夏は放置してました。涼しくなってまた読み始め10月に読み終わりました。面白かったです。誰かが書いてたけどこれはハメットのロンググッドバイだそうです。いまいち、よくわかりません。 | ||||
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いわずと知れたダシール・ハメットが書いたハードボイルド小説です。ハメットは生前、自分の書いたものの中で一番のお気に入りだと言っていたそうです。翻訳者の小鷹信光さんが書いていらっしゃるように心理描写の全くないこの小説の翻訳作業は大変な苦行であったとのこと。一説には、日本人の99%が翻訳にて外国文学を読むとか・・・外国文学は、翻訳者の力量が問題となりますが、小鷹信光さんは第一級の翻訳者として認められていると思います。(なぜここにこのような事を書くかと申しますと、以前読みたい本を探したところ、ようやく絶版になった本を見つけました。が、訳者があまり聞いた事がない名前でしたので、ウイキペデイアで調べましたところ、誤訳が多くあまり信頼性が無いと書いてあって唖然とした経験があったからです。)この本は本当に面白いです。ですが、簡単に読み飛ばせる本ではありません。じっくりと時間をかけて読むと本当の面白さがわかると思います。だからと言って決して超難解なわけではありません。私は一度読んだだけでは、完全に理解できたとは思えませんでしたので、何度も読み返しました。(ダシール・ハメットと小鷹信光さんに敬意を表して。)尚、この小説は二度映画化されております。二度目の映画は1942年にアラン・ラッドとヴェロニカ・レイクの主演で作られました。1942年と言えば、今から71年前で、日米戦開始直後のことです。当然のことながら、日本では公開されませんでした。この映画は、つい最近(2013年6月25日)ようやく日本語字幕付きのDVDが発売になりました。原作と映画は大分違いもありますが、映画も大変面白く作られております。この小説を読まれて、よろしければ映画もご覧になって下さい。 | ||||
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生涯に5つしか長編小説を書かなかった“ハードボイルドの始祖”ダシール・ハメットの第4作。’30年3月号から6月号まで伝説的パルプ・マガジン『ブラック・マスク』に4回にわたり連載されたのち、翌年単行本として発行された、ハードボイルドを「アメリカ文学の1ジャンル」として高めた、いまや古典的名作である。主人公は賭博師ネッド、ある日親友で市政を陰で牛耳る実業家ポールから間近に迫った選挙で現職のヘンリー上院議員の手助けを頼まれるが、即座に断る。折りしもその翌日、ヘンリー上院議員の息子テイラーの遺体をネッド自らが発見する。事件が公になった直後からポールが犯人であるという噂が飛び交い、怪文書が出回る。殺人の容疑をかけられ、市政選挙でも突如として劣勢に立たされた親友の窮地を救おうとネッドは事件の解明に乗り出す。彼は決して不死身でもタフでもなく、敵対するギャングの手下に散々痛めつけられ自殺まで図る。それでも彼は暴力や拳銃にものを言わせることは一度もなく、じりじりと真相に迫ってゆく。ふたつの世界大戦のはざま、禁酒法、そしてギャングが暗躍する不穏な時代を背景に、ハードボイルド小説の世界にしては珍しく、私立探偵でも官憲の捜査官でもない、やくざな稼業である一介の賭博師を主人公に据え、また「正義」ではなく、「自分の損得勘定」を考慮して、腕っ節の強さではなく、切れ味鋭い頭脳、深い洞察力を武器にして立ち居振舞う姿を描いたところにこの小説の特長がある。他の作品『赤い(血の)収穫』や『マルタの鷹』とは一線を画した本書は、ハメットがもっとも誇りとした、彼の目指すハードボイルドの完成形であり、存在そのものがハードボイルドなのである。 | ||||
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