ロンドンに住む花屋の店員アルマは、妻ある歯科医ウォルターとひそかに愛し合っていた。

コーンウォール沖に浮かぶカム島。

ピーター・ウィムジイ卿の兄ジェラルドが殺人容疑で逮捕された。しかも、被害者は妹メアリの婚約者だという。

殺人は、それが起きた時代を象徴する―風光明媚なハムステッド・ヒースに建つ私設のデュペイン博物館は、有名な殺人事件の数々をあつかうユニークな展示で知られていた。

殺人の疑いのある死に際会した場合、検視審問を要求するべきか否か。

現代ミステリ界の女王、二十世紀最後の力業。

裁判官による説示。被告人ハリエット・ヴェインは恋人の態度に激昂、袂を分かった。

年の瀬、ピーター卿は沼沢地方の雪深い小村に迷い込んだ。

衆人環視の浜辺で女性が絞殺された。目撃者は皆無で証拠も波に洗われ、被害者の身元さえつかめない。

【ロマンス小説の古典『高慢と偏見』の続篇に、ミステリの巨匠P・D・ジェイムズが挑む! 】 紆余曲折の末にエリザベスとダーシーが結婚してから六年。

騒々しかった休戦記念日の晩、ピーター卿はベローナ・クラブを訪れた。

世界最古とされる切手「ペニー・ブラック」が、郵便博物館から盗まれた。

頭部を撃ち抜かれて息絶えた、妻ステファニーの姿。

メロディーは休暇で訪れたある村で、たまたま競売に出ていた家をアダムという男性と競り合った末に獲得した。

強引な捜査が原因で警察を辞職したダイヤモンド。デパートの警備員として雇われたものの、再び失職してしまった。

公園のブランコから女性の死体がぶらさがっているとの報を受け、ダイヤモンド警視は現場に急行した。

実直そうな青年アレックスは、茫然自失の状態だった。新婚旅行の初日に新妻のドリーが失踪したというのだ。

出版社を経営するエドガー・ブラッカーが放火により殺された。

ダイヤモンド警視は、遺跡の地下で発見された人骨の身元照合に奔走していた。

ロンドンから70マイル。ここ田舎町のデントンでは、もうクリスマスだというのに大小様々な難問が持ちあがる。

事故か、自殺か、他殺か―。

英国ミステリ史上、ひときわ異彩を放つ重鎮ブランド。本書には、その独特の調理法にもとづく16の逸品を収めた。

男性信徒に熱狂的に支持され、女性信徒を恋の虜にする美貌の牧師オーティス―町で国教会の主教が自殺した時でさえ、彼の哀悼の言葉が暗い空気を払拭する。

月曜日、イングランドでも有数の大邸宅で、一週間にわたる狩猟パーティーが始まろうとしていた。

夕闇のせまるオックスフォード。なかなか来ないウッドストック行きのバスにしびれを切らして、二人の娘がヒッチハイクを始めた。

幼子を預けたまま、妻が蒸発した。行方を探す弁護士の夫も姿を消し、後日、他殺体で発見された。

流感が猛威をふるう町に中傷の手紙がばらまかれ、切り裂き犯も老女を襲う。

湖に浮かんだ女の全裸死体―手がかりのない難事件にバースきっての頑固刑事、ダイヤモンドは俄然張り切った。

肌寒い秋の季節。デントンの町では、連続婦女暴行魔が跳梁し、公衆便所には浮浪者の死体が転がる。

カーヴィ少年の失踪は誘拐事件に変貌した。

殺人から窃盗に至るまで、さながら犯罪見本市と化した一月のデントン市。

9マイルは遠すぎる ｱｰﾑﾁｪｱ・ﾃﾞｨﾃｸﾃｨﾌﾞ・ｽﾄｰﾘｰの定番。

コペンハーゲン警察の特捜部Qは未解決事件を専門とする部署だ。ある日ここに一本の電話が入った。

妻と喧嘩し、あてもなく街をさまよっていた男は、風変りな帽子をかぶった見ず知らずの女に出会う。

呼び出しは深夜にきた。

夫を殺した、と女はダイヤモンド警視のもとに自首してきた。酔っている夫に物を投げ、殺してしまったという。

二人は学生同士の恋人だった。女は妊娠しており、男は結婚を迫られていた。

「結び目のついた紐」と「マッチ棒で作られた十字架」―奇妙な品物がリーバスのもとに届けられた。

パリを訪れた英国皇太子バーテイを、驚くべき知らせが待ち受けていた。

匿名の電話の警告を無視してフリーダは婚約者の実家へ向かうが、その夜のパーティで殺人事件が起こる。

英国最大の避暑地ブライトン。光学器械店を営むモスクロップは、海岸でゼナという女性に一目惚れし、やがて彼女と近づきになる。

―自らの土地を教会に寄進することで楽隠居を考えた荘園主が、食事中に悶死する。

一匹狼の刑事が退職する、それは人生の墓場に足をつっこんだも同然だ―警察を定年で辞してなお捜査員として署に残る元警部リーバス。

シュルーズベリの人々が楽しみにしている聖ペテロ祭。ところが祭りの前日に町の若者と商人・トマスが思わぬ諍いを起こす。

美術商殺害事件の捜査方針で上司と対立したリーバス警部は、思わず暴力をふるってしまう。

ヴィクトリア朝ロンドンでは、駅や公邸を狙った同一組織の犯行と思われる爆弾テロ事件が続発していた。

交通事故で記憶をなくした女が自らの身元を捜し求めてバースを訪れ、消息を絶つ。

祖母の葬儀に参列したパスコー主任警部は、第一次世界大戦に従軍した曾祖父が謎の死を遂げていることを知った。

―四十歳以上も年下の花嫁を連れて、シュルーズベリに華燭の典を挙げに来たドンヴィル。

雪に閉ざされたニューヨーク州スパータの町は、殺人鬼HOGの凶行に震え上がった。彼は被害者を選ばない。

リンダ・ヴァランダー、まもなく30歳。

過去の亡霊たちが、リーバス警部の周囲に気の重くなるような事件を積み上げている。