凶手



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    初公開日(参考)1994年04月
    分類

    長編小説

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    凶手 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 189-7))

    1998年03月31日 凶手 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 189-7))

    彼の名はジョン、あるいはゴーストとも呼ばれている。一切の武器を持たないハートレスな殺し屋だ。精妙な感覚と異様な剛力を秘めた自分の両手が唯一の凶器。そのまがまがしい手で、請け負った仕事を確実にこなしていく。しかし、仕事以外のことには関心も知識もなく、しかもひどく無口なので、他人からは頭が弱いと思われている。そんな彼が初めてシェラと会ったのはシアトルのストリップ・バーだった。彼女は店の踊り子で、ふたりは互いに相手が同種の人間であることを嗅ぎ取り、美人局のコンビを組んで、デンヴァー、ヒューストン、ニューオリンズと放浪の旅をつづけた。ところが、タンパという町でふたりは殺人事件に巻き込まれ、シェラは失踪、ジョンは殺人犯として刑務所で三年間すごした。出所後ジョンは、姿を消したシェラを捜し出すことしか頭になかった。しかし、手がかりは全くない。何としてもシェラと会い、逃げた理由を直接聞き出したい彼は、どんな危険な仕事も引き受けながら、シェラ捜しの旅をつづけた…。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。 (「BOOK」データベースより)




    書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

    凶手の総合評価:8.63/10点レビュー 8件。Bランク


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    全1件 1~1 1/1ページ
    No.1:
    (7pt)

    ハートレスな物語

    闇の探偵バーク・シリーズのヴァクスが、シリーズ中断中の1993年に発表した単発作品だが、作品全体のテイストはバーク・シリーズと共通している。
    ゴーストと呼ばれる殺し屋は、かつてコンビを組んで美人局をやっていた相棒で、彼が服役中に姿を消したシェラを探すために、闇の世界の奥深くへと分け入っていく。アメリカのさまざまな都市のいかがわしい街を探し回るのだが、ひとりでは成果が得られず、闇社会の情報通を頼ることになり、相応の見返りを求められる。必殺の武器である自分の両手を頼りに困難で血なまぐさい任務を果たしたゴーストは、ついにシェラの居場所に辿り着くが、そこに待っていたのは・・・。
    冷酷非情でありながら純粋な恋情を抱き続ける不器用な主人公の生き様が心に響く、切ないノワール小説で、バーク・ファンには文句なしにオススメできる。ただ、あまりにも非情というか、ハートの無いストーリーなので、ハードボイルドにもロマンを求める読者には合わないかもしれない。

    iisan
    927253Y1
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    No.7:
    (4pt)

    不自然なシリーズではなく、

    特殊な設定ながら単発だから読め、無駄のなさを深く愛せた。著者の他(シリーズ)は読むまい。
    凶手 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 189-7))Amazon書評・レビュー:凶手 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 189-7))より
    4150796076
    No.6:
    (3pt)

    池袋ウエストゲートパークの元ネタ

    作者である石田衣良さん本人がインタビューなので言っていることですが、
    このアンドリュー・ヴァクスの『凶手』はあの『池袋ウエストゲートパーク』
    の元ネタです。ネタにしているのは文体。断章スタイルでリズムはあるが硬質
    でハードボーイルドな文体。このクールさを現代日本の池袋を舞台に置き換えて
    書ききったのが『池袋ウエストゲートパーク』。

    そんな元ネタである『凶手』はさすが元祖と言うべきか、ハードボイルド文体と
    断章スタイルが上手く溶け合っていて痛快。断章スタイルはヴォネガットなどで
    も見られるスタイルですが、ハードボイルドでの断章スタイルはこれが初(未確認
    ですが)ではないでしょうか。

    しかし、残念なのは物語自体にあまり魅力がないこと。惜しい。
    それで☆3つです。
    凶手 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 189-7))Amazon書評・レビュー:凶手 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 189-7))より
    4150796076
    No.5:
    (5pt)

    究極のハードボイルドヒーロー

    タフガイ探偵の説教くさい欺瞞に満ちた正義や
    アンチヒーローの露悪趣味にうんざりしている人にはお奨め。無名の殺し屋「ゴースト」の無心でシンプルな行動原理は品格さえ感じさせる。主人公は行方不明の恋人を探すために、自らの「素手で人を殺す」特異な能力を淡々と使う。自分の利益や保身に汲々とするギャングや「高邁な」思想を語る白人至上主義者たちとの対決と「無心の勝利」はもの悲しくも痛快である。
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    4150796076
    No.4:
    (4pt)

    救いようのない男の中の闇

    名前すらない「ゴースト」と呼ばれる男。彼が刑期を終え出所後求めたのは、刑務所に入る以前、美人局をやっていた頃組んでいた元ストリッパーのシェラという名の女だった。 「アウトロー探偵バーク」シリーズが、現代社会の暗いテーマを扱っていても読めるのは、バークのファミリィの存在が大きいのだと本書を読んで感じた。血の繋がりはなくても、自分が守るべき、そして時には自分を守ってくれる存在――精神的にも、体を張っても――そんな人々がいるから、バークはたとえ「ゼロ地点」を垣間見ても、そこから堕ちては行かないのだろう。
     ゴーストにはシェラ以外求める存在がない。物も、人も。それらが手に入っても彼にとっては意味のないものだから。ゴーストにとっては、「魂の双子」といえ!るシェラ以外は。この救いようのない男は、救いようのない闇の世界を放浪する。ただ一人の女を捜して。 根底に流れるテーマは「バーク」と変わらないのだろうが、こちらはより深く人の心の闇をあらわにしている。読了後、翻訳版のタイトルは優れものだと感じた(原題は「Shella」。余談だが「バーク」シリーズの作品の中にシェラらしき人物の噂話が出てくるのはご存知?)。
    凶手 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 189-7))Amazon書評・レビュー:凶手 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 189-7))より
    4150796076
    No.3:
    (5pt)

    アメリカ文学史上に残る傑作

    作者の本業は、弁護士だ。といっても、ドラッグディーラーや金持ちのためのそれではない。多くの場合金もなく、まともな保護者とも無縁な児童虐待の被害者のために、法廷で戦っている。そんな人物がなぜ小説を書くのか? 人は、自分の感情を揺さぶるフィクションを買い求めるが、見ず知らずの実在児童の被害には、冷淡だから。その現実を逆手に取り、ヴァクスはハードボイルドの秀作・良作を創造して、その中で児童虐待の現実を糾弾してきた。その情熱は時に作品を損ないもしてきたが、本作は違う。ヴァクスのテーマと文学性、ハードボイルドとしての押えた叙情が一体となってアメリカ文学史上に輝く、傑作に結実している。読むべし。
    凶手 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 189-7))Amazon書評・レビュー:凶手 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 189-7))より
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