女の顔を覆え



※タグの編集はログイン後行えます

※以下のグループに登録されています。


【この小説が収録されている参考書籍】
オスダメ平均点

6.00pt (10max) / 1件

6.00pt (10max) / 3件

Amazon平均点

3.67pt ( 5max) / 3件

みんなの オススメpt
  自由に投票してください!!
0pt
サイト内ランク []D
ミステリ成分 []
  この作品はミステリ?
  自由に投票してください!!

5.00pt

35.50pt

70.50pt

10.00pt

←非ミステリ

ミステリ→

↑現実的

↓幻想的

初公開日(参考)1976年12月
分類

長編小説

閲覧回数2,682回
お気に入りにされた回数1
読書済みに登録された回数3

■このページのURL

■報告関係
※気になる点がありましたらお知らせください。

女の顔を覆え (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 129-6))

1993年04月30日 女の顔を覆え (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 129-6))

※あらすじは登録されていません



書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.00pt

女の顔を覆えの総合評価:7.00/10点レビュー 4件。Dランク


■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(6pt)

本の厚みは薄いが中身は濃いです。

アダム・ダルグリッシュ警部シリーズ第1作目にしてジェイムズデビュー作。現在刊行されている彼女の諸作品からは想像がつかないほど、本の厚さが薄いことに驚かされるだろう(大げさか)。本の薄さと相まって物語もシンプルだが、では内容も薄いかというとそうではない。

物語は富豪の旧家で起きたメイド殺しの捜査にダルグリッシュ警部が乗り出すというもの。富豪の家で起きた殺人事件で当然容疑者はその屋敷に住む人間達と従事する人々という、実にオーソドックスなミステリに仕上がっている。で、この事件を捜査するにつれ、表面では見えなかった人間関係の綾、愛憎入り混じった御互いの感情などの相関関係が浮き彫りにされる。このスタイルはジェイムズ作品特有のものであり、すでにデビュー作から彼女の創作姿勢は一貫しているといえるだろう。特にある感想でも既に述べているのだが、元々ジェイムズ作品の舞台となる場所というのは、実は裏側に潜む悪意などで、ぎくしゃくした人間関係が微妙な均衡で保たれており、それが殺人という行為が崩壊の序曲となり、ダルグリッシュが関係者を彼ら・彼女らに新たな方向性を指し示す導き手という役割を担っていることだ。本作でも外から見ると何不自由なく、平穏無事にその暮らしを継続しているような旧家の人々が実は危うい均衡の上で関係を成り立てさせており、その中心に被害者がいたと解る。

そしてジェイムズがこのデビュー作で最もやりたかったことは被害者の人物像を浮き彫りにすることだろう。通常殺人を扱ったミステリならば、動機を探るべく被害者の周辺を容疑者たちの間を渡り歩くことで犯人像を浮き彫りにしていくのだが、本作では被害者となったメイドの隠された本性が捜査によって見えてくる。未婚の母にして富豪の長男との婚約にこぎつけた、シンデレラのような女性が、実は・・・と解ってくるのはなかなか面白い。
だからといって本作が面白いかというとそうでもない。後の長大重厚作品に比べれば読みやすいものの、既に本作からくどいまでの緻密な描写が盛り込まれており、ミステリ初心者にはすんなり読める類いのものではないだろう。ミステリを求める向きの方々よりも濃厚な人間ドラマを求める方の方が性に合うと思える作家だ。

Tetchy
WHOKS60S
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.3:
(3pt)

やはり少し古い

1977年のハヤカワ・ミステリで読んだ。本そのものも黄ばんでいたが内容もやはり少し古かった。時代によるものでしょうが訳も今から思えばおかしいところがある。例えば「ドアのボルト」とは閂の事ではないか。また主人公のダルグリッシュの性格が現代には合わないと思う。しかし筋の展開は面白いと思う。
女の顔を覆え (ハヤカワ・ミステリ 1281)Amazon書評・レビュー:女の顔を覆え (ハヤカワ・ミステリ 1281)より
4150012814
No.2:
(5pt)

デビュー作にしてこの恐るべき完成度

デビュー作にしてこの恐るべき完成度。若書きの未熟さが全く見当たらない。今は亡き評論家の瀬戸川猛資が1960年代に書かれた最良の本格ミステリと激賞していただけのことはある。とにかく被害者であるメイドの複雑な人物像が強烈で一読忘れ難い。
プロットの枠組みは古典的カントリーハウス物のものだが、牧歌的な要素を排除した辛辣な描写の果てに訪れる結末の中に垣間見える慈悲や救済には心底感動させられる。ジェイムズ作品の美質である伏線の妙味も見事で真相を知ったあと読み返してみると、その技量には舌を巻く。
女の顔を覆え (ハヤカワ・ミステリ 1281)Amazon書評・レビュー:女の顔を覆え (ハヤカワ・ミステリ 1281)より
4150012814
No.1:
(3pt)

JD James の処女作

JD James の処女作。アガサクリスティーの後継者として高い評判を得ている彼女だが、一読すれば納得できる。しかし、作品はどれも展開が少なく、米国のハードボイルド作品の読者向きではない。しかし、この読みにくさに耐えた後の読後感は爽快だ。また次の作品を読みたくなる。晩年の作品がより入手は容易であるが、まずはここからはじめることをお薦めします。優れた作者というのは誰もがその処女作で完成の域に達しているということを納得する。
女の顔を覆え (ハヤカワ・ミステリ 1281)Amazon書評・レビュー:女の顔を覆え (ハヤカワ・ミステリ 1281)より
4150012814



その他、Amazon書評・レビューが 3件あります。
Amazon書評・レビューを見る     


スポンサードリンク