奇術ショウの仕掛けから出てくるはずの女性が姿を消し、マンションの自室で撲殺死体となって発見される。

完璧な写実性で注目された画家の絵の中に見出される数々の不思議――手の指が六本ある少女、針の間違っている時計、開けられないドアなどは何を意味するのか？　さらに一夜にして忽然と消失した合掌造りの家、タクシーの後部座席に突然出現した死体……等々、ちょっとした不合

玩具会社部長の馬割朋浩は、降ってきた隕石に当たり命を落とす。

医師のノートンは、海岸の遊歩道で見かけた美貌の娘に、一瞬にして心を奪われた。その名はダイアナ、あだ名は“コマドリ”。

長身で二枚目、行動は些か心許ないが、虫や雲を撮ることにかけては右に出る者のない実力派カメラマン、亜愛一郎。

二代目教祖の継承問題で揺れる巨大な宗教団体“惟霊講会”。

『11枚のとらんぷ』を筆頭に、『乱れからくり』等数々の名作でわが国推理文壇に不動の地位を築いた泡坂妻夫が、この一作をもってデビューを飾った記念すべき作品―それが本書冒頭に収めた「DL2号機事件」である。

出所して間もない手許不如意のひだるさに、島津亮彦は身なりを繕って花見客さざめく多武の山公園へ。

はじめに袋とじのまま、短編小説の「消える短編小説」をお読みください。

新内節を語れる友禅差しの模様師・脇田は、旅先で三味線弾きの芸妓・彩子と出会う。

紋章上絵師の章次は、元恋人の賢子から「着物に蔭桔梗の紋を入れてほしい」と、20年前と同じ依頼をされる。

人間は空を飛べるはずだ、と日頃主張していた幻想画家が、四階にあるアトリエから奇声と共に姿を消した。

孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。

ドイツ人とミクロネシア人と大阪人の混血にして、ヨーガと奇術の達人ヨギ ガンジー。

二百五十年の泰平を経て腑抜け同然となった御庭番に代わり、隠密方を拝命したよったりの雲見番―長裃がひたすら似合う俊足の男前、亜智一郎。

傷ついた心を癒す旅に出た香島紀子は、山間の村で急に増水した川に流されてしまう。

一級建築士で探偵の蜘蛛手啓司は、相棒の宮村達也からある事件の記録を渡される。

全国各地を旅する昆虫好きの心優しい青年・魞沢泉（えりさわせん）。

雪の別荘には“魔”が潜んでいた。黄金期本格ミステリの興奮をあなたに。

緻密な伏線と論理展開の妙、愛すべきキャラクターなどで読者を魅了する、ミステリ界の魔術師・泡坂妻夫。

ホームレスを強制退去させた公園の治安を守るため、ボランティアで見回り隊が結成された。

泡坂妻夫。奇術師にして紋章上絵師そして推理作家。

科学知識を駆使したミステリを描いた、日本SFの先駆者・海野十三。

ミステリ界の魔術師・泡坂妻夫。その最後の贈り物である作品集を、二分冊にした文庫化でお届けする。

映画スター・北岡早馬と再婚し幸せの絶頂の伊都子だが、家族は未だ死んだ先妻にとらわれていた。そして遂に殺人が…。

大学生・柱田真一はある日、反故紙の中から樋口一葉の遺稿らしき紙片を見つける。

太平洋を航海するヨットの上から落とされた女と、絶海の孤島に吊るされていた男。

「鳥居の赤兵衛」は大盗賊の活躍を描いた貸本屋限定・十巻ものの手書きの読本だ。

予測不能な神業トリックを暴くのは、犯罪資料館の美人館長・緋色冴子。驚愕の推理力で、助手の聡と難事件に挑む。

競馬場で男が殺された事件を皮切りに容疑者が次から次へと殺される殺人リレーが始まった――警視庁の海方&小湊の刑事コンビが挑む!

親友に“離婚した女と一緒になってくれ”と頼まれたら…?二見幸夫は、能勢陶吉の頼みを断われず、彼の元妻・波妙と奇妙な同居生活を始める。

大事件に遭遇したカメラマンが感じた違和感を描く「加速していく」、全面ガラス張りの特異な屋敷での不可能殺人の顛末「噤ヶ森の硝子屋敷」、人気コミックのノベライズ「前髪は空を向いている」、どんでん返しの切れ味鋭い「your name」、百合小説として評判となった

老舗の和菓子屋に入り婿してから20年余、女房に先立たれた男が昔、修業時代に愛した年上の女を偶然見つけた。

之島のホテルで梨田稔(69)が死んだ。警察は自殺と断定。

連続殺人に挑むのはミステリー読みのプロたち――。

放課後の旧体育館で、放送部部長が何者かに刺殺された。

来条美箱は、就寝前に“カヴァハイ”という飲み物を飲んで不思議な夢をみた。ホテルの一室での密室殺人。

時は寛政の改革の頃。

小児科病棟で相次いで起こった急変。同じ病室の男子三名が、原因不明の嘔吐、喘息発作、不整脈を起こした。

山村で起きたカルト宗教団体の斬首集団自殺。

四十二歳。円熟の十手さばき 将軍様の鷹が殺された──。

天保十年。尾張藩江戸下屋敷で催された正月の祝いで余興を演じた角兵衛獅子、みつと文吉。

さあさ、寄席「泡亭」の、お披露目でございます―。

愛だけがオレを狂わせる 名作『招かれざる客』の大反転劇が再び！ 真夏の工場駐車場で絞殺された元女性歌手。

幕末の江戸。

十一月の朝、P分署に二重殺人発生の報がはいる。被害者は同じ部屋に住む二十代の兄妹。

若き柔術家・織口哲が鹿児島から上京し一週間、何者かによって睡眠薬を嗅がされ山間の崖から突き落とされた。

友人の死に導かれ夜明けの穴にうずくまる僕。地獄を所有し、安保闘争で傷ついた鷹四。

かつて老執事が奇怪な死を遂げた“幽霊屋敷”ことロングウッド・ハウス。

「この推理小説中に伏在する真犯人は、きみなんです」。

アメリカはニューイングランド地方の田舎町、トゥームズヴィル。

江戸の町を見下ろす三枚の大凧には、なぜか小判が結びつけられていた…。

絵馬の中の人物が、まるで矢を放ったように見える殺しの現場の真相は――(びいどろの筆)。

世界中で人気を博す、生きる伝説のバレリーナ・クレスパンが密室で殺された。

青銅色の鐘楼を屋根にいただく精神病院に続発する奇怪な毒殺事件。自称億万長者、拒食症の少女、休日神経症のサラリーマン…。

「亘君、君は真実を語るべきだ」農薬コーラ毒殺魔、局部切断女、そして恐怖の三十人殺し！昭和史に残る極悪犯罪者たちが地獄の淵から甦り、現代日本で殺戮の限りを尽くす。